異世界イチャラブ冒険譚

りっち

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674 生まれ変わり

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「それでは行って参りますご主人様。ちゅっ」

「ぼくたちがちゃんと役割をこなせたら、その時はいっぱいご褒美が欲しいなっ。それじゃ行ってくるよ。ちゅっ」


 行ってくると口付けをして家を出ようとするシャロとリーチェを捕まえて、口からおっぱいにキスをして、ちゅぱちゅぱ音を立てて乳首をしゃぶり上げながら、余所行きの衣装に身を包んだ2人の中を限界まで満たしてあげた。

 ごめんね2人とも。2人がこれから何処に行くかは分かってるんだけど、だからこそお腹いっぱいにしてあげたくて仕方なかったんだ。


「いってらっしゃい2人とも。2人の頑張る姿、みんなと一緒に見てるからね」

「なら2人を解放してあげなさーい! いつまで出し続けるつもりなのっ、もーっ!」


 ニーナに怒られてしまったので、諦めて2人を解放する。

 みんなが大急ぎでリーチェとシャロの身支度を整え直す様子を、フラッタとアウラに交互に注ぎ込みながら眺める俺、最低すぎるな?


「なんか旦那様って、出かける前にお腹いっぱいにさせるの好きですよね? 何か意味があるんでしょうか?」

「ダンって独占欲の塊でしょ? だから私たちが人前に出る前に、コイツは俺の女なんだーってマーキングしなきゃ落ちつかないみたいなのよねー」

「それじゃ興奮するのも仕方ないですねー。なんせこれからリーチェさんとシャロさんは、多くの王国民の前に出る事になるんですから」


 仕方ないですねーと、ニコニコしながら俺の顔をおっぱいで挟み込んでくれるムーリ。

 仕方ないですねーって、そういうことされるといつまで経っても興奮が治まらないんだよ?


「ラトリア様とエマさん、キュールさんにも手を出しちゃダメだからねーっ? もう時間が無いんだから我慢しなきゃダメなのっ」

「あっ、母さん! それ逆効果だから! それじゃダンの興奮を煽るだけ……! ラトリア! エマ! キュール! 早く行くのーっ!」


 いつも通りの騒がしい朝に、ちょっとだけいつもと違う流れが混ざる。

 そう。今日はとうとう新王2人の即位式なのだ。


 即位式の様子を精霊魔法で拡散するように頼まれているリーチェと、ここ1ヶ月の祝賀イベントですっかり国民の人気を得てしまい司会進行を任されたシャロ。

 竜爵家の人間として、今だ貴族教育の済んでいないシルヴァの妻たちの代わりに参列するラトリアとそのお供のエマ、カレン陛下の付き添いに指名されたキュールがひと足先に家を出て行く。


「まったく……。リーチェさんもシャロさんも嬉しそうにしか見えなかったけど、いくらなんでもやりすぎだよ? 人前に出ない私たちと違って、身嗜みにも気を遣わなくっちゃいけない人たちなんだからねっ?」

「あんなに念入りに注ぎ込まなくても、俺達全員ダンの事が大好きだっつうの。少しは信用しやがれってんだ」


 俺を嗜めるチャールに、便乗風の愛の告白をしてくるシーズ。

 2人のことも抱きしめて、アウラとフラッタに注ぎ込みながら沢山キスして可愛がる。


「ほらほらダン。キリがないから私たちもさっさと行くのっ! えっちな事がしたいなら、向こうで好きなだけしてくれていいんだからーっ」

「カラソルさんにも羽目を外して良いって言われちゃってるしねーっ。アーティザンスウィートも飲み放題だし、スペルディアに行くのが楽しみだわぁっ」


 早くスペルディアに移動しようと急かしてくるニーナとティムル。


 今回の即位式は当初スペルディア王城で行われる予定だったのだけれど、より多くの国民に直接新王の即位を目にして欲しいと、スペルディアの中央広場に設けられた特設会場で執り行われる事になった。

 そのおかげで、ちょうどその広場を一望できる位置に建てられている夢の一夜亭を貸し切らせていただける事になったのだ。


 ただし従業員のサービスはなく、本当に場所をお借りするだけだ。

 料理の持ち込みはオーケーで、アーティはいくら飲んでも構わないとカラソルさんから許可をいただいている。


「ささっ。行きますよ旦那様。いくらトライラムフォロワーの職業浸透が進んできているとは言え、子供達だけで孤児全員をスペルディアに転移させるのは無理ですからねっ」

「そうですよーっ。ダンさんが言い出したことなんですから、責任を持って完遂してくれなきゃ困りますーっ」


 アウラとフラッタを救出して、2人の身支度を整えるヴァルゴとムーリ。

 2人の言っている通り、今回はトライラム教会の孤児たちも夢の一夜亭に招待して、即位式の雰囲気を一緒に楽しもうという話になっている。


 まぁ最上階は俺達家族で貸切にして、即位そっちのけで乱痴気騒ぎを起こす予定なんですけどねーっ。


「恐らく既に王都内は人でごった返しになってるはずだから、夢の一夜亭に直接転移させた方が良いよね?」

「そうですね。小さい子もみんな連れて行くとなると、人混みは避けたいところです」


 自宅から教会に徒歩で向かいがてら転移についてムーリに問うと、シスターらしく子供の安全を最優先に考えた回答が返って来た。

 王都観光をするにしても、即位式が終わった後にスペルディアの教会を拠点にやったほうがいいよな。


「けどそうすると500人規模の転移になりますけど、本当に大丈夫です?」

「転移の方は余裕だねー。むしろ現地で子供達の面倒を見るほうが不安かな。だからシスターたちに協力してもらえたのはほんとありがたいよ」

「いやいや、教主イザベルの出番もありますからシスターたちも喜ぶと思いますよ。むしろ参加できなかった教会関係者の皆さんが悔しがりそうですっ」


 今回孤児を招いたのは、新王の即位を一緒に祝いたいというのもあるけれど、教主であるイザベルさんのかっこいい姿を孤児たちにこそ見せてあげたかったからだったりする。


 神器を失って王権神授を証明出来ないスペルディア家と、宗教団体であるトライラム教会は今まであまり深い付き合いをしてこなかったそうだけど、今後はそんな関係性も見直していきたいらしい。

 トライラム教会もガルシア、マーガレット両陛下のことを、神に選ばれた王ではなく民に選ばれた王として祝福し、共に盛り立てて行きたいようだ。




「さーみんなっ。王都スペルディアの1日体験ツアーに出発するぞーっ!」

「「「わああああっ!」」」


 もう待ちきれないとばかりに、元気な歓声を聞かせてくれる子供達。

 マグエルの教会を始まりに、各地の教会を回って次々に孤児達を夢の一夜亭に送り込む。


 初めて訪れた王都スペルディアの賑わいや、高級宿である夢の一夜亭の装いに圧倒されつつも、引率役のシスターたちに連れられてワイワイと楽しそうにしている。

 今まで辛いことばかり体験したこの子たちに、今日の事が楽しい思い出になってくれたらいいんだけどなぁ。


「お疲れ様ですダンさんっ。今の子たちで最後ですよーっ」

「りょーかい。みんなもお疲れ様~」


 おっぱいをむぎゅっとしながらガッツポーズを取ったムーリが、孤児の転送が無事に終わったことを報告してくれる。

 俺が行ったことがない街の孤児たちは教会側が予め集合させておいてくれたので、魔力枯渇を起こすこともなく全ての孤児を夢の一夜亭に収容することが出来た。


「食事は充分な量を持ち込んだし、広場の様子は窓から見えるはずだよね? 子供達が殺到してもテラスには余裕があるはずだし、後は問題ないかな?」 

「疲れたらそのまま床で寝られるくらいの場所だしね。小さい子だけ気をつけてベッドの上に寝させればいいし、問題ないんじゃないかしら?」

「残る問題は、ちゃんとここまで声が届くかってことだねー」


 転送を終えて、夫婦の時間を始める前の最終確認。

 ティムルに転送のほうは問題無しとオーケーを貰えたけど、式典がちゃんと楽しめるかニーナは少し不安のようだ。


「せっかく教主様の晴れ舞台を見に来たのに、声が届かなかったらきっとがっかりしちゃうのー」

「ニーナの言い分は尤もですけど、リーチェが旦那様の声を拾えない状況に耐えられるとは思いません。旦那様の同行を願わなかった時点で、恐らく大丈夫という確信があるのでしょうね」

「ふははっ! 我が家のお姫様はまっこと甘えん坊で寂しがり屋じゃのうっ! どれ、では早速リーチェにダンの嬌声を届けてやると……」

「ダーン! ちょっといいかーっ!?」

「へ?」


 我が家の可愛い無双将軍フラッタがヤる気満々で俺の股間を弄り始めたタイミングで、誰かに名前を呼ばれてしまった。

 このタイミングでお預けとか嘘でしょ!? さっさと最上階に引き篭もるべきだったかーーーっ!


 誰だよ!? こんな狙ったようなタイミングで話しかけてきた奴はーっ!?


「って、ワンダじゃん。何か用か?」

「ああ。と言っても用があるのは俺じゃないけどなっ」


 どうやら俺に声をかけてきたのは、幸福の先端のリーダーワンダのようだ。

 問いかけられたワンダは、これが回答だとばかりに1歩下がって、ワンダの後ろに立っていたコットンを指差す。


 俺に声をかけて来たのはワンダだったけど、どうやら俺に用があるのはコットンの方らしい。


「ご、ごめんね……? すぐに済むから……」


 ワンダと婚姻を結び、既にワンダの子供を身篭っているらしいコットンだけど、未だに年上の男は苦手らしいと聞いている。

 そんなコットンがこのタイミングで俺を呼び止めるなんて意外だな。


 コットンが怯えることが無いように距離を保ち、更には彼女と親しいニーナを抱き寄せる。

 この行為に意味があるかどうかは分からないけれど、俺がニーナを抱き寄せたかったから問題無しっ。


「どうしたのコットン? ニーナじゃなくて俺に用事だなんて珍しいね」

「うん。ニーナにはもう沢山伝えたけど、ダンにはまだ、言えてなかったから……」

「言えてない? って なんのこ……と……」


 戸惑う俺の目の前で、コットンが黙って深く深く頭を下げた。

 予想だにしていなかったコットンの行動に、思わず思考が停止してしまう。


「ダン。ありがとう。マグエルの教会でひっそり育ててきたお花は、ダンの家からマグエルへ、そしてマグエルから王国中に広がって、新王様を満開のお花で迎える事が出来ちゃったの……!」

「いやいやコットン。その件で俺に感謝するのは筋違いじゃない? お祝いを企画したのはシャロだし、お花のお世話を王国中に広めたのはコットンやニーナだったろ?」

「全然筋違いなんかじゃないよ? だってニーナは、絶対にダンの為にしか行動しない人なんだもん」


 む、なかなかに的確な状況分析じゃないか。やるねぇコットン。

 コットンがニーナではなく俺に感謝の念を抱くことを、当のニーナが1番嬉しそうにウンウン頷いている。


「私、ずっと生きるのを諦めてたんだ。私が奴隷に落ちずに済むには、今度はちゃんと子供を愛し育ててくれる両親の下に生まれ変わるしかないんだなって……」

「……でも、そうじゃなかった?」

「うん、違ったの。生まれ変わる為に死ぬ必要なんて無かったんだ。ダンがマグエルにやってきて、教会にお庭の手入れを依頼したあの日が、今の人生に生まれ変わった日になったのっ」


 ゆっくりと顔を上げたコットンは、眩しいくらいの笑顔を浮かべている。

 今までは年上の男性が近くに居るだけで眉間に皺を寄せていたコットンが、俺に向かって微笑みかけている。


「お礼、今まで言えなくってごめんなさいっ。凄く遅れちゃったけど、ありがとうダン。私、今最高に幸せだよっ」

「……そっか。ありがとうコットン。幸せになってくれて、本当にありがとう……!」

「……なんでダンがお礼を言うの?」


 なんでだろうね?

 いくら首を傾げられても、俺にも上手く説明出来ないよ。


 コットンが幸せだと言ってくれたことが嬉しくて、つい何も考えずにお礼を言ってしまった。

 だけど、結婚披露宴の時にすら幸せだとは決して口にしなかったコットンが、自分の口から直接俺に幸せだと告げてくれた事が、なんだか嬉しくて仕方ない。


「王国の同胞達よ! 本日は新王の為にご足労いただき、宰相ゴブトゴが心より感謝申し上げる!」

「あっ! ゴブトゴさんの声、ちゃんと届くのっ!」


 俺とコットンがなんだか心地良い沈黙に身を置いていると、窓の外からゴブトゴさんの挨拶と思われる声が聞こえてくる。

 スピーカーよりもよほど鮮明に聞こえるな? 精霊魔法恐るべし……!


「ダン。コットン。そろそろ……」

「うんっ。引き止めてごめんなさい。だけど新しい王様が決まる前に、どうしてもお礼を言っておきたかったんだ」


 ニーナの判断に従い、笑顔で話を切り上げるコットン。

 俺を見る優しげな瞳には、もう男性に対する恐怖心などは滲んでいなかった。


「ダン。ニーナ。本当にありがとう。これからも宜しくお願いしますっ」

「……ああっ! コットンこそありがとう! これからも宜しくなっ!」


 笑顔のコットンが、ワンダの手を引いて宿の奥に消えていった。

 今まで俺には決して笑顔を見せる事が出来なかったコットンだったけど、まるで今回の感謝で何かが吹っ切れたみたいに、とても自然にとびっきりの笑顔を作ってみせてくれたみたいだ。


「コラダンっ! コットンの笑顔に見蕩れないのっ! コットンはもうワンダの奥さんなんだから、絶対に手を出しちゃ駄目なのーっ!」

「出さないよ!? 出す訳ないでしょ!? ちょっとほっこりした気分になってたのに、いつも通り台無しだよニーナァァァッ!?」

「ほっこりなんてさせないのっ! なんの為に最上階を貸切にしたと思ってるのっ!」

「まさかの故意かよ!? あまりの意外さに胸がドキドキしちゃう! これが恋って!? 喧しいっての!!」

「馬鹿なこと言ってないで早く行くよダン! 今夜は寝られると思わないでなの~~~っ……!!」

「それ絶対俺のセリフだからぁぁぁぁっ……!!」


 すっかり発情状態になったみんなに引き摺られ、夢の一夜亭の最も高級な部屋に引っ張り込まれた。

 部屋に着くと瞬く間に全裸に剥かれ、同じく全裸となったニーナに思い切り咥え込まれてしまった。


 その後俺は即位式が進んでいく声を聞きながら、ただひたすらみんなの中に愛情と興奮で出来た子種を注ぎ込み続けたのだった。
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