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side 菅山 建吾
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――泣き腫らした瞼に、涙の痕が残る頬。だが涙に濡れたその瞳は、悲しみの中にもどこか、吹っ切れたような清々しさも秘めていた。
こんな泣き方をする女性を見たのは初めてだ、と思った。
***
「ねえ、建吾さん? この後ラウンジに行かない?」
そう言って俺の正面で笑う女の瞳からは、醜い欲しか感じなかった。俺は首を横に振り、ワイングラスに入ったミネラルウォーターを口にした。
「明日も仕事だ。食べ終わったら失礼する」
「もう、建吾さんったら。働き過ぎじゃないの?」
オレンジがかった赤いルージュを載せた唇が、不満げに窄められる。ぱっちりと大きな瞳に白い肌。ふわりと風になびくような栗色の髪。身ごろが身体のラインぴったりの赤いドレスに身を包んだ女は、レストラン中の視線を集めていた。
ワイングラスを持つ指の、真っ赤なネイルがちらちらと視線に入り、思考が中断される。内心溜息をつきながら、俺はこの茶番に付き合っていた。
RRRRRR……
「ああ、これで失礼する。貴女はゆっくりしていくといい」
ワンコールスマホが鳴ったのをこれ幸いと、俺はどうしようもなく退屈していた席から脱出した。さっさと会計を済ませ、レストランから出た俺は、眼下に煌く夜景が広がる空中庭園へと足を踏み入れた。
緑生い茂る庭園を中心に、大きなガラス窓がぐるりと周囲を取り囲むここは、格好のデートスポットらしい。何組かカップルと見られる男女が、楽し気にガラス窓から下を覗き込んでいる。
俺は庭園の中に入り、人気のない奥のベンチに腰を下ろした。スマホを黒いスーツの上着から取り出してリダイヤルする。
ツーコール後、電話が繋がった。
『建吾か?』
「ええ。どうしましたか、お祖父様」
しばしの沈黙の後、しわがれた笑い声がスマホから漏れてきた。
『お祖父様とはな。その口ぶりだと、気に入らなかったようだ。大層な美人だっただろう? おまけに大戸カンパニーの会長の孫だぞ?』
「ええ、大層お美しいご令嬢でしたね。美容とブランドの事しか頭にない」
俺の平坦な口調と嫌味から全てを読み取ったであろう祖父は、今頃苦笑いを浮かべているのだろう。
『……そう言うとは思っておったが。付き合い上、無下にも出来んのでな』
「そろそろ、勘弁して欲しいですね。こうも顔合わせばかりが続くと、退屈で仕方ないのですが」
これで何人目だ。しかもことごとく金目当ての女ばかり。会話を楽しもうにも無理がある。
『なら、自力で探してくるのだな。相手がどこの誰だろうと文句は言わん。ただ』
――お前に感情というものを、教えてくれる相手であれば、だが
いつもの台詞だ。俺はまた溜息をついた。
「そんな相手がいるとも思えませんが。大体、そんなものがなくても、会社の経営に影響ないでしょう」
『建吾』
祖父の声色が変わる。
『人は理性で動くのではない。感情で動く生き物だ。それが分からぬ者は、必ずや人を見誤る。会社とは人の集まりだ。それを理解出来んようでは、とても会社を任せられんぞ』
「……では、兄さんに任せればいいではないですか。あのお義姉さんと共に会社を盛り立ててくれるでしょう」
腹違いの兄の子を妊娠した、と得意気に宣言したあの女の顔を思い出す。先程会っていた女と同類だ。俺が引っ掛からないと見て兄に乗り換えるとは。大体、本当に兄の子かどうか、分かったものではない。
……信じ切っている愚かな兄には、何も告げてはいないが。
『建斗に任せる? 本気でそう思っている訳ではなかろう。会社の責任の重さを知っているお前ならな』
お人好しと言えば聞こえがいいが、楽な方へと流される甘言に弱い建斗に、派手好きで贅沢な生活を好む義姉。あの二人が後を継げば、あっという間に会社ごと潰されてしまうだろう。
自分とてシステム開発の方が気楽だが、社員の生活を考えるとあの兄に任せる訳にはいかない。
だが、会社の経営権を引き継ぐ条件に『妻帯者である事』が入っている以上、俺にはどうする事も出来ない。
兄を支える側に回る事も考えたが、俺に色目を使ってくる義姉がいる限り、いらぬ波風を兄との間に立てる事もしたくはなかった。
『我が財閥の創始者であるじいさんの遺言である以上、わしにもどうする事も出来ん』
「……女など誰でも同じですよ」
脳裏に忘れかけていた母の顔が過ぎる。すでに妻がある身の父を誘惑し、俺を身ごもった母。まだ幼い自分を父に引き渡して大金を手に入れ、あっさりと姿を消した女の顔が。
父である現社長の建一は、俺に対して『会社の後継者候補』としての興味しか持っていない。その妻、継母の百合子に至っては『不義の子』であり『自分の息子の最大のライバル』である俺は、目の上のたんこぶ以外の何者でもない。
彼女に虐められていた俺を引き取り、育ててくれたのは祖父と祖母だ。厳しくも温かい祖父。そして優しく見守ってくれた祖母。二人のお陰で、自分は真っ当な道を歩いてこれたと思っている。
が、祖父はまだ不満らしい。
『わしとて若い頃は無茶をやったものだが、ばあさんがいてくれたお陰でどれだけ助けられたか。お前にもそういう女性を見つけて欲しいと願うのが、親心というものだ』
「お祖母様のような女性がいれば、の話ですがね」
祖母は年齢を重ねても少女のように無邪気で優しく、可愛らしい女性だ。裏表のない祖母の言動に、どれ程安心出来た事か。
残念ながら、俺の周囲の女性は『金目当て』か『容姿目当て』のどちらかでしかない。『名を馳せたプレイボーイ』だった父に似ているこの顔目当て、というのは苦々しい思いがするだけだ。
職場では伊達眼鏡を掛けて誤魔化しているお陰で、平穏な生活を送れてはいるが。
『とにかく、あと半年の内に相手だけでも見つけるようにしておけ。百合子が建斗を正式な後継者として発表したいと言い出しておる。建一が六十になる年までに決めたいらしい』
「……分かりました。では」
スマホを切り、またポケットに仕舞った。先程聞いた話を頭の中で整理する。
兄と言ってはいるが、数ヶ月生まれが早いだけで年は俺と同い年だ。その兄を父が六十になる年に後継者として発表したいと。
――つまり、俺のタイムリミットもあと一年という事か。
(結婚さえしておけばいいのなら、契約でもいいはずだが)
自分の周囲にいる女達は『財閥当主の妻』の座を手放す事はしないだろう。厄介な事に。
――後継者となって落ち着くまでの間のみ妻となり、いい頃合いに後腐れなく別れてくれそうな女性――
「……」
噴水を見ながら、ぽろぽろと涙を零していた彼女の姿が突然目に浮かんだ。
(水城……?)
何故水城の事を思い出したのか、分からない。仕事熱心で弱音を吐かない彼女が、泣いていた事が珍しかったからか。
(あんな泣き方をする女性を見たのは初めてだな)
今まで見た『女性の涙』は、自分に有利な交渉をするための駆け引きや、同情を誘うためのものばかり。
計算を度外視して、自分が他人からどう見えるかも考えず、ただ泣きたいから泣いているその姿は、とても新鮮だった。
……久遠と何があったのだろう。
営業部の久遠の顔を思い出す。総務部の山野と共に、確か同期だったはずだ。三人連れ立って昼休みに外出するのを見た事がある。
あの日は久遠と様子がおかしかった、と聞いた。あの泣きっぷりだと、大方水城が久遠に振られた、といったところか。
(……見る目がないな、あいつ)
水城は派手さはないが、整った顔立ちをしている。真っ直ぐな黒い髪に大きめの瞳が印象的だ。真面目でよく気のつく性格だし、控えめな態度は好感が持てた。
もし久遠が水城を振ったのであれば、逃した魚の大きさにいずれ後悔しそうな気はする。
(まあ、俺には関係ない)
じいさんの紹介は、もう今日で断ろう。時間の無駄だ。
しばらくはプロジェクトの立ち上げで忙しいが、時間を見つけて契約してくれる相手を探すしかない。
――出来れば、愛情はなくとも信頼できる相手がいいが
俺は立ち上がると、上着のポケットから眼鏡を取り出した。前髪を七三分けにして、眼鏡を掛ける。
(明日はマンションの契約だったな。ついでに周囲の様子も見ておくか)
俺は庭園を出て、エレベーターに向かい歩き始めた。
こんな泣き方をする女性を見たのは初めてだ、と思った。
***
「ねえ、建吾さん? この後ラウンジに行かない?」
そう言って俺の正面で笑う女の瞳からは、醜い欲しか感じなかった。俺は首を横に振り、ワイングラスに入ったミネラルウォーターを口にした。
「明日も仕事だ。食べ終わったら失礼する」
「もう、建吾さんったら。働き過ぎじゃないの?」
オレンジがかった赤いルージュを載せた唇が、不満げに窄められる。ぱっちりと大きな瞳に白い肌。ふわりと風になびくような栗色の髪。身ごろが身体のラインぴったりの赤いドレスに身を包んだ女は、レストラン中の視線を集めていた。
ワイングラスを持つ指の、真っ赤なネイルがちらちらと視線に入り、思考が中断される。内心溜息をつきながら、俺はこの茶番に付き合っていた。
RRRRRR……
「ああ、これで失礼する。貴女はゆっくりしていくといい」
ワンコールスマホが鳴ったのをこれ幸いと、俺はどうしようもなく退屈していた席から脱出した。さっさと会計を済ませ、レストランから出た俺は、眼下に煌く夜景が広がる空中庭園へと足を踏み入れた。
緑生い茂る庭園を中心に、大きなガラス窓がぐるりと周囲を取り囲むここは、格好のデートスポットらしい。何組かカップルと見られる男女が、楽し気にガラス窓から下を覗き込んでいる。
俺は庭園の中に入り、人気のない奥のベンチに腰を下ろした。スマホを黒いスーツの上着から取り出してリダイヤルする。
ツーコール後、電話が繋がった。
『建吾か?』
「ええ。どうしましたか、お祖父様」
しばしの沈黙の後、しわがれた笑い声がスマホから漏れてきた。
『お祖父様とはな。その口ぶりだと、気に入らなかったようだ。大層な美人だっただろう? おまけに大戸カンパニーの会長の孫だぞ?』
「ええ、大層お美しいご令嬢でしたね。美容とブランドの事しか頭にない」
俺の平坦な口調と嫌味から全てを読み取ったであろう祖父は、今頃苦笑いを浮かべているのだろう。
『……そう言うとは思っておったが。付き合い上、無下にも出来んのでな』
「そろそろ、勘弁して欲しいですね。こうも顔合わせばかりが続くと、退屈で仕方ないのですが」
これで何人目だ。しかもことごとく金目当ての女ばかり。会話を楽しもうにも無理がある。
『なら、自力で探してくるのだな。相手がどこの誰だろうと文句は言わん。ただ』
――お前に感情というものを、教えてくれる相手であれば、だが
いつもの台詞だ。俺はまた溜息をついた。
「そんな相手がいるとも思えませんが。大体、そんなものがなくても、会社の経営に影響ないでしょう」
『建吾』
祖父の声色が変わる。
『人は理性で動くのではない。感情で動く生き物だ。それが分からぬ者は、必ずや人を見誤る。会社とは人の集まりだ。それを理解出来んようでは、とても会社を任せられんぞ』
「……では、兄さんに任せればいいではないですか。あのお義姉さんと共に会社を盛り立ててくれるでしょう」
腹違いの兄の子を妊娠した、と得意気に宣言したあの女の顔を思い出す。先程会っていた女と同類だ。俺が引っ掛からないと見て兄に乗り換えるとは。大体、本当に兄の子かどうか、分かったものではない。
……信じ切っている愚かな兄には、何も告げてはいないが。
『建斗に任せる? 本気でそう思っている訳ではなかろう。会社の責任の重さを知っているお前ならな』
お人好しと言えば聞こえがいいが、楽な方へと流される甘言に弱い建斗に、派手好きで贅沢な生活を好む義姉。あの二人が後を継げば、あっという間に会社ごと潰されてしまうだろう。
自分とてシステム開発の方が気楽だが、社員の生活を考えるとあの兄に任せる訳にはいかない。
だが、会社の経営権を引き継ぐ条件に『妻帯者である事』が入っている以上、俺にはどうする事も出来ない。
兄を支える側に回る事も考えたが、俺に色目を使ってくる義姉がいる限り、いらぬ波風を兄との間に立てる事もしたくはなかった。
『我が財閥の創始者であるじいさんの遺言である以上、わしにもどうする事も出来ん』
「……女など誰でも同じですよ」
脳裏に忘れかけていた母の顔が過ぎる。すでに妻がある身の父を誘惑し、俺を身ごもった母。まだ幼い自分を父に引き渡して大金を手に入れ、あっさりと姿を消した女の顔が。
父である現社長の建一は、俺に対して『会社の後継者候補』としての興味しか持っていない。その妻、継母の百合子に至っては『不義の子』であり『自分の息子の最大のライバル』である俺は、目の上のたんこぶ以外の何者でもない。
彼女に虐められていた俺を引き取り、育ててくれたのは祖父と祖母だ。厳しくも温かい祖父。そして優しく見守ってくれた祖母。二人のお陰で、自分は真っ当な道を歩いてこれたと思っている。
が、祖父はまだ不満らしい。
『わしとて若い頃は無茶をやったものだが、ばあさんがいてくれたお陰でどれだけ助けられたか。お前にもそういう女性を見つけて欲しいと願うのが、親心というものだ』
「お祖母様のような女性がいれば、の話ですがね」
祖母は年齢を重ねても少女のように無邪気で優しく、可愛らしい女性だ。裏表のない祖母の言動に、どれ程安心出来た事か。
残念ながら、俺の周囲の女性は『金目当て』か『容姿目当て』のどちらかでしかない。『名を馳せたプレイボーイ』だった父に似ているこの顔目当て、というのは苦々しい思いがするだけだ。
職場では伊達眼鏡を掛けて誤魔化しているお陰で、平穏な生活を送れてはいるが。
『とにかく、あと半年の内に相手だけでも見つけるようにしておけ。百合子が建斗を正式な後継者として発表したいと言い出しておる。建一が六十になる年までに決めたいらしい』
「……分かりました。では」
スマホを切り、またポケットに仕舞った。先程聞いた話を頭の中で整理する。
兄と言ってはいるが、数ヶ月生まれが早いだけで年は俺と同い年だ。その兄を父が六十になる年に後継者として発表したいと。
――つまり、俺のタイムリミットもあと一年という事か。
(結婚さえしておけばいいのなら、契約でもいいはずだが)
自分の周囲にいる女達は『財閥当主の妻』の座を手放す事はしないだろう。厄介な事に。
――後継者となって落ち着くまでの間のみ妻となり、いい頃合いに後腐れなく別れてくれそうな女性――
「……」
噴水を見ながら、ぽろぽろと涙を零していた彼女の姿が突然目に浮かんだ。
(水城……?)
何故水城の事を思い出したのか、分からない。仕事熱心で弱音を吐かない彼女が、泣いていた事が珍しかったからか。
(あんな泣き方をする女性を見たのは初めてだな)
今まで見た『女性の涙』は、自分に有利な交渉をするための駆け引きや、同情を誘うためのものばかり。
計算を度外視して、自分が他人からどう見えるかも考えず、ただ泣きたいから泣いているその姿は、とても新鮮だった。
……久遠と何があったのだろう。
営業部の久遠の顔を思い出す。総務部の山野と共に、確か同期だったはずだ。三人連れ立って昼休みに外出するのを見た事がある。
あの日は久遠と様子がおかしかった、と聞いた。あの泣きっぷりだと、大方水城が久遠に振られた、といったところか。
(……見る目がないな、あいつ)
水城は派手さはないが、整った顔立ちをしている。真っ直ぐな黒い髪に大きめの瞳が印象的だ。真面目でよく気のつく性格だし、控えめな態度は好感が持てた。
もし久遠が水城を振ったのであれば、逃した魚の大きさにいずれ後悔しそうな気はする。
(まあ、俺には関係ない)
じいさんの紹介は、もう今日で断ろう。時間の無駄だ。
しばらくはプロジェクトの立ち上げで忙しいが、時間を見つけて契約してくれる相手を探すしかない。
――出来れば、愛情はなくとも信頼できる相手がいいが
俺は立ち上がると、上着のポケットから眼鏡を取り出した。前髪を七三分けにして、眼鏡を掛ける。
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