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隙間
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あなたは明かりを消して
静かにドビュッシーを聞いている
トラックとトラックの合間
音楽の途切れたところで
ふと耳障りな音が鳴っていることに気づく
一旦演奏をとめてその耳障りな音に集中する
呼吸音だった
もちろん自分のではない
この暗い部屋にはあなた以外にだれもいない
勘違いの線が色濃いはずだ
それでも確かにその吸って吐いてのリズムは
呼吸音のように感じられた
明かりをつけないまま
どこからそれが聞こえてくるのか
耳を頼りにたどっていけば
あなたは本棚に行きつく
ディスプレイの放つわずかな光に照らされて
本の背表紙が読み取れる
ちょうどの自分の目の高さのところに
1冊分の隙間があった
そこから呼吸音ははっきりと聞き取れる
安部公房と内田百閒の間
その場所に何があったのか
あなたは一向に思い出せない
静かにドビュッシーを聞いている
トラックとトラックの合間
音楽の途切れたところで
ふと耳障りな音が鳴っていることに気づく
一旦演奏をとめてその耳障りな音に集中する
呼吸音だった
もちろん自分のではない
この暗い部屋にはあなた以外にだれもいない
勘違いの線が色濃いはずだ
それでも確かにその吸って吐いてのリズムは
呼吸音のように感じられた
明かりをつけないまま
どこからそれが聞こえてくるのか
耳を頼りにたどっていけば
あなたは本棚に行きつく
ディスプレイの放つわずかな光に照らされて
本の背表紙が読み取れる
ちょうどの自分の目の高さのところに
1冊分の隙間があった
そこから呼吸音ははっきりと聞き取れる
安部公房と内田百閒の間
その場所に何があったのか
あなたは一向に思い出せない
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