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5章 王国に潜む悪意4 戦いの後
363 いつもの最後 (改)
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暫くの間トライラム様に見せ付けるみたいにリーチェとキスを続けていると、生体察知に反応があった。
ゴブトゴさんとの話し合いも終わったし、教会の人払いも終わっちゃったんだろう。
神様にはリーチェとリュートとの愛を誓うためにめっちゃくちゃ見せ付けちゃったけど、他の人が来る前に切り上げるべきだね。
「…………」
「…………」
口を放したあとにお互い軽く抱き合って、静かに幸せの余韻を噛み締める。
これからもよろしくねリーチェ。これからよろしくねリュート。
2人のこと、もう絶対に放したりしないから。
「さぁ帰ろうリーチェ。俺達の大好きなみんなが待ってる、あの家に」
「うんっ! 神様に報告も終わったし、ぼくもみんなの顔が見たくなっちゃったよっ。早く帰ろっ!」
声を弾ませながら俺の左腕に抱きついてくるリーチェ。
俺の腕に伝わる大迫力の感触よりも、俺に甘えるリーチェが愛おしい。
リーチェと密着したまま礼拝堂を出て、愛しのみんなの待つマグエルへと帰還した。
「2人ともおかえりなのっ。さっ、まずはご飯食べよっ」
帰宅すると笑顔のニーナがで迎えてくれた。
どうやら俺が出かけている間に食事の準備は整っているようで、家族のみんなも勢揃いしていた。
お腹いっぱい食べたら、あとは夜までノンストップかなー?
宿の予約も滞りなく完了しましたーっ! と嬉しそうに報告してくるこの金髪巨乳の人、一応教会のシスターなんですよ。信じられますぅ?
ステータスプレートでロックを開閉するあの宿なんだけど、常連客はステータスプレートの情報を宿に登録することが出来るのだ。
なのでもう2桁回数利用している我が家の家族のステータスプレートは漏れなく登録済みで、俺の宿泊予約はムーリでも問題なく済ませられるというわけだ。
自宅のあるマグエルで、ホテル代に金貨数十枚使っているという事実が俺を苛むぜ……!
でも家だと2人っきりで過ごすのは難しいからなぁ。必要経費ですよね?
さぁて。それじゃこのあとのカロリー消費は激しそうだし、みんなの作ってくれた料理をお腹いっぱい食べて英気を養うとしますかねっ。
「あ、ねぇねぇリーチェ」
「ん? なにかなニーナ?」
「これから私たちは予定通り、夜までずーっとダンに抱いてもらうことなるんだけど、その間リーチェはどうしてる? 客室で寝てるのー?」
「ぶっ!?」
フラッタを膝に乗せてよしよしなでなでしながら食事していると、我が家のエロ司令官ニーナがいつも通り空気を読まずに爆弾を投下してきた。
いつものことだけど、もうちょっと言い方に配慮してたら嬉しいんだけどなぁ!?
「昨日はなんだか凄くぐっすり眠れたから、今はあんまり眠くはないかな? でも家の中で適当に過ごすつもりだよ。みんなの邪魔もしたくないしさ」
「あ、そのことで私から1つ提案したいんだけど、みんないいかしらぁ?」
おっと、エロ司令官のぶち込んできた爆弾処理に、エロ参謀ティムルが動き出してくれたようだ。
参謀殿が動いてくれたなら安心して任せられる。早速提案とやらを聞かせてくれたまへ。
「いえね、夜までの間、リーチェには今まで通り接してあげて欲しいなって思うのよ。つまり最後の一線を越えずにみんなと一緒にダンに愛して欲しいなーって。ダメ、かしら……?」
「え~? なにもダメなことは無いんだけど、心配があるとしたら俺とリーチェの理性かなぁ? 俺もリーチェも、触れ合っておきながら最後の一線を越えない自信は全く無いんだけど?」
フラッタのおっぱいを優しくモミモミしながら、止まれる自信が無いことを素直に伝える。
純潔の誓約があっても一線超えそうになった事が何度もある俺とリーチェは、エロに関してはお互いが一番信用出来ないんだよーお姉さん。
「ふふ。それは大丈夫でしょう。旦那様は私達を傷つけかねない事は絶対にしませんからね。口ではどう言っても、ちゃんと止まってくれると思いますよ」
ヴァルゴが信用してくれるのは嬉しいんだけど、俺はヴァルゴほど自分とリーチェを信用できないんだよなぁ。
リーチェとリュートの大切な初めてを、なし崩し的に終わらせてしまうようなことはしたくないんだけどねぇ。
「ふふふ。妾のおっぱいを揉む手も自信なさげなのじゃ。ダンは可愛いのう」
背後からおっぱいを揉む俺を、得意げな笑顔を浮かべて見上げるフラッタ。
む、俺の自信の無さがおっぱいを揉む手にも現れてしまっていたようだ。フラッタのおっぱいにはもっと真剣に向き合わなきゃいけないね。もみもみ。
「心配せずともダンが暴走するようなことは無いと思うがの。そこまで心配なら、もしもの時は妾たちみんなでダンを止めてやると約束してもいいのじゃっ」
自分の胸を揉み続ける俺の手を服の上から握りながら、笑顔で俺の制止を約束してくれるフラッタ。
この世界一可愛い無双将軍は、いつだって俺の背中を押してくれるんだよなぁ。
「ダンさんのお嫁さんはみんな凄く綺麗ですけど、その中でもフラッタさんとリーチェさん、そしてラトリアさんは別格の美人さんですもんねぇ。ダンさんが止まれるか分からないのも納得ですよぅ」
「そういうムーリも最高に美人だけどねー?」
というか、俺のお嫁さんは全員が最高に可愛くて最高に美人で、その上最高にエロいんだよなーっ。
だけどリーチェの場合はそれに加えて今まで半年以上もお預けを喰らってたって事情もあるから、他のみんな以上に興奮しちゃいそうで暴走しそうなんだよなぁ。
「んー、そんなに心配なら、ダンさんとリーチェさんが一線を越えないように、他のみんなでダンさんをずっと包んでいてあげるねっ」
それでも自信なく思い悩む俺に、ターニアが任せなさーいとばかりに物凄くエロい提案をしてくれる。
ぼ、暴走する暇を与えることが無いように、常にみんなが俺を包んでくれるって……!
「流石にずっとそれを続ける自信は無いけど、夜までの間だったら耐えられると思うのっ。だから安心して気持ちよくなってね、ダンさんっ」
「ええっ。ターニア様の言う通り、リーチェさんと一線を越える隙など与えませんよっ。私たちに任せてくださいっ」
両拳を握りながら、鼻息荒く宣言するラトリア。
……さっきからこの母親コンビは、なんてエロいことを言ってるんだ。任せてくださいっ、じゃないんだよ。
「ぼくとしては凄く嬉しいんだけど……。なんだかぼくばっかりが得してないかなぁ?」
みんなから大歓迎されたリーチェが、遠慮がちに口を開く。
「ダンと過ごせることも、みんなと過ごせることも凄く嬉しいんだけど……。みんなの邪魔はしたくないよぅ……」
「邪魔なんてとんでもないですよリーチェさん。私も貴女も同じ男性を愛する、大切な家族なんですから」
申し訳無さそうなリーチェに、意外にもエマが反論する。
エマってラトリアとフラッタ以外にはあまり積極的に交流しないイメージがあるのに、珍しいな?
「むしろ、みんなで過ごしている時にリーチェさんを独りで過ごさせる方が気になってしまいますよ。私達がなんの気兼ねも無くダンさんに愛してもらう為に、どうかリーチェさんも一緒に彼を愛してくれませんか?」
俯くリーチェの手を握り、一緒に俺に抱かれて欲しいとお願いするエマ。
うん。エマも積極的になってきてくれて嬉しいんだけど、話してる内容が俺とのえっちの話で気まずいんだよ?
だけど、普段あまり自己主張しないエマの説得は効果覿面だった。
まだ少し遠慮がちではあったけれど、それでもみんなと共に寝室に行くことを了承してくれたリーチェ。
「よしっ。そうと決まれば早く寝室に行くよダン! 夜までなんて直ぐなんだからねっ。片付けは夜に私達がするから、フラッタを抱っこしてすぐに寝室に行きなさいっ」
エロ司令官ニーナからゴーサインが出た。後は夜までノンストップでみんなとイチャイチャラブラブするだけだ。
リーチェもリュートも夜に全身全霊で愛してあげるけど、夜までは今まで通りリーチェと過ごそう。
そして本番の前に彼女の体を、始めからクライマックスの状態に仕上げておこうじゃないかーっ。
「はぅぅ……! 引っ張ったまま抓っちゃ……! ダメ、なのじゃぁ……!」
フラッタの乳首を両手でくいーっと引っ張って、引っ張ったまま暫くクリクリ悪戯してから手を離し、フラッタとニーナを一緒に抱っこして寝室に向かう。
2人のおっぱいに交互に顔を埋めながら寝室まで移動し、ベッドの中央で2人の服を剥ぎ取って、まずはニーナの中に身を沈めた。
「んっ……。ダンがリーチェに婚姻を宣言したのって、去年の9月だったかな? 半年間、本当にお疲れ様なのーっ」
根元まで繋がって彼女の最奥にクチュリと到達すると、俺をきゅうきゅう締め付けながら半年間を振り返るニーナ。
「リーチェと今まで通り過ごすのはこれで最後なのっ。だから目いっぱい楽しんでねっ!」
俺は両手でリーチェとムーリのおっぱいを揉みしだきながら、俺を包み込む暖かく柔らかいニーナの中をゆっくり往復する。
そんな俺を撫でながら、何度もお疲れ様と労ってくれるニーナ。
「……半年、かぁ」
過ごしている間は長くて仕方なかったけど、振り返ってみればあっという間だったね。
今まで通り過ごすのはこれで最後。
これからの俺達とリーチェは、また新しい関係がスタートするんだなぁ。
「リーチェ。ちょっと来てくれる?」
「え? うん。何かなニーナ?」
俺と正面から抱き合ったまま、右手を伸ばしてリーチェを呼ぶニーナ。
近づいたリーチェを俺と一緒に、その平らなおっぱいで抱きしめてくれる。
「今までありがとうリーチェ。これからよろしくねリュート。ダンも私もみんなも、もう2度貴女を独りになんてさせてあげないのっ」
「……ニーナ。うん、ありがとう。これからもよろしくね……」
リーチェも静かにニーナの背中に腕を回す。
……うん。凄くいいシーンなんだけど、このまま続行するのが少々気まずいんだよ?
なんて思う俺に思い切りキスをして、リーチェを抱きしめたまま思い切り搾り取ってくるニーナ。
俺がリーチェを大好きなのと同じくらい、ニーナもリーチェのことが大好きだって?
そんなこと、とっくに知ってるってばぁ。
俺の中身を残らず絞り尽くしてから、俺とリーチェをそのままティムルに渡すニーナ。
ニーナが作った流れから、ティムルも当然のように俺とリーチェを一緒に抱きしめる。
「あはー……、やっとリーチェと一緒にダンを最後まで愛することが出来るわぁ。今まで1つになれなかった分も取り立てていきましょうねっ。私も協力は惜しまないわよーっ」
「あは。ティムルが一緒なら心強いよ。ダンの取り立てがどんどん嵩んじゃって申し訳無いけどっ」
本当に嬉しそうに、ぎゅーっと力いっぱい俺とリーチェを抱きしめるティムル。
本当に取り立ての内容がどんどん増えているのが気になるけど、908年分の取り立てに利息が付いた時点でもう誤差だよ誤差。
出会ってからの1年分くらい追加したって構わないさ。
俺が内側を満たす間、ティムルは愛おしそうにリーチェの頭に頬ずりしていた。
……この2人って、いつからこんなに仲良くなったんだっけ?
ティムルがエロ参謀として頭角を現し始めた時には、既にリーチェはティムルの言う事に素直に従っていた気がするなぁ。
リーチェを抱きしめながらも平然と搾り取ったティムルは、その瞳を少し潤ませながら俺とリーチェをフラッタに元に送り出した。
「以前は泣いているリーチェを慰めるために抱きしめたんだったかのう? でも今度のは歓迎のハグなのじゃー!」
俺とリーチェの2人を、その小さな体で精一杯抱きしめてくれるフラッタ。
「これからは大好きなリーチェと一緒に、大好きなダンに愛してもらえるのじゃ……。こんなに嬉しい事はないのじゃーっ!」
「フラッタはいっつも真っ直ぐだよねぇ。そんなフラッタがぼくも大好きで仕方ないよ」
フラッタの小さい体で俺と繋がりながら俺達を胸に抱くと、少し俺の体勢的に無理がある。
だから自然と俺達3人の顔は頬ずりできる位置関係になった。
リーチェと2人でフラッタに甘えるように、フラッタの柔らかいほっぺにすりすりと頬ずりする。
俺がフラッタに救われていたように、リーチェもまたフラッタに救われていたんだね。
俺達に頬ずりされてくすぐったそうに笑う世界一可愛い女の子は、いつだって我が家の縁の下の力持ちだった。
リーチェと2人でフラッタのほっぺに何度もキスをしながら、狭くて浅いフラッタの中に愛情と感謝を注ぎこむ。
その想いを気持ち良さそうに受け取ったフラッタは、俺とリーチェのほっぺに軽いキスを返してから、俺達をヴァルゴに引き渡した。
「英雄譚は偽りでも、貴女が歩いてきた道は偽りなんかじゃありません。旦那様をここまで導いてくれたリーチェは、魔人族が救援を求めた盟友の姿そのものでしたよ」
「……ぼくは本当にダンを導けたのかなぁ? なんだかずーっとダンに抱きしめてもらっていただけのような気がするよ。今ヴァルゴがしてくれてるみたいにさ……」
家族の中で1番の長身を誇るヴァルゴは、俺を受け入れながらも余裕で俺とリーチェを胸に抱いてくれる。
俺こそちゃんとリーチェのことを抱きしめられていたのか自信無いよ。
自信無いけど、リーチェが抱きしめられていたって感じてくれるなら、こんなに嬉しい事はないね。
ヴァルゴに静かに撫でられながら彼女の中をいっぱいに満たす。
深く大きく息を吐いたあと俺とリーチェが送り出された先は、リーチェとほぼ同サイズであるムーリのマシュマロおっぱいの中だった。
「ふふ。リーチェさんが建国の英雄なのは分かってたんですけど、私にとっては一緒にダンさんにおっぱいを玩具にされる人って認識で、なんだか変な仲間意識みたいなものを感じちゃってましたっ」
「あはは。確かにムーリとはセットで弄ばれることが多かったかも?」
「ダンさん専用おっぱいの同志として、これからも一緒に可愛がってもらいましょうねっ」
「うんうんっ。異種族の男を愛してしまったぼくらのおっぱいを吸うのはもうダンしかいないんだから、ダンには責任を持ってたくさん吸ってもらわなきゃいけないよねぇ?」
……リーチェとムーリって爆乳コンビであると同時に、ナチュラルエロコンビでもある気がするんだよねぇ。
やっぱり根っからエロいからおっぱいが大きくなっちゃうんだろうか? 異性を惹き付ける要素として。
2人のおっぱいが俺専用だなんて夢のようだよ。
責任なんて無くても、生涯全力でしゃぶってあげるからねーっ。
欲しがりムーリの中にたっぷりと注ぎこんであげて、ご要望通り俺専用おっぱいをちゅぱちゅぱしゃぶってあげる。
お腹いっぱいになったムーリはひとまず満足したのか俺達を解放し、解放された俺達はすぐにラトリアに捕まえてもらった。
「英雄譚は偽りでも、リーチェさん本人が敬愛すべき人物であることには変わりありませんよ」
「ラトリアのおかげで、今まで以上に剣の腕が上がったって思えるんだ。だからぼくこそ君を尊敬してる」
ラトリアもヴァルゴも、1000年を生きるエルフ族よりも研鑽を積んでいるっていうのが凄いよなぁ。
種族が一丸となって磨いてきた技術は、たった独りで腕を磨くしかなかったリーチェよりも遥か高みに到達できてたんだもん。
「……だけどムーリさんじゃないですけど、私も結構リーチェさんとセットでおっぱいを吸われてるイメージがあるので……。最近はなんだか英雄ってイメージ持てなくなっちゃってました……。済みません……!」
「はは。気にしないで。英雄って思われるよりも、ダンの女だって思われるほうがずっと嬉しいからっ」
いやーラトリアの母乳ってリーチェのおっぱいと一緒に吸うと、ほんのり甘くて普通に美味しいからさ。
ついついリーチェのおっぱいと一緒にしゃぶっちゃうんだよねぇ。
いつも通り俺とラトリアはお互いの体液をたっぷりと交換し合って、幸せそうに意識を飛ばしたラトリアから身を離し、待ち構えていたエマにリーチェと一緒に抱きしめてもらった。
「リーチェさんに比べれば微々たる年月ですけど、他人の為に自分の人生を捧げる気持ち、私も分かるつもりです。そんなリーチェさんと一緒に同じ男性を愛せること、なんだか凄く嬉しく思いますよ……」
「確かにぼくの方が長く生きてるけど、捧げた人生の割合で言えばエマのほうがよっぽど上でしょ。ぼく以上の苦悩と苦労があったと思う。そんなエマに認めてもらえるのって、なんだか凄く嬉しいよ……」
他人に人生を捧げた者同士、2人にはなにかシンパシーを感じる部分があるのかもしれない。
この2人の人生を取り戻させるのは簡単じゃないかもしれないけれど、俺の魂全てを懸けてでも幸せになってもらわないといけないよなぁ。
俺も自分の気持ちをエマの中に捧げ続けて、エマに生涯の愛を誓う。
ずっとキスをしながらエマを満たしてあげた後は、リーチェと一緒にターニアの胸に抱きしめてもらった。
「リーチェさんのほうがずーっと年上で、そして建国の英雄だってことは分かってるんだけど……。ニーナと一緒にダンさんのお嫁さんとして紹介されたせいで、なんだかリーチェさんのこともずっと娘みたいに思ってたの。もし嫌だったらごめんね?」
「……あはは。嘘でしょ? ダンはぼくにお母さんまで取り戻してくれるの?」
自分からも腕を回し、ターニアにぎゅっと抱きつくリーチェ。
「ターニア、全然嫌なんかじゃないよ。むしろ嬉しいくらいだよ。こうやって抱きしめられるの、なんだか凄く安心するんだ……」
ラトリアだって母親だったんだけれど、ニーナだけが自分の全てだったターニアの母性って凄まじいと思う。
俺だってニーナだけが自分の全てだと思っていたけど、それでも母親であるターニアには敵わないんじゃないかなって思ってしまうくらいに。
ずっと前にこの世を去ったというリーチェの両親。それ以前に、スペルド王国建国と共に袂を分かってしまった両親。
誰よりも寂しがり屋のリーチェは、ずっと家族に飢えていたんだろうね。
みんなが俺と同じくらいリーチェを大切に思ってくれてるのが凄く嬉しい。
だけどリーチェを抱きしめたまま俺を受け入れてくれるのは、流石にちょっと気まずいんだよ?
リーチェとみんなが凄く大切な時間を過ごしている横で腰振ってる俺って、なんか凄く馬鹿みたいじゃない?
安心しきった様子でみんなに抱きしめてもらってるリーチェを見ると、みんなに文句も言えないんだけどさ。
ゴブトゴさんとの話し合いも終わったし、教会の人払いも終わっちゃったんだろう。
神様にはリーチェとリュートとの愛を誓うためにめっちゃくちゃ見せ付けちゃったけど、他の人が来る前に切り上げるべきだね。
「…………」
「…………」
口を放したあとにお互い軽く抱き合って、静かに幸せの余韻を噛み締める。
これからもよろしくねリーチェ。これからよろしくねリュート。
2人のこと、もう絶対に放したりしないから。
「さぁ帰ろうリーチェ。俺達の大好きなみんなが待ってる、あの家に」
「うんっ! 神様に報告も終わったし、ぼくもみんなの顔が見たくなっちゃったよっ。早く帰ろっ!」
声を弾ませながら俺の左腕に抱きついてくるリーチェ。
俺の腕に伝わる大迫力の感触よりも、俺に甘えるリーチェが愛おしい。
リーチェと密着したまま礼拝堂を出て、愛しのみんなの待つマグエルへと帰還した。
「2人ともおかえりなのっ。さっ、まずはご飯食べよっ」
帰宅すると笑顔のニーナがで迎えてくれた。
どうやら俺が出かけている間に食事の準備は整っているようで、家族のみんなも勢揃いしていた。
お腹いっぱい食べたら、あとは夜までノンストップかなー?
宿の予約も滞りなく完了しましたーっ! と嬉しそうに報告してくるこの金髪巨乳の人、一応教会のシスターなんですよ。信じられますぅ?
ステータスプレートでロックを開閉するあの宿なんだけど、常連客はステータスプレートの情報を宿に登録することが出来るのだ。
なのでもう2桁回数利用している我が家の家族のステータスプレートは漏れなく登録済みで、俺の宿泊予約はムーリでも問題なく済ませられるというわけだ。
自宅のあるマグエルで、ホテル代に金貨数十枚使っているという事実が俺を苛むぜ……!
でも家だと2人っきりで過ごすのは難しいからなぁ。必要経費ですよね?
さぁて。それじゃこのあとのカロリー消費は激しそうだし、みんなの作ってくれた料理をお腹いっぱい食べて英気を養うとしますかねっ。
「あ、ねぇねぇリーチェ」
「ん? なにかなニーナ?」
「これから私たちは予定通り、夜までずーっとダンに抱いてもらうことなるんだけど、その間リーチェはどうしてる? 客室で寝てるのー?」
「ぶっ!?」
フラッタを膝に乗せてよしよしなでなでしながら食事していると、我が家のエロ司令官ニーナがいつも通り空気を読まずに爆弾を投下してきた。
いつものことだけど、もうちょっと言い方に配慮してたら嬉しいんだけどなぁ!?
「昨日はなんだか凄くぐっすり眠れたから、今はあんまり眠くはないかな? でも家の中で適当に過ごすつもりだよ。みんなの邪魔もしたくないしさ」
「あ、そのことで私から1つ提案したいんだけど、みんないいかしらぁ?」
おっと、エロ司令官のぶち込んできた爆弾処理に、エロ参謀ティムルが動き出してくれたようだ。
参謀殿が動いてくれたなら安心して任せられる。早速提案とやらを聞かせてくれたまへ。
「いえね、夜までの間、リーチェには今まで通り接してあげて欲しいなって思うのよ。つまり最後の一線を越えずにみんなと一緒にダンに愛して欲しいなーって。ダメ、かしら……?」
「え~? なにもダメなことは無いんだけど、心配があるとしたら俺とリーチェの理性かなぁ? 俺もリーチェも、触れ合っておきながら最後の一線を越えない自信は全く無いんだけど?」
フラッタのおっぱいを優しくモミモミしながら、止まれる自信が無いことを素直に伝える。
純潔の誓約があっても一線超えそうになった事が何度もある俺とリーチェは、エロに関してはお互いが一番信用出来ないんだよーお姉さん。
「ふふ。それは大丈夫でしょう。旦那様は私達を傷つけかねない事は絶対にしませんからね。口ではどう言っても、ちゃんと止まってくれると思いますよ」
ヴァルゴが信用してくれるのは嬉しいんだけど、俺はヴァルゴほど自分とリーチェを信用できないんだよなぁ。
リーチェとリュートの大切な初めてを、なし崩し的に終わらせてしまうようなことはしたくないんだけどねぇ。
「ふふふ。妾のおっぱいを揉む手も自信なさげなのじゃ。ダンは可愛いのう」
背後からおっぱいを揉む俺を、得意げな笑顔を浮かべて見上げるフラッタ。
む、俺の自信の無さがおっぱいを揉む手にも現れてしまっていたようだ。フラッタのおっぱいにはもっと真剣に向き合わなきゃいけないね。もみもみ。
「心配せずともダンが暴走するようなことは無いと思うがの。そこまで心配なら、もしもの時は妾たちみんなでダンを止めてやると約束してもいいのじゃっ」
自分の胸を揉み続ける俺の手を服の上から握りながら、笑顔で俺の制止を約束してくれるフラッタ。
この世界一可愛い無双将軍は、いつだって俺の背中を押してくれるんだよなぁ。
「ダンさんのお嫁さんはみんな凄く綺麗ですけど、その中でもフラッタさんとリーチェさん、そしてラトリアさんは別格の美人さんですもんねぇ。ダンさんが止まれるか分からないのも納得ですよぅ」
「そういうムーリも最高に美人だけどねー?」
というか、俺のお嫁さんは全員が最高に可愛くて最高に美人で、その上最高にエロいんだよなーっ。
だけどリーチェの場合はそれに加えて今まで半年以上もお預けを喰らってたって事情もあるから、他のみんな以上に興奮しちゃいそうで暴走しそうなんだよなぁ。
「んー、そんなに心配なら、ダンさんとリーチェさんが一線を越えないように、他のみんなでダンさんをずっと包んでいてあげるねっ」
それでも自信なく思い悩む俺に、ターニアが任せなさーいとばかりに物凄くエロい提案をしてくれる。
ぼ、暴走する暇を与えることが無いように、常にみんなが俺を包んでくれるって……!
「流石にずっとそれを続ける自信は無いけど、夜までの間だったら耐えられると思うのっ。だから安心して気持ちよくなってね、ダンさんっ」
「ええっ。ターニア様の言う通り、リーチェさんと一線を越える隙など与えませんよっ。私たちに任せてくださいっ」
両拳を握りながら、鼻息荒く宣言するラトリア。
……さっきからこの母親コンビは、なんてエロいことを言ってるんだ。任せてくださいっ、じゃないんだよ。
「ぼくとしては凄く嬉しいんだけど……。なんだかぼくばっかりが得してないかなぁ?」
みんなから大歓迎されたリーチェが、遠慮がちに口を開く。
「ダンと過ごせることも、みんなと過ごせることも凄く嬉しいんだけど……。みんなの邪魔はしたくないよぅ……」
「邪魔なんてとんでもないですよリーチェさん。私も貴女も同じ男性を愛する、大切な家族なんですから」
申し訳無さそうなリーチェに、意外にもエマが反論する。
エマってラトリアとフラッタ以外にはあまり積極的に交流しないイメージがあるのに、珍しいな?
「むしろ、みんなで過ごしている時にリーチェさんを独りで過ごさせる方が気になってしまいますよ。私達がなんの気兼ねも無くダンさんに愛してもらう為に、どうかリーチェさんも一緒に彼を愛してくれませんか?」
俯くリーチェの手を握り、一緒に俺に抱かれて欲しいとお願いするエマ。
うん。エマも積極的になってきてくれて嬉しいんだけど、話してる内容が俺とのえっちの話で気まずいんだよ?
だけど、普段あまり自己主張しないエマの説得は効果覿面だった。
まだ少し遠慮がちではあったけれど、それでもみんなと共に寝室に行くことを了承してくれたリーチェ。
「よしっ。そうと決まれば早く寝室に行くよダン! 夜までなんて直ぐなんだからねっ。片付けは夜に私達がするから、フラッタを抱っこしてすぐに寝室に行きなさいっ」
エロ司令官ニーナからゴーサインが出た。後は夜までノンストップでみんなとイチャイチャラブラブするだけだ。
リーチェもリュートも夜に全身全霊で愛してあげるけど、夜までは今まで通りリーチェと過ごそう。
そして本番の前に彼女の体を、始めからクライマックスの状態に仕上げておこうじゃないかーっ。
「はぅぅ……! 引っ張ったまま抓っちゃ……! ダメ、なのじゃぁ……!」
フラッタの乳首を両手でくいーっと引っ張って、引っ張ったまま暫くクリクリ悪戯してから手を離し、フラッタとニーナを一緒に抱っこして寝室に向かう。
2人のおっぱいに交互に顔を埋めながら寝室まで移動し、ベッドの中央で2人の服を剥ぎ取って、まずはニーナの中に身を沈めた。
「んっ……。ダンがリーチェに婚姻を宣言したのって、去年の9月だったかな? 半年間、本当にお疲れ様なのーっ」
根元まで繋がって彼女の最奥にクチュリと到達すると、俺をきゅうきゅう締め付けながら半年間を振り返るニーナ。
「リーチェと今まで通り過ごすのはこれで最後なのっ。だから目いっぱい楽しんでねっ!」
俺は両手でリーチェとムーリのおっぱいを揉みしだきながら、俺を包み込む暖かく柔らかいニーナの中をゆっくり往復する。
そんな俺を撫でながら、何度もお疲れ様と労ってくれるニーナ。
「……半年、かぁ」
過ごしている間は長くて仕方なかったけど、振り返ってみればあっという間だったね。
今まで通り過ごすのはこれで最後。
これからの俺達とリーチェは、また新しい関係がスタートするんだなぁ。
「リーチェ。ちょっと来てくれる?」
「え? うん。何かなニーナ?」
俺と正面から抱き合ったまま、右手を伸ばしてリーチェを呼ぶニーナ。
近づいたリーチェを俺と一緒に、その平らなおっぱいで抱きしめてくれる。
「今までありがとうリーチェ。これからよろしくねリュート。ダンも私もみんなも、もう2度貴女を独りになんてさせてあげないのっ」
「……ニーナ。うん、ありがとう。これからもよろしくね……」
リーチェも静かにニーナの背中に腕を回す。
……うん。凄くいいシーンなんだけど、このまま続行するのが少々気まずいんだよ?
なんて思う俺に思い切りキスをして、リーチェを抱きしめたまま思い切り搾り取ってくるニーナ。
俺がリーチェを大好きなのと同じくらい、ニーナもリーチェのことが大好きだって?
そんなこと、とっくに知ってるってばぁ。
俺の中身を残らず絞り尽くしてから、俺とリーチェをそのままティムルに渡すニーナ。
ニーナが作った流れから、ティムルも当然のように俺とリーチェを一緒に抱きしめる。
「あはー……、やっとリーチェと一緒にダンを最後まで愛することが出来るわぁ。今まで1つになれなかった分も取り立てていきましょうねっ。私も協力は惜しまないわよーっ」
「あは。ティムルが一緒なら心強いよ。ダンの取り立てがどんどん嵩んじゃって申し訳無いけどっ」
本当に嬉しそうに、ぎゅーっと力いっぱい俺とリーチェを抱きしめるティムル。
本当に取り立ての内容がどんどん増えているのが気になるけど、908年分の取り立てに利息が付いた時点でもう誤差だよ誤差。
出会ってからの1年分くらい追加したって構わないさ。
俺が内側を満たす間、ティムルは愛おしそうにリーチェの頭に頬ずりしていた。
……この2人って、いつからこんなに仲良くなったんだっけ?
ティムルがエロ参謀として頭角を現し始めた時には、既にリーチェはティムルの言う事に素直に従っていた気がするなぁ。
リーチェを抱きしめながらも平然と搾り取ったティムルは、その瞳を少し潤ませながら俺とリーチェをフラッタに元に送り出した。
「以前は泣いているリーチェを慰めるために抱きしめたんだったかのう? でも今度のは歓迎のハグなのじゃー!」
俺とリーチェの2人を、その小さな体で精一杯抱きしめてくれるフラッタ。
「これからは大好きなリーチェと一緒に、大好きなダンに愛してもらえるのじゃ……。こんなに嬉しい事はないのじゃーっ!」
「フラッタはいっつも真っ直ぐだよねぇ。そんなフラッタがぼくも大好きで仕方ないよ」
フラッタの小さい体で俺と繋がりながら俺達を胸に抱くと、少し俺の体勢的に無理がある。
だから自然と俺達3人の顔は頬ずりできる位置関係になった。
リーチェと2人でフラッタに甘えるように、フラッタの柔らかいほっぺにすりすりと頬ずりする。
俺がフラッタに救われていたように、リーチェもまたフラッタに救われていたんだね。
俺達に頬ずりされてくすぐったそうに笑う世界一可愛い女の子は、いつだって我が家の縁の下の力持ちだった。
リーチェと2人でフラッタのほっぺに何度もキスをしながら、狭くて浅いフラッタの中に愛情と感謝を注ぎこむ。
その想いを気持ち良さそうに受け取ったフラッタは、俺とリーチェのほっぺに軽いキスを返してから、俺達をヴァルゴに引き渡した。
「英雄譚は偽りでも、貴女が歩いてきた道は偽りなんかじゃありません。旦那様をここまで導いてくれたリーチェは、魔人族が救援を求めた盟友の姿そのものでしたよ」
「……ぼくは本当にダンを導けたのかなぁ? なんだかずーっとダンに抱きしめてもらっていただけのような気がするよ。今ヴァルゴがしてくれてるみたいにさ……」
家族の中で1番の長身を誇るヴァルゴは、俺を受け入れながらも余裕で俺とリーチェを胸に抱いてくれる。
俺こそちゃんとリーチェのことを抱きしめられていたのか自信無いよ。
自信無いけど、リーチェが抱きしめられていたって感じてくれるなら、こんなに嬉しい事はないね。
ヴァルゴに静かに撫でられながら彼女の中をいっぱいに満たす。
深く大きく息を吐いたあと俺とリーチェが送り出された先は、リーチェとほぼ同サイズであるムーリのマシュマロおっぱいの中だった。
「ふふ。リーチェさんが建国の英雄なのは分かってたんですけど、私にとっては一緒にダンさんにおっぱいを玩具にされる人って認識で、なんだか変な仲間意識みたいなものを感じちゃってましたっ」
「あはは。確かにムーリとはセットで弄ばれることが多かったかも?」
「ダンさん専用おっぱいの同志として、これからも一緒に可愛がってもらいましょうねっ」
「うんうんっ。異種族の男を愛してしまったぼくらのおっぱいを吸うのはもうダンしかいないんだから、ダンには責任を持ってたくさん吸ってもらわなきゃいけないよねぇ?」
……リーチェとムーリって爆乳コンビであると同時に、ナチュラルエロコンビでもある気がするんだよねぇ。
やっぱり根っからエロいからおっぱいが大きくなっちゃうんだろうか? 異性を惹き付ける要素として。
2人のおっぱいが俺専用だなんて夢のようだよ。
責任なんて無くても、生涯全力でしゃぶってあげるからねーっ。
欲しがりムーリの中にたっぷりと注ぎこんであげて、ご要望通り俺専用おっぱいをちゅぱちゅぱしゃぶってあげる。
お腹いっぱいになったムーリはひとまず満足したのか俺達を解放し、解放された俺達はすぐにラトリアに捕まえてもらった。
「英雄譚は偽りでも、リーチェさん本人が敬愛すべき人物であることには変わりありませんよ」
「ラトリアのおかげで、今まで以上に剣の腕が上がったって思えるんだ。だからぼくこそ君を尊敬してる」
ラトリアもヴァルゴも、1000年を生きるエルフ族よりも研鑽を積んでいるっていうのが凄いよなぁ。
種族が一丸となって磨いてきた技術は、たった独りで腕を磨くしかなかったリーチェよりも遥か高みに到達できてたんだもん。
「……だけどムーリさんじゃないですけど、私も結構リーチェさんとセットでおっぱいを吸われてるイメージがあるので……。最近はなんだか英雄ってイメージ持てなくなっちゃってました……。済みません……!」
「はは。気にしないで。英雄って思われるよりも、ダンの女だって思われるほうがずっと嬉しいからっ」
いやーラトリアの母乳ってリーチェのおっぱいと一緒に吸うと、ほんのり甘くて普通に美味しいからさ。
ついついリーチェのおっぱいと一緒にしゃぶっちゃうんだよねぇ。
いつも通り俺とラトリアはお互いの体液をたっぷりと交換し合って、幸せそうに意識を飛ばしたラトリアから身を離し、待ち構えていたエマにリーチェと一緒に抱きしめてもらった。
「リーチェさんに比べれば微々たる年月ですけど、他人の為に自分の人生を捧げる気持ち、私も分かるつもりです。そんなリーチェさんと一緒に同じ男性を愛せること、なんだか凄く嬉しく思いますよ……」
「確かにぼくの方が長く生きてるけど、捧げた人生の割合で言えばエマのほうがよっぽど上でしょ。ぼく以上の苦悩と苦労があったと思う。そんなエマに認めてもらえるのって、なんだか凄く嬉しいよ……」
他人に人生を捧げた者同士、2人にはなにかシンパシーを感じる部分があるのかもしれない。
この2人の人生を取り戻させるのは簡単じゃないかもしれないけれど、俺の魂全てを懸けてでも幸せになってもらわないといけないよなぁ。
俺も自分の気持ちをエマの中に捧げ続けて、エマに生涯の愛を誓う。
ずっとキスをしながらエマを満たしてあげた後は、リーチェと一緒にターニアの胸に抱きしめてもらった。
「リーチェさんのほうがずーっと年上で、そして建国の英雄だってことは分かってるんだけど……。ニーナと一緒にダンさんのお嫁さんとして紹介されたせいで、なんだかリーチェさんのこともずっと娘みたいに思ってたの。もし嫌だったらごめんね?」
「……あはは。嘘でしょ? ダンはぼくにお母さんまで取り戻してくれるの?」
自分からも腕を回し、ターニアにぎゅっと抱きつくリーチェ。
「ターニア、全然嫌なんかじゃないよ。むしろ嬉しいくらいだよ。こうやって抱きしめられるの、なんだか凄く安心するんだ……」
ラトリアだって母親だったんだけれど、ニーナだけが自分の全てだったターニアの母性って凄まじいと思う。
俺だってニーナだけが自分の全てだと思っていたけど、それでも母親であるターニアには敵わないんじゃないかなって思ってしまうくらいに。
ずっと前にこの世を去ったというリーチェの両親。それ以前に、スペルド王国建国と共に袂を分かってしまった両親。
誰よりも寂しがり屋のリーチェは、ずっと家族に飢えていたんだろうね。
みんなが俺と同じくらいリーチェを大切に思ってくれてるのが凄く嬉しい。
だけどリーチェを抱きしめたまま俺を受け入れてくれるのは、流石にちょっと気まずいんだよ?
リーチェとみんなが凄く大切な時間を過ごしている横で腰振ってる俺って、なんか凄く馬鹿みたいじゃない?
安心しきった様子でみんなに抱きしめてもらってるリーチェを見ると、みんなに文句も言えないんだけどさ。
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