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白い救世主 Side イワン
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我々はダンジョン都市、サンティアゴの冒険者だ。ランクはEだが、最もDランクに近いと自負していた。
尤も、戦闘は出来ないのだが。
今日は森の調査という依頼を受けて、この森に来た。
今思えば、この依頼を受けたのは間違いだったんだろう。
森に入っても何も変わったところは無かった。
いつも通りスライムなどの低級モンスターを狩りながら進んでいると、ビックボアの巣を見つけた。
この時は巣の主が居なかったので運が良いと思っていたが、茂みに潜んでいたビックボアに不意打ちをされてしまった。しかも魔法使いの後衛で、HPの低いイリスが喰らっちまった。
不意打ちを喰らったイリスは打ち所が悪くて気絶してしまった。
何とか残った2人で攻撃を躱し、時には受け流しながら耐えていたが状況は悪くなる一方だった。
そんな時に、あの仔狼が現れた。
その狼は他の狼の様に灰色と違って真っ白だったので、ユニーク個体だと思われた。
しかも、一部だけではなく全身が白色なので、かなりレアだ。
その狼はビックボアと敵対していた。
しかし、仔狼とビックボアでは数倍もの体格差がある。
一体どう戦うのかと思っていると、どうやらあの突進を避けて、その勢いでビックボアを木にぶつけさせて自爆ダメージを与えているようだった。
きっとあの仔狼は知性に特化した個体なのだろう。
この手段なら時間はかかるが、きちんと倒すことが出来るだろう。
とりあえず一難去ったようなのですぐさまイリスの応急処置をした。
何故ならあの仔狼には、こちらへの敵意が無く、ビックボアはあの仔狼しか目に入っていないようだったっからだ。
治療している間にも、ビックボアが木にぶつかり、木が折れる音がする。
少しすると、イリスが目を覚ました。
そして直ぐに逃げ去ろうとした時、何故か仔狼が何故か遅くなり、そのままビッグボアに吹き飛ばされた。
どうやらあの仔狼は戦闘能力は低いらしく、突進一発だけで瀕死にまで追い込まれていた。
それでも、あの仔狼は勝つのを諦めていないのか、足元がおぼつかないが、それでも立ち上がった。
そして何と魔法を使った。
小狼の左右に水色の半透明な魔方陣が出現したのだ。
その魔法陣は見たことが無く、更に二重に重なっていた。
出てきたのは氷のように見える無骨な槍のような物が2本出て来た。
氷では無く、地属性のようだったがやはりよく分からなかった。
その槍はビックボアに一直線に飛んで行くとその体を貫通して、地面にぶつかって砕け散り、貫通されたビックボアはようやく崩れ落ちた。
そして、その魔法を使った仔狼もその場に倒れ込んだ。
その戦いの末を見届けた後、二人で話し合った結果、仔狼を治してやろうと言う話になった。
応急処置をしてやろうとしたが、何故か傷がなくなっていた。
確かに致命傷を負っていたはずのだが……
ビッグボアはそのままにしておいた。
これはあの仔狼の戦利品だからだ。
横取りはしない。
あの勇敢な仔狼の事はギルドに報告して、冒険者に手を出させない様にかけあってみようと思う。
尤も、戦闘は出来ないのだが。
今日は森の調査という依頼を受けて、この森に来た。
今思えば、この依頼を受けたのは間違いだったんだろう。
森に入っても何も変わったところは無かった。
いつも通りスライムなどの低級モンスターを狩りながら進んでいると、ビックボアの巣を見つけた。
この時は巣の主が居なかったので運が良いと思っていたが、茂みに潜んでいたビックボアに不意打ちをされてしまった。しかも魔法使いの後衛で、HPの低いイリスが喰らっちまった。
不意打ちを喰らったイリスは打ち所が悪くて気絶してしまった。
何とか残った2人で攻撃を躱し、時には受け流しながら耐えていたが状況は悪くなる一方だった。
そんな時に、あの仔狼が現れた。
その狼は他の狼の様に灰色と違って真っ白だったので、ユニーク個体だと思われた。
しかも、一部だけではなく全身が白色なので、かなりレアだ。
その狼はビックボアと敵対していた。
しかし、仔狼とビックボアでは数倍もの体格差がある。
一体どう戦うのかと思っていると、どうやらあの突進を避けて、その勢いでビックボアを木にぶつけさせて自爆ダメージを与えているようだった。
きっとあの仔狼は知性に特化した個体なのだろう。
この手段なら時間はかかるが、きちんと倒すことが出来るだろう。
とりあえず一難去ったようなのですぐさまイリスの応急処置をした。
何故ならあの仔狼には、こちらへの敵意が無く、ビックボアはあの仔狼しか目に入っていないようだったっからだ。
治療している間にも、ビックボアが木にぶつかり、木が折れる音がする。
少しすると、イリスが目を覚ました。
そして直ぐに逃げ去ろうとした時、何故か仔狼が何故か遅くなり、そのままビッグボアに吹き飛ばされた。
どうやらあの仔狼は戦闘能力は低いらしく、突進一発だけで瀕死にまで追い込まれていた。
それでも、あの仔狼は勝つのを諦めていないのか、足元がおぼつかないが、それでも立ち上がった。
そして何と魔法を使った。
小狼の左右に水色の半透明な魔方陣が出現したのだ。
その魔法陣は見たことが無く、更に二重に重なっていた。
出てきたのは氷のように見える無骨な槍のような物が2本出て来た。
氷では無く、地属性のようだったがやはりよく分からなかった。
その槍はビックボアに一直線に飛んで行くとその体を貫通して、地面にぶつかって砕け散り、貫通されたビックボアはようやく崩れ落ちた。
そして、その魔法を使った仔狼もその場に倒れ込んだ。
その戦いの末を見届けた後、二人で話し合った結果、仔狼を治してやろうと言う話になった。
応急処置をしてやろうとしたが、何故か傷がなくなっていた。
確かに致命傷を負っていたはずのだが……
ビッグボアはそのままにしておいた。
これはあの仔狼の戦利品だからだ。
横取りはしない。
あの勇敢な仔狼の事はギルドに報告して、冒険者に手を出させない様にかけあってみようと思う。
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