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メンバーカラーも決まりました
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このグループはアイドルとして無限のポテンシャルを秘めている気がするわ。
完璧です!
私が考えていたルカリオ、キース、レンのアイドルとしての売り出し方、簡単に言えば『正統派』、『ワイルド』、『ミステリアス』というそれぞれのイメージを語ってみると賛成してくれたので、そのキャラクターでいくことにする。
人間、無理にキャラを偽装せず、自然のままが一番である。
「で、気になったんだけど」
ルカリオがイタズラを思い付いたような顔をしている。
なんとなく踊らされた時のトラウマが蘇って、不安に思いながら聞いていると。
「さっきの例えではたまたま僕が出てきたけど、本当のアイリスの『推し』は僕たちの誰なのかな?」
は?
私の推しを気にしてどうするのでしょう。
早速自分のファンが欲しくなったのかしら?
「私はもちろんグループとして『箱推し』ですから」
ニッコリ笑って言ったら、三人に不満そうな顔をされてしまった。
なにゆえ?
一番公平な答えだし、プロデューサーが一人を特別扱いしたらまずいのでは?
「じゃあ、次いきますよ。それぞれのメンバーカラーを決めましょう。つまりはイメージカラーなのですが、ファンはその色を服や小物に取り入れることで、誰を推しているか主張するのです。一種の愛情表現ですね。推しが同じ者同士の交流もしやすいですし」
コンサートで推しに見つけてもらえる利点が大きいと思うが、まだコンサートが出来る段階ではないので省略しておく。
早く大きな広場でファンの前に立つ三人を見てみたいものだ。
「色の希望はありますか? 一般的なのは、赤、青、黄色、緑とかですかね」
「黒がいいです!」
おっ、レンにしては珍しく積極的な態度ですね。
魔術師のローブが黒だから落ち着くとかでしょうか。
「いいですよ。レンは黒にしましょう。ルカリオとキースはどうします? 出来れば赤は欲しいところですけれど」
「ルカリオが赤じゃねえか? 絨毯とかタスキみたいなやつ赤だもんな。俺は青だな」
「少し意味不明だけど、文句は無いよ。あれはタスキじゃなくてサッシュだけどね。じゃあ僕が赤で」
またまた揉めることなくメンバーカラーも決定した。
この三人は好みがバラけているので助かる。
それに、赤、青、黒ならバランスもいいし、覚えやすい。
正直、赤、ピンク、オレンジとかだったら困っていたところだ――可愛いけれど。
「アイリスは三色のうち何色を……」
「私は三色とも身に付けますので、ご心配なく!」
レンの質問を私は途中で遮った。
きっと私が何色の服にするか尋ねようとしたに違いない。
それは正しかったようで、レンは『そう言うと思っていました』といった顔をしながらもガッカリしているように見える。
私が仮に、全身上から下までレンのメンバーカラーの黒で現れたら、レンはきっとドン引きするでしょうに。
それ以前に全身黒色って、ヤバイ令嬢扱いされてお嫁に行けなくなりそうですね。
それにしても、赤、青、黒の三色コーデはなかなか厳しいような。
まあ、なんとかしてくれるでしょう――うちの優秀な侍女たちが。
彼らが五人組とかじゃなくて良かったです。
三人はなぜか私に自分の色だけを纏って欲しいのか、拗ねているが理由がわからない。
兎にも角にもリーダーとキャラクター、メンバーカラーが決定したのだから、今日は頑張ったのではないだろうか。
この時の私は、肝心のグループ名を決め忘れていることに気付いていなかった。
完璧です!
私が考えていたルカリオ、キース、レンのアイドルとしての売り出し方、簡単に言えば『正統派』、『ワイルド』、『ミステリアス』というそれぞれのイメージを語ってみると賛成してくれたので、そのキャラクターでいくことにする。
人間、無理にキャラを偽装せず、自然のままが一番である。
「で、気になったんだけど」
ルカリオがイタズラを思い付いたような顔をしている。
なんとなく踊らされた時のトラウマが蘇って、不安に思いながら聞いていると。
「さっきの例えではたまたま僕が出てきたけど、本当のアイリスの『推し』は僕たちの誰なのかな?」
は?
私の推しを気にしてどうするのでしょう。
早速自分のファンが欲しくなったのかしら?
「私はもちろんグループとして『箱推し』ですから」
ニッコリ笑って言ったら、三人に不満そうな顔をされてしまった。
なにゆえ?
一番公平な答えだし、プロデューサーが一人を特別扱いしたらまずいのでは?
「じゃあ、次いきますよ。それぞれのメンバーカラーを決めましょう。つまりはイメージカラーなのですが、ファンはその色を服や小物に取り入れることで、誰を推しているか主張するのです。一種の愛情表現ですね。推しが同じ者同士の交流もしやすいですし」
コンサートで推しに見つけてもらえる利点が大きいと思うが、まだコンサートが出来る段階ではないので省略しておく。
早く大きな広場でファンの前に立つ三人を見てみたいものだ。
「色の希望はありますか? 一般的なのは、赤、青、黄色、緑とかですかね」
「黒がいいです!」
おっ、レンにしては珍しく積極的な態度ですね。
魔術師のローブが黒だから落ち着くとかでしょうか。
「いいですよ。レンは黒にしましょう。ルカリオとキースはどうします? 出来れば赤は欲しいところですけれど」
「ルカリオが赤じゃねえか? 絨毯とかタスキみたいなやつ赤だもんな。俺は青だな」
「少し意味不明だけど、文句は無いよ。あれはタスキじゃなくてサッシュだけどね。じゃあ僕が赤で」
またまた揉めることなくメンバーカラーも決定した。
この三人は好みがバラけているので助かる。
それに、赤、青、黒ならバランスもいいし、覚えやすい。
正直、赤、ピンク、オレンジとかだったら困っていたところだ――可愛いけれど。
「アイリスは三色のうち何色を……」
「私は三色とも身に付けますので、ご心配なく!」
レンの質問を私は途中で遮った。
きっと私が何色の服にするか尋ねようとしたに違いない。
それは正しかったようで、レンは『そう言うと思っていました』といった顔をしながらもガッカリしているように見える。
私が仮に、全身上から下までレンのメンバーカラーの黒で現れたら、レンはきっとドン引きするでしょうに。
それ以前に全身黒色って、ヤバイ令嬢扱いされてお嫁に行けなくなりそうですね。
それにしても、赤、青、黒の三色コーデはなかなか厳しいような。
まあ、なんとかしてくれるでしょう――うちの優秀な侍女たちが。
彼らが五人組とかじゃなくて良かったです。
三人はなぜか私に自分の色だけを纏って欲しいのか、拗ねているが理由がわからない。
兎にも角にもリーダーとキャラクター、メンバーカラーが決定したのだから、今日は頑張ったのではないだろうか。
この時の私は、肝心のグループ名を決め忘れていることに気付いていなかった。
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