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8章 新たな王と新たな時代2 亡霊と王
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「帰る前に好色家の転職条件を満たして、今晩から全員で楽しもうねー?」
ノーリッテの研究所前で新妻キュールと新妻シャロを押し倒し、2人に交互にキスをする。
シャロを迎えに行く直前までおっぱいを揉みまくっていたキュールも、迎えに行った時点でやる気に満ち溢れていたシャロも直ぐに俺に応じてくれて、夕方前のまだ明るい時間帯に開放的に肌を重ねる。
2人に交互にキスをしながらシャツをまくり、パンツスタイルのキュールのあまり手触りの良くないズボンを脱がし、ドレス姿のシャロの最高に手触りの良いスカートをまくりあげる。
野外という事もあって、露出は最小限で行こう。
「それじゃさっきまで離れ離れだったシャロからいくね。またお腹いっぱいにしてあげるよー」
「うぁ……はぁぁぁ……! ありがとう、ございますぅ……!」
前準備の必要も無く受け入れ態勢が万全だったシャロに、負担をかけないようにゆっくりと奥まで繋がっていく。
そしてお尻ではなく2人の頭を撫でながら、いやらしいよりも愛おしいを優先して優しく優しく前後に動く。
「はっ……うぅぅ……やっ、優しくしたいご気分ですか、ご主人っ、様ぁ……?」
「気分って言うか、2人にはまだ用事があってね。このあと動けなくなられるのはちょっと上手くないんだよ」
「用事、ですか……?」
「……私もかい? 聞くのが恐ろしいけど、用事って?」
俺を思い切り抱きしめてくれるシャロも頭をなでなでされているだけのキュールも、微妙に嫌そうな顔を浮かべながら恐る恐る問いかけてくる。
んもー、えっち中にそんな顔をしないで欲しいなぁ?
「そんな大した事じゃないよ。2人の好色家を今日中に浸透させてしまいたいってだけ」
「「……は?」」
「2人を家族に迎えたのはみんなも知ってるんだよね? だとすれば今夜からは我が家の平常運転が始まると思うんだよ。そんな時に2人が好色家を浸透させてないと危ないと思……って、あれ?」
シャロの中をゆっくりと往復しながら今夜の予定を捲し立てていると、2人が喉の奥に何かが引っかかったような険しい表情で俺を睨みつけてくる。
なんだろう? 何も悪い事をした覚えは無いんだけど、これって多分怒られる前兆のような……?
「「…………た事でしょ」」
「ん? なぁに? ごめん、よく聞こえなか……」
「「どう考えても大した事でしょーっ!?」」
「うわぁっ!?」
俺の腕の内側の2人が、示し合わせたかのように同時に俺に怒号をぶつけてくる。
腕の内側からのいきなりの叫び声と、叫んだ拍子に死ぬほど締め付けられる感触に、色んな意味で腰が抜けそうになってしまう。
「あーびっくりしたぁ……! いったいどうし……」
「「びっくりしたもこっちのセリフですーっ! 1日で職業浸透を終えるって、いったい何の話をしてるんですかーっ!!」」
「ああ、2人はまだ行ったこと無かったね。奈落の最深部なら好色家くらい1日でおわ……」
「「奈落の最深部ーーっ!?」」
あーもう、長くゆっくり愛そうと思ったのに、こんなに締め付けられたら出さざるを得ないよぅ。
ぎゅーっと締め付けてくるシャロに根元まで差し込んで、シャロの吸い付きに応えるように思い切り流し込む。
「なんでこの流れで出すんですかご主人様ーっ!」
「なんでって、シャロがすっごく締め付けてきたから? 最高に気持ちいいよシャロぉ……」
「それえっちな気分でなったんじゃないですから! 全身全霊で叫んだから締まっちゃっただけですからーっ! 色狂いって言われた私でも、こんなにびっくりした性交は記憶に無いですよっ!?」
「やったね。思わぬところでシャロの初めていっただきーっ」
「なんで得意満面になってるんですかっ! 怒ってるんです! 叱ってるんです! 窘めてるんですよーっ! ……って、いつまで出してるんですかご主人様ーっ!」
シャロが全力でツッコミを入れるほど、突っ込んでいる俺を思い切り締め上げてくるので、そのままシャロの中をいっぱいにまで満たしてあげた。
そしてすぐさまキュールの中にお邪魔しまーす。
「くぁ……あぁっ……! こ、この流れで、躊躇なく挿れてくるなんてぇ……!」
「妻を愛するのに躊躇なんかするわけないじゃんっ! さぁキュールもお腹いっぱいになろうねー?」
「うぅ……。せっかくご主人様に満たしていただいたのにぃ……。何か違う、何か違いますよぉ……?」
なんだかんだ言って思い切り締め付けてくるキュールの中を往復しながら、複雑な心境を抱いている2人をよしよしなでなで。
2人の中は最高に気持ちいいけれど、えっちで甘々な雰囲気は異世界までぶっ飛んで言っちゃったね。
「ごめんごめん。我が家ではもう普通のことだからさ。ついそのままのノリで言っちゃったんだ。驚かせてごめんね」
「つい、で奈落の最深部に行くと言われた私たちの身にもなってくださいよぉ……」
「うっ……あっ……。シャ、シャーロット様ぁ……。どうやら、私たちが思っている以上にぃっ……! ダンさんとの夫婦生活はぁ、大変そうですよぉ……? はぁんっ……!」
「キュールさん、同期に貴女がいてとっても心強いですっ! やっぱり2人で手を取り合って頑張って参りましょうねっ……! 私の事は是非シャロと気軽にお呼び下さいっ!」
なんだかよく分からないけれど、巡り巡ってシャロとキュールの仲が深まったようだ?
風が吹けば桶屋が儲かるって奴?
そして2人の仲だけでなくキュールの中もぐぐっと縮こまってくれたおかげで、その勢いに逆らわずにキュールのお腹もいっぱいにして差し上げた。
2人のお腹を無事にぽっこり膨らませた後は休憩も兼ねて、2人のおっぱいを揉みながら質疑応答の時間を設ける。
「え~っと……。つまりこれから奈落に行って、私たちの好色家を浸透させてくださるのですね?」
「そうそう。シャロもキュールも今夜からいっぱいえっちできるように、ちゃんと好色家を浸透してもらうからねー?」
「それは望む所なのですけど、今こうして3人で愛し合ったという事は、キュールさんは未だ好色家になっていないということですよね? 奈落に行く前にフォアーク神殿に足を運ばれるのですか?」
「ん?」
「うぇぇ……。今からフォアーク神殿で転職しようと思ったら日付が変わってしまうよ? あ、もしかしてシャーロット……じゃなくてシャロ様がいれば貴族路を利用させてもらえるのかな?」
キュールってばフォアーク神殿を利用したとも思えない浸透具合なのに、フォアーク神殿の実情をしっかりと把握しているんだな。
もしかしたらノーリッテとの研究の過程でフォアーク神殿を訪れる機会でもあったのかね?
「あ~そっかぁ。2人にはまだ職業設定を教えてなかったね。なんか新鮮な反応だなぁ」
「「しょ、職業設定……?」」
両側から、物凄く嫌な予感がするんですけどー? って視線が突き刺さる。
でも聡明な2人は、職業設定って聞いただけである程度の予想がついているみたいだ。
「多分2人が思ってる通りだよー」
「……ということは、つまり」
「具体的に言うと、俺は法王って職業を浸透させててね? その職業スキルである職業設定って能力で、自分の職業も他人の職業も自由に変更が出来るんだよ」
「法……王……?」
「職業を、自由に……」
職業設定の事を明かされた2人は先ほどのように叫びだすことはなかったけれど、先ほどよりもよほど真剣な表情で考え込んでしまった。
なんかフラッタとリーチェにプロポーズした日を思い出す反応だな。
俺にとってはこの世界に訪れたと同時に授かった、あって当たり前のような感覚の能力。
けれどフォアーク神殿の解放のために多くの人が自ら命を投げ打つほどに転職が重要視されるこの世界で、なんの制限も無しに自分勝手に職業を変えられる職業設定は、まさにチート能力そのものなんだよなぁ。
「法王に、職業を自由に与えられる能力……。ねぇダンさんそれってもしかして祝福の……」
「あーっとキュール。一応チャールとシーズにはまだ内緒にしておいてね? 帝国への報告は好きにしていいけど」
「なんてこった……。道理で祝福の神トライラムがエルフだなんて発想が出てくるわけだよ……。自分自身が同じ能力を持っていたなら疑う余地も無いねぇ……」
「はっはっはー。残念でしたー。トライラム様エルフ説を唱えたのは、法王なんて知りもしないチャールでーす。チャールを侮ってもらっちゃ困るよキュール?」
「……ウッソでしょ? 不味いなぁ……。あの2人についていける自信、無くなってきたぁ……」
俺におっぱいを揉まれながら、あぅあぅと頭を抱えるキュール。
子供達の自由な発想と成長を目の当たりにすると、自分なんか一瞬で置き去りにされそうでビビるよねー。
「……なるほど。道理でご主人様がギルドを利用した記録が無かったんですね」
俺とキュールの話がひと段落したと判断したシャロが、俺におっぱいを揉まれながら次は自分の番だといった様子で話しかけてくる。
下手にギルドを利用するのも危険だと思ってたけど、やっぱり全く利用していないのもバレていたかぁ。
「転職した記録ってやっぱ残ってるんだ?」
「はい。転職魔法陣を使用する際に、転職した人物の情報がギルドに記録されてるんです。と言っても名前と年齢くらいのものですけどね」
名前と年齢だけ……。つまりステータスプレートの1段目の情報よりも更に少ない情報量だ。
だけど人口自体がさほど多く無いこの世界だと、名前と年齢だけでも色々特定できちゃうわけか。
「……えーっと。もしかしてフォアーク神殿の転職記録も閲覧できたりするの?」
「出来ますよ? ただし管理しているのは王国ではなくレガリアでしたけどね。なのでゴブトゴは閲覧できることを知りません」
「レガリアに与した者なら、俺たちがギルドを利用していないのは筒抜けだったわけね……。それでもギリギリ不審に思われなかったのは、そもそも職業浸透の知識が広まっていなかったおかげかぁ」
ティムルなんか商人のまま8年過ごしたって言ってたっけ。
一般層には職業浸透って概念が広まってなくて、転職なんて数年に1度くらいしか行なわれないものだったおかげで、マグエルで魔物狩りを始めた以降も一切転職してなくても怪しまれなかったわけか。
「いえご主人様。そもそも一般の魔物狩りだったご主人様に注目する人なんて居ませんよ? ご主人様の情報が注目されだしたのはリーチェさんとパーティを組んだ事と、ルーナ竜爵家を解放したからです」
「あ、そうなの? 言われてみればレガリアとの因縁を感じ始めたのは、ルーナ竜爵家の騒動以降だったかもしれないな、確かに……」
「あの馬鹿なんかご主人様の事を熱心に調べ上げていましたよ? リーチェさんにフラッタ様ラトリア様、他の奥様もとても魅力的でいらっしゃいますからね。何か秘密があるはずだと」
「あー、確かに言われたわそれ……。秘密があるなら俺の方が知りたいんだけどねぇ……」
でもこの世界に来てからのことを振り返ってみると、別に俺の家族だけが不幸になっていたわけじゃあないんだよね。
マグエルまでに向かう途中でも野盗に弄ばれていた人たちもいたし、ムーリを迎える際にエロ神父に弄ばれていた人もいたし、シルヴァたちもノーリッテに好き放題されてたし、この世界には不幸が溢れていたように思えるんだよなぁ。
そんな不幸が溢れる世界で、本当に俺がみんなを選んだのか疑問に思えてしまうよ。
俺がみんなの手を取ったんじゃなくて、みんなが俺の手を取ってくれたんじゃないかなって思うんだよな。
グジグジウダウダと女々しかった俺の事を、みんなこそが助けてくれたように思えて仕方が無い。
「っというかシャロ。レガリアが閲覧できた転職記録のことを知ってるって事は、シャロってある程度レガリアの構成員を把握してたりする?」
「いいえ? 興味が無かったのでほとんど分かりません。あ、でも何名かの求めには応じた事がありますよ? 多分100人には満たなかったと思いますけど」
「……何名かの内訳が100人弱って、シャロは豪快だなぁ」
ティムルの過去を聞いた時のような締め付けられるような苦しさは感じない。
シャロの始まりを聞いた時のような胸糞悪さを感じることもない。
もうシャロは俺だけの可愛い奥さんになってくれたんだと、心から信じられるからね。
「つまりシャロとキュールの2人がいれば、レガリアの残党もある程度は狩れる?」
「残党狩りをなさるんですか? 可能だと思いますよ。根絶やしにまでは出来ないでしょうけど」
「せっかく新しい時代が到来するっていうのに、過去の亡霊なんかいつまでも居座らせちゃダメでしょ。皆殺しにするかまでは決めてないけど、炙り出して排除はしなきゃね」
……おかしいなぁ。俺って今長期休暇に入ったはずだよね?
なんか休暇に入ってからの方がどんどん用事を詰め込んでない? なんか間違ってないかこれ?
「さぁそろそろ行こうか。明日以降も忙しくなりそうだし、グズグズしてると食いしん坊のシャロのお腹がまた空っぽになっちゃうからね」
「ふふ。ごめんなさいっ。ご主人様のが美味しすぎて、シャロのお口は今も涎が止まらないんですっ。出発前にもう1度栓をして下さっても構いませんよっ」
「今は我慢しておくよ。今晩は好色家を浸透させたシャロとキュールも交えて、熱~い夜を過ごしたいからね」
2人にちゅっちゅっとキスをして、2人を抱き寄せて転移する。
当然行き先は奈落……ではなくて、1度聖域の樹海に転移し、竜王を従魔召喚しておく。
「だから気軽にイントルーダーを呼び出さないでって言ったじゃないかーっ!!」
「ご主人様っていったい何体のイントルーダーを仕留めてらっしゃるんですか……!?」
慄く2人が落ち着くまで、よしよしなでなでしながら説明する。
ミスリル武器でさえ弾く骨で構成された竜王は、倒木の解体で活躍してくれると思うんだよ。
人手もサーヴァント召喚でどんどん増やせるし、土木作業にピッタリの頼れる重機なんだ。
「奈落と聖域の樹海、そしてスポットではイントルーダーは確認出来ていないけど、他の場所では全部倒してるよ。残るは始まりの黒のイントルーダー、アポリトボルボロスだけだね」
「えぇ~……。なんで始まりの黒には入り口までしか入ったことがないはずなのに、王族ですら知らないイントルーダーの正体を知ってるんですかぁ……」
「クレームは全部レガリアにお願いしまーす。それじゃいくよ2人とも。好色家を浸透させて、ひと晩中気持ちよくなろうねー」
俺の宣言に、先ほどとまでとは違った理由でゴクリと生唾を飲む2人を抱き寄せて、今度こそ奈落に転移する。
ふっふっふ。キュールの好色家に合わせて、シャロの艶福家の確認と浸透、一気に終わらせちゃうぞーっ!
ノーリッテの研究所前で新妻キュールと新妻シャロを押し倒し、2人に交互にキスをする。
シャロを迎えに行く直前までおっぱいを揉みまくっていたキュールも、迎えに行った時点でやる気に満ち溢れていたシャロも直ぐに俺に応じてくれて、夕方前のまだ明るい時間帯に開放的に肌を重ねる。
2人に交互にキスをしながらシャツをまくり、パンツスタイルのキュールのあまり手触りの良くないズボンを脱がし、ドレス姿のシャロの最高に手触りの良いスカートをまくりあげる。
野外という事もあって、露出は最小限で行こう。
「それじゃさっきまで離れ離れだったシャロからいくね。またお腹いっぱいにしてあげるよー」
「うぁ……はぁぁぁ……! ありがとう、ございますぅ……!」
前準備の必要も無く受け入れ態勢が万全だったシャロに、負担をかけないようにゆっくりと奥まで繋がっていく。
そしてお尻ではなく2人の頭を撫でながら、いやらしいよりも愛おしいを優先して優しく優しく前後に動く。
「はっ……うぅぅ……やっ、優しくしたいご気分ですか、ご主人っ、様ぁ……?」
「気分って言うか、2人にはまだ用事があってね。このあと動けなくなられるのはちょっと上手くないんだよ」
「用事、ですか……?」
「……私もかい? 聞くのが恐ろしいけど、用事って?」
俺を思い切り抱きしめてくれるシャロも頭をなでなでされているだけのキュールも、微妙に嫌そうな顔を浮かべながら恐る恐る問いかけてくる。
んもー、えっち中にそんな顔をしないで欲しいなぁ?
「そんな大した事じゃないよ。2人の好色家を今日中に浸透させてしまいたいってだけ」
「「……は?」」
「2人を家族に迎えたのはみんなも知ってるんだよね? だとすれば今夜からは我が家の平常運転が始まると思うんだよ。そんな時に2人が好色家を浸透させてないと危ないと思……って、あれ?」
シャロの中をゆっくりと往復しながら今夜の予定を捲し立てていると、2人が喉の奥に何かが引っかかったような険しい表情で俺を睨みつけてくる。
なんだろう? 何も悪い事をした覚えは無いんだけど、これって多分怒られる前兆のような……?
「「…………た事でしょ」」
「ん? なぁに? ごめん、よく聞こえなか……」
「「どう考えても大した事でしょーっ!?」」
「うわぁっ!?」
俺の腕の内側の2人が、示し合わせたかのように同時に俺に怒号をぶつけてくる。
腕の内側からのいきなりの叫び声と、叫んだ拍子に死ぬほど締め付けられる感触に、色んな意味で腰が抜けそうになってしまう。
「あーびっくりしたぁ……! いったいどうし……」
「「びっくりしたもこっちのセリフですーっ! 1日で職業浸透を終えるって、いったい何の話をしてるんですかーっ!!」」
「ああ、2人はまだ行ったこと無かったね。奈落の最深部なら好色家くらい1日でおわ……」
「「奈落の最深部ーーっ!?」」
あーもう、長くゆっくり愛そうと思ったのに、こんなに締め付けられたら出さざるを得ないよぅ。
ぎゅーっと締め付けてくるシャロに根元まで差し込んで、シャロの吸い付きに応えるように思い切り流し込む。
「なんでこの流れで出すんですかご主人様ーっ!」
「なんでって、シャロがすっごく締め付けてきたから? 最高に気持ちいいよシャロぉ……」
「それえっちな気分でなったんじゃないですから! 全身全霊で叫んだから締まっちゃっただけですからーっ! 色狂いって言われた私でも、こんなにびっくりした性交は記憶に無いですよっ!?」
「やったね。思わぬところでシャロの初めていっただきーっ」
「なんで得意満面になってるんですかっ! 怒ってるんです! 叱ってるんです! 窘めてるんですよーっ! ……って、いつまで出してるんですかご主人様ーっ!」
シャロが全力でツッコミを入れるほど、突っ込んでいる俺を思い切り締め上げてくるので、そのままシャロの中をいっぱいにまで満たしてあげた。
そしてすぐさまキュールの中にお邪魔しまーす。
「くぁ……あぁっ……! こ、この流れで、躊躇なく挿れてくるなんてぇ……!」
「妻を愛するのに躊躇なんかするわけないじゃんっ! さぁキュールもお腹いっぱいになろうねー?」
「うぅ……。せっかくご主人様に満たしていただいたのにぃ……。何か違う、何か違いますよぉ……?」
なんだかんだ言って思い切り締め付けてくるキュールの中を往復しながら、複雑な心境を抱いている2人をよしよしなでなで。
2人の中は最高に気持ちいいけれど、えっちで甘々な雰囲気は異世界までぶっ飛んで言っちゃったね。
「ごめんごめん。我が家ではもう普通のことだからさ。ついそのままのノリで言っちゃったんだ。驚かせてごめんね」
「つい、で奈落の最深部に行くと言われた私たちの身にもなってくださいよぉ……」
「うっ……あっ……。シャ、シャーロット様ぁ……。どうやら、私たちが思っている以上にぃっ……! ダンさんとの夫婦生活はぁ、大変そうですよぉ……? はぁんっ……!」
「キュールさん、同期に貴女がいてとっても心強いですっ! やっぱり2人で手を取り合って頑張って参りましょうねっ……! 私の事は是非シャロと気軽にお呼び下さいっ!」
なんだかよく分からないけれど、巡り巡ってシャロとキュールの仲が深まったようだ?
風が吹けば桶屋が儲かるって奴?
そして2人の仲だけでなくキュールの中もぐぐっと縮こまってくれたおかげで、その勢いに逆らわずにキュールのお腹もいっぱいにして差し上げた。
2人のお腹を無事にぽっこり膨らませた後は休憩も兼ねて、2人のおっぱいを揉みながら質疑応答の時間を設ける。
「え~っと……。つまりこれから奈落に行って、私たちの好色家を浸透させてくださるのですね?」
「そうそう。シャロもキュールも今夜からいっぱいえっちできるように、ちゃんと好色家を浸透してもらうからねー?」
「それは望む所なのですけど、今こうして3人で愛し合ったという事は、キュールさんは未だ好色家になっていないということですよね? 奈落に行く前にフォアーク神殿に足を運ばれるのですか?」
「ん?」
「うぇぇ……。今からフォアーク神殿で転職しようと思ったら日付が変わってしまうよ? あ、もしかしてシャーロット……じゃなくてシャロ様がいれば貴族路を利用させてもらえるのかな?」
キュールってばフォアーク神殿を利用したとも思えない浸透具合なのに、フォアーク神殿の実情をしっかりと把握しているんだな。
もしかしたらノーリッテとの研究の過程でフォアーク神殿を訪れる機会でもあったのかね?
「あ~そっかぁ。2人にはまだ職業設定を教えてなかったね。なんか新鮮な反応だなぁ」
「「しょ、職業設定……?」」
両側から、物凄く嫌な予感がするんですけどー? って視線が突き刺さる。
でも聡明な2人は、職業設定って聞いただけである程度の予想がついているみたいだ。
「多分2人が思ってる通りだよー」
「……ということは、つまり」
「具体的に言うと、俺は法王って職業を浸透させててね? その職業スキルである職業設定って能力で、自分の職業も他人の職業も自由に変更が出来るんだよ」
「法……王……?」
「職業を、自由に……」
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なんかフラッタとリーチェにプロポーズした日を思い出す反応だな。
俺にとってはこの世界に訪れたと同時に授かった、あって当たり前のような感覚の能力。
けれどフォアーク神殿の解放のために多くの人が自ら命を投げ打つほどに転職が重要視されるこの世界で、なんの制限も無しに自分勝手に職業を変えられる職業設定は、まさにチート能力そのものなんだよなぁ。
「法王に、職業を自由に与えられる能力……。ねぇダンさんそれってもしかして祝福の……」
「あーっとキュール。一応チャールとシーズにはまだ内緒にしておいてね? 帝国への報告は好きにしていいけど」
「なんてこった……。道理で祝福の神トライラムがエルフだなんて発想が出てくるわけだよ……。自分自身が同じ能力を持っていたなら疑う余地も無いねぇ……」
「はっはっはー。残念でしたー。トライラム様エルフ説を唱えたのは、法王なんて知りもしないチャールでーす。チャールを侮ってもらっちゃ困るよキュール?」
「……ウッソでしょ? 不味いなぁ……。あの2人についていける自信、無くなってきたぁ……」
俺におっぱいを揉まれながら、あぅあぅと頭を抱えるキュール。
子供達の自由な発想と成長を目の当たりにすると、自分なんか一瞬で置き去りにされそうでビビるよねー。
「……なるほど。道理でご主人様がギルドを利用した記録が無かったんですね」
俺とキュールの話がひと段落したと判断したシャロが、俺におっぱいを揉まれながら次は自分の番だといった様子で話しかけてくる。
下手にギルドを利用するのも危険だと思ってたけど、やっぱり全く利用していないのもバレていたかぁ。
「転職した記録ってやっぱ残ってるんだ?」
「はい。転職魔法陣を使用する際に、転職した人物の情報がギルドに記録されてるんです。と言っても名前と年齢くらいのものですけどね」
名前と年齢だけ……。つまりステータスプレートの1段目の情報よりも更に少ない情報量だ。
だけど人口自体がさほど多く無いこの世界だと、名前と年齢だけでも色々特定できちゃうわけか。
「……えーっと。もしかしてフォアーク神殿の転職記録も閲覧できたりするの?」
「出来ますよ? ただし管理しているのは王国ではなくレガリアでしたけどね。なのでゴブトゴは閲覧できることを知りません」
「レガリアに与した者なら、俺たちがギルドを利用していないのは筒抜けだったわけね……。それでもギリギリ不審に思われなかったのは、そもそも職業浸透の知識が広まっていなかったおかげかぁ」
ティムルなんか商人のまま8年過ごしたって言ってたっけ。
一般層には職業浸透って概念が広まってなくて、転職なんて数年に1度くらいしか行なわれないものだったおかげで、マグエルで魔物狩りを始めた以降も一切転職してなくても怪しまれなかったわけか。
「いえご主人様。そもそも一般の魔物狩りだったご主人様に注目する人なんて居ませんよ? ご主人様の情報が注目されだしたのはリーチェさんとパーティを組んだ事と、ルーナ竜爵家を解放したからです」
「あ、そうなの? 言われてみればレガリアとの因縁を感じ始めたのは、ルーナ竜爵家の騒動以降だったかもしれないな、確かに……」
「あの馬鹿なんかご主人様の事を熱心に調べ上げていましたよ? リーチェさんにフラッタ様ラトリア様、他の奥様もとても魅力的でいらっしゃいますからね。何か秘密があるはずだと」
「あー、確かに言われたわそれ……。秘密があるなら俺の方が知りたいんだけどねぇ……」
でもこの世界に来てからのことを振り返ってみると、別に俺の家族だけが不幸になっていたわけじゃあないんだよね。
マグエルまでに向かう途中でも野盗に弄ばれていた人たちもいたし、ムーリを迎える際にエロ神父に弄ばれていた人もいたし、シルヴァたちもノーリッテに好き放題されてたし、この世界には不幸が溢れていたように思えるんだよなぁ。
そんな不幸が溢れる世界で、本当に俺がみんなを選んだのか疑問に思えてしまうよ。
俺がみんなの手を取ったんじゃなくて、みんなが俺の手を取ってくれたんじゃないかなって思うんだよな。
グジグジウダウダと女々しかった俺の事を、みんなこそが助けてくれたように思えて仕方が無い。
「っというかシャロ。レガリアが閲覧できた転職記録のことを知ってるって事は、シャロってある程度レガリアの構成員を把握してたりする?」
「いいえ? 興味が無かったのでほとんど分かりません。あ、でも何名かの求めには応じた事がありますよ? 多分100人には満たなかったと思いますけど」
「……何名かの内訳が100人弱って、シャロは豪快だなぁ」
ティムルの過去を聞いた時のような締め付けられるような苦しさは感じない。
シャロの始まりを聞いた時のような胸糞悪さを感じることもない。
もうシャロは俺だけの可愛い奥さんになってくれたんだと、心から信じられるからね。
「つまりシャロとキュールの2人がいれば、レガリアの残党もある程度は狩れる?」
「残党狩りをなさるんですか? 可能だと思いますよ。根絶やしにまでは出来ないでしょうけど」
「せっかく新しい時代が到来するっていうのに、過去の亡霊なんかいつまでも居座らせちゃダメでしょ。皆殺しにするかまでは決めてないけど、炙り出して排除はしなきゃね」
……おかしいなぁ。俺って今長期休暇に入ったはずだよね?
なんか休暇に入ってからの方がどんどん用事を詰め込んでない? なんか間違ってないかこれ?
「さぁそろそろ行こうか。明日以降も忙しくなりそうだし、グズグズしてると食いしん坊のシャロのお腹がまた空っぽになっちゃうからね」
「ふふ。ごめんなさいっ。ご主人様のが美味しすぎて、シャロのお口は今も涎が止まらないんですっ。出発前にもう1度栓をして下さっても構いませんよっ」
「今は我慢しておくよ。今晩は好色家を浸透させたシャロとキュールも交えて、熱~い夜を過ごしたいからね」
2人にちゅっちゅっとキスをして、2人を抱き寄せて転移する。
当然行き先は奈落……ではなくて、1度聖域の樹海に転移し、竜王を従魔召喚しておく。
「だから気軽にイントルーダーを呼び出さないでって言ったじゃないかーっ!!」
「ご主人様っていったい何体のイントルーダーを仕留めてらっしゃるんですか……!?」
慄く2人が落ち着くまで、よしよしなでなでしながら説明する。
ミスリル武器でさえ弾く骨で構成された竜王は、倒木の解体で活躍してくれると思うんだよ。
人手もサーヴァント召喚でどんどん増やせるし、土木作業にピッタリの頼れる重機なんだ。
「奈落と聖域の樹海、そしてスポットではイントルーダーは確認出来ていないけど、他の場所では全部倒してるよ。残るは始まりの黒のイントルーダー、アポリトボルボロスだけだね」
「えぇ~……。なんで始まりの黒には入り口までしか入ったことがないはずなのに、王族ですら知らないイントルーダーの正体を知ってるんですかぁ……」
「クレームは全部レガリアにお願いしまーす。それじゃいくよ2人とも。好色家を浸透させて、ひと晩中気持ちよくなろうねー」
俺の宣言に、先ほどとまでとは違った理由でゴクリと生唾を飲む2人を抱き寄せて、今度こそ奈落に転移する。
ふっふっふ。キュールの好色家に合わせて、シャロの艶福家の確認と浸透、一気に終わらせちゃうぞーっ!
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