364 / 878
5章 王国に潜む悪意4 戦いの後
364 極上 (改)
しおりを挟む
穏やかな表情でみんなに抱かれているリーチェの隣りで、へこへこと腰を振り続ける俺。
客観的に見て、物凄くシュールな光景の気がするよぉ……。
それでも今夜はひと晩中リーチェとリュートを愛してあげなきゃいけないから、他のみんなを満たしてあげられるのは今だけだ。
どんなに滑稽な姿であろうと、ここでみんなを愛するのをやめるわけにはいかないよっ。気持ちいいし?
結局夕方に差し掛かるまで、リーチェとセットで抱きしめられたままでみんなの中を満たし続けた。
リーチェもみんなも満足そうでなによりです。
「ありがとダン。これだけ注いでもらえばひと晩くらいは我慢できるの」
何度目かも分からないターニアへの注入を済ますと、エロ司令官ニーナとエロ参謀ティムルからストップがかかった。
あれだけしたのに、ひと晩しか持たないんですか司令官殿?
満足したから暫くしなくていいよ、って言われたら泣いちゃいますけどね?
「リーチェ。帰ってきたら、今度は一緒に最後までしてもらおうねっ」
「ありがとうニーナ。明日からはずっと一緒だね」
これからは一緒に愛し合えるってことですか? ただの会話がもうエロいよこの2人ぃ……!
寝室を出る前にみんなとたっぷりキスをする。
これからリーチェを抱くっていうのに、みんなとひと晩会えないことがやっぱり少し寂しいんだ。
全員とキスしている間、リーチェのことはずっとティムルが抱きしめていてくれた。
「さぁいってらっしゃいリーチェ。450年も待ったんですもの。何の遠慮もせずに最高のひと時を過ごしてらっしゃいね?」
「うんっ。行ってくるよティムル!」
「ダン。私の大切なリーチェに、450年も待った甲斐があったって思えるくらいの、夢のような最高の夜をプレゼントしてあげなきゃ許さないんだからねっ?」
俺に発破をかけながらリーチェを引き渡してくれるティムルお姉さん。
ティムルから俺の胸にゆっくり飛び込んできたリーチェを、ゆっくりと力強く抱きしめる。
「いやぁ……。お姉さんとリーチェには悪いけど自信無いなぁ。これから過ごすひと時は、俺の方こそ夢みたいに思っちゃってるからさぁ」
初めて目にした時に、そのあまりの美貌に目を奪われた。
それからなんだかんだと一緒に過ごすうちに、どんどんリーチェのことが好きになった。
リーチェと愛し合いたいってだけで、俺はずっとずっと頑張ってきたんだ。
俺の胸で幸せそうにしているリーチェととうとう愛し合うことが出来るんだと思うと、全身が興奮ではち切れそうだ。
……とてもじゃないけど、リーチェのことを気遣う余裕なんて無いよ。
「ふふ。心配しなくて大丈夫。ダンやみんなと出会ってからの日々は、ずーっと夢の中にいるみたいなんだからさっ。ずーっとこうやって抱きしめていて欲しいよぅ、ダン……」
「当たり前だろ。絶対に放してなんかやらないさ。大好きだよリーチェ。これからもずーっと大好きだ」
リーチェとも出発前のキスを交わす。
いつもするような激しいキスではなく、ゆっくりとお互いの存在を確かめ合うようにねっとりと唾液の交換をして、互いの気持ちを確かめ合う。
「ふははっ! ダンもリーチェも早く宿に行った方が良いのじゃ! 夜というのは案外短いものじゃからのっ」
「ほらほら2人とも。フラッタの言う通りですよ。夢のような時間というのは瞬く間に過ぎ去ってしまうものです。これから生涯を共にするとはいえ、それでも初めてというのは特別なものです。大切にしたほうがいいでしょう」
いつまでもキスし続ける俺とリーチェを、笑いながら追い立てるフラッタとヴァルゴ。
夜は短いし初めては特別かぁ。もう何を言われても興奮してしまうよぉ。
ま、でも2人の言う通り、そろそろ宿に向かいますかねぇ。
「それじゃ行こうかリーチェ」
リーチェの細い腰に手を回し、リーチェを俺の腕の中に捕まえる。
もう絶対に放してやらないからなぁ。
「本当はこのまま歩いて、マグエル中にお前は俺の女だって見せつけてやりたいところなんだけど……。そんな無駄なことしてる時間も勿体無いから、ポータルで一気に移動していいかな?」
「うんっ。ぼくも早く宿に行きたいっ。それにダンの腕の中にいると幸せすぎて、なんだか足元がフワフワと覚束ないんだ……。これで街中を歩くのは少ししんどそうだよ」
「これ以上可愛いこと言うんじゃないよ。俺だって興奮しまくってるんだからさぁ……」
エロい気持ちと大好きな気持ちがはち切れそうで、あまりの多幸感にさっきからドキドキが収まらないし、頭だって沸騰しそうなくらい興奮してるんだ。
そしてきっとリーチェのほうも、今の俺と似たような状態なんだろうなぁ……。
「それじゃ行ってくるよみんな。笑顔で送り出してくれてありがとう」
「いってらっしゃいなのっ」
「いってらっしゃい。楽しんでくるのよー?」
ポータルに入る前に、最後にもう1度俺のことをニーナが、リーチェのことをティムルが抱きしめてくれた。
家族みんなに祝福された俺とリーチェは、ポータルでいつもの宿に転移した。
リーチェと密着したまま宿に入り、そのままムーリが取ってくれた部屋まで直行する。
もうこの宿使ったの何回目だかも分からないからな。最早部屋までの案内も必要無いのだ。
部屋に入り、そしてベッドに直行。お互い見詰めあいながら静かに服を脱ぐ。
2人とも裸になって、ベッドの上で改めて向き合った。
「もう毎日見てるのに、いつ見てもやっぱりリーチェは最高に綺麗だね。こんな綺麗な女性が俺のお嫁さんだなんて、それだけで頭がクラクラするほど興奮しちゃってるよ」
「えへへ……。なんでかなぁ。ダンに綺麗って言われるの、すっごく嬉しい……。もう飛んでっちゃいそうなくらい心がフワフワしてるよ……」
フワフワとどこかに飛んでいかれる前に、彼女の肩を抱いて唇を重ねる。
いつもならこのまま舌を入れて押し倒してと続くところだけど、今日はその前に言わなきゃいけない事がある。
唇を離して、少し意外そうな表情で俺を見るリーチェを真っ直ぐに見詰める。
「普段はリーチェって呼んでるから、2人きりの時はリュートって呼んでいいかな? やっぱりリュートって呼びながらも愛したいんだよ、お前のこと」
「か、構わないよ? 構わないんだけど……。ダンにリュートって呼ばれるの、凄く嬉しいけど同じくらい恥ずかしいよぅ……」
両頬に手を当てて赤面するリュート。
何だコイツ、世界一美人の癖に可愛すぎるだろ。
押し倒してめちゃくちゃに肌を重ねたい衝動と、この可愛らしい絶世の美女を大切に愛でたい衝動が鬩ぎ合う。
リュートの顔を見てると思考がグチャグチャになってしまいそうなので、内心の葛藤を誤魔化すようにリュートをぎゅーっと抱きしめる。
「リュートが可愛すぎて我慢出来ないよ。もしかしたらひと晩中乱暴に愛しちゃうかもしれない。お前のこと気遣う余裕もないくらいに興奮してるんだ。リュートのことが大好きすぎて心臓が爆発しそうだ」
「そんなこと言って、乱暴に扱ったことなんか1度だって無いくせにぃ……」
からかうようなリュートの声が耳元に届く。
けれど、その囁きはすぐさま情熱的なお誘いの言葉に取って代わった。
「我慢なんてしないで……。ぼくもずっとダンと繋がれる日を夢見てたんだ。ぼくのことを気遣う余裕も無いくらいに、君に全力で愛してもらいたいんだ……」
今度はリュートの方からキスをしてくれる。
動きはゆっくりだけれど、お互いの舌を可能な限り密着させた淫らなキスをしながら、リュートのほうからベッドに押し倒されてくれた。
いつもならおっぱいやお尻に手を這わせるのだけれど、今はただリュートと口付けを交わしたくて仕方ない。
お互いの後頭部を抱き寄せ合いながら、貪るようにキスをする。
大好きだ。大好きだよリュート。お前のこと、心から愛してる。
キスは唾液だけじゃなくてお互いの気持ちも交換する行為だと思う。
ずっと大好きだったリュートに、好きだって気持ちを届けたくて仕方ないんだ。
だからひたすらリュートとキスを繰り返していると、リュートが少し困った顔をしながらキスを中断してきた。
「ごめんダン。君の気持ちは凄く嬉しいんだけど……。ぼくはもう気持ちだけじゃ満足できそうにないんだ。早くダンを体中で感じさせてくれないかなぁ?」
「あー……、ごめん。あんまりにもリュートが好きすぎてちょっと暴走しちゃってたよ……」
リュートのほっぺに謝罪のキスをしながら、片手を伸ばしてリュートの状態を確かめる。
確かめるまでも無く受け入れ準備は万端だった。
「リュートにおねだりさせちゃってごめんね。でも凄く興奮したよ。……でも興奮しすぎてやっぱり不安だよ。乱暴にしちゃったらごめん」
「す、好きすぎてごめんなんて言われちゃうと、嬉しすぎてどうしたらいいか分からないよぅ。ぼくだってダンの事が大好きなのに、ダンってぼくのこと好き過ぎだよぉ……」
気持ちだけじゃ満足できないけど、気持ちも伝え合わないと満足出来ないんだよ。我が侭でごめん。
嬉しそうに赤面するリュートにちゅっとキスをして、俺に意識を向けてもらう。
「リュート。お前と愛し合える事が何よりも嬉しいよ。お前を大好きな気持ち、今からリュートの奥に直接届けてあげるからね」
「うん。みんなみたいにぼくもダンで満たされてみたいんだ。愛する男性を受け入れる喜び、ダンに教えて欲しいんだ……」
翠の美しい双眸を見詰めながら、ゆっくりとリーチェの中に身を沈めて行く。
「う……うぁ……!?」
なん、だこれ……!? 気持ち、良すぎる……!!
リーチェの中はヤケドしそうなほどに熱く狭く、なのにもっともっとと俺を奥へと誘うように蠢いている。
その気持ちよさは俺の想像を軽く凌駕し、身体操作性補正を総動員しているというのに、挿れただけで達してしまいそうになってしまう。
「うっ、ああああ……! リュート、お前、ちょっと気持ちよすぎるんだけど……!?」
「はぁぁぁぁ……。ぼくも、ぼくも気持ちいいよダン……。早く……、早くもっと深くまで来て……?」
リュートは小さく体を震わせながら、その大きなおっぱいを強調するかのように軽く仰け反りおねだりしてくる。
その幸せ100%の姿にまた俺の体は興奮し、身体操作性補正を突き抜けて彼女の中に想いをぶちまけようとしてくる。
これが……、元々極上の女性だったリュートを更に半年以上もかけて仕込んだ結果かよ……!?
脳内に火花が散る想いで暴発を堪え、ゆっくりと奥へ奥へと進んで行く。
くちゅりという感触と共に先端が壁にぶつかった途端、その先端に強力な吸引力が襲い掛かる。
「ちょ……、手加減してくれリュート……! このままじゃ挿れただけで……!」
いや、妊娠の可能性があるわけじゃないし、暴発してもなんの問題も無いのかもしれないけどさ……!
でもリュートとの初めてを、こんな一瞬で終わらせるわけには……!
必死に快感に抗う俺を震える四肢でがっちりと抱きしめ、耳元で囁かれるリュートの声。
「我慢しないでダン……。早くぼくのこともみんなみたいに満たして欲しいんだ……。ぼくの中、大好きなダンにいっぱいにして欲しいよ……」
囁きと共に強い吸い付きを感じる。
しかしそれだけでは終わらずに、両手両足でピッタリと密着しながら、まるでティムルを思わせる動きで俺に更なる刺激を与えてくるリュート。
その快感は俺のことを職業補正ごと骨抜きにして、俺の魂を引っこ抜いてくる。
「だめ……だ! 我慢っ、出来ない……! リュートっ、リュートぉっ……!」
まるでリュートの体にしがみつく様に、両手でリュートを強く抱きしめ、俺の中身をリュートの中に明け渡す。
今までどんなに気持ち良くても俺の理性に応えてくれた身体操作性補正が、なす術もなくリュートに敗北し屈服してしまった……!
「あ、つい……! 熱い、よぉ……! ぼくの中……、ダンでいっぱいにされてくよぉ……!」
限界まで我慢した末での吐精は留まるところを知らず、まるで火山が噴出すような勢いでリュートの中を汚していく。
止めようと思っても理性がショートして働いてくれず、衝動のままにリュートの中を白く染め上げていく。
それでも最後に残った意識でなんとか体の制御を取り戻そうとする俺に、リュートがトドメのひと言を呟いた。
「こんなんじゃ……、全然足りないよ……! もっと、もっとぉ……! 君と出会ってからの分も、君と出会う前の分も、全部取り立てなきゃいけないんだから……!」
「う、あああ……! ぜ、全部……、全部持ってけ、リュートぉ……!」
この最高の女性と1つになっているのに我慢だなんて、馬鹿馬鹿しいにもほどがある。
リュートとリーチェを2人分、1000年分愛してあげなきゃいけないんだ。我慢なんてしてる余裕は全然無かったよ。
極上の快感だけは鮮明に送られてくるのに、まるで下半身が融けてなくなってしまったかのように、快感以外の感覚が無くなっていく。
今感じられるのはリュートの温もりと、そのリュートに自身の体液を流し込み続けている感覚だけ。
「はぁぁぁ……。ダンに満たしてもらった分は1滴残らず受け止めるから……。だから遠慮も我慢もしないで……。心のままに愛してくれる……?」
体内に波打つ感覚に体を震わせながら、我慢も遠慮も必要ないと俺の頬にキスをするリュート。
そんな彼女の愛情に応える様に、俺の体は彼女の中を満たし続けた。
「はぁ……! はぁ……!」
予想以上の快感の余韻に、視界が明滅する。
リュートの下腹が少し膨らむほどに彼女の中を満たしてから、ようやく働き始めた理性を総動員してリュートの頬にキスを返す。
「リュート、お前気持ちよすぎるから……。遠慮も我慢も出来そうにないよぉ……!」
「うん。ぼくも凄く気持ちよくて幸せだよぅ……」
リュートは小さく絶頂を繰り返しながら、だけど俺を捕らえて放さない。
その縋るような甘えるようなリュートの様子に、興奮と愛おしさが溢れて溢れて止まらない。
「ニーナと同じくらい俺に依存してて、ティムルと同じくらいエロくて、フラッタと同じくらい美人で、ヴァルゴと同じくらい一途で、ムーリと同じくらいエロい体しやがって……! お前が最高の女過ぎて、1000年分なんて余裕で注ぎ込んでしまえそうじゃないかぁ……!」
「……えへへ。ずーっとダンに仕込まれてきた、君専用の体だからかな? ダンに気持ちよくなって貰えるの、嬉しすぎるぅ……」
ゆっくりと、お互いが気持ちよくなるよう意識して腰を前後に動かし始める。
甘い吐息を漏らすリュートの口をキスで塞いで、この極上の女性を堪能するには短すぎる夜を楽しむ事にする。
お前と愛し合えるなんて、本当に夢みたいだよリュート。
だからお前もこの時間を夢のようだと感じてくれているなら嬉しいよ。
さぁリュート。この夢のような最高の時間を、2人で思いっきり楽しもう!
客観的に見て、物凄くシュールな光景の気がするよぉ……。
それでも今夜はひと晩中リーチェとリュートを愛してあげなきゃいけないから、他のみんなを満たしてあげられるのは今だけだ。
どんなに滑稽な姿であろうと、ここでみんなを愛するのをやめるわけにはいかないよっ。気持ちいいし?
結局夕方に差し掛かるまで、リーチェとセットで抱きしめられたままでみんなの中を満たし続けた。
リーチェもみんなも満足そうでなによりです。
「ありがとダン。これだけ注いでもらえばひと晩くらいは我慢できるの」
何度目かも分からないターニアへの注入を済ますと、エロ司令官ニーナとエロ参謀ティムルからストップがかかった。
あれだけしたのに、ひと晩しか持たないんですか司令官殿?
満足したから暫くしなくていいよ、って言われたら泣いちゃいますけどね?
「リーチェ。帰ってきたら、今度は一緒に最後までしてもらおうねっ」
「ありがとうニーナ。明日からはずっと一緒だね」
これからは一緒に愛し合えるってことですか? ただの会話がもうエロいよこの2人ぃ……!
寝室を出る前にみんなとたっぷりキスをする。
これからリーチェを抱くっていうのに、みんなとひと晩会えないことがやっぱり少し寂しいんだ。
全員とキスしている間、リーチェのことはずっとティムルが抱きしめていてくれた。
「さぁいってらっしゃいリーチェ。450年も待ったんですもの。何の遠慮もせずに最高のひと時を過ごしてらっしゃいね?」
「うんっ。行ってくるよティムル!」
「ダン。私の大切なリーチェに、450年も待った甲斐があったって思えるくらいの、夢のような最高の夜をプレゼントしてあげなきゃ許さないんだからねっ?」
俺に発破をかけながらリーチェを引き渡してくれるティムルお姉さん。
ティムルから俺の胸にゆっくり飛び込んできたリーチェを、ゆっくりと力強く抱きしめる。
「いやぁ……。お姉さんとリーチェには悪いけど自信無いなぁ。これから過ごすひと時は、俺の方こそ夢みたいに思っちゃってるからさぁ」
初めて目にした時に、そのあまりの美貌に目を奪われた。
それからなんだかんだと一緒に過ごすうちに、どんどんリーチェのことが好きになった。
リーチェと愛し合いたいってだけで、俺はずっとずっと頑張ってきたんだ。
俺の胸で幸せそうにしているリーチェととうとう愛し合うことが出来るんだと思うと、全身が興奮ではち切れそうだ。
……とてもじゃないけど、リーチェのことを気遣う余裕なんて無いよ。
「ふふ。心配しなくて大丈夫。ダンやみんなと出会ってからの日々は、ずーっと夢の中にいるみたいなんだからさっ。ずーっとこうやって抱きしめていて欲しいよぅ、ダン……」
「当たり前だろ。絶対に放してなんかやらないさ。大好きだよリーチェ。これからもずーっと大好きだ」
リーチェとも出発前のキスを交わす。
いつもするような激しいキスではなく、ゆっくりとお互いの存在を確かめ合うようにねっとりと唾液の交換をして、互いの気持ちを確かめ合う。
「ふははっ! ダンもリーチェも早く宿に行った方が良いのじゃ! 夜というのは案外短いものじゃからのっ」
「ほらほら2人とも。フラッタの言う通りですよ。夢のような時間というのは瞬く間に過ぎ去ってしまうものです。これから生涯を共にするとはいえ、それでも初めてというのは特別なものです。大切にしたほうがいいでしょう」
いつまでもキスし続ける俺とリーチェを、笑いながら追い立てるフラッタとヴァルゴ。
夜は短いし初めては特別かぁ。もう何を言われても興奮してしまうよぉ。
ま、でも2人の言う通り、そろそろ宿に向かいますかねぇ。
「それじゃ行こうかリーチェ」
リーチェの細い腰に手を回し、リーチェを俺の腕の中に捕まえる。
もう絶対に放してやらないからなぁ。
「本当はこのまま歩いて、マグエル中にお前は俺の女だって見せつけてやりたいところなんだけど……。そんな無駄なことしてる時間も勿体無いから、ポータルで一気に移動していいかな?」
「うんっ。ぼくも早く宿に行きたいっ。それにダンの腕の中にいると幸せすぎて、なんだか足元がフワフワと覚束ないんだ……。これで街中を歩くのは少ししんどそうだよ」
「これ以上可愛いこと言うんじゃないよ。俺だって興奮しまくってるんだからさぁ……」
エロい気持ちと大好きな気持ちがはち切れそうで、あまりの多幸感にさっきからドキドキが収まらないし、頭だって沸騰しそうなくらい興奮してるんだ。
そしてきっとリーチェのほうも、今の俺と似たような状態なんだろうなぁ……。
「それじゃ行ってくるよみんな。笑顔で送り出してくれてありがとう」
「いってらっしゃいなのっ」
「いってらっしゃい。楽しんでくるのよー?」
ポータルに入る前に、最後にもう1度俺のことをニーナが、リーチェのことをティムルが抱きしめてくれた。
家族みんなに祝福された俺とリーチェは、ポータルでいつもの宿に転移した。
リーチェと密着したまま宿に入り、そのままムーリが取ってくれた部屋まで直行する。
もうこの宿使ったの何回目だかも分からないからな。最早部屋までの案内も必要無いのだ。
部屋に入り、そしてベッドに直行。お互い見詰めあいながら静かに服を脱ぐ。
2人とも裸になって、ベッドの上で改めて向き合った。
「もう毎日見てるのに、いつ見てもやっぱりリーチェは最高に綺麗だね。こんな綺麗な女性が俺のお嫁さんだなんて、それだけで頭がクラクラするほど興奮しちゃってるよ」
「えへへ……。なんでかなぁ。ダンに綺麗って言われるの、すっごく嬉しい……。もう飛んでっちゃいそうなくらい心がフワフワしてるよ……」
フワフワとどこかに飛んでいかれる前に、彼女の肩を抱いて唇を重ねる。
いつもならこのまま舌を入れて押し倒してと続くところだけど、今日はその前に言わなきゃいけない事がある。
唇を離して、少し意外そうな表情で俺を見るリーチェを真っ直ぐに見詰める。
「普段はリーチェって呼んでるから、2人きりの時はリュートって呼んでいいかな? やっぱりリュートって呼びながらも愛したいんだよ、お前のこと」
「か、構わないよ? 構わないんだけど……。ダンにリュートって呼ばれるの、凄く嬉しいけど同じくらい恥ずかしいよぅ……」
両頬に手を当てて赤面するリュート。
何だコイツ、世界一美人の癖に可愛すぎるだろ。
押し倒してめちゃくちゃに肌を重ねたい衝動と、この可愛らしい絶世の美女を大切に愛でたい衝動が鬩ぎ合う。
リュートの顔を見てると思考がグチャグチャになってしまいそうなので、内心の葛藤を誤魔化すようにリュートをぎゅーっと抱きしめる。
「リュートが可愛すぎて我慢出来ないよ。もしかしたらひと晩中乱暴に愛しちゃうかもしれない。お前のこと気遣う余裕もないくらいに興奮してるんだ。リュートのことが大好きすぎて心臓が爆発しそうだ」
「そんなこと言って、乱暴に扱ったことなんか1度だって無いくせにぃ……」
からかうようなリュートの声が耳元に届く。
けれど、その囁きはすぐさま情熱的なお誘いの言葉に取って代わった。
「我慢なんてしないで……。ぼくもずっとダンと繋がれる日を夢見てたんだ。ぼくのことを気遣う余裕も無いくらいに、君に全力で愛してもらいたいんだ……」
今度はリュートの方からキスをしてくれる。
動きはゆっくりだけれど、お互いの舌を可能な限り密着させた淫らなキスをしながら、リュートのほうからベッドに押し倒されてくれた。
いつもならおっぱいやお尻に手を這わせるのだけれど、今はただリュートと口付けを交わしたくて仕方ない。
お互いの後頭部を抱き寄せ合いながら、貪るようにキスをする。
大好きだ。大好きだよリュート。お前のこと、心から愛してる。
キスは唾液だけじゃなくてお互いの気持ちも交換する行為だと思う。
ずっと大好きだったリュートに、好きだって気持ちを届けたくて仕方ないんだ。
だからひたすらリュートとキスを繰り返していると、リュートが少し困った顔をしながらキスを中断してきた。
「ごめんダン。君の気持ちは凄く嬉しいんだけど……。ぼくはもう気持ちだけじゃ満足できそうにないんだ。早くダンを体中で感じさせてくれないかなぁ?」
「あー……、ごめん。あんまりにもリュートが好きすぎてちょっと暴走しちゃってたよ……」
リュートのほっぺに謝罪のキスをしながら、片手を伸ばしてリュートの状態を確かめる。
確かめるまでも無く受け入れ準備は万端だった。
「リュートにおねだりさせちゃってごめんね。でも凄く興奮したよ。……でも興奮しすぎてやっぱり不安だよ。乱暴にしちゃったらごめん」
「す、好きすぎてごめんなんて言われちゃうと、嬉しすぎてどうしたらいいか分からないよぅ。ぼくだってダンの事が大好きなのに、ダンってぼくのこと好き過ぎだよぉ……」
気持ちだけじゃ満足できないけど、気持ちも伝え合わないと満足出来ないんだよ。我が侭でごめん。
嬉しそうに赤面するリュートにちゅっとキスをして、俺に意識を向けてもらう。
「リュート。お前と愛し合える事が何よりも嬉しいよ。お前を大好きな気持ち、今からリュートの奥に直接届けてあげるからね」
「うん。みんなみたいにぼくもダンで満たされてみたいんだ。愛する男性を受け入れる喜び、ダンに教えて欲しいんだ……」
翠の美しい双眸を見詰めながら、ゆっくりとリーチェの中に身を沈めて行く。
「う……うぁ……!?」
なん、だこれ……!? 気持ち、良すぎる……!!
リーチェの中はヤケドしそうなほどに熱く狭く、なのにもっともっとと俺を奥へと誘うように蠢いている。
その気持ちよさは俺の想像を軽く凌駕し、身体操作性補正を総動員しているというのに、挿れただけで達してしまいそうになってしまう。
「うっ、ああああ……! リュート、お前、ちょっと気持ちよすぎるんだけど……!?」
「はぁぁぁぁ……。ぼくも、ぼくも気持ちいいよダン……。早く……、早くもっと深くまで来て……?」
リュートは小さく体を震わせながら、その大きなおっぱいを強調するかのように軽く仰け反りおねだりしてくる。
その幸せ100%の姿にまた俺の体は興奮し、身体操作性補正を突き抜けて彼女の中に想いをぶちまけようとしてくる。
これが……、元々極上の女性だったリュートを更に半年以上もかけて仕込んだ結果かよ……!?
脳内に火花が散る想いで暴発を堪え、ゆっくりと奥へ奥へと進んで行く。
くちゅりという感触と共に先端が壁にぶつかった途端、その先端に強力な吸引力が襲い掛かる。
「ちょ……、手加減してくれリュート……! このままじゃ挿れただけで……!」
いや、妊娠の可能性があるわけじゃないし、暴発してもなんの問題も無いのかもしれないけどさ……!
でもリュートとの初めてを、こんな一瞬で終わらせるわけには……!
必死に快感に抗う俺を震える四肢でがっちりと抱きしめ、耳元で囁かれるリュートの声。
「我慢しないでダン……。早くぼくのこともみんなみたいに満たして欲しいんだ……。ぼくの中、大好きなダンにいっぱいにして欲しいよ……」
囁きと共に強い吸い付きを感じる。
しかしそれだけでは終わらずに、両手両足でピッタリと密着しながら、まるでティムルを思わせる動きで俺に更なる刺激を与えてくるリュート。
その快感は俺のことを職業補正ごと骨抜きにして、俺の魂を引っこ抜いてくる。
「だめ……だ! 我慢っ、出来ない……! リュートっ、リュートぉっ……!」
まるでリュートの体にしがみつく様に、両手でリュートを強く抱きしめ、俺の中身をリュートの中に明け渡す。
今までどんなに気持ち良くても俺の理性に応えてくれた身体操作性補正が、なす術もなくリュートに敗北し屈服してしまった……!
「あ、つい……! 熱い、よぉ……! ぼくの中……、ダンでいっぱいにされてくよぉ……!」
限界まで我慢した末での吐精は留まるところを知らず、まるで火山が噴出すような勢いでリュートの中を汚していく。
止めようと思っても理性がショートして働いてくれず、衝動のままにリュートの中を白く染め上げていく。
それでも最後に残った意識でなんとか体の制御を取り戻そうとする俺に、リュートがトドメのひと言を呟いた。
「こんなんじゃ……、全然足りないよ……! もっと、もっとぉ……! 君と出会ってからの分も、君と出会う前の分も、全部取り立てなきゃいけないんだから……!」
「う、あああ……! ぜ、全部……、全部持ってけ、リュートぉ……!」
この最高の女性と1つになっているのに我慢だなんて、馬鹿馬鹿しいにもほどがある。
リュートとリーチェを2人分、1000年分愛してあげなきゃいけないんだ。我慢なんてしてる余裕は全然無かったよ。
極上の快感だけは鮮明に送られてくるのに、まるで下半身が融けてなくなってしまったかのように、快感以外の感覚が無くなっていく。
今感じられるのはリュートの温もりと、そのリュートに自身の体液を流し込み続けている感覚だけ。
「はぁぁぁ……。ダンに満たしてもらった分は1滴残らず受け止めるから……。だから遠慮も我慢もしないで……。心のままに愛してくれる……?」
体内に波打つ感覚に体を震わせながら、我慢も遠慮も必要ないと俺の頬にキスをするリュート。
そんな彼女の愛情に応える様に、俺の体は彼女の中を満たし続けた。
「はぁ……! はぁ……!」
予想以上の快感の余韻に、視界が明滅する。
リュートの下腹が少し膨らむほどに彼女の中を満たしてから、ようやく働き始めた理性を総動員してリュートの頬にキスを返す。
「リュート、お前気持ちよすぎるから……。遠慮も我慢も出来そうにないよぉ……!」
「うん。ぼくも凄く気持ちよくて幸せだよぅ……」
リュートは小さく絶頂を繰り返しながら、だけど俺を捕らえて放さない。
その縋るような甘えるようなリュートの様子に、興奮と愛おしさが溢れて溢れて止まらない。
「ニーナと同じくらい俺に依存してて、ティムルと同じくらいエロくて、フラッタと同じくらい美人で、ヴァルゴと同じくらい一途で、ムーリと同じくらいエロい体しやがって……! お前が最高の女過ぎて、1000年分なんて余裕で注ぎ込んでしまえそうじゃないかぁ……!」
「……えへへ。ずーっとダンに仕込まれてきた、君専用の体だからかな? ダンに気持ちよくなって貰えるの、嬉しすぎるぅ……」
ゆっくりと、お互いが気持ちよくなるよう意識して腰を前後に動かし始める。
甘い吐息を漏らすリュートの口をキスで塞いで、この極上の女性を堪能するには短すぎる夜を楽しむ事にする。
お前と愛し合えるなんて、本当に夢みたいだよリュート。
だからお前もこの時間を夢のようだと感じてくれているなら嬉しいよ。
さぁリュート。この夢のような最高の時間を、2人で思いっきり楽しもう!
0
お気に入りに追加
1,820
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第三章フェレスト王国エルフ編

男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にいますが会社員してます
neru
ファンタジー
30を過ぎた松田 茂人(まつだ しげひと )は男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にひょんなことから転移してしまう。
松本は新しい世界で会社員となり働くこととなる。
ちなみに、新しい世界の女性は全員高身長、美形だ。
PS.2月27日から4月まで投稿頻度が減ることを許して下さい。

Hしてレベルアップ ~可愛い女の子とHして強くなれるなんて、この世は最高じゃないか~
トモ治太郎
ファンタジー
孤児院で育った少年ユキャール、この孤児院では15歳になると1人立ちしなければいけない。
旅立ちの朝に初めて夢精したユキャール。それが原因なのか『異性性交』と言うスキルを得る。『相手に精子を与えることでより多くの経験値を得る。』女性経験のないユキャールはまだこのスキルのすごさを知らなかった。
この日の為に準備してきたユキャール。しかし旅立つ直前、一緒に育った少女スピカが一緒にいくと言い出す。本来ならおいしい場面だが、スピカは何も準備していないので俺の負担は最初から2倍増だ。
こんな感じで2人で旅立ち、共に戦い、時にはHして強くなっていくお話しです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる