異世界イチャラブ冒険譚

りっち

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7章 家族みんなで冒険譚1 いつもと違うメンバーで

458 別メンバー (改)

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「抗い、戦い、祓い、貫け。力の片鱗。想いの結晶。顕現。重銀のロングソード」


 早速ティムルにお願いして、エマ用に重銀のロングソードを製作する。

 そしてその武器とラトリアの双剣に、魔法も切れる烈波斬と、溜め斬り攻撃の破軍を付与してあげる。


「ウェポンスキルはいくらでも生み出せるから付与してあげるけど、残りのスキルは自分たちでスキルジュエルを集めて用意してみてね。魔法妨害と魔力吸収あたりがお勧めかな」

「さ、サラッととんでもない武器を用意してしまいましたねぇ……。まさか私の双剣にそれぞれウェポンスキルを付与することが出来るなんて……」


 ラトリアが自身の双剣を手にして身を震わせている。

 脳筋貴族ラトリアのことだ。恐らくウェポンスキルを試したくてウズウズしちゃってるんだろうな。


「それじゃこれがアウラの分ね。インベントリが使えるようになったら自分で管理すること」


 アウラには俺が作成した最低水準の装備品を渡していく。

 アウラには戦闘経験が皆無らしいので、ナイフ、剣、メイス、槍、そして弓まで用意してあげた。


「身体能力で補っちゃいそうだけど、色々試してみような。それとアウラには、出発前に1度魔力枯渇を起こしてもらうよ」

「う、うん……! 了解だよっ」


 暴王のゆりかごで混合ブレスまで放ったというのに、アウラは未だ魔法使いの職業を得ることが出来ていなかった。

 恐らくアウター内の魔力が常に流れ込んでいる状況では魔力枯渇が起きなかったのだろう。


「はっ……ぁん……!」

「さぁアウラ。パパと一緒だから心配ないよ。始めてくれる?」


 不測の事態が起きないようにアウラと根元までしっかりと繋がってから、アウラに各種族特性を同時に発動してもらう。

 アウラの瞳が青くなり、肩口から獣と竜の首が生え、その身が緑色の魔力に包まれた瞬間、アウラの締め付けが凄まじく強くなった。


「うっ、うおおおおお……!?」


 なんだこれ!? なんだこれえええ!?

 ぬるぬるに、ぬるぬるに押し潰されちゃうううう!?


 直ぐにでもアウラの中を満たしたい衝動に駆られるけれど、魔力枯渇のためにこんなことをしてもらってるのに魔力を補給したら本末転倒だ。

 そんなことをしてしまったらいつまで経っても終わらない。


 ……え!? それってつまり、いつまでもこの感触を味わい続けられるってこと……!?

 い、いや駄目だよ! アウラが苦しんでるのに馬鹿なこと考えるんじゃないやいっ!


 異次元の快感とそれに伴う衝動に必死になって抗っていると、1分もしないうちにアウラの意識は無くなってしまった。

 青い顔で小さく微かな呼吸を繰り返しているアウラを素早く鑑定すると、間違いなく魔法使いの職を得ているようだ。


 これでなんの遠慮も要らないな! アウラ、今すぐ助けてやるからなぁぁぁぁ!

 数十秒間耐え続けて力を溜めた俺は、意識の無いアウラのおっぱいを夢中でしゃぶりながら魔力の補給作業に没頭したのだった。





「パパぁ……。昨日よりずっと気持ちよかったよぉ……?」


 吸収が追いつかないほどに注ぎ込まれてぽっこりと膨らんだお腹を擦りながら、アウラがスリスリとその身を寄せてくる。

 1度受け入れてしまった以上、お腹が膨れた娘にパパと呼ばれても興奮しか覚えないなっ。


「職業浸透を進めれば進めるほど、もっともっと気持ちよくなれるからね。俺もアウラの事を毎日いっぱい気持ちよくしてあげたいから、魔物狩り頑張ろうね?」

「うんっ! 私頑張るよっ! だから疲れたらまたいっぱい注ぎ込んでねパパっ!」


 はっはっは、まっかせなさーい!

 疲れていようが元気だろうが、毎日限界を超えるくらい注ぎ込んであげるからねーっ!


 小悪魔アウラを沢山よしよしなでなでしてあげてから、アウラとティムルのドワーフコンビと手を繋いで、終焉の箱庭の攻略の為にエルドパスタムに転移した。


「私も初めて見たけど……。聞いていた以上の光景なの……!」


 転移した先に拓けた終焉の箱庭の絶景に、ターニアが感動でその身を震わせている。

 ちなみにラトリアは竜騎士を得る時に1度エルドパスタムを訪れていたそうだけれど、最高機密の種族限定職への転職だった為にその時はエマを連れて居なかったらしく、エマも初見の景色に大いに感動しているようだ。


「感動してるみんなを邪魔しちゃ悪いからぁ……。ダンはお姉さんたちと一緒に少し楽しみましょうねー?」


 初めてエルドパスタムを訪れたムーリ達がその雄大な景色に目を奪われている間、土の運搬作業に従事する仕合わせの暴君メンバーと気配遮断を使用してたっぷりとキスを交わす。


 気配遮断は本当に神スキルすぎて困るよ。

 これのおかげで人目を気にせずありとあらゆる場所でいちゃつけるようになったからなっ。


 更にリーチェの精霊魔法まで組み合わせてしまうと人ごみの中で愛し合うことすらできそうだ。


「1番戦闘経験が少ないムーリもスポットの最深部で戦えているわけだから、最深部への到達は3日くらい見ればいけるんじゃないかな。その間離れ離れになって申し訳無いけど、その分夜はいっぱいイチャイチャしようね」

「ダンー? ムーリたちは私達よりも浸透が進んでいないんだから、ムラムラしたってその場で押し倒しちゃ駄目なんだからねっ? 我慢した分夜にいっぱい気持ちよくしてあげるから、アウター内でみんなにえっちなことしちゃ駄目なのっ!」


 みんなにちゅっちゅっとキスをしながら今日の予定を確認すると、ジトーッとした目をしたニーナに釘を刺されてしまった。


 う~ん、ニーナの警告に反論の余地は全く無いなっ。

 いつもと違うメンバーにムラムラして押し倒したくなる自分の姿が目に見えるようだ。


 でも釘を刺された以上は自重して、その分夜にいっぱい可愛がってもらっちゃおうっ!


「ティムルとリーチェは引率をお願いね。何かあったら2人で相談して決めて欲しい。2人の判断を信じるよ」

「ありがと、任されたわ。ま、土の運搬作業で不測の事態が起こるとは思えないけどねー?」

「恐らくぼくらの作業には3日間も必要無いと思うから、時間が余ったらみんなと相談して行動するね」


 どうやら仕合わせの暴君メンバーは、時間が余ったら魔人族の集落で話を聞いたり、クラメトーラの様子を窺ったりと、俺が居なくても問題の無い作業も進めてくれるそうだ。

 そっちは任せた。頼りにしてるよ2人とも。


「ダンのほうこそアウラの事を頼んだよ? ぼくにとっては娘でもあり妹でもある、大切な女の子なんだからねっ」

「俺にとっても娘でありお嫁さんでもあるんだから任せてよ。フラッタとヴァルゴはティムルとリーチェの言うことを良く聞いて頑張ってね。もし何かあった場合は2人がみんなを守ってくれよな」

「ふははっ! まっかせるが良いのじゃーっ! ダンの大事なお嫁さんの柔肌に傷などつけぬと約束するのじゃっ!」

「別行動すると心配なのは旦那様の方なんですけどねぇ……」


 からかうような流し目を送ってくるヴァルゴ。

 流石にムーリ達5人と一緒に行動するんだから、お嫁さんが増えたりするはずないでしょっ。心配要らないってばっ。


「ふふ、了解しました旦那様。仕合わせの暴君の安全は私とフラッタが護りましょう」


 ま、フラッタとヴァルゴを抜ける相手なんて表れるとは思わないけどね。

 マグナトネリコクラスの魔物ですら、この2人を無視して他のメンバーを害するのは不可能だろう。



 挨拶とキスを交わして仕合わせの暴君メンバーを送り出した後は、今回一緒に行動する5人にも声をかける。


「さぁみんな、そろそろ出発しよう? 夕日も見せてあげたいから、探索に使える時間は多くないからねー?」


 時間が無いとか言いながら、雄大な景色をバックに5人とたっぷり唾液を交換する。

 うん。最高のシチュエーションだな。夕日を見に来た時も絶対やろう。


「素敵な光景ですよね……。こんな景色をダンさんと見られるのが幸せで仕方ありませんよっ」

「さっきニーナも言ってたけど、アウター内では自重してよー? 帰ったあとなら何をしてもいいからさっ」


 ウキウキした様子のムーリと、ニーナに続いて苦言を呈してくるターニア。

 了解だよターニア。アウター内で我慢できるように、ここで2人の口をいっぱい吸わせてもらうねっ。


「終焉の……この世界の果ての景色も、愛する皆さんと一緒だとただただ美しく感じられますね……。ふふ、ディアに良い土産話が出来ましたっ」

「新しく用意していただいたこの剣に誓って無様な姿は晒せませんっ。どうか見ていてくださいね、ダンさんっ!」


 感慨深げに終焉の景色を眺めるラトリアと、やる気に満ちた様子のエマ。

 その2人を一緒に抱きしめて、2人の口を何度も何度も往復した。


「凄いねパパ! 世界ってこんなに広いんだ!?」

「これから色んなところに行ってみような。家族みんなで一緒にさ」


 はしゃぐアウラをぎゅーっと抱きしめて、ちゅっちゅっと何度も軽いキスを繰り返す。

 アウラもこれからみんなと一緒に最高に幸せになろうね。


 急かした割りにキスをし続けた俺のせいで、結局出発が遅れてしまったのはご愛嬌?

 キスを終えた俺はムーリとアウラの2人と手を繋いで、いつもと違うメンバーで終焉の箱庭に突入したのだった。



「入り口付近で戦っても仕方ないから移動優先で。ムーリとアウラの職業浸透が進んでいないことを忘れないでね」


 アウター内では基本的に戦闘よりも移動を優先し、最も職業浸透の進んでいないムーリとアウラのペースに合わせて進軍する。

 アウラなんて村人すら浸透していないけれど、身体能力の高さと好色家のハイパー持久力補正のおかげでかなりの高速移動を可能にしてくれた。


 ドロップアイテムの回収は基本的に俺が担当し、皆には魔物を蹴散らしながらどんどん先に進んでもらう。

 その際にアウラに色々な武器を試させて、自分に合った武器は何かを模索してもらう。


「んー……。刃物や槍はいまいち使い方が良く分からないかなぁ? 私にはこれが1番合ってる気がするよ」


 そう言ってアウラが選んだのはメイス、打撃武器だった。

 獣化なのか魔獣化なのか、魔力による爪の斬撃も飛ばせたし、ブレスという遠距離攻撃もあるアウラが打撃武器をチョイスするのは悪くない選択かもしれない。


 タイニームーンのドロップがちょっとだけご都合主義に感じてしまうけれど、インベントリで寝かせておくよりはアウラが使ってくれたほうがありがたいよな。


「うん。村人の浸透が終わったね。それじゃまずは旅人になってもらうよー」

「わぁ……。ほ、本当に職業が変わってるよぉ……」


 驚愕の表情で自分のステータスプレートを見詰めるアウラをよしよしなでなで。


 1時間もしないうちにアウラの村人が浸透を終えたので、次の職業には旅人を選択する。

 移動重視の今の探索では、持久力補正を累積させた方が役に立つだろうからね。


 しかしラトリアとエマ、そしてターニアが戦えるのは分かりきっていたけれど、今年まで槍を握ったこともなかったはずのムーリも随分と堂々とした戦いっぷりだ。

 まぁ槍よりも盛大に揺れるおっぱいが気になって仕方ないんだけど。


 ターニアとヴァルゴという先生がいいのか、槍の技術も既に一定の水準に達しているように思える。

 既にその辺の街の警備隊員より強いんじゃないかな、ムーリって?


「流石にヴァルゴさんくらいの腕になるのは難しいと思いますけど、せめてダンさんと一緒に戦っても足手纏いにならない程度にはなりたいんですよね。そうじゃないと家で待ってなきゃいけませんから」

「ムーリに迎えられるのも悪くないけど、やっぱり少しでも長く一緒にいたいよね。俺といる為に強くなろうとしてくれてありがとう」


 笑顔のムーリをぎゅーっと抱きしめて、俺の為に強くなりたいと言ってくれたムーリに感謝を告げる。


 ……ハグからキスに繋げたいところだけど、ニーナとターニアに釘を刺された手前自重する。

 この悶々とした想いは、帰宅後にベッドの上で存分に発散するとしましょうねー。


 どんどん奥に進んでいる為か、アウラの職業浸透は順調に進んでいる。

 ムーリたち4人は先日奈落で浸透を終えたばかりなので、当分転職の必要性は無さそうだな。


 ……だけどやっぱり、仕合わせの暴君に比べると職業浸透速度が緩やかな印象を受けてしまうな。俺の気のせいと言われればそれまでの話だけどさ。


「せいっ……やぁーっ!」


 最深部を目指して魔物を虐殺し続ける5人。

 可愛いみんなの戦う姿を見るのは飽きない。飽きないんだけど、流石に退屈になってきたな。俺自身は既に攻略済みだし。


 ドロップアイテムの回収に努めながら、持ち込んだホットサンドメーカーの中にドロップした蜂蜜を入れて、弱火フレイムランスで加熱してみる。

 確か水と砂糖を混ぜて水分を飛ばすと飴が出来たと記憶している。その材料でいけるなら、蜂蜜でも代用できるんじゃないだろうか?


「……げっ。やっぱ思い付きじゃダメかぁ……」


 甘い匂いが漂ってきたので、これはいけるか? と思ったけれど、煮詰めた蜂蜜はホットサンドメーカーの中で瞬く間に焦げ付いてしまった。

 しかもしっかりとこびり付いてしまって、もしかしたらホットサンドメーカーを駄目にしてしまったかもしれない。失敗したーっ!


 失敗の原因はなんだろう? 火加減が強すぎたのかなぁ? 結構気を使って弱火にしたつもりだったんだけど……。


「パパー。さっきからなにやってるのー? この甘い匂いはなぁに?」

「アウラ。ダンさんが変な事をするのはいつものことですよ。でもあの反応を見るに失敗しちゃったみたいですねー」


 興味津々な様子で焦げ付いたホットサンドメーカーを覗きに来たアウラと、残念だねーとため息をつくムーリ。

 俺の反応で料理の結果を見て取るとか、ムーリも大分我が家に馴染んでくれたようだな、くっそー!


「ちょっと記憶を頼りにお菓子作りに挑戦してみたんだけど、上手くいかなかったんだよ。これは失敗作だから、ムーリの言う通り食べられないね」

「ん~、残念ですっ。ダンさんの作ってくださる料理は食べたことがないようなものばかりで楽しいんですけど」

「りょ、料理は失敗したみたいですけど、走りながらドロップアイテムを1人で全部回収して、フレイムランスを腕に維持したまま調理されたんですか……? どんな魔力制御技術なんですかぁ……」


 べっこう飴の失敗に肩を落とすラトリアと、俺の魔力制御に慄いているエマ。

 我が家では日常生活の中で職業補正や魔力制御を訓練する機会が多いからね。このくらいは他の皆も多分出来るよ?


 俺の料理失敗で集まってしまったみんなを鑑定すると、アウラの旅人が間もなく浸透しそうなことが分かった。

 時間的にももうすぐ日が沈みそうだから、アウラの旅人を浸透させたら今日はお終いかな?


「間もなく帰還するんですねっ!? それじゃ最後に思いっきり暴れるわよ、エマッ!」

「ああ、ペース配分が分からなかったから今までウェポンスキルの使用を自重されてたんですね」


 もうすぐ帰ると告げた途端に、双剣に付与された破軍を放ちまくって大量の魔物を虐殺していくラトリア。


 ラトリアが振るう剣に合わせて、その剣閃が拡大して扇状の範囲の魔物が全て切り捨てられていく。

 絶空と違って固定チャージしか出来ないみたいだけれど、ラトリアクラスの剣士が発動すると凄まじく凶悪なスキルだ。


 既に攻撃魔法士を浸透済みのラトリアならヘイルストームを放ったほうが早い気がするんだけど、剣士のラトリア的には剣を振るうのが楽しくて仕方ないみたいだ。


 ラトリアが思う存分暴れてくれたおかげでアウラの浸透も進み、旅人の浸透を終えたアウラを戦士に転職させて終焉の箱庭を脱出する。

 さぁみんな。今度は夕日をバックに朝と同じ事をしようねー?
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