異世界イチャラブ冒険譚

りっち

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849 呪詛

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 マギーのことを全力で愛した夜が明け、それぞれがそれぞれの生活に戻らなければならない時間が訪れる。

 キスをしながら互いの身仕度を整えて、別々に寝室の外に出ようとした時、ちょっと待ってとマギーに呼び止められた。


「ダンさん。ちょっと協力してくれない?」


 そうして聞かされたマギーの提案は決して趣味の良い提案とは言えないアイディアだったけど、シャロにも是非にと言われてしまっては断りようがなかった。

 俺はマギーに言われた通りシャロとマギーを両側に侍らせて、2人の服の中を弄りながら寝室の扉を開けてもらった。


 王の私室では既にガルシアさんが書類仕事を進めていて、寝室から出てきた俺達を億劫そうに一瞥する。


「……おはようマギー。昨日はちゃんと楽しめたか?」

「ええ、ご覧の通り念入りに注ぎ込んでもらっちゃった。今まで生きてきた中で最高の夜だったわぁ……」


 ガルシアさんに返事を返したマギーは、俺に膨らまされた自身の下腹部を愛おしそうに撫でながら、下着の中を弄り続ける俺に唇を重ねてくる。

 うっとりした様子で俺に弄ばれる妻マギーの姿を、ガルシアさんは何処までも冷めた眼差しで眺めている。


「ガルー。これからは3日に1度のペースでダンさんに愛してもらうから、ちゃんとスケジュールを合わせなさいね?」

「……ああ、分かった。ちゃんとマギーが楽しめるよう、必ず部屋に居るようにするよ」

「あと、次に愛してもらうまでに好色家を浸透させなきゃいけないの。次はひと晩中子種を蒔いてもらわなきゃいけないんだから、ガルも浸透に協力してよー?」

「分かった分かった。好色家は比較的浸透しやすい職業らしいからな。3日後までには確実に浸透を終わらせてやるよ」


 婚姻を交わしている2人が、別の人間との愛の営みの予定を話し合っている。

 異常なやり取りにしか思えないけれど、一応マギーには考えが無くもないらしい。


 妻である自分との幸せよりも優先された、俺への対抗心。

 ガルシアさんの中で最も強いと思われるその感情を揺さぶり続けることで、マギーは万に1つの奇跡に期待したいと言っていた。


 しかしご機嫌な様子でガルシアさんを煽り続けるマギーからは、ドス黒い感情しか読み取れないかな……。


「またねダンさん。次までにちゃーんと好色家の浸透を終わらせておくから、今度は朝まで可愛がって欲しいなっ?」

「……マギーの気持ちは分かるけど程々にね? 八つ当たりで憂さ晴らししても、マギー自身が傷付いちゃうだけだからさ」

「あはっ。今更傷付いたって構いはしないわ。元通りにならないなら、いっそ粉々にしてやるのも一興でしょ?」


 でもありがとう、と唇を重ねてきたマギーは、ガルシアさんの前で何度も大きく身体をのけぞらせた後、名残惜しそうにゆっくりと離れていく。

 そして私室の入り口まで俺の手を引いて歩いたあと、もう1度ガルシアさんに見せ付ける為に俺の口を激しく吸い、3日後も楽しみにしてるわと囁いて送り出してくれた。


 両陛下の私室から出た俺達は万が一にもその存在を悟られるわけにはいかないので、念のためひと言も会話しないまま大人しく退城し真っ直ぐに帰宅する。

 そして待ってくれていたニーナとティムルのおっぱいに顔を埋めたまま、寝室に直行して2人を押し倒した。


「……なんか、凄い疲れたよ。2人には悪いけどこのまま少し休ませてくれる……?」

「……お疲れ様なの。貴方が1番嫌がる事をさせてごめんね? でも私には貴方にマギー様を愛してもらうのが1番だって……ううん。貴方に愛してもらう以外にマギー様が幸せになる道は無いって思ったの」


 俺に押し倒されたニーナは、俺の頭を抱き締めながら自身とティムルのシャツを捲りあげ、2人の乳首を自分から俺の口の中に押し込んでくれる。

 当然のように俺に乳首を吸われているティムルも、母性と思いやりに満ちた優しげな手付きで俺の頭を撫でながら、誰も幸せになれない夜を過ごした俺の事を労ってくれた。


「今のマギー様にはやり場の無い感情をぶつけられる相手が必要よ。貴方に負担ばかりかけて申し訳無いけど、マギー様の憤りを受け止めて上げてね?」

「うん……。もう腹は括ったよ。彼女と夫婦になることは出来ないけど、マギーはもう俺の女だ。……悪いけど、もうガルシアさんにだって譲る気は無いよ」

「分かってるわ。お姉さんもそれでいいと思う。お疲れ様ダン。今はゆっくり休みなさいね……?」


 2人の鼓動を感じながら、マギーとこれからどう付き合っていけばいいのかをぼんやりと思い描く。


 マギーはまだガルシアさんを愛する気持ちもある。これは疑いようもない事実のはずだ。

 しかし約束された幸福を自ら投げ捨て、奇跡を起こしてまで取り戻したはずのガルシアさんが自分を求められなくなってしまった事実に、マギーは自分でも把握しきれないほどの怒りを覚えているようにも感じられた。


 まだまだ精力的に活動したいと願っていたマギーは、その思いを封印してまでガルシアさんの子供を産む事を承諾した。

 なのに出産を望んでいたはずの夫の方が、己の自分勝手な振る舞いからその未来を放棄してしまったのだ。

 そんなの、怒らない方がおかしいよな……。


『私への愛情よりもダンさんへの憎悪の念の方が強かったって事よね? ならその感情を煽ってやれば、いつかガルの心の中に熱が戻ってくるかもしれないでしょ?』


 寝室を出る前にマギーに言われた言葉を思い出す。

 失われてしまったガルシアさんの劣情や肉欲を取り戻す為に、それ以上に優先された俺への敵対心を利用するんだって言っていたけど、マギーはもうそんな事を望んでいるようには思えなかった。


 自己愛の強いマギーは、自分が最も愛する男性から自分が最も想われていなかった事実に耐えられなかったのだ。

 生涯自分を1番に愛すると誓ったはずのガルシアさんの裏切りに、彼女の中でガルシアさんに対する愛情が失われてしまったのだろう。


 マギーの魂の底から漂ってくるのはもう愛情なんかじゃなかった。


『そんなにこの男を憎みたいなら、私も協力してあげる』


 そんなドス黒く救われない想いが今のマギーを支えているのだ。


「俺にしか引き受けられないって意味、痛感させられたよ……。もしも俺が今回彼女を受け入れなかったら、彼女はガルシアさんへの報復の為だけに自分の心と身体を蔑ろにしてしまうかもしれない」

「……その通りです。今のマギーはかつてバルバロイに辱められた私と同じなんです。ガルシア様への憤りを解消するが為だけに、王国中の男性に身体を許してしまいかねなかったんです」

「……だけど俺がマギーを受け入れるなら。ガルシアさんが最も嫌がる相手の俺がマギーを愛している限り、マギーは他の男に意識を向ける事はない。それが最も効果的なガルシアさんへの報復だから、か……」

「それだけじゃないよダン。マギーが君の事を認めていたことも重要なんだ」


 ティムルに背中から抱き付いているリュートが、マギーが俺に身体を許している理由はそれだけじゃないんだと教えてくれる。

 決してガルシアさんへの報復だけで俺を受け入れているわけじゃないんだと、大切な友人が秘めた思いを俺に解説してくれる。


「即位式以降、マギーは君の事を正しく認識し始めていた。ガルシアさんよりも高みにいる男性だと意識し始めていたんだ。だからそんな君に愛されることで、マギーの砕けた自尊心は満たされるんだ」

「俺との逢瀬がマギーの慰めになっているならいいんだけど……。だけど結局慰めにしかならないよな。いくらマギー本人が望んでいても、慰めじゃ人は幸せになれない……」

「それでも今は慰めてあげて。シャロもぼくもマギーを支えたいけれど、男性に蔑ろにされた事実はきっと、男性にしか癒してあげることが出来ないと思うんだ……」

「うん。リュートもシャロも協力してね。マギーも俺の女になった以上、たとえ彼女が望まなくとも絶対に幸せになってもらうつもりだから」


 元通りにならないなら、いっそ粉々に壊してやる。

 あの言葉はガルシアさんに言ったんじゃない。自分自身を指して発した言葉なんだろう。


 ならお望み通り壊してやるよマギー。

 君が思い描いた幸福な未来は既に壊れて失われてしまったと言うなら、そんなかつて描いた幸福を忘れるほどに俺に溺れさせて依存させて、俺の事しか考えられなくさせてやる。

 ガルシアさんの憎悪や憤りを忘れさせる為に、お前の中から完全にガルシアさんの存在を拭い取ってやるからな……!


 友人であるマギーを犯し抜き、性奴隷よりも肉欲に溺れさせる覚悟を決めて、俺は疲れ切った思考を眠りに沈めていくのだった。





 その後の数日間は、穏やかながらも変化に富んだ日々が続いた。

 まずはインベントリいっぱいに詰まっていた余分なお金やドロップアイテムを福音の花園に還元させたら、アウターが一気に成長してくれた。


 種族代表会議でも決定した通り、福音の花園はいつか他の種族にも解放する予定なので、エルフと湖人族が中心となって、他種族を受け入れるための準備が少しずつ話し合われ始める。

 アウターの入り口までの水中回廊の整備や宿泊施設の準備など、早ければ年内にも他種族の受け入れを始めたいと張り切るライオネルさんに、人懐っこいユニは終始楽しそうな感情を漂わせていた。


 エルフェリア精霊国に宿泊施設を増やしたり、観光産業の本格化に伴ってスレッドドレッドの糸の需要がかなり高まってきた。

 そこでスレッドドレットたちにそのことを報告すると、彼らは一時的に個体数を増やして対応してくれることを約束してくれた。


 どうやらスレッドドレッドの寿命は20~30年程度らしく、ひとまず1世代ほど個体数を増やして様子を見てくれるようだ。

 そんなにあっさりと生体数を調整するスレッドドレットたちの知性に戦慄と感心を覚えた。


「はぁぁ……。待ってたわダンさぁん……。ダンさんに言われた通り好色家の浸透は終わってるでしょ? 言われた通りにしたんだからぁ……。ご褒美には期待していいのかしらぁ……?」


 ガルシアさんの目の前で俺に抱き付き、音を立てて俺の口を吸うマギー。

 俺はそのままマギーを抱きかかえ、ガルシアさんの存在を意図的に無視しながら寝室へと移動する。


 寝室のベッドに押し倒したマギーを、シャロやリュート、カレンと一緒に貫いてあげる。


「ふふ。姉様が言っていた通り、おっぱいをしゃぶるダンさんはとっても可愛いわぁ……。姉様のおっぱいと私のおっぱい、どっちの方が美味しい?」

「どっちも最高で、2人のおっぱいは生涯俺だけのものだとしか言えないね。マギーこそおっぱいを吸うたびにきゅうきゅう締め付けてきて、そんなに俺におっぱい吸われるのが気持ちいいの?」

「あはは。とぉっても気持ちいいわよダンさんっ。ダンさんの口の中で姉様やリュートの乳首と擦り合わされると、乳首だけで意識が飛びそうになるほど気持ちいいのっ」


 今までガルシアさんと2人きりの夜しか体験してこなかったマギーは、複数人での乱交も積極的に楽しんでくれる。

 特にシャロとリュートと一緒に愛されるのが好きなようなので、2人の間に横たわらせたマギーを貫きながら、3人の唇を同時に奪って楽しませてもらう。


 3人の舌を吸い、3人の敏感な乳首を吸い上げながら、俺が会いに来ない間ガルシアさんとどんな時間を過ごしているのかを聞いてみる。


「別に普通よ? お互い忙しいし、ガルは王として申し分無い能力を備えているからね。日中はあまりゆっくり会話も出来ないかしら?」

「じゃあ仕事が終わった後はどう過ごしてるの? マギーの身体はもう俺専用にさせてもらったはずだけど、まさかガルシアさんに触らせたりしてないよね?」

「あははっ! 安心してダンさん。ダンさん専用の私の身体には指1本触れさせてないからっ。1度ダンさんに抱かれたら、ガルの身体になんて興味も無いしさっ」


 左右のシャロとリュートに根元から搾り上げさせたマギーの乳房の先端をしゃぶりながら、マギーの望む言葉を応酬する。

 ガルシアさんをぞんざいに扱えば扱うほどマギーの中はキツく締まり、マギーは楽しげに笑顔を浮かべる。


「好色家を知らないガルにこんなことを言うのは酷かもしれないけど、お腹が張り裂けそうになるくらい注ぎ込まれるなんてダンさんとじゃないと楽しめないじゃない? 私、ダンさんに抱かれて良かったぁ……!」

「マギーが喜んでくれて嬉しいよ。このままおっぱい吸ったまま1度お腹いっぱいにしてあげるね。俺の子種でいっぱいになったマギーの中、ひと晩中おっぱいと一緒に楽しんであげる」

「そうそう。ガルったらあんまりおっぱいも弄ってくれなかったのよ? 今はダンさんがいっぱいしゃぶってくれるから、私の乳首も張り切って背伸びしちゃってるのっ」


 いちいちガルシアさんの名前を出して、嬉しそうに彼を貶める呪詛を吐き続けるマギー。

 まずはマギーの中で溜まって濁って腐ってしまったガルシアさんへの思いを全て吐き出させて、空っぽになったマギーの中を俺の性欲と精液でたっぷたぷに満たしてあげるからね。


「壊れた私なんかを本気で愛してくれて、ダンさんには感謝してもしきれないわ……。姉様とリュートと一緒にダンさんに愛してもらってると、ガルを愛した日々の方が間違っていたような気さえしてしまうの……」

「その想いが確信に変わるように、徹底的にマギーを可愛がってあげるよ。俺の可愛いマギーは、死ぬまでに俺の子供をいったい何人産んでくれるかな?」

「んっと、少なくとも15人は産ませて欲しいかな? 子供を産んだら直ぐに孕ませてくれなきゃ嫌よ? 私のお腹、ダンさんにいっぱいにしてもらってないと軽くって軽くって……」

「マギーとシャロとリュートのおっぱいを一緒にしゃぶる日が待ち遠しいよ。愛してるよマギー。これから一生お前の身体は俺の玩具だからね」

「はぁぁ……。3日に1回だけなんて無理ぃ……。ダンさぁん、私のお腹が空っぽにならないように、なんとかして毎日注ぎ込んでくれないかしらぁ……?」


 俺を何処までも求めてくれるマギーの為に、3日に1回の寝室訪問の他に、俺の気が向いたタイミングで毎日マギーを満たしてやる事を約束する。

 会議中でも食事中でも、気配遮断スキルを最大限に利用して、ありとあらゆる場面で女王マギーの中に出す事を許された。


 マギーの中を常に俺の精液で満たし続け、幸せそうに自分のお腹を擦るマギーの姿に、シャロとリュートがひとまず大丈夫だろうと判断する。

 そうしてなんとかマギーの情緒がギリギリ安定したところで、ようやく俺達は湖流の里の調査を始めることが出来たのだった。
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