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823 慟哭の最終決戦⑮ 親密
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「…………マジで?」
俺の左手を掴む白髪のリーチェの裸体に喜びたいところなんだけど、俺の右手を掴んでいる青髪の長髪の女性の裸体が気になってそれどころじゃ……って、不味い不味い。
今の俺の視界って世界中と繋がってるんだから、2人の裸体をじっくり拝む前にライブ配信を終了しないとな。
「ありがとうユニ。お前のおかげで助かったよ。明日の朝改めて会いに行くね。……多分、新しい家族と一緒に」
ワクワクした好奇心に満ちた感情を最後に、ユニとの魔力接続が途切れた。
俺のデウス・エクス・マキナも間違いなく終了させ、世界中の人間へのライブ配信を終了する。
さて、それじゃ背中側を向けて俺の両腕を掴んでいる2人の女性を確認する為に、両腕をクルッと回してっと。
ゴロンと半回転し、俺にその美しい裸体を惜しげもなく晒す2人の美女。
カランさんもシルヴァも気を使ってマーガレット陛下のほうに行ってくれたので、現在この2人の裸体を拝める男は俺しかいないのだっ。
褐色の肌にピンクの乳首が眩しいリュートの裸体も最高だけど、竜人族のように透き通った白い肌にツンと立ったピンクの乳首もなかなか素晴らしいものですね。
是非ともこのおっぱいも俺のモノにしたいところだけど、まずはリュートのおっぱいに不具合がないか確かめないとな。はむはむ。甘くて美味しい。
「それでアウラ。まさかとは思うけど、この人って『リーチェお姉ちゃん』、で合ってる?」
「……………………うん。え? うん、合って……。え、でもそんな……え?」
「つまり俺と婚姻を結んでるリーチェで間違いないんだね? じゃあこのおっぱいも俺のでいいなっ。はむはむ」
うひょーっ! やっぱこの人もエルフだけあって、乳首が甘くて美味しいよぉ!
口いっぱいにおっぱいを頬張って乳首を転がしていると、とくんとくんという鼓動が伝わってくる。
段々乳首も硬くなってきたし、この人が生きている事は間違いなさそうだ。
後はこの人もリーチェも……いや、リュートも目を覚ましてくれれば安心できるんだけどなぁ。ちゅうちゅう。
「……う、う~ん? 確かにその理論だとその人のおっぱいもダンの玩具でいいと思うけどぉ……。流石に本人に確認した方がいいんじゃないのぉ?」
「それはそうなんだけどさぁ。リュートとアウラのお姉さんで、命懸けで世界を救った英雄様のおっぱいなんて、既に俺以外の誰にも渡したくないんだよ? 甘くて美味しいし。ちゅぱちゅぱれろれろ」
けどまぁここでこのままおっぱいをしゃぶり続けるわけにはいかないな。
ガルフェリアの消失を受けて沢山の人が押し寄せるだろうし……。
――――何より、まだ決着が着いてない。
「ちゅ~~~~~~~…………っぽんっ」
「はぅんっ……!?」
「ティムル。服を用意できるかな? エルフの王女姉妹に思わず食いついちゃったけど、まだえっちするのは早かった事を思い出したよ」
「え、えぇそうね。じゃあスイートスクリームに行って……」
「待った。リュートが目覚めた時にティムルが居ない状況は避けたい。ごめんターニア。ムーリと一緒に服とか毛布を持ってきてくれる?」
「お姉さんのほうは普通サイズのおっぱいだねー? リーチェさんの服はムーリちゃんが用意すれば間違いないと。了解、直ぐ行って来るのーっ」
一応アウターに閉じ込められる事を想定した準備はしていたけど、流石に衣装までは準備してなかったからなー。
使いっ走りにしちゃって申し訳無いけど、リーチェとリュートの為に宜しくねー。
バルバロイのこともとっとととっちめてやりたいところだけど、バルバロイの気配はまだ生首に残ったままだからな。
眠り姫2人に服を着せる時間くらいはあるだろう。
「さて、俺の手を掴んだままじゃ休み辛そうだから、2人を俺の腕の中に招待してあげたいんだけど……。2人とも、手を離してくれないかなぁ?」
「ん~。リーチェ……じゃなかった。リュートのことだから、ダンがあまぁく耳元で囁けば手を離してくれるんじゃなかしらぁ?」
「いやいやティムル。いくらエロス大明神のリュートでも、そこまでえっちじゃないでしょ」
なんて言いながらもリュートの耳元で、抱き締めてあげるから手を離してくれる? と囁くと、普通に手を離してくれるリュート。
……お前さぁ、本当に意識無いんだろうなぁ?
「リーチェさん。貴女のこともリュートと一緒に抱き締めてあげますから、1度手を離してもらえ……って、反応早いなっ!?」
面識が無いはずの本当のリーチェさんも俺の言葉に反応して直ぐに手を離してくれたので、俺は腰を下ろした状態で両側にエルフの姉妹を座らせて、2人の腰を抱き寄せる。
リュートの側にはティムルが寄り添い、リーチェさんの側にはアウラが寄り添っている。
……けどアウラ。未だに放心状態が抜けてないなぁ。
「そろそろ復活してよアウラ~。どうしてこうなったかは俺にも説明出来ないけど、素直に喜んでいいことじゃないかな?」
「え~……? なんでパパもティムルママも平然としてるのか分かんない……。リーチェお姉ちゃんって450年も前に死んだ人なんだよ……? こんなの奇跡にしたって奇跡過ぎるよ……?」
力無く頭を振りながら、困惑した視線をこちらに向けてくるアウラ。
その瞳が雄弁に説明しろと訴えてくるけど、残念ながら娘の期待に応えてやることは出来そうにないなぁ。
「俺もティムルも理由は説明出来ないよ? 分からないからとりあえず置いといて平然としてるだけだからね」
「その、とりあえず置いといて、ってのが出来ないんですけど~……? うぅぅ~っ……!」
「説明も検証も後だよアウラ。まだ決着は着いてないんだから。バルバロイを殺すまではね」
流石にこの期に及んで、投獄だったり法の判断に従うつもりは無い。
バルバロイなんて生かしておいても百害あって一利無しだからな。ゴブトゴさんに報告する前にキッチリ殺してやる。
ムーリとターニアが用意してくれた服を、おっぱいをちゅぱちゅぱしゃぶりながら着せてあげて、ツンと立った2人の乳首を服の上からつんつんぷにぷに弄んでいると、ようやくニーナたちも帰還してきてくれた。
「あれ? その人ってリーチェのお姉さんなの? 本当にダンったら、戦うたびにお嫁さんを増やしちゃうんだからーっ」
「軽いよっ! 軽すぎるよニーナママーーっ!? そんなあっさり受け止めていい事実じゃないでしょーっ!?」
「アウラー。嬉しい事があったら素直に喜んでいいんだよ? これは夢でも幻でもなくって、ダンが無理矢理起こしちゃった奇跡で、紛れもない現実なんだからねーっ」
「あっ……」
ニーナの指摘にはっとしたような表情を浮かべるアウラ。
頑なに現実を受け入れようとしなかったのは、もしも夢や幻だったらと思って喜びきれなかったのか?
ガルクーザの支配する時代を生きてきて、誰よりも現実的で悲観的な考え方をするアウラらしいと言えばアウラらしい。
「それじゃまずは移動しよう。ティムルはリュートを抱っこしてくれる? 俺がリーチェさんのほうを抱いていくから、2人の事はスウィートスクリームで寝かせておこう」
「待てダン! その前にこちらに来て、マーガレット陛下とも話をつけて欲しい!」
「おっとと。了解だよカレン」
リーチェさんを抱き上げようと彼女のおっぱいに顔を埋めたタイミングで、カレンからご指名を受けてしまった。
確かに移動する前にマーガレット陛下とも話をつけておいた方が良さそうだな。
マーガレット陛下にとっても、バルバロイは憎き仇には違いないのだから。
打ち合わせ通りティムルにリュートを抱いてもらって、リーチェさんは俺がお姫様抱っこして、裸のガルシアさんを抱き締めているマーガレット陛下に声をかける。
「ガルシアさんの方はどうですかマーガレット陛下。こちら側は呼吸はしているものの、まだ意識はありません」
「ええ、ガルも同じ……。でも呼吸してるし心配してないわっ! ……ってダンさん。貴方が抱いている女性は誰かしら?」
「俺の家族でリーチェの関係者です。目が覚めたらリーチェと一緒にご説明に伺いますね」
完全に気が抜けたのか、俺に敬語を使うのも忘れて素で振舞うマーガレット陛下。
国王に敬われるのはなかなか居心地が悪かったので、気安く接してもらった方が気が楽だな。
ニーナたちからガルフェリアの消滅を聞いて安心するマーガレット陛下と、街の外の地形が変わるほどの被害に頭を抱えてしまうカレン。
ただ幸いな事に街の外にはほぼ人が済んでいないらしく、人的被害は恐らくなかったとのこと。
「復興にかこつけて仕事を用意してあげてもいいかもね。復興資金は俺が出すし」
「ぐぅぅ……! あまり貴様に頼ってばかりなのも悩ましいが……。今回に限ってはそれが最善か……」
「その辺も会議の議題に組み込んじゃってもいいかもね。大臣さんたちと適当に話し合ってみてよ」
人間万事塞翁が馬とも言うし、災い転じて福となすなんて言葉もあるくらいだ。
今回の件を機に街の外の整備を一気に進めてもいいし、決戦跡地として観光地の1つにしてしまうのもいいかもしれない。
なんたって世界中の人たちが見てたライブ配信だったわけだからな。
しかも自分たちの呼び声で英雄ガルシアを救った地だと思えば、観光地としての注目度は世界で1番かも?
「後始末の話は決着をつけてからにしよう。マーガレット陛下。これから俺はあの首の魔力を伝って……」
「あっ、その前にダンさん。私のことはマギーって呼んで下さるかしら?」
「え? いや、それはいくらなんでも畏れ多いんですが……」
「夫を救ってくれた貴方に畏まられるのは嫌なの。これからは友人としてマギーって呼んでくれない? 私、親しい人や近しい人にはマギーって呼んでもらってるからっ」
「うっ……」
……これ、どうするべきかの判断がめちゃくちゃ難しいんだけど?
受け入れても不敬って言われそうだし、断っても不敬って言われそうだ。
なにより、自分が意識を失っている間に妻を俺にマギー呼びされていたら、ガルシアさんが怒り狂ってまたガルフェリアを召喚しそうで怖いんだよ?
素直にその旨を伝えると、マーガレット陛下は思ったより真剣な表情を浮かべて考え込んだ。
「ヤキモチを妬いてくれるくらいなら可愛いものだけど、今回のガルの件は流石に看過出来ないわ。かと言って世界中の人々に英雄として喧伝してしまったガルの事を公に罰することも出来ない。でも何らかの制裁は必要よね?」
「その制裁が、俺と陛下の距離を縮めるってことですか? 俺を巻き込まないでくださいってば~」
制裁なんて正妻のマーガレット陛下が勝手に下してあげてくださいよー。
しかし陛下の提案を拒否しようとする俺に、ニンマリと意地悪く笑う女王陛下。
「ダンさん忘れてない? そもそも貴方だって私の夫であり国王でもあるガルの首を刎ねたんだから、咎められなきゃおかしいでしょっ」
「え~……? ソレ今持ちだしますぅ~……?」
「国王命令よっ。ダンさん、私の事はこれからマギーって呼ぶことっ。公の場でなければ敬語も禁止だからねっ」
だからねっ。じゃないんですよマーガレット陛下。
いやね? ガルシアさんの首を刎ねた結果としては、信じられないくらいに穏便な処置なのは分かってますよ?
だけどな~。これで済む気がしないんだよな~……。
思えば我が家では本当の姉妹を一緒に抱いたことが無いと思った辺りからクラーとミレーが加入して、リュートのお姉さんを助けることも出来て、今度はシャロの妹との距離が縮まってしまったわけだ。
これ、本当に魔力が俺の気持ちを読み取って、俺の願望を叶えるように因果律とか操作してたりしないのぉ……?
「……分かった。分かりましたよマー……マギー。大変恐縮ですが、これから陛下の事はマギーと……」
「敬語も禁止って言ったでしょっ。やり直しなさいっ」
「くっ……!」
ニコニコしながらやり直しを要求してきやがってぇ。
現代日本のパワハラ上司かアンタはっ!
「分かったよ! これから陛下の事はマギーって呼ばせてもらうからなっ! 宜しくマギー!」
「ええ、宜しくねダンさんっ。リーチェの友人として、ラズ姉様の妹としてもよろしくね、お義兄様っ」
だからさぁっ! このタイミングで妹ってワードを強調するのやめてくんない!?
ただでさえこのあとエルフの姉妹を同時にいただく事を考えると、暴発しそうなくらい興奮してるのにーっ!
ってか、この流れでリーチェさんに拒まれたら何気にキツいな?
「あ~もうっ、マギーのせいで余計な時間を取られちゃったよ。本題に入っていい?」
「勿論構わないわっ。……バルバロイのことよね?」
「うん。アイツの言う事を信用するのは危険だけど、実際にあの生首には何処からか魔力が繋がっていてね。恐らくはバルバロイ本人の居る場所を特定できると思ってるんだ」
ドミネーターの性能を考えると、魔力が繋がってる限り本体はまだ動けないんじゃないだろうか?
だからこのまま生首を持ったまま、眠れる本体にダイレクトアタックを仕掛けようって寸法だ。
「この場の後始末や警戒も怠れないし、リーチェのことも心配だから、こっちからは俺とシャロがバルバロイのところに出向こうと思ってます……じゃない、思ってる。マギーはどうする?」
「私も連れてってもらえるかしら? ダンさんの邪魔はしないわ。でも夫が誑かされた身としては、せめて決着を見届けたいの」
「ガルシアさんのところについてなくて大丈夫? 俺は直ぐに移動する予定だけど」
「構わないわ。いつ起きるか分からないガルの目覚めを待つ余裕はないし……。何よりガルにも監視は必要だから」
マギーによると既にガルシアさんの犯行はゴブトゴさんに報告済みらしく、寝ている間に全身を拘束したあと、魔人族とエルフ族に協力を仰いで混成種族状態で監視してもらうそうだ。
目覚めたところで感動の再会と言うわけにもいかないし、自分大好きなマギーとしてはその場に居続けるのがいたたまれないそうだ。
自分で自分を自己愛と評価する辺り、本当にひと皮剥けたんだなぁこの人。
「なら早速行こう。1秒でもバルバロイを放置すると碌な事にならなそうだからね」
「ご主人様に同感です。今度こそあの馬鹿に引導を渡してやりましょうっ」
「え、姉様ってダンさんのことをご主人様って呼んでるんですかっ? 詳しい経緯を教えていただいてもっ?」
「ふふ、いくらでも語って差し上げますよマギー。あの馬鹿に引導を渡した後にね?」
マギーにはシャロのパーティ女郎蜘蛛に参加してもらい、焦ったように目だけをぎょろぎょろと動かしている生首を掴んでポータルを発動する。
魔力が繋がっている先は分からないので、本来ならば小刻みに転移を繰り返して虱潰しに捜索していかなきゃならないところだけど……。
お前のことだ。どうせここに居るんだろ?
俺の左手を掴む白髪のリーチェの裸体に喜びたいところなんだけど、俺の右手を掴んでいる青髪の長髪の女性の裸体が気になってそれどころじゃ……って、不味い不味い。
今の俺の視界って世界中と繋がってるんだから、2人の裸体をじっくり拝む前にライブ配信を終了しないとな。
「ありがとうユニ。お前のおかげで助かったよ。明日の朝改めて会いに行くね。……多分、新しい家族と一緒に」
ワクワクした好奇心に満ちた感情を最後に、ユニとの魔力接続が途切れた。
俺のデウス・エクス・マキナも間違いなく終了させ、世界中の人間へのライブ配信を終了する。
さて、それじゃ背中側を向けて俺の両腕を掴んでいる2人の女性を確認する為に、両腕をクルッと回してっと。
ゴロンと半回転し、俺にその美しい裸体を惜しげもなく晒す2人の美女。
カランさんもシルヴァも気を使ってマーガレット陛下のほうに行ってくれたので、現在この2人の裸体を拝める男は俺しかいないのだっ。
褐色の肌にピンクの乳首が眩しいリュートの裸体も最高だけど、竜人族のように透き通った白い肌にツンと立ったピンクの乳首もなかなか素晴らしいものですね。
是非ともこのおっぱいも俺のモノにしたいところだけど、まずはリュートのおっぱいに不具合がないか確かめないとな。はむはむ。甘くて美味しい。
「それでアウラ。まさかとは思うけど、この人って『リーチェお姉ちゃん』、で合ってる?」
「……………………うん。え? うん、合って……。え、でもそんな……え?」
「つまり俺と婚姻を結んでるリーチェで間違いないんだね? じゃあこのおっぱいも俺のでいいなっ。はむはむ」
うひょーっ! やっぱこの人もエルフだけあって、乳首が甘くて美味しいよぉ!
口いっぱいにおっぱいを頬張って乳首を転がしていると、とくんとくんという鼓動が伝わってくる。
段々乳首も硬くなってきたし、この人が生きている事は間違いなさそうだ。
後はこの人もリーチェも……いや、リュートも目を覚ましてくれれば安心できるんだけどなぁ。ちゅうちゅう。
「……う、う~ん? 確かにその理論だとその人のおっぱいもダンの玩具でいいと思うけどぉ……。流石に本人に確認した方がいいんじゃないのぉ?」
「それはそうなんだけどさぁ。リュートとアウラのお姉さんで、命懸けで世界を救った英雄様のおっぱいなんて、既に俺以外の誰にも渡したくないんだよ? 甘くて美味しいし。ちゅぱちゅぱれろれろ」
けどまぁここでこのままおっぱいをしゃぶり続けるわけにはいかないな。
ガルフェリアの消失を受けて沢山の人が押し寄せるだろうし……。
――――何より、まだ決着が着いてない。
「ちゅ~~~~~~~…………っぽんっ」
「はぅんっ……!?」
「ティムル。服を用意できるかな? エルフの王女姉妹に思わず食いついちゃったけど、まだえっちするのは早かった事を思い出したよ」
「え、えぇそうね。じゃあスイートスクリームに行って……」
「待った。リュートが目覚めた時にティムルが居ない状況は避けたい。ごめんターニア。ムーリと一緒に服とか毛布を持ってきてくれる?」
「お姉さんのほうは普通サイズのおっぱいだねー? リーチェさんの服はムーリちゃんが用意すれば間違いないと。了解、直ぐ行って来るのーっ」
一応アウターに閉じ込められる事を想定した準備はしていたけど、流石に衣装までは準備してなかったからなー。
使いっ走りにしちゃって申し訳無いけど、リーチェとリュートの為に宜しくねー。
バルバロイのこともとっとととっちめてやりたいところだけど、バルバロイの気配はまだ生首に残ったままだからな。
眠り姫2人に服を着せる時間くらいはあるだろう。
「さて、俺の手を掴んだままじゃ休み辛そうだから、2人を俺の腕の中に招待してあげたいんだけど……。2人とも、手を離してくれないかなぁ?」
「ん~。リーチェ……じゃなかった。リュートのことだから、ダンがあまぁく耳元で囁けば手を離してくれるんじゃなかしらぁ?」
「いやいやティムル。いくらエロス大明神のリュートでも、そこまでえっちじゃないでしょ」
なんて言いながらもリュートの耳元で、抱き締めてあげるから手を離してくれる? と囁くと、普通に手を離してくれるリュート。
……お前さぁ、本当に意識無いんだろうなぁ?
「リーチェさん。貴女のこともリュートと一緒に抱き締めてあげますから、1度手を離してもらえ……って、反応早いなっ!?」
面識が無いはずの本当のリーチェさんも俺の言葉に反応して直ぐに手を離してくれたので、俺は腰を下ろした状態で両側にエルフの姉妹を座らせて、2人の腰を抱き寄せる。
リュートの側にはティムルが寄り添い、リーチェさんの側にはアウラが寄り添っている。
……けどアウラ。未だに放心状態が抜けてないなぁ。
「そろそろ復活してよアウラ~。どうしてこうなったかは俺にも説明出来ないけど、素直に喜んでいいことじゃないかな?」
「え~……? なんでパパもティムルママも平然としてるのか分かんない……。リーチェお姉ちゃんって450年も前に死んだ人なんだよ……? こんなの奇跡にしたって奇跡過ぎるよ……?」
力無く頭を振りながら、困惑した視線をこちらに向けてくるアウラ。
その瞳が雄弁に説明しろと訴えてくるけど、残念ながら娘の期待に応えてやることは出来そうにないなぁ。
「俺もティムルも理由は説明出来ないよ? 分からないからとりあえず置いといて平然としてるだけだからね」
「その、とりあえず置いといて、ってのが出来ないんですけど~……? うぅぅ~っ……!」
「説明も検証も後だよアウラ。まだ決着は着いてないんだから。バルバロイを殺すまではね」
流石にこの期に及んで、投獄だったり法の判断に従うつもりは無い。
バルバロイなんて生かしておいても百害あって一利無しだからな。ゴブトゴさんに報告する前にキッチリ殺してやる。
ムーリとターニアが用意してくれた服を、おっぱいをちゅぱちゅぱしゃぶりながら着せてあげて、ツンと立った2人の乳首を服の上からつんつんぷにぷに弄んでいると、ようやくニーナたちも帰還してきてくれた。
「あれ? その人ってリーチェのお姉さんなの? 本当にダンったら、戦うたびにお嫁さんを増やしちゃうんだからーっ」
「軽いよっ! 軽すぎるよニーナママーーっ!? そんなあっさり受け止めていい事実じゃないでしょーっ!?」
「アウラー。嬉しい事があったら素直に喜んでいいんだよ? これは夢でも幻でもなくって、ダンが無理矢理起こしちゃった奇跡で、紛れもない現実なんだからねーっ」
「あっ……」
ニーナの指摘にはっとしたような表情を浮かべるアウラ。
頑なに現実を受け入れようとしなかったのは、もしも夢や幻だったらと思って喜びきれなかったのか?
ガルクーザの支配する時代を生きてきて、誰よりも現実的で悲観的な考え方をするアウラらしいと言えばアウラらしい。
「それじゃまずは移動しよう。ティムルはリュートを抱っこしてくれる? 俺がリーチェさんのほうを抱いていくから、2人の事はスウィートスクリームで寝かせておこう」
「待てダン! その前にこちらに来て、マーガレット陛下とも話をつけて欲しい!」
「おっとと。了解だよカレン」
リーチェさんを抱き上げようと彼女のおっぱいに顔を埋めたタイミングで、カレンからご指名を受けてしまった。
確かに移動する前にマーガレット陛下とも話をつけておいた方が良さそうだな。
マーガレット陛下にとっても、バルバロイは憎き仇には違いないのだから。
打ち合わせ通りティムルにリュートを抱いてもらって、リーチェさんは俺がお姫様抱っこして、裸のガルシアさんを抱き締めているマーガレット陛下に声をかける。
「ガルシアさんの方はどうですかマーガレット陛下。こちら側は呼吸はしているものの、まだ意識はありません」
「ええ、ガルも同じ……。でも呼吸してるし心配してないわっ! ……ってダンさん。貴方が抱いている女性は誰かしら?」
「俺の家族でリーチェの関係者です。目が覚めたらリーチェと一緒にご説明に伺いますね」
完全に気が抜けたのか、俺に敬語を使うのも忘れて素で振舞うマーガレット陛下。
国王に敬われるのはなかなか居心地が悪かったので、気安く接してもらった方が気が楽だな。
ニーナたちからガルフェリアの消滅を聞いて安心するマーガレット陛下と、街の外の地形が変わるほどの被害に頭を抱えてしまうカレン。
ただ幸いな事に街の外にはほぼ人が済んでいないらしく、人的被害は恐らくなかったとのこと。
「復興にかこつけて仕事を用意してあげてもいいかもね。復興資金は俺が出すし」
「ぐぅぅ……! あまり貴様に頼ってばかりなのも悩ましいが……。今回に限ってはそれが最善か……」
「その辺も会議の議題に組み込んじゃってもいいかもね。大臣さんたちと適当に話し合ってみてよ」
人間万事塞翁が馬とも言うし、災い転じて福となすなんて言葉もあるくらいだ。
今回の件を機に街の外の整備を一気に進めてもいいし、決戦跡地として観光地の1つにしてしまうのもいいかもしれない。
なんたって世界中の人たちが見てたライブ配信だったわけだからな。
しかも自分たちの呼び声で英雄ガルシアを救った地だと思えば、観光地としての注目度は世界で1番かも?
「後始末の話は決着をつけてからにしよう。マーガレット陛下。これから俺はあの首の魔力を伝って……」
「あっ、その前にダンさん。私のことはマギーって呼んで下さるかしら?」
「え? いや、それはいくらなんでも畏れ多いんですが……」
「夫を救ってくれた貴方に畏まられるのは嫌なの。これからは友人としてマギーって呼んでくれない? 私、親しい人や近しい人にはマギーって呼んでもらってるからっ」
「うっ……」
……これ、どうするべきかの判断がめちゃくちゃ難しいんだけど?
受け入れても不敬って言われそうだし、断っても不敬って言われそうだ。
なにより、自分が意識を失っている間に妻を俺にマギー呼びされていたら、ガルシアさんが怒り狂ってまたガルフェリアを召喚しそうで怖いんだよ?
素直にその旨を伝えると、マーガレット陛下は思ったより真剣な表情を浮かべて考え込んだ。
「ヤキモチを妬いてくれるくらいなら可愛いものだけど、今回のガルの件は流石に看過出来ないわ。かと言って世界中の人々に英雄として喧伝してしまったガルの事を公に罰することも出来ない。でも何らかの制裁は必要よね?」
「その制裁が、俺と陛下の距離を縮めるってことですか? 俺を巻き込まないでくださいってば~」
制裁なんて正妻のマーガレット陛下が勝手に下してあげてくださいよー。
しかし陛下の提案を拒否しようとする俺に、ニンマリと意地悪く笑う女王陛下。
「ダンさん忘れてない? そもそも貴方だって私の夫であり国王でもあるガルの首を刎ねたんだから、咎められなきゃおかしいでしょっ」
「え~……? ソレ今持ちだしますぅ~……?」
「国王命令よっ。ダンさん、私の事はこれからマギーって呼ぶことっ。公の場でなければ敬語も禁止だからねっ」
だからねっ。じゃないんですよマーガレット陛下。
いやね? ガルシアさんの首を刎ねた結果としては、信じられないくらいに穏便な処置なのは分かってますよ?
だけどな~。これで済む気がしないんだよな~……。
思えば我が家では本当の姉妹を一緒に抱いたことが無いと思った辺りからクラーとミレーが加入して、リュートのお姉さんを助けることも出来て、今度はシャロの妹との距離が縮まってしまったわけだ。
これ、本当に魔力が俺の気持ちを読み取って、俺の願望を叶えるように因果律とか操作してたりしないのぉ……?
「……分かった。分かりましたよマー……マギー。大変恐縮ですが、これから陛下の事はマギーと……」
「敬語も禁止って言ったでしょっ。やり直しなさいっ」
「くっ……!」
ニコニコしながらやり直しを要求してきやがってぇ。
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「分かったよ! これから陛下の事はマギーって呼ばせてもらうからなっ! 宜しくマギー!」
「ええ、宜しくねダンさんっ。リーチェの友人として、ラズ姉様の妹としてもよろしくね、お義兄様っ」
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ただでさえこのあとエルフの姉妹を同時にいただく事を考えると、暴発しそうなくらい興奮してるのにーっ!
ってか、この流れでリーチェさんに拒まれたら何気にキツいな?
「あ~もうっ、マギーのせいで余計な時間を取られちゃったよ。本題に入っていい?」
「勿論構わないわっ。……バルバロイのことよね?」
「うん。アイツの言う事を信用するのは危険だけど、実際にあの生首には何処からか魔力が繋がっていてね。恐らくはバルバロイ本人の居る場所を特定できると思ってるんだ」
ドミネーターの性能を考えると、魔力が繋がってる限り本体はまだ動けないんじゃないだろうか?
だからこのまま生首を持ったまま、眠れる本体にダイレクトアタックを仕掛けようって寸法だ。
「この場の後始末や警戒も怠れないし、リーチェのことも心配だから、こっちからは俺とシャロがバルバロイのところに出向こうと思ってます……じゃない、思ってる。マギーはどうする?」
「私も連れてってもらえるかしら? ダンさんの邪魔はしないわ。でも夫が誑かされた身としては、せめて決着を見届けたいの」
「ガルシアさんのところについてなくて大丈夫? 俺は直ぐに移動する予定だけど」
「構わないわ。いつ起きるか分からないガルの目覚めを待つ余裕はないし……。何よりガルにも監視は必要だから」
マギーによると既にガルシアさんの犯行はゴブトゴさんに報告済みらしく、寝ている間に全身を拘束したあと、魔人族とエルフ族に協力を仰いで混成種族状態で監視してもらうそうだ。
目覚めたところで感動の再会と言うわけにもいかないし、自分大好きなマギーとしてはその場に居続けるのがいたたまれないそうだ。
自分で自分を自己愛と評価する辺り、本当にひと皮剥けたんだなぁこの人。
「なら早速行こう。1秒でもバルバロイを放置すると碌な事にならなそうだからね」
「ご主人様に同感です。今度こそあの馬鹿に引導を渡してやりましょうっ」
「え、姉様ってダンさんのことをご主人様って呼んでるんですかっ? 詳しい経緯を教えていただいてもっ?」
「ふふ、いくらでも語って差し上げますよマギー。あの馬鹿に引導を渡した後にね?」
マギーにはシャロのパーティ女郎蜘蛛に参加してもらい、焦ったように目だけをぎょろぎょろと動かしている生首を掴んでポータルを発動する。
魔力が繋がっている先は分からないので、本来ならば小刻みに転移を繰り返して虱潰しに捜索していかなきゃならないところだけど……。
お前のことだ。どうせここに居るんだろ?
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