最後の人生、最後の願い

総帥

文字の大きさ
上 下
5 / 111
第1章 幼少期

4 ファンタジーのくせにめんどい

しおりを挟む



 父曰く。
 魔法を使えるのは義務教育を終えて免許を取得した者だけ。学校は5年間、8歳になってから。
 学校に行かないとそもそも魔法を使えるようにはならない。詳しくは学校で教わるようだ。

 前世で見たアニメみたいに、自分で本を読んで取得する、みたいな裏ワザは使えないってか...。
 
 しかも魔法で犯罪などをすれば然るべき処罰を受けた後、免停か場合によっては免許取り消し。そうしたら専門の機関で取り直しが必要。
 
 さらに無免許状態で魔法を使用すれば、魔力を封じる特別なアイテムを5年間装着させられる。
 日常で使う魔道具も魔力を流さないと使えないので、通常の生活すら困難になる...と。



 おいぃぃぃぃぃ!!!なにやってんだよファンタジー!!なんでそんなかっちりしちゃってんの!?
 魔法でどかーんとか、なんつーか、「こんな幼い子供がなんかすごい魔法を...!」とかできないの!?

 いや、目立つのはめんどいからパス。前もそーいうことあったし。
 でも魔法を自由に扱えるのは憧れる...。んー。クラスで5番目の成績、くらいを目標にしてみようか。


 「それとお前は飛行魔法に憧れてるようだが、あれは危険度も高い特殊魔法だ。だから資格が必要になるぞ。
 父さんも母さんも持ってない。」
 
 「えぇー!?くっ、くわしくおしえて!」



 要するに。
 飛行魔法のように特殊な資格が必要なものはいくつかある。
 その資格を取得する方法だが...


 「がっこう?」

 「そうだ。学校には2種類あるんだ。ひとつ目はそれぞれ町村にある庶民の学校。義務教育だから学費はかからない。その分授業レベルも低いがな。
 もうひとつは、国立学校。こっちは高い学費が必要だ。主に貴族が通ってるな。ここなら専門的な授業も受けられて、様々な資格を取得できる。他にも特典がいっぱいだ。」

 「そっか...。」


 やっぱり、お貴族様と俺ら庶民じゃあ教育格差もひどいんだな...。そんな気はしてたけど、うーん...。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

恋より友情!〜婚約者に話しかけるなと言われました〜

k
恋愛
「学園内では、俺に話しかけないで欲しい」 そう婚約者のグレイに言われたエミリア。 はじめは怒り悲しむが、だんだんどうでもよくなってしまったエミリア。 「恋より友情よね!」 そうエミリアが前を向き歩き出した頃、グレイは………。 本編完結です!その後のふたりの話を番外編として書き直してますのでしばらくお待ちください。

〖完結〗王女殿下の最愛の人は、私の婚約者のようです。

藍川みいな
恋愛
エリック様とは、五年間婚約をしていた。 学園に入学してから、彼は他の女性に付きっきりで、一緒に過ごす時間が全くなかった。その女性の名は、オリビア様。この国の、王女殿下だ。 入学式の日、目眩を起こして倒れそうになったオリビア様を、エリック様が支えたことが始まりだった。 その日からずっと、エリック様は病弱なオリビア様の側を離れない。まるで恋人同士のような二人を見ながら、学園生活を送っていた。 ある日、オリビア様が私にいじめられていると言い出した。エリック様はそんな話を信じないと、思っていたのだけれど、彼が信じたのはオリビア様だった。 設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。

今更気付いてももう遅い。

ユウキ
恋愛
ある晴れた日、卒業の季節に集まる面々は、一様に暗く。 今更真相に気付いても、後悔してももう遅い。何もかも、取り戻せないのです。

【完結】20年後の真実

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。 マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。 それから20年。 マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。 そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。 おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。 全4話書き上げ済み。

婚約者すらいない私に、離縁状が届いたのですが・・・・・・。

夢草 蝶
恋愛
 侯爵家の末姫で、人付き合いが好きではないシェーラは、邸の敷地から出ることなく過ごしていた。  そのため、当然婚約者もいない。  なのにある日、何故かシェーラ宛に離縁状が届く。  差出人の名前に覚えのなかったシェーラは、間違いだろうとその離縁状を燃やしてしまう。  すると後日、見知らぬ男が怒りの形相で邸に押し掛けてきて──?

〖完結〗では、婚約解消いたしましょう。

藍川みいな
恋愛
三年婚約しているオリバー殿下は、最近別の女性とばかり一緒にいる。 学園で行われる年に一度のダンスパーティーにも、私ではなくセシリー様を誘っていた。まるで二人が婚約者同士のように思える。 そのダンスパーティーで、オリバー殿下は私を責め、婚約を考え直すと言い出した。 それなら、婚約を解消いたしましょう。 そしてすぐに、婚約者に立候補したいという人が現れて……!? 設定ゆるゆるの、架空の世界のお話しです。

5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?

gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。 そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて 「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」 もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね? 3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。 4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。 1章が書籍になりました。

【完結】陛下、花園のために私と離縁なさるのですね?

ファンタジー
ルスダン王国の王、ギルバートは今日も執務を妻である王妃に押し付け後宮へと足繁く通う。ご自慢の後宮には3人の側室がいてギルバートは美しくて愛らしい彼女たちにのめり込んでいった。 世継ぎとなる子供たちも生まれ、あとは彼女たちと後宮でのんびり過ごそう。だがある日うるさい妻は後宮を取り壊すと言い出した。ならばいっそ、お前がいなくなれば……。 ざまぁ必須、微ファンタジーです。

処理中です...