9 / 11
生徒会長も悪役令嬢の味方
しおりを挟む
放課後の学園、人通りの少ない階段で第一王子の婚約者である公爵令嬢……いや、悪役令嬢が見知らぬ男と親し気に寄り添っている――
自称ヒロインのロザリーにとってはこれ以上ないスキャンダルを掴んだも同然で、鼻息荒く捲し立ててきた。
「うわぁ、令嬢のお手本マリアンヌが隠れて男と会っているなんて! しかも相手は顔が見えないほど前髪がウザくてダサいし。え、高貴な方ってこういうのが好みなんですかー?」
ケラケラ笑いながら勝ち誇る顔が腹立たしい。
確かにアレンの顔は今日も隠れているけれど、うちに仕え始めた頃は髪も短くて、それはそれは綺麗な顔をしていたんだからね……曖昧な記憶だけど。
「ちょっと、それは言い過ぎじゃ……」
プシュッ
「あんた、煩いから黙ってて」
マリアンヌがロザリーへ言い返そうとした言葉は、アレンがロザリーの顔にミスト状の液体を吹きかけたことで中途半端に終わった。
「え、アレン!? あなた何をしているの?」
「何って、睡眠薬的な? あ、すぐに目覚めるのでご安心を」
「いやいや、何をしてくれちゃってるの? 計画と違うじゃない」
見ればロザリーは力が抜けたようにぐったりとしてアレンに支えられている。
そのまま踊り場に寝かせるのかと思いきや、アレンはペッとロザリーを雑に転がした。
「きゃー、もっと丁寧に扱いなさいよ」
「お嬢様は優しいですね。この令嬢には屁でもないですって」
「女の子に屁とか言わない!」
「あ、お嬢様、早く生徒会室に行かないと」
「あ、そうだったわ。もう、帰ったらじっくり聞かせてもらいますからね!」
ありえない速さで駆けていくマリアンヌを、アレンが手を振って見送っていた。
もうもう、一体なんなのよ?
計画が台無しじゃないの。
それにしても、アレンはよく学園内に入れたわよね。
セキュリティーが厳しいのではなかったっけ?
考えている間もマリアンヌの足は動き、普段学生が使用しない廊下を次々と走り抜け、最後に生徒会室付近の渡り廊下へと窓から飛び降りた。
生徒会のメンバーは三年が多く、彼らは教室と生徒会室が近い為、この渡り廊下を使用するのは数名の二年生だけだった。
よって、気を付けてさえいれば目撃される可能性は低いのである。
「みなさま、ごきげんよう」
ササっと髪と制服の裾を整え、いつものスマイルで生徒会室へ入って行けば、先に到着していた三年の役員が笑顔で迎えてくれた。
中でも子供の頃から見知っているアルターは、気安い態度で接してくる。
「やあ、マリアンヌ。今日もよろしく頼むよ」
「アルター会長、もちろんですわ」
「おいおい、君に会長と呼ばれると落ち着かないからやめてくれ」
生徒会長のアルターは、公爵家の嫡男で現宰相の息子である。
学園始まって以来の秀才だと言われている。
マリアンヌがクスクス笑いながら席に座ると、すぐに全員が揃って定例会が始まった。
まだ最初の議題、文化祭について話している最中にそれは起こった。
「マリアンヌ、とうとうロザリーに手を出すとは恐ろしいやつだ! 見ろ、ロザリーがこんなに震えているではないか!」
「えぐっ、わ、わたし、マリアンヌ様が恐ろしいですぅ~」
生徒会室へ、ジャルダンとマリアンヌが乱入してきたのである。
やっぱり来たわね。
あまり心配はしていなかったけれど、睡眠薬の後遺症がないみたいで安心したわ。
それにしても恐ろしいのはロザリーの執念じゃないかしら?
目が覚めたロザリーがすぐにジャルダンに泣きついたことは想像に難くない。
「ジャルダン殿下、何があったのかは知りませんが、今我々は定例会の最中なのでお引き取り願えませんか」
今までの二人の行いを知っているのか、アルターがすげなく追い返そうとしている。
さすがに王子相手に強気過ぎる気もするが、他の役員もそれを止める者はいなかった。
「なんだと!? ロザリーは階段から突き落とされたんだぞ? 私が屋上で待っている間になんて卑怯な。犯人はそこにいるマリアンヌだ!」
「そうですぅ。私に愛しい男との逢引を邪魔されたマリアンヌ様は、凄い形相で私を階段の上から下まで突き落としたんですぅ」
おお、さすがロザリー、盛大に話を盛ってきたわね。
大袈裟に言うほど嘘っぽくなるってどうして学ばないのかしら。
でもさっきの状況は、ちょっと近い物はあったわね。
アレンめ……。
「はーっ、階段の上から突き落とされてそんなに元気な人間がいるはずないだろう。もう少しマシな嘘をついてくれ。しかも殿下、その階段って屋上に続く例の階段ですよね? ここからどれだけ離れているとお思いですか。マリアンヌは会議が始まる前から来ていたし、そんな場所に行く暇などなかったですよ」
「でも私、見ましたもん! マリアンヌ様はぁ、ダッサい男と二人っきりで怪しい雰囲気でした。あの男とデキてるんですよねぇ~?」
ロザリーは楽しくて仕方がないといった風にニヤニヤしている。
アレン、またダサいって言われてるわよ。
しかも恋人だと思われて……。
どうして学園まで来ちゃったのかしらねぇ。
「いい加減になさってください! マリアンヌは殿下の婚約者でしょう? 己の婚約者を信じず、一人の妄言に惑わされるなどあってはならないことですよ!」
うんともすんとも言わないマリアンヌに代わって、アルターが矢面に立ち強い口調で反論してくれている。
ロザリーは日ごろの行いのせいで、とうとう妄言を吐く女だと思われているみたいだ。
これも自業自得かもしれない。
結局、二人は生徒会室を追い出される形でいなくなった。
「マリアンヌ、さっさと公爵に婚約破棄を頼んだらどうだ。破談になったら私の妻になればいい。大切にするぞ?」
「アルター様は昔からそうやってよく慰めてくれていましたよね。でも大丈夫です。お気持ちはありがたいですが」
「いや、本気なのだが。ははっ、マリアンヌは相変わらず手強いな」
「え?」
定例会が終わった後、庇ってくれたアルターにマリアンヌは感謝の気持ちでいっぱいだったが、一方のアルターは困ったように肩をすくめたのだった。
自称ヒロインのロザリーにとってはこれ以上ないスキャンダルを掴んだも同然で、鼻息荒く捲し立ててきた。
「うわぁ、令嬢のお手本マリアンヌが隠れて男と会っているなんて! しかも相手は顔が見えないほど前髪がウザくてダサいし。え、高貴な方ってこういうのが好みなんですかー?」
ケラケラ笑いながら勝ち誇る顔が腹立たしい。
確かにアレンの顔は今日も隠れているけれど、うちに仕え始めた頃は髪も短くて、それはそれは綺麗な顔をしていたんだからね……曖昧な記憶だけど。
「ちょっと、それは言い過ぎじゃ……」
プシュッ
「あんた、煩いから黙ってて」
マリアンヌがロザリーへ言い返そうとした言葉は、アレンがロザリーの顔にミスト状の液体を吹きかけたことで中途半端に終わった。
「え、アレン!? あなた何をしているの?」
「何って、睡眠薬的な? あ、すぐに目覚めるのでご安心を」
「いやいや、何をしてくれちゃってるの? 計画と違うじゃない」
見ればロザリーは力が抜けたようにぐったりとしてアレンに支えられている。
そのまま踊り場に寝かせるのかと思いきや、アレンはペッとロザリーを雑に転がした。
「きゃー、もっと丁寧に扱いなさいよ」
「お嬢様は優しいですね。この令嬢には屁でもないですって」
「女の子に屁とか言わない!」
「あ、お嬢様、早く生徒会室に行かないと」
「あ、そうだったわ。もう、帰ったらじっくり聞かせてもらいますからね!」
ありえない速さで駆けていくマリアンヌを、アレンが手を振って見送っていた。
もうもう、一体なんなのよ?
計画が台無しじゃないの。
それにしても、アレンはよく学園内に入れたわよね。
セキュリティーが厳しいのではなかったっけ?
考えている間もマリアンヌの足は動き、普段学生が使用しない廊下を次々と走り抜け、最後に生徒会室付近の渡り廊下へと窓から飛び降りた。
生徒会のメンバーは三年が多く、彼らは教室と生徒会室が近い為、この渡り廊下を使用するのは数名の二年生だけだった。
よって、気を付けてさえいれば目撃される可能性は低いのである。
「みなさま、ごきげんよう」
ササっと髪と制服の裾を整え、いつものスマイルで生徒会室へ入って行けば、先に到着していた三年の役員が笑顔で迎えてくれた。
中でも子供の頃から見知っているアルターは、気安い態度で接してくる。
「やあ、マリアンヌ。今日もよろしく頼むよ」
「アルター会長、もちろんですわ」
「おいおい、君に会長と呼ばれると落ち着かないからやめてくれ」
生徒会長のアルターは、公爵家の嫡男で現宰相の息子である。
学園始まって以来の秀才だと言われている。
マリアンヌがクスクス笑いながら席に座ると、すぐに全員が揃って定例会が始まった。
まだ最初の議題、文化祭について話している最中にそれは起こった。
「マリアンヌ、とうとうロザリーに手を出すとは恐ろしいやつだ! 見ろ、ロザリーがこんなに震えているではないか!」
「えぐっ、わ、わたし、マリアンヌ様が恐ろしいですぅ~」
生徒会室へ、ジャルダンとマリアンヌが乱入してきたのである。
やっぱり来たわね。
あまり心配はしていなかったけれど、睡眠薬の後遺症がないみたいで安心したわ。
それにしても恐ろしいのはロザリーの執念じゃないかしら?
目が覚めたロザリーがすぐにジャルダンに泣きついたことは想像に難くない。
「ジャルダン殿下、何があったのかは知りませんが、今我々は定例会の最中なのでお引き取り願えませんか」
今までの二人の行いを知っているのか、アルターがすげなく追い返そうとしている。
さすがに王子相手に強気過ぎる気もするが、他の役員もそれを止める者はいなかった。
「なんだと!? ロザリーは階段から突き落とされたんだぞ? 私が屋上で待っている間になんて卑怯な。犯人はそこにいるマリアンヌだ!」
「そうですぅ。私に愛しい男との逢引を邪魔されたマリアンヌ様は、凄い形相で私を階段の上から下まで突き落としたんですぅ」
おお、さすがロザリー、盛大に話を盛ってきたわね。
大袈裟に言うほど嘘っぽくなるってどうして学ばないのかしら。
でもさっきの状況は、ちょっと近い物はあったわね。
アレンめ……。
「はーっ、階段の上から突き落とされてそんなに元気な人間がいるはずないだろう。もう少しマシな嘘をついてくれ。しかも殿下、その階段って屋上に続く例の階段ですよね? ここからどれだけ離れているとお思いですか。マリアンヌは会議が始まる前から来ていたし、そんな場所に行く暇などなかったですよ」
「でも私、見ましたもん! マリアンヌ様はぁ、ダッサい男と二人っきりで怪しい雰囲気でした。あの男とデキてるんですよねぇ~?」
ロザリーは楽しくて仕方がないといった風にニヤニヤしている。
アレン、またダサいって言われてるわよ。
しかも恋人だと思われて……。
どうして学園まで来ちゃったのかしらねぇ。
「いい加減になさってください! マリアンヌは殿下の婚約者でしょう? 己の婚約者を信じず、一人の妄言に惑わされるなどあってはならないことですよ!」
うんともすんとも言わないマリアンヌに代わって、アルターが矢面に立ち強い口調で反論してくれている。
ロザリーは日ごろの行いのせいで、とうとう妄言を吐く女だと思われているみたいだ。
これも自業自得かもしれない。
結局、二人は生徒会室を追い出される形でいなくなった。
「マリアンヌ、さっさと公爵に婚約破棄を頼んだらどうだ。破談になったら私の妻になればいい。大切にするぞ?」
「アルター様は昔からそうやってよく慰めてくれていましたよね。でも大丈夫です。お気持ちはありがたいですが」
「いや、本気なのだが。ははっ、マリアンヌは相変わらず手強いな」
「え?」
定例会が終わった後、庇ってくれたアルターにマリアンヌは感謝の気持ちでいっぱいだったが、一方のアルターは困ったように肩をすくめたのだった。
283
お気に入りに追加
355
あなたにおすすめの小説
乙女ゲームの世界だと、いつから思い込んでいた?
シナココ
ファンタジー
母親違いの妹をいじめたというふわふわした冤罪で婚約破棄された上に、最北の辺境地に流された公爵令嬢ハイデマリー。勝ち誇る妹・ゲルダは転生者。この世界のヒロインだと豪語し、王太子妃に成り上がる。乙女ゲームのハッピーエンドの確定だ。
……乙女ゲームが終わったら、戦争ストラテジーゲームが始まるのだ。

魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。
悪役令嬢はモブ化した
F.conoe
ファンタジー
乙女ゲーム? なにそれ食べ物? な悪役令嬢、普通にシナリオ負けして退場しました。
しかし貴族令嬢としてダメの烙印をおされた卒業パーティーで、彼女は本当の自分を取り戻す!
領地改革にいそしむ充実した日々のその裏で、乙女ゲームは着々と進行していくのである。
「……なんなのこれは。意味がわからないわ」
乙女ゲームのシナリオはこわい。
*注*誰にも前世の記憶はありません。
ざまぁが地味だと思っていましたが、オーバーキルだという意見もあるので、優しい結末を期待してる人は読まない方が良さげ。
性格悪いけど自覚がなくて自分を優しいと思っている乙女ゲームヒロインの心理描写と因果応報がメインテーマ(番外編で登場)なので、叩かれようがざまぁ改変して救う気はない。
作者の趣味100%でダンジョンが出ました。

【完結】地味令嬢を捨てた婚約者、なぜか国王陛下に執着されて困ります
21時完結
恋愛
「お前とは釣り合わない。婚約は破棄させてもらう」
長年の婚約者であった伯爵令息に、社交界の華と称される美しい令嬢の前でそう告げられたリディア。
控えめで地味な自分と比べれば、そちらのほうがふさわしいのかもしれない。
――いいわ、だったら私は自由になるだけよ。
そうして婚約破棄を受け入れ、ひっそりと過ごそうと決めたのに……なぜか冷酷と名高い国王陛下が執着してきて!?
「やっと自由になったんだろう? ならば、俺の隣を選べ」
「えっ、陛下!? いえ、あの、私はそんな大それた立場には——」
「俺のものになればいい。お前以外に興味はない」
国の頂点に立つ冷酷な王が、なぜか地味なはずの私にだけ甘すぎる……!?
逃げようとしても、強引に腕を引かれ、離してくれない。
「お前を手に入れるためなら、何だってしよう」
これは、婚約破棄をきっかけに、なぜか国王陛下に異常なほど執着されてしまった令嬢の、予想外の溺愛ラブストーリー。

一家処刑?!まっぴらごめんですわ!!~悪役令嬢(予定)の娘といじわる(予定)な継母と馬鹿(現在進行形)な夫
むぎてん
ファンタジー
夫が隠し子のチェルシーを引き取った日。「お花畑のチェルシー」という前世で読んだ小説の中に転生していると気付いた妻マーサ。 この物語、主人公のチェルシーは悪役令嬢だ。 最後は華麗な「ざまあ」の末に一家全員の処刑で幕を閉じるバッドエンド‥‥‥なんて、まっぴら御免ですわ!絶対に阻止して幸せになって見せましょう!! 悪役令嬢(予定)の娘と、意地悪(予定)な継母と、馬鹿(現在進行形)な夫。3人の登場人物がそれぞれの愛の形、家族の形を確認し幸せになるお話です。
悪役令嬢は永眠しました
詩海猫
ファンタジー
「お前のような女との婚約は破棄だっ、ロザリンダ・ラクシエル!だがお前のような女でも使い道はある、ジルデ公との縁談を調えてやった!感謝して公との間に沢山の子を産むがいい!」
長年の婚約者であった王太子のこの言葉に気を失った公爵令嬢・ロザリンダ。
だが、次に目覚めた時のロザリンダの魂は別人だった。
ロザリンダとして目覚めた木の葉サツキは、ロザリンダの意識がショックのあまり永遠の眠りについてしまったことを知り、「なぜロザリンダはこんなに努力してるのに周りはクズばっかりなの?まかせてロザリンダ!きっちりお返ししてあげるからね!」
*思いつきでプロットなしで書き始めましたが結末は決めています。暗い展開の話を書いているとメンタルにもろに影響して生活に支障が出ることに気付きました。定期的に強気主人公を暴れさせないと(?)書き続けるのは不可能なようなのでメンタル状態に合わせて書けるものから書いていくことにします、ご了承下さいm(_ _)m
聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい
金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。
私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。
勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。
なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。
※小説家になろうさんにも投稿しています。
子育てが落ち着いた20年目の結婚記念日……「離縁よ!離縁!」私は屋敷を飛び出しました。
さくしゃ
恋愛
アーリントン王国の片隅にあるバーンズ男爵領では、6人の子育てが落ち着いた領主夫人のエミリアと領主のヴァーンズは20回目の結婚記念日を迎えていた。
忙しい子育てと政務にすれ違いの生活を送っていた二人は、久しぶりに二人だけで食事をすることに。
「はぁ……盛り上がりすぎて7人目なんて言われたらどうしよう……いいえ!いっそのことあと5人くらい!」
気合いを入れるエミリアは侍女の案内でヴァーンズが待つ食堂へ。しかし、
「信じられない!離縁よ!離縁!」
深夜2時、エミリアは怒りを露わに屋敷を飛び出していった。自室に「実家へ帰らせていただきます!」という書き置きを残して。
結婚20年目にして離婚の危機……果たしてその結末は!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる