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729 神ムーブ
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下半身を弄られながらお出かけ組からの報告を受ける俺。
ティムルからは前向きな報告が多く聞けたのに、シャロからはバルバロイ殿下が不穏な動きをしていると報告されてしまった。
しかし家族に四肢を固定され、代わる代わる口を塞がれている俺は、大人しくシャロからの報告に耳を傾けるしかない。
「先日の始まりの黒での1件以来王家の者たちが萎縮して、とても仕事がしやすくなったとゴブトゴが言ってました。なので種族代表会議は予定通り、今から1ヶ月以内に開催すると思いますよ」
「各地を治める領主たちも、先日の誘拐の1件で本当に大人しくなりましたからね。ま、城との連絡役だった地域監査員が居なくなったせいで、城への陳情の仕方が分からなくなっているだけの者もいそうですけどっ」
くすくすと笑うラトリアが言うように、無能と名高いスペルド王国貴族が最近とても大人しくなり、ゴブトゴさんが事務的に無双しているらしい。
シャロや馬鹿殿下が抜けて確かに人手は足りないようだけど、妨害や足の引っ張り合いが無いおかげで、種族代表会議の準備は意外なほどスムーズに進んでいるようだった。
「あっ、種族代表会議と言えば、それまでに海洋調査を済ませて欲しいと言われてきたんだった」
たった今思い出したように、カレン陛下に会いに行ったキュールが口を開いた。
シャロとラトリアもちょうど報告が終わったのか、そのままキュールに順番を譲り、俺の股間をさわさわ……って! 今俺の股間を何人が擦ってんの!?
「海岸の片付けには、早くてもあと2~3日は掛かる見込みだそうだ。だからその間引き篭もっているのは歓迎だそうだよ」
「それと、帝国にはスペルドには無いタイプのアウターもあるらしく、そちらの探索許可も貰えましたよ。ただ数日待てばカレン陛下が自らガイドをしたいと仰っておりました。どうやらカレン陛下も随分と旦那様に惹かれているようですねぇ?」
キュールとヴァルゴの魔人族コンビは俺の股間さすさすには参加せず、1歩下がった位置からからかうような視線を向けてくる。
アウター探索許可というのはカレン陛下の冗談のようで、帝国のアウターは基本的に誰でも自由に潜ることが出来るようだ。
だがカレン陛下自ら案内したいと言っているのは本気らしく、始まりの黒攻略ツアーのお返しにとまぁまぁ張り切っておいでのようだ。
「ダンさんのせいで、最近陛下の人気がまたうなぎ登りに高まっているようでね。今回の海洋生物の撃退もあって、今まで半信半疑だった幹部連中がダンさんの懐柔に本気になったんだってさ」
「カレン陛下の世継ぎを望む声も多く、割と本気で旦那様との婚姻を押す声も上がり始めているようです。旦那様に野心が無いのも側近の方々には好評みたいですよ?」
誰がそんな政略結婚みたいな真似をするかってのーっ。
と言いたいところなんだけど、ヴェルモート帝国側にとっては結構深刻な問題らしかった。
カレン陛下は現在22歳。気力、体力共に充実していて、その目も眩むような美貌も日に日に洗練されていて、無理して子供を産む必要性など何処にも無いように思える。
ましてやヴェルモート帝国は世襲制ではないのだから、カレン陛下に言わせれば周囲の声は余計なお世話にしかならないだろう。
しかし14歳のチャールとシーズが既に身篭っているように、この世界では10代前半で出産することもそこまで珍しいことではない。
寿命が短く早婚が当たり前のこの世界では、22歳のカレン陛下は既に行き遅れていると見做されてしまうのだ。
カレン陛下自身はあまり気にしていないようだが、行き遅れというマイナスイメージは支持率の低下を招く恐れがあり、側近連中は長らく気を揉んでいたらしい。
「ダンさんが帝国に与えた影響は半端じゃないからね。カレン陛下の側近連中にとっては、下手をすると陛下本人よりもダンさんを重要視している奴もいるらしいよ。もしもダンさんが陛下と関係を持ちたいと願ったら、本人も周りも喜んで受け入れてくれるはずさ」
「本日話した感じ、カレン陛下からは神器の所有を半ば諦めているような雰囲気を感じましたね。なので神器所有の次善策として旦那様の伴侶に収まりたい、そんな打算もあるようです」
神器の所有にやる気を燃やしていたカレン陛下だったが、先日始界の王笏に拒絶されてしまったことで少し意識に変化があったらしい。
自分の所有している識の水晶を俺に譲渡し、3種の神器を所有している俺と婚姻を結び家族となる。
これで間接的にではあるが、3つの神器全てに多少の影響力と決定権を確保したいという狙いのようだ。
「今まではカルナス将軍を陛下のお相手に推す声が大きかったんだけどねぇ。それを言ったら陛下に怒られちゃったんだ。『カルナス将軍とだけは絶対に婚姻を結ばない』ってさ」
おや? 割とノリが軽いイメージのカレン陛下がそんなにきっぱりと拒絶したのか。
初めて陛下とお会いした時から陛下の意志を無視しがちだったし、始まりの黒での1件で流石に見限られたのか?
カルナスと呼ばれていたあの男は帝国最強の剣士としてそれなりに人気があり、年齢的にもカレン陛下とはお似合いの相手として扱われることが多かったそうだ。
それでもカレン陛下は護衛として重用することはあっても、彼を異性として扱う事はなかったようだ。
「キュールたちの報告は終わりかな? それじゃ次はぼくの番だね。と言っても、ぼくからは殆ど報告らしい報告はないかもね」
両手を後頭部で組んで、巨大なおっぱいを俺に見せ付けるリーチェが報告を引き継いだ。
ユニの成長を知ったライオネルさんたちは、新たな世界樹の誕生に心から喜んでくれているようだ。
宿り木の根の警備にも慣れていたエルフたちは直ぐに警備隊を編成して、明日からは2人体勢でアウターの入り口を監視してくれることになったようだ。
今日のところは俺達が1日のんびりする予定だからと、リーチェの方から警備を断ったらしい。
「アウターが生まれたと聞いたライオネルさんの喜びようったら、みんなにも見せたいくらいだったよ。世界樹はエルフ族の信仰そのものだからね。ダンのおかげでエルフ族にも修道士が増えそうだねー?」
リーチェによると、ユニの事を聞いたライオネルさんが修道士の職を得てしまったようなのだ。
でも世界樹信仰があったなら、以前の世界樹でも修道士を得られる程度の信仰心を抱いていても不思議じゃなかったのではと思うんだけどなぁ。
「あっはっはっ! きっとライオネルさんたちは、ユニじゃなくってダンさんを信仰しちゃったんですよーっ。いつもの流れですねっ」
リーチェの隣りで同じポーズを取り、ぴょんぴょん跳ねておっぱいを揺らして見せるムーリが楽しげに笑っている。
エロスの2大巨頭のリーチェとムーリなら股間さすさすに参加してくるだろうと思っていたけど、最近は焦らす事を覚えてしまったようだなっ?
「トライラム教会の関係者ですら、最近はトライラム様よりもダンさんを信仰する流れが出来つつありますからねーっ。クラメトーラでも崇められてるって聞きましたし、ダンさんの神様ムーブも極まってきましたねっ」
「同じ時代に信仰の対象と同じ事をする人が居たら、教会の皆さんも堪ったものじゃないと思いますよ? 妄信しているようには見えませんでしたが、ダンさんを語る皆さんからは強い情熱と関心を感じましたね」
神様ムーブってなんだよムーリっ!? そんなものを極めた覚えは一切無いんだよっ!?
エマも呆れ顔で溜め息吐きながらもさすさすに参加してんじゃないよっ! 気持ちよすぎて暴発しちゃうってばぁ!
「回収した資料の閲覧はいつでも来ていいんだって。ただシスターたちと教会兵の人たちが確認した範囲では、あまり有用そうな資料は無さそうだって言ってたよ」
大人組の報告に思うところでもあったのか、チャールが代表して報告してくれる。
教会に回収してもらった資料だけど、その殆どが教会の組織運営の記録だったようで、歴史や神話についての資料は殆ど無かったらしい。
この世界は3人の女神様によって作られた事がほぼ明確に伝わっているせいか、地球のように様々な神話が誕生する余地は無かったのかもしれない。
だけど、この世界が人によって作られたものだなんて、普通は考えが及ばないはずだ。
トライラム教会は変世の3女神を信仰することも認めているのだから、普通に3女神への信仰を広めても良かったんじゃないか? という気になってくるのも事実だ。
信仰を否定し人々の自立を目指したと思われるトライラム様だけど、実際にこの世界を作った原初の3女神への信仰まで否定する必要はあったんだろうか?
「制圧した旧本部の方でも、特にめぼしい物は見つからなかったみたいです。司教様や教主様はとても喜んでいたそうですけど、転移魔法陣を超えるものは何も無かったみたいですねー」
「あ、そうそう。転移魔方陣についても好きに調査させてくれるんだって。というか教会兵の人たちもシスターも転移魔法陣なんて扱えるわけなくってさ。むしろ私たちに調査を依頼したいみたいなんだー」
ムーリによると、スペルド王国建国前の教会の資料が見つかった事を、イザベルさんやテネシスさんがとても喜んでくれたようだ。
ドワーフたちとは少し違うけど、教会の皆さんも先人達が残した教義をとても大切にされてるからな。先人の足跡に触れられるだけでも嬉しかったのだろう。
しかし今回制圧した施設と、そこで回収した様々なマジックアイテムの扱いには大層困り果てているそうだ。
重大な秘密がありそうな旧本部施設を放置もできず、かといって自分たちで調査するのも難しいと頭を悩ませているようだね。
でも俺達に調査を依頼されても、リーチェ、ティムル、キュールの3人が検証した以上の情報なんて調査しようがないんだよ?
「これで報告は以上かな? みんな、おつかいありがとね」
報告が終了したのでキスも終了し、みんなに労いの言葉をかける。
だけど股間さすさすだけは続行するようで、俺の頭の中は相変わらず快楽で溶けそうになっている。
両手を伸ばして、さっきからぶるんぶるんと揺らされていたリーチェとムーリの巨大おっぱいを鷲掴みにし、服の上から2人の乳首を抓り上げて遊んでいると、おつかいメンバーが俺の回りにくっついてきて、代わりにお昼寝メンバーが静かに俺から離れていった。
「あれ? シーズも行っちゃうんだ?」
これからお昼寝メンバーで、寝室に引き篭もる準備をしてくるのは分かってるけど……。
俺にべったりだったシーズも、名残惜しそうにしながらも素直に俺から離れていったのが意外で、つい引き止めるような事を言ってしまった。
「ニーナとダンのおかげで落ち着いたよ。もしかしたらユニのおかげかも知れねぇけどな。甘えちまって悪かった」
「シーズはもっと甘えた方がいいけど、落ち着いたなら良かったよ。昨日はやりすぎてごめん。次からは気をつけるよ」
「はっ! 好きな男に愛されて嫌がる女なんかいるかよっ。ダンが俺の体に溺れてくれたってんならこんなに嬉しい事はねーっての! でも、流石にこれ以上ダンを独占するのはワリーからさ……」
バツが悪そうに、そっぽを向いて頭を掻くシーズ。
相変わらず直球で好意を伝えてくれるけど、それでも周囲を気遣えるいつものシーズに戻ってくれたようだ。
……だから大人組の皆さんもさぁ。
少しはシーズを見習って、エロ行動は自重してくれませんかねぇ?
大人組の大人げの無さに少し呆れていると、ターニアと手を繋いだニーナが欠伸を噛み殺しながらポータルを詠唱する。
「それじゃ行ってくるのー。ティムルとリーチェが居るから、ダンはメタドライブでユニと遊んであげてもいいからね」
「魔力枯渇の心配が無くなったってことだね。りょーかい。無理しない程度に遊んであげることにするよ」
「あとシャロとリーチェとムーリ、ちょっとだけならえっちなことしてもいいけど、ユニの前だって事を忘れて羽目を外しちゃダメだからねっ?」
「やったーっ! さっすがニーナっ、分かってるぅっ!」
ニーナからのえっち解禁宣言に、喜色満面のリーチェ。
ニーナの許可も下りたし、リーチェもえっちに積極的だし、このままおっぱいを玩具にしてても良さそうだな、もむもみ。
「ニーナさんから許可がもらえたのですから何の遠慮も要りませんねっ! 流石にユニの前で最後までしてしまうのは良くないかもしれませんので、その辺の判断はティムルさんにお任せしていいですかっ」
「あはーっ。ムーリも一切遠慮が無くなったわねぇ? 勿論いいわよぉ」
「くっ、私も負けていられませんっ。ご主人様、いただきますねーっ、はむぅっ」
こらシャロっ! 股間なでなでから流れるように自然と口に含むんじゃないよっ!
というか服ごと咥えてもシャロが辛いだけなのでは? 俺は気持ちいいから止めないけどさぁ。
「シーズも落ち着いてくれたけど、今日はユニのところでのんびり過ごすって決めてたからこのまま過ごすの。だからダンが暴走しないように、適度に満足させてあげて欲しいのー」
「このメンバーだと、その適度に、というのが難しそうではありますが……。それはともかく留守はお任せくださいねーっ」
エッヘンと胸を張るラトリアに見送られて、先ほどまでお昼寝を楽しんでいたメンバーがえっち合宿の準備の為に転移していく。
そして残されたのは先ほどから股間を刺激され続けている俺と、刺激し続けている張本人たち。
こんなの、何も起きないわけがないじゃないですかー。
俺に捕食者のような眼差しを向けてくるみんなと、これから起こる事に期待と興奮を覚える俺。
そんな俺達とは対照的に、ユニは静かにその葉っぱを揺らし続けているのだった。
ティムルからは前向きな報告が多く聞けたのに、シャロからはバルバロイ殿下が不穏な動きをしていると報告されてしまった。
しかし家族に四肢を固定され、代わる代わる口を塞がれている俺は、大人しくシャロからの報告に耳を傾けるしかない。
「先日の始まりの黒での1件以来王家の者たちが萎縮して、とても仕事がしやすくなったとゴブトゴが言ってました。なので種族代表会議は予定通り、今から1ヶ月以内に開催すると思いますよ」
「各地を治める領主たちも、先日の誘拐の1件で本当に大人しくなりましたからね。ま、城との連絡役だった地域監査員が居なくなったせいで、城への陳情の仕方が分からなくなっているだけの者もいそうですけどっ」
くすくすと笑うラトリアが言うように、無能と名高いスペルド王国貴族が最近とても大人しくなり、ゴブトゴさんが事務的に無双しているらしい。
シャロや馬鹿殿下が抜けて確かに人手は足りないようだけど、妨害や足の引っ張り合いが無いおかげで、種族代表会議の準備は意外なほどスムーズに進んでいるようだった。
「あっ、種族代表会議と言えば、それまでに海洋調査を済ませて欲しいと言われてきたんだった」
たった今思い出したように、カレン陛下に会いに行ったキュールが口を開いた。
シャロとラトリアもちょうど報告が終わったのか、そのままキュールに順番を譲り、俺の股間をさわさわ……って! 今俺の股間を何人が擦ってんの!?
「海岸の片付けには、早くてもあと2~3日は掛かる見込みだそうだ。だからその間引き篭もっているのは歓迎だそうだよ」
「それと、帝国にはスペルドには無いタイプのアウターもあるらしく、そちらの探索許可も貰えましたよ。ただ数日待てばカレン陛下が自らガイドをしたいと仰っておりました。どうやらカレン陛下も随分と旦那様に惹かれているようですねぇ?」
キュールとヴァルゴの魔人族コンビは俺の股間さすさすには参加せず、1歩下がった位置からからかうような視線を向けてくる。
アウター探索許可というのはカレン陛下の冗談のようで、帝国のアウターは基本的に誰でも自由に潜ることが出来るようだ。
だがカレン陛下自ら案内したいと言っているのは本気らしく、始まりの黒攻略ツアーのお返しにとまぁまぁ張り切っておいでのようだ。
「ダンさんのせいで、最近陛下の人気がまたうなぎ登りに高まっているようでね。今回の海洋生物の撃退もあって、今まで半信半疑だった幹部連中がダンさんの懐柔に本気になったんだってさ」
「カレン陛下の世継ぎを望む声も多く、割と本気で旦那様との婚姻を押す声も上がり始めているようです。旦那様に野心が無いのも側近の方々には好評みたいですよ?」
誰がそんな政略結婚みたいな真似をするかってのーっ。
と言いたいところなんだけど、ヴェルモート帝国側にとっては結構深刻な問題らしかった。
カレン陛下は現在22歳。気力、体力共に充実していて、その目も眩むような美貌も日に日に洗練されていて、無理して子供を産む必要性など何処にも無いように思える。
ましてやヴェルモート帝国は世襲制ではないのだから、カレン陛下に言わせれば周囲の声は余計なお世話にしかならないだろう。
しかし14歳のチャールとシーズが既に身篭っているように、この世界では10代前半で出産することもそこまで珍しいことではない。
寿命が短く早婚が当たり前のこの世界では、22歳のカレン陛下は既に行き遅れていると見做されてしまうのだ。
カレン陛下自身はあまり気にしていないようだが、行き遅れというマイナスイメージは支持率の低下を招く恐れがあり、側近連中は長らく気を揉んでいたらしい。
「ダンさんが帝国に与えた影響は半端じゃないからね。カレン陛下の側近連中にとっては、下手をすると陛下本人よりもダンさんを重要視している奴もいるらしいよ。もしもダンさんが陛下と関係を持ちたいと願ったら、本人も周りも喜んで受け入れてくれるはずさ」
「本日話した感じ、カレン陛下からは神器の所有を半ば諦めているような雰囲気を感じましたね。なので神器所有の次善策として旦那様の伴侶に収まりたい、そんな打算もあるようです」
神器の所有にやる気を燃やしていたカレン陛下だったが、先日始界の王笏に拒絶されてしまったことで少し意識に変化があったらしい。
自分の所有している識の水晶を俺に譲渡し、3種の神器を所有している俺と婚姻を結び家族となる。
これで間接的にではあるが、3つの神器全てに多少の影響力と決定権を確保したいという狙いのようだ。
「今まではカルナス将軍を陛下のお相手に推す声が大きかったんだけどねぇ。それを言ったら陛下に怒られちゃったんだ。『カルナス将軍とだけは絶対に婚姻を結ばない』ってさ」
おや? 割とノリが軽いイメージのカレン陛下がそんなにきっぱりと拒絶したのか。
初めて陛下とお会いした時から陛下の意志を無視しがちだったし、始まりの黒での1件で流石に見限られたのか?
カルナスと呼ばれていたあの男は帝国最強の剣士としてそれなりに人気があり、年齢的にもカレン陛下とはお似合いの相手として扱われることが多かったそうだ。
それでもカレン陛下は護衛として重用することはあっても、彼を異性として扱う事はなかったようだ。
「キュールたちの報告は終わりかな? それじゃ次はぼくの番だね。と言っても、ぼくからは殆ど報告らしい報告はないかもね」
両手を後頭部で組んで、巨大なおっぱいを俺に見せ付けるリーチェが報告を引き継いだ。
ユニの成長を知ったライオネルさんたちは、新たな世界樹の誕生に心から喜んでくれているようだ。
宿り木の根の警備にも慣れていたエルフたちは直ぐに警備隊を編成して、明日からは2人体勢でアウターの入り口を監視してくれることになったようだ。
今日のところは俺達が1日のんびりする予定だからと、リーチェの方から警備を断ったらしい。
「アウターが生まれたと聞いたライオネルさんの喜びようったら、みんなにも見せたいくらいだったよ。世界樹はエルフ族の信仰そのものだからね。ダンのおかげでエルフ族にも修道士が増えそうだねー?」
リーチェによると、ユニの事を聞いたライオネルさんが修道士の職を得てしまったようなのだ。
でも世界樹信仰があったなら、以前の世界樹でも修道士を得られる程度の信仰心を抱いていても不思議じゃなかったのではと思うんだけどなぁ。
「あっはっはっ! きっとライオネルさんたちは、ユニじゃなくってダンさんを信仰しちゃったんですよーっ。いつもの流れですねっ」
リーチェの隣りで同じポーズを取り、ぴょんぴょん跳ねておっぱいを揺らして見せるムーリが楽しげに笑っている。
エロスの2大巨頭のリーチェとムーリなら股間さすさすに参加してくるだろうと思っていたけど、最近は焦らす事を覚えてしまったようだなっ?
「トライラム教会の関係者ですら、最近はトライラム様よりもダンさんを信仰する流れが出来つつありますからねーっ。クラメトーラでも崇められてるって聞きましたし、ダンさんの神様ムーブも極まってきましたねっ」
「同じ時代に信仰の対象と同じ事をする人が居たら、教会の皆さんも堪ったものじゃないと思いますよ? 妄信しているようには見えませんでしたが、ダンさんを語る皆さんからは強い情熱と関心を感じましたね」
神様ムーブってなんだよムーリっ!? そんなものを極めた覚えは一切無いんだよっ!?
エマも呆れ顔で溜め息吐きながらもさすさすに参加してんじゃないよっ! 気持ちよすぎて暴発しちゃうってばぁ!
「回収した資料の閲覧はいつでも来ていいんだって。ただシスターたちと教会兵の人たちが確認した範囲では、あまり有用そうな資料は無さそうだって言ってたよ」
大人組の報告に思うところでもあったのか、チャールが代表して報告してくれる。
教会に回収してもらった資料だけど、その殆どが教会の組織運営の記録だったようで、歴史や神話についての資料は殆ど無かったらしい。
この世界は3人の女神様によって作られた事がほぼ明確に伝わっているせいか、地球のように様々な神話が誕生する余地は無かったのかもしれない。
だけど、この世界が人によって作られたものだなんて、普通は考えが及ばないはずだ。
トライラム教会は変世の3女神を信仰することも認めているのだから、普通に3女神への信仰を広めても良かったんじゃないか? という気になってくるのも事実だ。
信仰を否定し人々の自立を目指したと思われるトライラム様だけど、実際にこの世界を作った原初の3女神への信仰まで否定する必要はあったんだろうか?
「制圧した旧本部の方でも、特にめぼしい物は見つからなかったみたいです。司教様や教主様はとても喜んでいたそうですけど、転移魔法陣を超えるものは何も無かったみたいですねー」
「あ、そうそう。転移魔方陣についても好きに調査させてくれるんだって。というか教会兵の人たちもシスターも転移魔法陣なんて扱えるわけなくってさ。むしろ私たちに調査を依頼したいみたいなんだー」
ムーリによると、スペルド王国建国前の教会の資料が見つかった事を、イザベルさんやテネシスさんがとても喜んでくれたようだ。
ドワーフたちとは少し違うけど、教会の皆さんも先人達が残した教義をとても大切にされてるからな。先人の足跡に触れられるだけでも嬉しかったのだろう。
しかし今回制圧した施設と、そこで回収した様々なマジックアイテムの扱いには大層困り果てているそうだ。
重大な秘密がありそうな旧本部施設を放置もできず、かといって自分たちで調査するのも難しいと頭を悩ませているようだね。
でも俺達に調査を依頼されても、リーチェ、ティムル、キュールの3人が検証した以上の情報なんて調査しようがないんだよ?
「これで報告は以上かな? みんな、おつかいありがとね」
報告が終了したのでキスも終了し、みんなに労いの言葉をかける。
だけど股間さすさすだけは続行するようで、俺の頭の中は相変わらず快楽で溶けそうになっている。
両手を伸ばして、さっきからぶるんぶるんと揺らされていたリーチェとムーリの巨大おっぱいを鷲掴みにし、服の上から2人の乳首を抓り上げて遊んでいると、おつかいメンバーが俺の回りにくっついてきて、代わりにお昼寝メンバーが静かに俺から離れていった。
「あれ? シーズも行っちゃうんだ?」
これからお昼寝メンバーで、寝室に引き篭もる準備をしてくるのは分かってるけど……。
俺にべったりだったシーズも、名残惜しそうにしながらも素直に俺から離れていったのが意外で、つい引き止めるような事を言ってしまった。
「ニーナとダンのおかげで落ち着いたよ。もしかしたらユニのおかげかも知れねぇけどな。甘えちまって悪かった」
「シーズはもっと甘えた方がいいけど、落ち着いたなら良かったよ。昨日はやりすぎてごめん。次からは気をつけるよ」
「はっ! 好きな男に愛されて嫌がる女なんかいるかよっ。ダンが俺の体に溺れてくれたってんならこんなに嬉しい事はねーっての! でも、流石にこれ以上ダンを独占するのはワリーからさ……」
バツが悪そうに、そっぽを向いて頭を掻くシーズ。
相変わらず直球で好意を伝えてくれるけど、それでも周囲を気遣えるいつものシーズに戻ってくれたようだ。
……だから大人組の皆さんもさぁ。
少しはシーズを見習って、エロ行動は自重してくれませんかねぇ?
大人組の大人げの無さに少し呆れていると、ターニアと手を繋いだニーナが欠伸を噛み殺しながらポータルを詠唱する。
「それじゃ行ってくるのー。ティムルとリーチェが居るから、ダンはメタドライブでユニと遊んであげてもいいからね」
「魔力枯渇の心配が無くなったってことだね。りょーかい。無理しない程度に遊んであげることにするよ」
「あとシャロとリーチェとムーリ、ちょっとだけならえっちなことしてもいいけど、ユニの前だって事を忘れて羽目を外しちゃダメだからねっ?」
「やったーっ! さっすがニーナっ、分かってるぅっ!」
ニーナからのえっち解禁宣言に、喜色満面のリーチェ。
ニーナの許可も下りたし、リーチェもえっちに積極的だし、このままおっぱいを玩具にしてても良さそうだな、もむもみ。
「ニーナさんから許可がもらえたのですから何の遠慮も要りませんねっ! 流石にユニの前で最後までしてしまうのは良くないかもしれませんので、その辺の判断はティムルさんにお任せしていいですかっ」
「あはーっ。ムーリも一切遠慮が無くなったわねぇ? 勿論いいわよぉ」
「くっ、私も負けていられませんっ。ご主人様、いただきますねーっ、はむぅっ」
こらシャロっ! 股間なでなでから流れるように自然と口に含むんじゃないよっ!
というか服ごと咥えてもシャロが辛いだけなのでは? 俺は気持ちいいから止めないけどさぁ。
「シーズも落ち着いてくれたけど、今日はユニのところでのんびり過ごすって決めてたからこのまま過ごすの。だからダンが暴走しないように、適度に満足させてあげて欲しいのー」
「このメンバーだと、その適度に、というのが難しそうではありますが……。それはともかく留守はお任せくださいねーっ」
エッヘンと胸を張るラトリアに見送られて、先ほどまでお昼寝を楽しんでいたメンバーがえっち合宿の準備の為に転移していく。
そして残されたのは先ほどから股間を刺激され続けている俺と、刺激し続けている張本人たち。
こんなの、何も起きないわけがないじゃないですかー。
俺に捕食者のような眼差しを向けてくるみんなと、これから起こる事に期待と興奮を覚える俺。
そんな俺達とは対照的に、ユニは静かにその葉っぱを揺らし続けているのだった。
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彼らは何の躊躇いもなく、奇声と雄叫びを上げながら、そこで戸惑う人々を殺戮しはじめる。
無慈悲で凄惨な殺戮劇によって、瞬く間に血の海と化した銀座。
政府も警察もマスコミも、誰もがこの状況になすすべもなく混乱するばかりだった。
「皇居だ! 皇居に逃げるんだ!」
ただ、一人を除いて――
これは、たまたま現場に居合わせたオタク自衛官が、
たまたま人々を救い出し、たまたま英雄になっちゃうまでを描いた、7日間の壮絶な物語。
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