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6章 広がる世界と新たな疑問2 世界の果て
423 奔放 (改)
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「それじゃあまずは俺達宛ての伝言が無いか確認しに行こうか」
みんなの中を好き放題に満たしまくった後に、仕合わせの暴君メンバーでクラクラットに転移する。
アウター管理局に暴王のゆりかごの探索許可と俺達宛ての伝言を確認するも、残念ながら両方空振り。
ま、昨日の今日だし仕方ない。アウラも毎日外に出られるわけじゃないと言ってたしなぁ。
「念のため、帰る前にクラクラットを1度歩き回ってみよう」
「それは構わないけどぉ……。装備の件は大丈夫かしらぁ?」
「最優先すべきはアウラとの接触だ。どうとでも切り抜けられるようなトラブルよりも、対応が難しそうなアウラの件を今は優先しようよ」
装備を製作したティムルは少し不安げな様子だったけど、ドワーフ連中とのトラブルなら最悪でも力ずくで解決できる算段だ。
確かに無用のトラブルは避けたいけれど、アウラへの対応は一刻を争う可能性があると、ティムルも納得してくれた。
アウター管理局を出た俺達は、昨日のように偶然アウラに会えることを期待しながらクラクラットの中をぐるりと歩いて回った。
残念ながらアウラに会うことは出来なかったけれど、クラクラットの街並みを改めて見て回れたのは有意義だったかな?
クラメトーラの中心であるクラクラットもやはり草木1本生えていない、石と岩に塗れた灰色の土地だった。
そんなクラクラットでも特に驚いたのが、転職魔法陣の種類の少なさだった。
「むぅ~……。いくら職人が優遇されておると言っても、これはちょっと信じられんのじゃ……」
「そういうヴァルハールも、戦闘職に特化した傾向が見られたけどね? でも確かにここまで極端じゃなかったかな……」
慄くフラッタにお前が言うなとツッコミを入れたリーチェも、直ぐにフラッタの言葉に同意を示した。
なんとクラクラットの転職魔法陣は、商人、職人、そして各生産職に転職するものしか設置されておらず、ここでは戦士にも旅人にも転職することが出来なかったのだ。
街の外に魔物が出ない土地だから戦士の方は問題が少ないのにしても……。
インベントリや移動魔法に繋がる旅人への転職が制限されているのは、この世界の常識から言って正気とは思えない。
「これじゃあ種族全体でぼったくられても仕方ないよ。まさかポータルの使用者すら育成することが出来ないなんてさ」
「お金の流通量も少ないからインベントリが無くても平気、みたいな考えなのかなぁ? でも旅人になれなきゃ行商人にもなれないし、日常生活に支障が出てると思うの~……」
クラクラットの現状にニーナが引き気味なのも無理はない。苛酷な生活環境でこそ、持久力補正やアイテム重量制限スキルは有用なのだから。
魔物が出ない場所だから、移動魔法が無くてもクラメトーラ内の移動には危険性が無いのかもしれない。
だから超長距離移動が可能なポータルの習得を制限することで、ドワーフたちの出奔を防いでいるんだろうか?
「そう言えばさー。ティムルには家族とか居ないの?」
「ん~、あんまり覚えてないのよねぇ」
俺とニーナが会話する横で、相変わらず仲の良いリーチェとティムルが雑談しているのが聞こえてくる。
「君が里を出て17年くらいしか経ってないんだから、探して回れば知り合いとかいてもおかしくないんじゃない? 探してみなくていいの?」
「興味無いわねぇ。私ってドワーフの面汚し扱いだったから、里全体の扱いが良くなくってね。そのせいもあってか、家族のこともあんまり覚えてないの。親しい友人も居なかったし」
ティムルがドワーフの面汚しとか笑っちゃうよね。
外見だけでも女神と言って差し支えないのに、神鉄装備は作れるしイントルーダーを単独で撃破することも出来るっていうのにねー?
ま、こんなこと言ってる俺自身が、たまにティムルの綺麗な顔を白く汚すことはあるけどさー。
「ドワーフの里での暮らしって、なーんか毎日が停滞しててね。奴隷になった後の日々が目まぐるしくて里での記憶なんて失くしちゃったみたいなのよ。大切にしたいほど良い思い出も無かったし」
「んー、エルフェリアのことがあるからあまり言えないけど、お店も無いし岩と石だらけで見るものも無いし、確かに退屈そうな場所だよね。せめて自由にアウターに入れるなら話は変わってくるんだけど」
エルフェリアには宿り木の根があったからね。それに世界樹の周囲にはエルフ達が管理している広大な森もあった。
だから暇な時間は職業の浸透を進めたり、森の管理をして過ごしていたんだろうなぁと想像がつく。
それに比べてクラメトーラの暮らしは、水も食べ物も金も無く、アウターには自由に入れないのだ。
そんな場所でいったいなにをして日々を過ごしているのかと問われたら、確かに答えれないよなぁ。余計なお世話だって言われそうだけど。
「生産職の転職魔法陣は充実しておるのに、装備品に身を包んだ者が少なすぎてびっくりするのじゃ。魔物も出現せずアウターにも入れないのじゃから、当然と言えば当然なのじゃが」
「住人も戦えそうな者は殆ど居ませんね。警戒心も薄そうです。里全体が困窮している為に、奪う物すら残っていないという感じなのでしょうかねぇ。結局旦那様に絡んでくる輩もおりませんでしたし」
ヴァルゴの言っている警戒心というのは、盗みや暴力に対する警戒心っていう意味だね。土地全体が持たざる物って状況だから、警戒しているのは本当にドワーフが逃亡することだけなんだろう。
結局俺達に絡んできたのってアウラだけだったしな。
今フラッタとヴァルゴが上げた特殊性は、魔物と戦う機会が乏しい土地が故だろう。
暴王のゆりかごの管理とかを止めれば変わっていきそうではあるかな。
「これ以上ここに居ても仕方なさそうだ。今日のところは引き上げて、ライオネルさんに話を聞きに行くとしようか」
アウラとの接触は期待できそうにないので、クラクラット散策を切り上げる。
あまり長居していると想定外のトラブルや想定内のトラブルとか、色々発生しかねないからな。
クラクラットを見て回った後は、ライオネルさんに会いにエルフェリアに転移する。
「わざわざご足労いただいたのに済みません。長ライオネルはただいま不在にしておりまして……」
けどエルフェリアにライオネルさんはおらず、留守を預かっている女性エルフが申し訳無さそうに頭を下げてくる。
どうやらライオネルさんは、中継都市の建設予定地に赴いているようだ。
少し話を聞いてみると、現在エルフェリアには最低限の人員しか残っておらず、ほぼ全員が交代で外の世界を満喫しているらしい。
もう全然滅ぶ気無いだろエルフ族。いいことだ。
俺達が用事があるのはライオネルさんなので、サクッと転移して中継都市の建設予定に足を運んだ。
「お、おお……? ず、随分と賑やかになってんなぁ……」
転移先から感じた活気に、思わず面食らってしまう。
中継都市の建設予定地は、既に多くの人で賑っているようだ。
この世界は移動魔法があるから、人員の輸送は簡単なんだよな。
個人で運搬できる範囲なら物資だって一緒に運べるわけだし、新たな都市建設のハードルは低いのかもしれない。
「あははっ。クラクラットの後に来ると、なんだかすっごい街みたいに見えちゃうのーっ」
「ぶっちゃけエルフェリア精霊国もそんなに発展してる感じじゃないからねー。最新の技術と知識を持って、ダンの潤沢な資金が投入されてるこの街の建設の方が近代的感じるのは当然なんだろうなぁ」
ニーナとリーチェが周囲を見回しながら楽しそうにおしゃべりしている。
恐らく都市の外周の目印に使うであろう木の杭が一定間隔で打ち立てられていて、その内側にはテントのようなものが既に幾つも立ち並んでいる。
驚いた事に既に井戸も設置してあるじゃないか。井戸の設置って高いはずなのに、思ったより本気度高いな?
「工事の人足に人間族と獣人、あとカラソルさんが関わってるからドワーフ族が結構居るわねー?」
「旦那様が協力を要請したおかげで、守人の姿もエルフの姿も見えますね。なかなか賑やかな場所になりそうです」
2人が言った通りエルフの姿も何人か確認できるし、ペネトレイターからも数名警備要員が派遣されている。
ここもアルフェッカに続いて、多種族混成都市になりそうな予感がするねぇ。
「む~……」
ティムルとヴァルゴの感想を聞いて、フラッタがちょっとだけ複雑そうな表情を浮かべている。
でも竜人族の拠点であるヴァルハールは今まさに発展してるところなんだから、そっちを放り出すわけにはいかないってば。よしよしなでなで。
クリミナルワークスが本格的に移住するのはまだ先、最低限の住居と設備が整ってからかな?
周囲にアウターの無いここに来ちゃったら職業浸透も進めにくくなっちゃうだろうから、今は職業浸透を進める事に集中してもらうとしよう。
適当なエルフに声をかけて、ライオネルさんの要るところまで案内をお願いする。
ライオネルさんは無数のテントの1つで、シュパイン商会の人と夢の宿グループの人と一緒に、植樹する範囲について話し合っていたようだ。
「山間部は草木も殆ど生えてないからね。このまま植樹しても望みは薄そうだ。なのでアウターの土は早めに用意してもらえるとありがたいよ」
「了解。今度終焉の箱庭も攻略する予定だからね。毎日一定量ずつ採取してくるとするよ」
スポットの最深部や聖域の樹海の土を用いても良いんだけど、大きいアウターほど魔力の含有量が多いと言われているのでスポットは除外、聖域の樹海の最深部は発見されていないのでこちらも除外した。
終焉の箱庭の規模は分からないけれど、ノーリッテがエンシェントヒュドラを使役していたことからも最深部が存在しているのは間違いないハズ。
既に攻略の予定も組んだんだから、終焉の箱庭の最深部を目指す理由が1つ増えただけだ。
「あ~っと……。ダンさんに1つ相談があるんだ。刺激に満ちた毎日を送らせてもらって、本当にありがたいと思っているんだけどね……」
突然話題を変えたライオネルさんが、苦笑いを浮かべつつ報告してくる。
なんとなく緊張感の無さそうな雰囲気だけど、問題が起きたなら聞かないわけにもいかない。
「1つ問題が発生しつつあるんだ。聞いてもらえるかな?」
「俺達に解決できるとは限らないけど、いったいなに?」
「うん……。エルフェリアの外に出て、エルフ達が活発になってくれたのは良いんだけどねぇ。そのせいでエルフ族以外の種族に惹かれる者が増えつつあるんだよ……」
「…………あ~。エルフってエロフだもんねぇ……」
申し訳無さそうな雰囲気のライオネルさんから聞かされた問題の内容に、思わずズッコケそうになってしまった。
ちょっと前まで滅亡の危機に瀕していたはずなのに、随分とまぁ平和な悩みを抱えるようになったもんだ。
「未だ人口が少なく、出産可能な者も多くないというのにね。まったく困ったものだよ……」
「エルフって昔っから火遊び大好きだったわけだし、種族の存続よりも自分の快楽を優先したくなっても仕方ないのかなぁ?」
「……エルフがえっちなのは否定しないけど、真っ直ぐにぼくを見ながら言って欲しくないなぁ? ぼくをこんなにえっちにしたのは君なんだからさっ」
不服そうに口を尖らせるリーチェを抱きしめて、よしよしなでなでしてご機嫌を取る。
でもなリーチェ。俺がお前をエロくしちゃったのは間違いないと思うけど、俺と出会う前からお前って大概エロかったからね?
ぎゅーっと抱きついて俺の胸に頬ずりする今のリーチェは、可愛いが爆発してるけど?
そんなリーチェを見ていて、1つ思い当たることがあった。
「そう、か……。考え方、逆だったかも……」
「ん~? なぁにダン? 何か言った~? すりすりー」
甘えん坊のお姫様の頭をよしよしなでなでしながら、自分が抱いていた先入観が間違っていたことを自覚する。
性に奔放なエロフ……もといエルフ族の習性を否定する必要は無いんじゃないのか? と。
以前俺は、人口が少なく性欲が薄いと言われるエルフにこそ好色家先生は必要だと思った。
だけど、性欲が薄い彼らに好色家を獲得するのは不可能だと諦めたはずだった。
でもエルフの実態はエロエロのエロフで、他種族との火遊びが大好きな淫乱集団だったということが分かってきた。
だとするならむしろこれ、他種族との火遊びを推奨した方が良くないかな?
エルフ同士でしか子供は作れないから人口が爆発する心配は無いし、美形揃いでおっぱいや唾液など体中のあらゆる体液がほんのり甘いエルフと肌を重ねられるのは、他の種族からしても歓迎されそうな気がする。
エルフと肌を重ねて好色家を得てしまった他の種族の者がハッスルして、別の種族の人口が爆発してしまう懸念もあるっちゃあるけど……。
「どうしたのダン? ぼくの顔を見詰めたりなんかして? んんっ……」
キョトンとした顔で首を傾げるリーチェの口に舌を差し込みながら考える。
エルフと肌を重ねてしまった他種族の者は、下手したらエルフの体に溺れてしまうんじゃないかなぁ?
我が家の家族は全員が最高に気持ちよくしてくれるけど、職業補正無しの状態で1番エロい体をしているのはリーチェとムーリだ。
1度この2人の体を味わってしまったら、他の女性になんて興味を持てるはずはない。
……というか、獣人族なのにエルフ以上にエロいムーリがおかしいのだ。間違いなく。
「んっ、はむ……。れる……ちゅる。ちゅうう」
リーチェの後頭部を抱き寄せて口内を蹂躙し続けていると、エルフのエロさというのが良く分かる。
ただでさえ高水準の美貌を持つエルフ族なのに、体液がほんのり甘くて感度もいい。ぶっちゃけ最高だ。もうこのままずっとキスをしていたい。
「……ねぇライオネルさん。1つ提案があるんだ」
キスだけで腰砕けになってしまったリーチェをよしよしなでなでと抱きしめながら、今考えたことをライオネルさんにも提案してみることにしよう。
「自分たちでも性に奔放なのが分かっているなら、むしろ積極的に他種族の異性と肌を重ねてみたらどう?」
「えっ!? そ、そんなことをしたらエルフ同士での愛の営みが減って……」
「ただし、パートナーに隠れて火遊びをするんじゃなくて、パートナーと一緒に楽しむ方向で進めればいいと思うんだ」
「……なるほど、好色家ね?」
ティムルが直ぐに俺の言葉の裏を読み取って、的確に言語化してくれる。
「他種族との情事が当たり前のエルフ族は、好色家を得やすいとも言えるわね。好色家を得られれば精力増進スキルも獲得できるし、一気に人口が増えそうねっ」
「前に聞いた、性に特化した職業だね? ん~、でもなぁ……」
しかし俺達の提案に、ライオネルさんは渋い顔をして見せた。
「……複数人と同時に交わるなんて、肌を重ねる相手に失礼な行為では無いのかな? 勿論ダンさん達のような例があることは否定しないが……」
「逆でしょ。婚姻を結んだパートナーに隠れて別の人と肌を重ねるほうがよっぽど失礼だよ?」
複数人の異性と肌を重ねることが悪いとは、俺はもう思わない。というか思うわけにはいかない。
けれどみんなに隠れて他の女性と関係を持ってしまうというのは、それはやっぱり皆に対する裏切り行為に他ならないと思うのだ。
「ふぅむ。確かにのう。今までも散々複数人と肌を重ねてきたくせに、複数人と同時に過ごすのが嫌だなんて馬鹿馬鹿しい考え方なのじゃ。しかも子供が出来ないと分かっていての遊びだったのじゃろう? はっきり言って今までのエルフの価値観の方が不潔だと思うのじゃ」
「1人1人を大切にすること自体は間違ってないと思いますけどね。どうせ相手のほうが先に亡くなるから、という考え方が透けて見えるのは確かに不潔ですし不快ですね。相手にとっては生涯を捧げた愛なのに、エルフにとっては一時的な火遊び扱いなんですから」
ストップ! ストーップ! フラッタもヴァルゴもやめたげて! それ以上はオーバーキルだから!
エルフ族って自分たちの種族意識が結構強いんだから、種族の認識をフルボッコにされたライオネルさんがガチで凹んじゃってるから!
「ライオネルさん。出生率の低いエルフが性に奔放なのって、好色家を得る為にお誂え向きな特性なんだよ。否定するほうが間違ってると思う」
「っていうか、なぁんでエルフ族は多人数プレイを認めないのかしらぁ? 性に奔放で好奇心旺盛なら勝手に行きつく要素だと思うんだけどぉ……?」
「……あー、エルフってプライドが高いから……。えっちで乱れている自分の姿を第三者に見られたくないとかあるんじゃないかなぁ」
首を傾げるティムルお姉さんの疑問に、もしかしてーと想像で答えるリーチェ。
しかしリーチェの言い分には説得力が皆無である。
お前が見られるの気にしてたところなんて、1度たりとも記憶に無いぞ? 初っ端から玄関先で抱き付いてきたからなお前?
「例えば婚姻相手には遊びにのめり込んでいるところを見せたくなくて……。遊び相手には弱みを見せたくないとかさぁ。面倒臭いんだよ、エルフって」
「あ~。確かにダンが他の誰かを抱いてる時って、弱みって感じるくらい間抜けっぽく見えるかもー? でも私はダンが他の誰かを抱いてるところを見るのも好きなんだけどなー?」
……あのぅニーナさん。落としてから上げる、と見せかけて実はあんまり上げてないの、やめてもらっていいっすか?
っていうかね? 俺が他の誰かを抱いているところを見るのも好きって、それって絶対ニーナのほうが変わってるから。絶対マイノリティの意見だからね?
「エルフの価値観を今すぐ変えるのは難しいと思うけどさ……」
このままの会話の流れを放置しておくと、我が家の寝室事情が駄々漏れになりそうな気がして来たので、少々強引に話をまとめる事にする。
「他の種族では、複数人を娶るって普通にやってることなんだよ。我が家に限らずね。エルフだって他種族の人と肌を重ねたいと思っているのなら、変に隠さず堂々とした方が潔いと思うんだ」
「……ふむ。私の理解が追いついてないけど、複数人の相手と同時に肌を重ねることを認めるようエルフたちには周知しておくよ。エルフが好色家を得られるのであれば、それに越した事はないからね……」
長い長いため息を吐きながらも、エルフ族の意識を変える第1歩を踏み出すことを約束してくれたライオネルさん。
エルフの習性って、好色家を得る為にあるように感じるんだよなぁ。昔は好色家も公然の事実だったんじゃないの~?
いつのまにか好色家の知識が失われて、エルフの無節操さだけが残ってしまったってだけでさー。
エルフの性欲が薄いって話はいったいなんだったんだろうなぁ?
蓋を開けてみたら性欲が薄いんじゃなくて、同族を性的な対象として見難いってだけだったんじゃん。
でも長命なエルフが好色家を得て同族とえっちしまくったら、世界の人口が爆発しちゃうからな。
だからエルフは他種族と肌を重ねやすい特性を兼ね備えているのかもしれない。それが各種族の人口抑制効果にも繋がったり、みたいな。
いやぁ色々と納得がいくよ。いや、エロエロと?
みんなの中を好き放題に満たしまくった後に、仕合わせの暴君メンバーでクラクラットに転移する。
アウター管理局に暴王のゆりかごの探索許可と俺達宛ての伝言を確認するも、残念ながら両方空振り。
ま、昨日の今日だし仕方ない。アウラも毎日外に出られるわけじゃないと言ってたしなぁ。
「念のため、帰る前にクラクラットを1度歩き回ってみよう」
「それは構わないけどぉ……。装備の件は大丈夫かしらぁ?」
「最優先すべきはアウラとの接触だ。どうとでも切り抜けられるようなトラブルよりも、対応が難しそうなアウラの件を今は優先しようよ」
装備を製作したティムルは少し不安げな様子だったけど、ドワーフ連中とのトラブルなら最悪でも力ずくで解決できる算段だ。
確かに無用のトラブルは避けたいけれど、アウラへの対応は一刻を争う可能性があると、ティムルも納得してくれた。
アウター管理局を出た俺達は、昨日のように偶然アウラに会えることを期待しながらクラクラットの中をぐるりと歩いて回った。
残念ながらアウラに会うことは出来なかったけれど、クラクラットの街並みを改めて見て回れたのは有意義だったかな?
クラメトーラの中心であるクラクラットもやはり草木1本生えていない、石と岩に塗れた灰色の土地だった。
そんなクラクラットでも特に驚いたのが、転職魔法陣の種類の少なさだった。
「むぅ~……。いくら職人が優遇されておると言っても、これはちょっと信じられんのじゃ……」
「そういうヴァルハールも、戦闘職に特化した傾向が見られたけどね? でも確かにここまで極端じゃなかったかな……」
慄くフラッタにお前が言うなとツッコミを入れたリーチェも、直ぐにフラッタの言葉に同意を示した。
なんとクラクラットの転職魔法陣は、商人、職人、そして各生産職に転職するものしか設置されておらず、ここでは戦士にも旅人にも転職することが出来なかったのだ。
街の外に魔物が出ない土地だから戦士の方は問題が少ないのにしても……。
インベントリや移動魔法に繋がる旅人への転職が制限されているのは、この世界の常識から言って正気とは思えない。
「これじゃあ種族全体でぼったくられても仕方ないよ。まさかポータルの使用者すら育成することが出来ないなんてさ」
「お金の流通量も少ないからインベントリが無くても平気、みたいな考えなのかなぁ? でも旅人になれなきゃ行商人にもなれないし、日常生活に支障が出てると思うの~……」
クラクラットの現状にニーナが引き気味なのも無理はない。苛酷な生活環境でこそ、持久力補正やアイテム重量制限スキルは有用なのだから。
魔物が出ない場所だから、移動魔法が無くてもクラメトーラ内の移動には危険性が無いのかもしれない。
だから超長距離移動が可能なポータルの習得を制限することで、ドワーフたちの出奔を防いでいるんだろうか?
「そう言えばさー。ティムルには家族とか居ないの?」
「ん~、あんまり覚えてないのよねぇ」
俺とニーナが会話する横で、相変わらず仲の良いリーチェとティムルが雑談しているのが聞こえてくる。
「君が里を出て17年くらいしか経ってないんだから、探して回れば知り合いとかいてもおかしくないんじゃない? 探してみなくていいの?」
「興味無いわねぇ。私ってドワーフの面汚し扱いだったから、里全体の扱いが良くなくってね。そのせいもあってか、家族のこともあんまり覚えてないの。親しい友人も居なかったし」
ティムルがドワーフの面汚しとか笑っちゃうよね。
外見だけでも女神と言って差し支えないのに、神鉄装備は作れるしイントルーダーを単独で撃破することも出来るっていうのにねー?
ま、こんなこと言ってる俺自身が、たまにティムルの綺麗な顔を白く汚すことはあるけどさー。
「ドワーフの里での暮らしって、なーんか毎日が停滞しててね。奴隷になった後の日々が目まぐるしくて里での記憶なんて失くしちゃったみたいなのよ。大切にしたいほど良い思い出も無かったし」
「んー、エルフェリアのことがあるからあまり言えないけど、お店も無いし岩と石だらけで見るものも無いし、確かに退屈そうな場所だよね。せめて自由にアウターに入れるなら話は変わってくるんだけど」
エルフェリアには宿り木の根があったからね。それに世界樹の周囲にはエルフ達が管理している広大な森もあった。
だから暇な時間は職業の浸透を進めたり、森の管理をして過ごしていたんだろうなぁと想像がつく。
それに比べてクラメトーラの暮らしは、水も食べ物も金も無く、アウターには自由に入れないのだ。
そんな場所でいったいなにをして日々を過ごしているのかと問われたら、確かに答えれないよなぁ。余計なお世話だって言われそうだけど。
「生産職の転職魔法陣は充実しておるのに、装備品に身を包んだ者が少なすぎてびっくりするのじゃ。魔物も出現せずアウターにも入れないのじゃから、当然と言えば当然なのじゃが」
「住人も戦えそうな者は殆ど居ませんね。警戒心も薄そうです。里全体が困窮している為に、奪う物すら残っていないという感じなのでしょうかねぇ。結局旦那様に絡んでくる輩もおりませんでしたし」
ヴァルゴの言っている警戒心というのは、盗みや暴力に対する警戒心っていう意味だね。土地全体が持たざる物って状況だから、警戒しているのは本当にドワーフが逃亡することだけなんだろう。
結局俺達に絡んできたのってアウラだけだったしな。
今フラッタとヴァルゴが上げた特殊性は、魔物と戦う機会が乏しい土地が故だろう。
暴王のゆりかごの管理とかを止めれば変わっていきそうではあるかな。
「これ以上ここに居ても仕方なさそうだ。今日のところは引き上げて、ライオネルさんに話を聞きに行くとしようか」
アウラとの接触は期待できそうにないので、クラクラット散策を切り上げる。
あまり長居していると想定外のトラブルや想定内のトラブルとか、色々発生しかねないからな。
クラクラットを見て回った後は、ライオネルさんに会いにエルフェリアに転移する。
「わざわざご足労いただいたのに済みません。長ライオネルはただいま不在にしておりまして……」
けどエルフェリアにライオネルさんはおらず、留守を預かっている女性エルフが申し訳無さそうに頭を下げてくる。
どうやらライオネルさんは、中継都市の建設予定地に赴いているようだ。
少し話を聞いてみると、現在エルフェリアには最低限の人員しか残っておらず、ほぼ全員が交代で外の世界を満喫しているらしい。
もう全然滅ぶ気無いだろエルフ族。いいことだ。
俺達が用事があるのはライオネルさんなので、サクッと転移して中継都市の建設予定に足を運んだ。
「お、おお……? ず、随分と賑やかになってんなぁ……」
転移先から感じた活気に、思わず面食らってしまう。
中継都市の建設予定地は、既に多くの人で賑っているようだ。
この世界は移動魔法があるから、人員の輸送は簡単なんだよな。
個人で運搬できる範囲なら物資だって一緒に運べるわけだし、新たな都市建設のハードルは低いのかもしれない。
「あははっ。クラクラットの後に来ると、なんだかすっごい街みたいに見えちゃうのーっ」
「ぶっちゃけエルフェリア精霊国もそんなに発展してる感じじゃないからねー。最新の技術と知識を持って、ダンの潤沢な資金が投入されてるこの街の建設の方が近代的感じるのは当然なんだろうなぁ」
ニーナとリーチェが周囲を見回しながら楽しそうにおしゃべりしている。
恐らく都市の外周の目印に使うであろう木の杭が一定間隔で打ち立てられていて、その内側にはテントのようなものが既に幾つも立ち並んでいる。
驚いた事に既に井戸も設置してあるじゃないか。井戸の設置って高いはずなのに、思ったより本気度高いな?
「工事の人足に人間族と獣人、あとカラソルさんが関わってるからドワーフ族が結構居るわねー?」
「旦那様が協力を要請したおかげで、守人の姿もエルフの姿も見えますね。なかなか賑やかな場所になりそうです」
2人が言った通りエルフの姿も何人か確認できるし、ペネトレイターからも数名警備要員が派遣されている。
ここもアルフェッカに続いて、多種族混成都市になりそうな予感がするねぇ。
「む~……」
ティムルとヴァルゴの感想を聞いて、フラッタがちょっとだけ複雑そうな表情を浮かべている。
でも竜人族の拠点であるヴァルハールは今まさに発展してるところなんだから、そっちを放り出すわけにはいかないってば。よしよしなでなで。
クリミナルワークスが本格的に移住するのはまだ先、最低限の住居と設備が整ってからかな?
周囲にアウターの無いここに来ちゃったら職業浸透も進めにくくなっちゃうだろうから、今は職業浸透を進める事に集中してもらうとしよう。
適当なエルフに声をかけて、ライオネルさんの要るところまで案内をお願いする。
ライオネルさんは無数のテントの1つで、シュパイン商会の人と夢の宿グループの人と一緒に、植樹する範囲について話し合っていたようだ。
「山間部は草木も殆ど生えてないからね。このまま植樹しても望みは薄そうだ。なのでアウターの土は早めに用意してもらえるとありがたいよ」
「了解。今度終焉の箱庭も攻略する予定だからね。毎日一定量ずつ採取してくるとするよ」
スポットの最深部や聖域の樹海の土を用いても良いんだけど、大きいアウターほど魔力の含有量が多いと言われているのでスポットは除外、聖域の樹海の最深部は発見されていないのでこちらも除外した。
終焉の箱庭の規模は分からないけれど、ノーリッテがエンシェントヒュドラを使役していたことからも最深部が存在しているのは間違いないハズ。
既に攻略の予定も組んだんだから、終焉の箱庭の最深部を目指す理由が1つ増えただけだ。
「あ~っと……。ダンさんに1つ相談があるんだ。刺激に満ちた毎日を送らせてもらって、本当にありがたいと思っているんだけどね……」
突然話題を変えたライオネルさんが、苦笑いを浮かべつつ報告してくる。
なんとなく緊張感の無さそうな雰囲気だけど、問題が起きたなら聞かないわけにもいかない。
「1つ問題が発生しつつあるんだ。聞いてもらえるかな?」
「俺達に解決できるとは限らないけど、いったいなに?」
「うん……。エルフェリアの外に出て、エルフ達が活発になってくれたのは良いんだけどねぇ。そのせいでエルフ族以外の種族に惹かれる者が増えつつあるんだよ……」
「…………あ~。エルフってエロフだもんねぇ……」
申し訳無さそうな雰囲気のライオネルさんから聞かされた問題の内容に、思わずズッコケそうになってしまった。
ちょっと前まで滅亡の危機に瀕していたはずなのに、随分とまぁ平和な悩みを抱えるようになったもんだ。
「未だ人口が少なく、出産可能な者も多くないというのにね。まったく困ったものだよ……」
「エルフって昔っから火遊び大好きだったわけだし、種族の存続よりも自分の快楽を優先したくなっても仕方ないのかなぁ?」
「……エルフがえっちなのは否定しないけど、真っ直ぐにぼくを見ながら言って欲しくないなぁ? ぼくをこんなにえっちにしたのは君なんだからさっ」
不服そうに口を尖らせるリーチェを抱きしめて、よしよしなでなでしてご機嫌を取る。
でもなリーチェ。俺がお前をエロくしちゃったのは間違いないと思うけど、俺と出会う前からお前って大概エロかったからね?
ぎゅーっと抱きついて俺の胸に頬ずりする今のリーチェは、可愛いが爆発してるけど?
そんなリーチェを見ていて、1つ思い当たることがあった。
「そう、か……。考え方、逆だったかも……」
「ん~? なぁにダン? 何か言った~? すりすりー」
甘えん坊のお姫様の頭をよしよしなでなでしながら、自分が抱いていた先入観が間違っていたことを自覚する。
性に奔放なエロフ……もといエルフ族の習性を否定する必要は無いんじゃないのか? と。
以前俺は、人口が少なく性欲が薄いと言われるエルフにこそ好色家先生は必要だと思った。
だけど、性欲が薄い彼らに好色家を獲得するのは不可能だと諦めたはずだった。
でもエルフの実態はエロエロのエロフで、他種族との火遊びが大好きな淫乱集団だったということが分かってきた。
だとするならむしろこれ、他種族との火遊びを推奨した方が良くないかな?
エルフ同士でしか子供は作れないから人口が爆発する心配は無いし、美形揃いでおっぱいや唾液など体中のあらゆる体液がほんのり甘いエルフと肌を重ねられるのは、他の種族からしても歓迎されそうな気がする。
エルフと肌を重ねて好色家を得てしまった他の種族の者がハッスルして、別の種族の人口が爆発してしまう懸念もあるっちゃあるけど……。
「どうしたのダン? ぼくの顔を見詰めたりなんかして? んんっ……」
キョトンとした顔で首を傾げるリーチェの口に舌を差し込みながら考える。
エルフと肌を重ねてしまった他種族の者は、下手したらエルフの体に溺れてしまうんじゃないかなぁ?
我が家の家族は全員が最高に気持ちよくしてくれるけど、職業補正無しの状態で1番エロい体をしているのはリーチェとムーリだ。
1度この2人の体を味わってしまったら、他の女性になんて興味を持てるはずはない。
……というか、獣人族なのにエルフ以上にエロいムーリがおかしいのだ。間違いなく。
「んっ、はむ……。れる……ちゅる。ちゅうう」
リーチェの後頭部を抱き寄せて口内を蹂躙し続けていると、エルフのエロさというのが良く分かる。
ただでさえ高水準の美貌を持つエルフ族なのに、体液がほんのり甘くて感度もいい。ぶっちゃけ最高だ。もうこのままずっとキスをしていたい。
「……ねぇライオネルさん。1つ提案があるんだ」
キスだけで腰砕けになってしまったリーチェをよしよしなでなでと抱きしめながら、今考えたことをライオネルさんにも提案してみることにしよう。
「自分たちでも性に奔放なのが分かっているなら、むしろ積極的に他種族の異性と肌を重ねてみたらどう?」
「えっ!? そ、そんなことをしたらエルフ同士での愛の営みが減って……」
「ただし、パートナーに隠れて火遊びをするんじゃなくて、パートナーと一緒に楽しむ方向で進めればいいと思うんだ」
「……なるほど、好色家ね?」
ティムルが直ぐに俺の言葉の裏を読み取って、的確に言語化してくれる。
「他種族との情事が当たり前のエルフ族は、好色家を得やすいとも言えるわね。好色家を得られれば精力増進スキルも獲得できるし、一気に人口が増えそうねっ」
「前に聞いた、性に特化した職業だね? ん~、でもなぁ……」
しかし俺達の提案に、ライオネルさんは渋い顔をして見せた。
「……複数人と同時に交わるなんて、肌を重ねる相手に失礼な行為では無いのかな? 勿論ダンさん達のような例があることは否定しないが……」
「逆でしょ。婚姻を結んだパートナーに隠れて別の人と肌を重ねるほうがよっぽど失礼だよ?」
複数人の異性と肌を重ねることが悪いとは、俺はもう思わない。というか思うわけにはいかない。
けれどみんなに隠れて他の女性と関係を持ってしまうというのは、それはやっぱり皆に対する裏切り行為に他ならないと思うのだ。
「ふぅむ。確かにのう。今までも散々複数人と肌を重ねてきたくせに、複数人と同時に過ごすのが嫌だなんて馬鹿馬鹿しい考え方なのじゃ。しかも子供が出来ないと分かっていての遊びだったのじゃろう? はっきり言って今までのエルフの価値観の方が不潔だと思うのじゃ」
「1人1人を大切にすること自体は間違ってないと思いますけどね。どうせ相手のほうが先に亡くなるから、という考え方が透けて見えるのは確かに不潔ですし不快ですね。相手にとっては生涯を捧げた愛なのに、エルフにとっては一時的な火遊び扱いなんですから」
ストップ! ストーップ! フラッタもヴァルゴもやめたげて! それ以上はオーバーキルだから!
エルフ族って自分たちの種族意識が結構強いんだから、種族の認識をフルボッコにされたライオネルさんがガチで凹んじゃってるから!
「ライオネルさん。出生率の低いエルフが性に奔放なのって、好色家を得る為にお誂え向きな特性なんだよ。否定するほうが間違ってると思う」
「っていうか、なぁんでエルフ族は多人数プレイを認めないのかしらぁ? 性に奔放で好奇心旺盛なら勝手に行きつく要素だと思うんだけどぉ……?」
「……あー、エルフってプライドが高いから……。えっちで乱れている自分の姿を第三者に見られたくないとかあるんじゃないかなぁ」
首を傾げるティムルお姉さんの疑問に、もしかしてーと想像で答えるリーチェ。
しかしリーチェの言い分には説得力が皆無である。
お前が見られるの気にしてたところなんて、1度たりとも記憶に無いぞ? 初っ端から玄関先で抱き付いてきたからなお前?
「例えば婚姻相手には遊びにのめり込んでいるところを見せたくなくて……。遊び相手には弱みを見せたくないとかさぁ。面倒臭いんだよ、エルフって」
「あ~。確かにダンが他の誰かを抱いてる時って、弱みって感じるくらい間抜けっぽく見えるかもー? でも私はダンが他の誰かを抱いてるところを見るのも好きなんだけどなー?」
……あのぅニーナさん。落としてから上げる、と見せかけて実はあんまり上げてないの、やめてもらっていいっすか?
っていうかね? 俺が他の誰かを抱いているところを見るのも好きって、それって絶対ニーナのほうが変わってるから。絶対マイノリティの意見だからね?
「エルフの価値観を今すぐ変えるのは難しいと思うけどさ……」
このままの会話の流れを放置しておくと、我が家の寝室事情が駄々漏れになりそうな気がして来たので、少々強引に話をまとめる事にする。
「他の種族では、複数人を娶るって普通にやってることなんだよ。我が家に限らずね。エルフだって他種族の人と肌を重ねたいと思っているのなら、変に隠さず堂々とした方が潔いと思うんだ」
「……ふむ。私の理解が追いついてないけど、複数人の相手と同時に肌を重ねることを認めるようエルフたちには周知しておくよ。エルフが好色家を得られるのであれば、それに越した事はないからね……」
長い長いため息を吐きながらも、エルフ族の意識を変える第1歩を踏み出すことを約束してくれたライオネルさん。
エルフの習性って、好色家を得る為にあるように感じるんだよなぁ。昔は好色家も公然の事実だったんじゃないの~?
いつのまにか好色家の知識が失われて、エルフの無節操さだけが残ってしまったってだけでさー。
エルフの性欲が薄いって話はいったいなんだったんだろうなぁ?
蓋を開けてみたら性欲が薄いんじゃなくて、同族を性的な対象として見難いってだけだったんじゃん。
でも長命なエルフが好色家を得て同族とえっちしまくったら、世界の人口が爆発しちゃうからな。
だからエルフは他種族と肌を重ねやすい特性を兼ね備えているのかもしれない。それが各種族の人口抑制効果にも繋がったり、みたいな。
いやぁ色々と納得がいくよ。いや、エロエロと?
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