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4章 マグエルの外へ2 新たな始まり、新たな出会い
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ブルーヴァたちは何も知らないし、ゴブトゴさんも何も知らないし、登城してもなんの成果も得られなかったのは痛いなぁ。
ま、これ以上長居する意味も無いなら失礼しちゃおう。
「フトーク家への家宅捜索、並びにコイツらへの取調べで何か分かったら、ラトリア様を通じて必ず報告しよう。エルフの里の件についても同様の対応を約束する」
帰る間際に、ゴブトゴさんが俺達と協力してくれることを宣言してくれた。
今日の段階ではなんの情報も得られなかったけれど、将来性まで加味すれば登城した意味はあったかもな。
「私達は今ようやく敵の脅威を自覚した段階なのだ。済まないが少し時間をくれ」
「……了解だよ。俺達のほうでも何か分かったら連絡するね」
協力を約束してくれたゴブトゴさんだけど、随分と悠長な気がするよ。
既に国家機密が流出していて、それを全く把握できていなかったっていうのに、独自調査なんかしている時間的余裕は無いと思うんだけどなぁ。言わないけど。
ゴブトゴさんにコンゴトモヨロシクとだけ返して全員で城を後にし、ヴァルハールではなくマグエルの自宅に、ラトリアとエマも連れて帰還した。
ムーリとターニアさんとも合流して話し合いを……って、もう家の後ろで離れの建設工事が始まってるなぁ……。
まぁいいや。ラトリアとエマも同居できるようになったら手狭になるし、離れの建設は必要なことだったんだと認めよう。
「……とまぁ、お城ではこんなことがあったんだよ」
今回城に同行しなかったムーリとエマのために、城であった騒動を簡単に説明する。
「危ない危ない。もう少しでダンさんが王国を滅ぼしちゃうところだったんですねっ」
「フラッタ様を救っていただきありがとうございます。しかしブルーヴァ様がそんな凶行に及ぶなんて……」
……なんでムーリはちょっと嬉しそうな感じなのよ?
そしてエマはブルーヴァと面識があったらしく、今回のブルーヴァの行動が信じられない様子だ。
ま、人間誰しも魔が差してしまうことはあるからねぇ。
「しっかしさぁ。スペルド王国って無用心すぎない?」
公文書が偽造され、国家機密が流出し、貴族家が利用されまくってるのに、今気付いたところだから時間をくれー、だなんてさぁ?
城の中に敵が潜んでいるのが明らかなのに、なーんか危機感が足りなく感じるんだよなぁ。
「あー、ダンさんと王国民の意識は根本的に違うと思うの」
「え? どういうことターニアさん」
「ダンさんはニーナへの拒絶とか、ティムルちゃんの送ってきた人生、竜爵家の襲撃、ムーリちゃんへの悪徳司祭とか、凄く人の悪意に晒されて今まで生きてきたみたいだけど、王国民にとっての身近な脅威って魔物なの。人間じゃないんだ」
「人間は身近な脅威ではない……?」
「貴族社会で足の引っ張り合いとかはあったけど、それでも命の危険を感じるほどじゃないからね。多分ゴブトゴ様は書類を偽造されたのが分かっても、あまり危機感を感じなかったんだと思うの」
ふぅむ。魔物っていう人類共通の敵がいるから、人間を疑いにくくなってる、みたいなことがあるのかな?
書類を偽造されても直接命に関わるわけじゃないしー? みたいなノリだったのかもしれない。って、正しく危機感の欠如じゃんっ。
……下々の者は内容によっては書類で命を奪われることもあるだろうに、城の連中は奪う側だからどうでも良かったのかもな。
「今回ラトリア様たちが被害に遭ったという報告で、貴族である自分達も決して安全ではなくなったと気付いたはずなんだけど、それでもまだどこか他人事だったんだろうねぇ」
「マジでぇ……? 王国最強の竜爵家が被害に遭っても他人事なのかよぉ……」
「でも城の内部で凶行が発生し、国の機密情報が盗まれていたことが発覚して、ようやく自分のお尻にも火がついたってとこなんじゃないかなー?」
城の連中からしたら、竜爵家を襲った悲劇は報告があがった時点で既に解決済みの案件だったわけだ。
決して軽んじて見ていたわけじゃなかったにしても、どこか対岸の火事を見るような気分だったのかもしれない。
だけどその犯人達が今だ健在であり、自分達の生活にまで敵の魔の手が及んでいる事に気付いて、傍観者から当事者になってしまい慌てふためいているってか。
やれやれと溜め息を吐いていると、少し思案げな様子でラトリアが口を開く。
「ゴブトゴ様が嘘を吐いているようには見えませんでした。スペルド王国の宰相を任され、王に代わって実務を取り仕切るゴブトゴ様は、恐らく敵とは無関係なのではないかと思います」
「へぇ~。ゴブトゴさんってこの国の宰相様だったのね」
この国の宰相様に思いっきりタメ口で会話しちゃったけど大丈夫かな? ゴブトゴさんが気分を害した様子は無かったし、多分大丈夫だと思うけど。
そして俺もラトリアと同意見だ。ゴブトゴさんは敵とは通じていないと思う。ゴブトゴさんには悪意も無かったし、不自然に感じる点もなかったからね。
敵はかなり慎重で、竜爵家では声すら発しないほどに徹底して正体を隠している。
もしもゴブトゴさんが敵だった場合、初対面で仕合わせの暴君相手に変な印象を持たせようとはしないはずだ。
宰相であるゴブトゴさんが敵に操られている可能性も無くはないけど……。
この国の実質的なトップであるゴブトゴさんを捨て駒にするのはあまりにも勿体無いよな。少なくとも俺なら捨て駒にはしない。
恐らくブルーヴァは捨て駒にされたんだろうけれど、あれはマインドロードの難を逃れたフラッタを標的にしたものであって、仕合わせの暴君を狙ったものではなかったんじゃないかな。
城に潜んでいると思われる敵対勢力に、俺達の存在はまだ認識されていない気がするね。
まだ姿の見えない敵の事に思いを巡らせていると、他のメンバーも城での騒動の感想を語りだす。
「お城で思ったよりも情報が得られなかったのは残念だったね。フラッタの婚約者問題が片付いたのは良かったけど、後は何も進まなかったかな?」
「城の内部の杜撰さと、王の無能さを見せ付けられただけだったわねぇ……」
ニーナの言う通り、情報的には何の収穫もなかったのは痛かったな。
城に行ったら何かが進展するって期待してた部分はあったのに、国の実質的なトップのゴブトゴさんでさえなにも分かってないんだもんね。
「陛下の女好きも割と有名な話なんだけど……。目の前で見せられるとゲンナリしちゃうわぁ」
「国王の女好きって有名な話なのか……」
がっくりと肩を落として疲れたように首を振るティムル。
ティムルお姉さんは美人だから、エロジジイに絡まれる確率高くて大変だ。
「妾も不用意にステータスプレートを渡してしまったのは反省点なのじゃ。でもダンに2度も婚姻を望まれたことは役得だったのじゃーっ!」
可愛い俺のフラッタになら、何度だって婚姻を申し込むよーっ!
こんな可愛いフラッタに2度もプロポーズ出来たなんて、俺こそ役得すぎるよーっ! よしよしなでなで。
「国がマジックアイテムを開発してるのは知ってたけど、強制的に奴隷契約を結べるマジックアイテムなんて危険すぎるね。ゴブトゴさんの言い分ならもうぼく達には危険は無さそうだけど……」
「だな。スレイブシンボルの性能的には、もう俺達が隷属化せられることは無いはずだ」
「でも油断するわけにはいかないよ。流出先で改良が進められている可能性は低くないからね」
そしてリーチェの言う通り、流出先で改良が進んでいる可能性があるのが厄介なんだよなぁ。
単純にマジックアイテムの現品が盗まれたって話のほうがまだマシだよ。
「んー、私もガリアの件があるのであまり滅多な事は言えないんですけど……」
……ムーリ。考え込むのはいいけど、腕を組むのは自重してくれない?
ただでさえ凶悪なお前のおっぱいが、凶器を通り越して兵器みたいになってるからね?
「ダンさんが悪意に敏感って言うより、他の人が悪意に鈍感すぎるような気がしてしまいますね。人の悪意に対して、無防備で無関心で無頓着すぎると言いますか……」
「ムーリの言っている事、私も分かります。私たち守人は、バロール族がスペルド王国から協力者を連れて帰ると信じて疑っておりませんでしたから……」
悪意に対して無頓着と言われるとしっくり来るな。まさに守人達がそんな感じだったもんね。
ムーリの言葉に俺と同じ感想を抱いたヴァルゴが、自省を込めて言葉を漏らす。
「バロール族が人知れず消息を絶ち、国の最高権力者さえそれを知らないという事実……。敵が上手という事もあるのでしょうが、それ以上に私達守人側の意識が甘すぎました……」
トライラム教会の人間もそうなんだけど、高潔すぎて人の悪意を想像できない人が多いんだろうね、この世界は。
それはある意味優しい世界なのかもしれないけれど、悪人にとっては天国のような場所でもあるわけだ。
この世界は悪意を持たない弱者と、悪意に塗れた権力者で構成されているみたいだなぁ。
「ちょっ、ダンさん……! 困ります……! 困りますよぉ……!」
みんなにお茶を淹れてくれたエマを膝の上に座らせて、ワタワタと慌てるエマをバックハグでぎゅーっと抱き締める。
ラトリアやフラッタを差し置いて自分が抱き締められている状況に、エマはどうしていいか分からない様子だ。可愛い。
そんな可愛いエマを抱きしめながら、俺は1つの覚悟を決める。
「エマやラトリア、ひょっとしたらムーリにも言ってなかったかもしれないけど……。俺にはちょっと変わった能力が備わってるんだ」
俺が持っているチートスキルについて、3人にも教えておくべきだよな。
ムーリは言うに及ばず、ラトリアとエマももう家族と言っていいだろうから。
「変わった能力、ですか?」
「うん。俺は分析官って職業のスキルで、相手の職業や装備を盗み見る事が出来るし、法王の職業スキルでいつでも転職するすることが出来るんだ」
「えっ……!? い、いつでも転職を、ですかっ……!?」
「「あ~、なるほどぉ……」」
エマは驚いてくれたけど、ムーリとラトリアは得心がいったという感じかな。
ムーリとラトリアは好色家を浸透させたりもしてるからなぁ。ラトリアの好色家浸透はシークレットクエストだったけど。
「でもダンさん。今まで秘密にしていたのに、なんでこのタイミングで打ち明けたんですか?」
「これから少しの間、定期的に魔人族の集落を尋ねて、転職の面倒を見なければならないんだ。だから家族には事情を知っておいてもらおうと思ってさ」
もう守人たちに職業設定を解禁してるんだから、家族であるムーリに内緒にしておきたくなかったんだよーっ。
ヴァルゴの出身地である聖域の樹海の魔人族たちはスペルド王国民じゃないので、少なくとも現時点では転職に各種ギルドを利用することが出来ない。
しかし彼らの生活圏はアウターの内部だ。普通に生活しているだけで魔物と戦う機会は多いはず。
おかげで今後も職業の浸透はどんどん進んでいくだろうから、俺が面倒を見てあげるしかないのだ。現状は。
とりあえず、毎月1回くらいのペースで行くべきかな?
でもカランさん張り切ってたからなぁ……。もっと早くいかないとダメかも?
鑑定と職業設定のカミングアウトを無事に終えたら、今後の方針を改めて確認し合う。
「次の目的はシルヴァの行方を捜し、可能なら救出してルーナ家の当主にすることだね」
「ようやく……、ようやく兄上の捜索に本格的に取り掛かるのじゃなっ!」
「お城で何の進展も無かったのは痛かったけど、キャリアさんのほうで何か掴んでるかもしれない。ティムル、キャリアさんに確認しておいてくれる?」
「了解よ。明日会いに行ってくるわねー」
「もう俺たちは移動魔法も問題なく使えるから、王国中で地道に似顔絵を見せて聞いて回ってもいい。なんとかシルヴァの行方の手がかりを探そう」
魔人族の抱える問題も無視できないけれど、シルヴァの生存は時間が経つほど絶望的になってしまうからな。最優先で捜索に取り掛からないといけない。
主人を亡くしたラトリアと、父を亡くしたフラッタに、これ以上の悲しみを背負わせるわけにはいかないよ。
シルヴァを助けて幸せいっぱいのソクトルーナ母娘を、俺の気持ちという名の白濁した液体でお腹いっぱいにしてあげたいなぁ。
「あと出来ればエルフの里に行きたいところだよね。シルヴァを隠している相手にはエルフがいる可能性が高いらしいし、マジックアイテムの製作もエルフは詳しいそうだから、エルフの協力は不可欠だ」
「ごめんね。ぼくが里に取り次げれば話が早かったんだけど……」
「ははっ。そのリーチェの事情を知りたいからエルフの里に行くんだってば。それにトライラムフォロワーの為に、各種魔法士の転職魔法陣を利用できるようにしてあげたいしさ」
エルフの里に行く目的は、リーチェの事情を知りたいというのが大きい。
早くリーチェの問題を解決して、小麦色のリーチェの中を真っ白に染めてあげたいのだ。
それにリーチェの話、結構違和感を覚えることが多いんだよな。
アウターエフェクトを倒したことがないとか、ガルクーザと戦っているはずなのにイントルーダーの出現予兆を見たことがないとかさ。
いや、ガルクーザは既に外で暴れ回っていたんだから、出現予兆を知らなくても不思議はないのか?
なんにしても、建国の英雄のパーティ名が伝わっていないことや、リーチェの王位継承権が剥奪されエルフの里を追放されている事など、建国の英雄譚には謎が多い。
当事者のリーチェが生きているんだから、他にも当時を知るエルフは沢山いる筈だ。エルフの里に行ければ、きっとリーチェの事情に迫ることが出来るはず。
……今回の登城みたいに、空振りに終わらないといいんだけどぉ?
「それと仕合わせの暴君の戦力アップは急務だね。俺の装備品の更新、ニーナの専用職業の捜索、ティムルの魔導師浸透、ヴァルゴの職業浸透。これらはなるべく優先して進めなきゃいけないよ」
「うんうんっ。特にダンの武器は早めに更新しておきたいよねっ」
「そうじゃそうじゃっ。現状ダンの聖銀武器が最も性能が低いからのぅ」
二ーナとフラッタの好色家姉妹が、俺の武器の更新を急かしてくる。
アレだけ苦労して素材を集めた聖銀武器が、とうとう型落ち品になってしまったんだなぁ。
でも竜王戦で、イントルーダーには聖銀武器じゃ傷を付けられないことが分かったからな。イントルーダー戦を基準とするなら、まずは武器だけでも神鉄にしておきたいところだね。
「双竜の顎や傾国の姫君にはそこまでの戦闘力は求めないけれど、仕合わせの暴君は全員が1人でもアウターエフェクトを複数体倒せるような実力を身につけてもらうからね」
「望む所です。ダン様に捧げた私の槍、存分に振るわせていただきますよっ」
「リーチェを嫁に貰った以上、ガルクーザと相対するくらいの覚悟と想定は持っていて欲しい。頼りにさせてね?」
「「「はいっ!」」」
力強く頷きを返してくれるみんなが頼もしい。
そんなみんなの見ている前で、バックハグしたエマのおっぱいを後ろから左手でもみもみして、右手は侍女服のスカートの中に潜り込ませてエマの入り口を擦ったり突っついたりして刺激する。
「んっ……! は、んんっ……!」
必死に声を殺して耐えるエマが可愛い。どこまで我慢できるかなー?
左手さんも侍女服の隙間から中に潜ってもらって、硬くなったエマの乳首をくにくにと直接弄る。
エマの乳首の硬さと下半身の湿り気を確かめながら、思いついたことを口にする。
「そうそう。フロイさんの話では、開拓村の再建の目処は立ってないっていうしさ。開拓村跡地に、魔人族たちが王国に入るための玄関口を作りたいと思うんだよね」
「玄関口って?」
「魔人族たちは王国の常識が分からないからね。そんな魔人族を案内するための村を用意してあげたいなってさ」
俺が転移したせいで滅んだわけではないらしいけれど。
失われた人たちの命が帰ってくる事はないけれど。
それでもあの場所の復興くらいなら、今からでも出来るかもしれないから。
「ラトリア。ゴブトゴさんに連絡して、開拓村跡地の開発の許可を貰えないか聞いてみてくれる?」
「む、村の開発許可って……。そ、そんな気軽に村を1つ作っちゃうわけぇ……?」
いやいやティムル。気軽に言っているわけでは無いんだよ?
俺の贖罪的な意味を抜きにしても、魔人族とスペルド王国の橋渡し的な場所は必要になってくるはずだし、そうなると開拓村跡地の場所は都合が良くってさぁ。
「開発の理由は、侵食の森で暮らす守人の魔人族たちが王国に来る際の玄関的な場所を作りたいってことで。費用なんかは全部こっちで出すから、国は許可だけくれればいいって伝えて欲しい」
「分かりました。侵食の森の拡張はゴブトゴ様も頭を悩ましていたでしょうから、勝手に開発をしてくれるなら渡りに船の話だと思います。恐らくはすぐに許可を貰えるかと思いますよ」
早速連絡しておきますね、と頷くラトリア。
ゴブトゴさんにとっても都合が良いみたいだけど、俺たちにとってもアホみたいに稼いだ金を放出できるいい機会でもある。
1000人近い守人たちが王国と関わり始めるのだから、流通するお金は多い方がいいだろう。
「あ、ダン。ちょうど良かった。もし大工さんを呼ぶなら、私の家に井戸を掘ってもらってもいいかな?」
「はは。ニーナの家のことを俺に許可を取らなくても良いんだよー?」
「私の家はもうダンの家でもあるんだからねっ? でも、みんなをあの家に呼ぶ前に少し建て直そうって母さんと話してたの。今のあの家、ちょっと狭すぎるから」
「ふむふむ。建て直すなら俺も手伝おうか?」
「ふふ。ダーメ。ダンには完成を楽しみにしていて欲しいのっ」
おお……、ニーナが俺と積極的に別行動を取ろうとしてるの、結構感動するなぁ。
「必要な物があったらちゃんと言うから、私と母さんの好きにさせてくれる?」
「了解だよ。楽しみにして待ってるね」
楽しみにしていて欲しいと言われたら、素直に待つしかないよね。
それにあそこはニーナとターニアさんの家なんだから、2人の自由にしてもらっても何も問題ないってば。
「は、うんっ……! んあぁっ……!」
エマの中に侵入した指先が、彼女の気持ちよくなる部分をかりかりと引っかいたりしながら、じゅぼじゅぼと激しく出入りする。
エマは必死に我慢しているけど、口の端から漏れる吐息に甘さが混じってきたね。
「もしも許可が下りたら、開発の指揮はティムルにお願いしていいかな? 大工さんとか護衛の戦闘職の雇用とか、俺がやっても上手く回せる自信が無いし。ティムルの職業浸透には支障をきたさないようにするからさ」
「あはーっ。ドワーフとしての腕を極めさせてもらっただけでも死ぬほど幸せなのに、ダンったら商人としての道まで極めさせてくれるっていうのーっ?」
「そんないいものじゃないってば。自分にはできないからティムルにお願いしたいだけだよ」
「ふふ、了解よダン。貴方の信頼に応えられるように全力を尽くすわ。だけどダンにも色々手伝ってもらうと思うからね?」
ティムルお姉さんが頑張ってくれるなら百人力だよ。
色々なこともエロエロなことも全力で協力させてもらいますってば。
「登城も無事に……かどうかは微妙だけど済んだし、俺はこれからスポットに入って、エマの好色家を浸透させてくるね。帰ったらエマもみんなについてこれるようになってると思う」
「む? エマももう好色家になれるのかのう?」
「うん。初めて抱いた時にラトリアと一緒に散々貪ってあげたからねっ」
「あ~……。ダンさんとエマに散々おっぱいを飲まれたんでしたねぇ……」
「はっ、はうぅ……! そ、その節はすみませんでし……、あっあっあっ、あぁんっ!」
俺と一緒にラトリアを責め抜いた事を今更恥ずかしがるエマにひたすらイタズラをしつつ、エマと2人でスポットの最深部に転移した。
クチュクチュジュボジュボとエマの中に指を潜らせながらお姫様抱っこして、最深部に着いたら更にキスをして上下のお口を可愛がってあげる。
43年間も使われていなかったんだから、1秒だって無駄に出来ないよね。
めろめろでグチョグチョのエマを好色家にして、まずは近場の敵をクルセイドロアで吹き飛ばす。
ドロップアイテムを回収したらエマを地面に押し倒して、彼女の中をいっぱいになるまで満たしてあげる。43年間も使われてなかったんだから以下略ってね。
「ま、待っ……! こ、こんなところで何回……、あああああっ!」
魔物が集まってきたら体を離し、クルセイドロアで瞬殺。
ドロップアイテムを回収し終えたらエマの中に潜り込んで、好色家の補正を確かめるかのように彼女の中を執拗にノックする。
貫かれる時間に対して休憩が短すぎて、彼女の中からはとめどなく俺の想いが溢れ続けてしまっているけど、溢れる度に注ぎ直している為にエマは完全にグロッキー状態だ。
ああエマ。最高に気持ちいいよ。俺のために今まで綺麗な体のままでいてくれてありがとう。
俺専用のエマの体、暇さえあれば貪るように楽しませてもらうからね。
好色家が浸透を終えてから聖騎士に戻して、帰還する前にエマを思い切り抉りながらたっぷりと注ぎ込んであげる。
注ぎながらぐりぐりと押し付けるように奥を抉ってやると、エマもその動きに応えて強く吸い付いてきてくれて最高に気持ちいい。
「たっだいまーっ! さぁスポットでついた汚れを落そうねーっ」
「待ってぇ……! やす、休ませ……。んっ、ああぁっ……!」
ダウンしたエマを連れて帰り、浴室で体の内側も外側も丹念に擦ってあげたあと、内側も外側も泡とか別の液体で真っ白に染めあげる。
エマ。病気耐性も付いたし精力増進も付いたし、長生きしていっぱい俺に愛されてね。
「みんなお待たせ! みんなのこともいーっぱい可愛がってあげるからねっ」
「ダンーっ! 今宵は妾の新婚初夜なのじゃーっ!」
寝室でみんなと合流して、いつも通りみんなの中を全力で満たしていく。
今日は2度目の婚姻を申し込んだフラッタがとても盛り上がってくれたので、世界一可愛いフラッタの狭くてキツい1番深いところをグチュグチュと何度もノックしながら、彼女の中を何度もいっぱいにしてあげた。
フラッタ。お前は俺のものだ。絶対に誰にも奪わせないから。
お前は俺のものだって、しっかりマーキングしておいてあげるからねー。
俺と同じ匂いがしてくるくらいに、フラッタの外側も中側も俺の体液塗れにしてあげるよ。
一瞬とは言え、別の男に奪われてごめん。
もっともっと強くなって、大好きなみんなをこの世の全てから必ず守り抜いてみせるから。
その燃えるような覚悟と決意を、フラッタの中に溢れるくらいにドクドク注ぎこんであげるのだった。
ま、これ以上長居する意味も無いなら失礼しちゃおう。
「フトーク家への家宅捜索、並びにコイツらへの取調べで何か分かったら、ラトリア様を通じて必ず報告しよう。エルフの里の件についても同様の対応を約束する」
帰る間際に、ゴブトゴさんが俺達と協力してくれることを宣言してくれた。
今日の段階ではなんの情報も得られなかったけれど、将来性まで加味すれば登城した意味はあったかもな。
「私達は今ようやく敵の脅威を自覚した段階なのだ。済まないが少し時間をくれ」
「……了解だよ。俺達のほうでも何か分かったら連絡するね」
協力を約束してくれたゴブトゴさんだけど、随分と悠長な気がするよ。
既に国家機密が流出していて、それを全く把握できていなかったっていうのに、独自調査なんかしている時間的余裕は無いと思うんだけどなぁ。言わないけど。
ゴブトゴさんにコンゴトモヨロシクとだけ返して全員で城を後にし、ヴァルハールではなくマグエルの自宅に、ラトリアとエマも連れて帰還した。
ムーリとターニアさんとも合流して話し合いを……って、もう家の後ろで離れの建設工事が始まってるなぁ……。
まぁいいや。ラトリアとエマも同居できるようになったら手狭になるし、離れの建設は必要なことだったんだと認めよう。
「……とまぁ、お城ではこんなことがあったんだよ」
今回城に同行しなかったムーリとエマのために、城であった騒動を簡単に説明する。
「危ない危ない。もう少しでダンさんが王国を滅ぼしちゃうところだったんですねっ」
「フラッタ様を救っていただきありがとうございます。しかしブルーヴァ様がそんな凶行に及ぶなんて……」
……なんでムーリはちょっと嬉しそうな感じなのよ?
そしてエマはブルーヴァと面識があったらしく、今回のブルーヴァの行動が信じられない様子だ。
ま、人間誰しも魔が差してしまうことはあるからねぇ。
「しっかしさぁ。スペルド王国って無用心すぎない?」
公文書が偽造され、国家機密が流出し、貴族家が利用されまくってるのに、今気付いたところだから時間をくれー、だなんてさぁ?
城の中に敵が潜んでいるのが明らかなのに、なーんか危機感が足りなく感じるんだよなぁ。
「あー、ダンさんと王国民の意識は根本的に違うと思うの」
「え? どういうことターニアさん」
「ダンさんはニーナへの拒絶とか、ティムルちゃんの送ってきた人生、竜爵家の襲撃、ムーリちゃんへの悪徳司祭とか、凄く人の悪意に晒されて今まで生きてきたみたいだけど、王国民にとっての身近な脅威って魔物なの。人間じゃないんだ」
「人間は身近な脅威ではない……?」
「貴族社会で足の引っ張り合いとかはあったけど、それでも命の危険を感じるほどじゃないからね。多分ゴブトゴ様は書類を偽造されたのが分かっても、あまり危機感を感じなかったんだと思うの」
ふぅむ。魔物っていう人類共通の敵がいるから、人間を疑いにくくなってる、みたいなことがあるのかな?
書類を偽造されても直接命に関わるわけじゃないしー? みたいなノリだったのかもしれない。って、正しく危機感の欠如じゃんっ。
……下々の者は内容によっては書類で命を奪われることもあるだろうに、城の連中は奪う側だからどうでも良かったのかもな。
「今回ラトリア様たちが被害に遭ったという報告で、貴族である自分達も決して安全ではなくなったと気付いたはずなんだけど、それでもまだどこか他人事だったんだろうねぇ」
「マジでぇ……? 王国最強の竜爵家が被害に遭っても他人事なのかよぉ……」
「でも城の内部で凶行が発生し、国の機密情報が盗まれていたことが発覚して、ようやく自分のお尻にも火がついたってとこなんじゃないかなー?」
城の連中からしたら、竜爵家を襲った悲劇は報告があがった時点で既に解決済みの案件だったわけだ。
決して軽んじて見ていたわけじゃなかったにしても、どこか対岸の火事を見るような気分だったのかもしれない。
だけどその犯人達が今だ健在であり、自分達の生活にまで敵の魔の手が及んでいる事に気付いて、傍観者から当事者になってしまい慌てふためいているってか。
やれやれと溜め息を吐いていると、少し思案げな様子でラトリアが口を開く。
「ゴブトゴ様が嘘を吐いているようには見えませんでした。スペルド王国の宰相を任され、王に代わって実務を取り仕切るゴブトゴ様は、恐らく敵とは無関係なのではないかと思います」
「へぇ~。ゴブトゴさんってこの国の宰相様だったのね」
この国の宰相様に思いっきりタメ口で会話しちゃったけど大丈夫かな? ゴブトゴさんが気分を害した様子は無かったし、多分大丈夫だと思うけど。
そして俺もラトリアと同意見だ。ゴブトゴさんは敵とは通じていないと思う。ゴブトゴさんには悪意も無かったし、不自然に感じる点もなかったからね。
敵はかなり慎重で、竜爵家では声すら発しないほどに徹底して正体を隠している。
もしもゴブトゴさんが敵だった場合、初対面で仕合わせの暴君相手に変な印象を持たせようとはしないはずだ。
宰相であるゴブトゴさんが敵に操られている可能性も無くはないけど……。
この国の実質的なトップであるゴブトゴさんを捨て駒にするのはあまりにも勿体無いよな。少なくとも俺なら捨て駒にはしない。
恐らくブルーヴァは捨て駒にされたんだろうけれど、あれはマインドロードの難を逃れたフラッタを標的にしたものであって、仕合わせの暴君を狙ったものではなかったんじゃないかな。
城に潜んでいると思われる敵対勢力に、俺達の存在はまだ認識されていない気がするね。
まだ姿の見えない敵の事に思いを巡らせていると、他のメンバーも城での騒動の感想を語りだす。
「お城で思ったよりも情報が得られなかったのは残念だったね。フラッタの婚約者問題が片付いたのは良かったけど、後は何も進まなかったかな?」
「城の内部の杜撰さと、王の無能さを見せ付けられただけだったわねぇ……」
ニーナの言う通り、情報的には何の収穫もなかったのは痛かったな。
城に行ったら何かが進展するって期待してた部分はあったのに、国の実質的なトップのゴブトゴさんでさえなにも分かってないんだもんね。
「陛下の女好きも割と有名な話なんだけど……。目の前で見せられるとゲンナリしちゃうわぁ」
「国王の女好きって有名な話なのか……」
がっくりと肩を落として疲れたように首を振るティムル。
ティムルお姉さんは美人だから、エロジジイに絡まれる確率高くて大変だ。
「妾も不用意にステータスプレートを渡してしまったのは反省点なのじゃ。でもダンに2度も婚姻を望まれたことは役得だったのじゃーっ!」
可愛い俺のフラッタになら、何度だって婚姻を申し込むよーっ!
こんな可愛いフラッタに2度もプロポーズ出来たなんて、俺こそ役得すぎるよーっ! よしよしなでなで。
「国がマジックアイテムを開発してるのは知ってたけど、強制的に奴隷契約を結べるマジックアイテムなんて危険すぎるね。ゴブトゴさんの言い分ならもうぼく達には危険は無さそうだけど……」
「だな。スレイブシンボルの性能的には、もう俺達が隷属化せられることは無いはずだ」
「でも油断するわけにはいかないよ。流出先で改良が進められている可能性は低くないからね」
そしてリーチェの言う通り、流出先で改良が進んでいる可能性があるのが厄介なんだよなぁ。
単純にマジックアイテムの現品が盗まれたって話のほうがまだマシだよ。
「んー、私もガリアの件があるのであまり滅多な事は言えないんですけど……」
……ムーリ。考え込むのはいいけど、腕を組むのは自重してくれない?
ただでさえ凶悪なお前のおっぱいが、凶器を通り越して兵器みたいになってるからね?
「ダンさんが悪意に敏感って言うより、他の人が悪意に鈍感すぎるような気がしてしまいますね。人の悪意に対して、無防備で無関心で無頓着すぎると言いますか……」
「ムーリの言っている事、私も分かります。私たち守人は、バロール族がスペルド王国から協力者を連れて帰ると信じて疑っておりませんでしたから……」
悪意に対して無頓着と言われるとしっくり来るな。まさに守人達がそんな感じだったもんね。
ムーリの言葉に俺と同じ感想を抱いたヴァルゴが、自省を込めて言葉を漏らす。
「バロール族が人知れず消息を絶ち、国の最高権力者さえそれを知らないという事実……。敵が上手という事もあるのでしょうが、それ以上に私達守人側の意識が甘すぎました……」
トライラム教会の人間もそうなんだけど、高潔すぎて人の悪意を想像できない人が多いんだろうね、この世界は。
それはある意味優しい世界なのかもしれないけれど、悪人にとっては天国のような場所でもあるわけだ。
この世界は悪意を持たない弱者と、悪意に塗れた権力者で構成されているみたいだなぁ。
「ちょっ、ダンさん……! 困ります……! 困りますよぉ……!」
みんなにお茶を淹れてくれたエマを膝の上に座らせて、ワタワタと慌てるエマをバックハグでぎゅーっと抱き締める。
ラトリアやフラッタを差し置いて自分が抱き締められている状況に、エマはどうしていいか分からない様子だ。可愛い。
そんな可愛いエマを抱きしめながら、俺は1つの覚悟を決める。
「エマやラトリア、ひょっとしたらムーリにも言ってなかったかもしれないけど……。俺にはちょっと変わった能力が備わってるんだ」
俺が持っているチートスキルについて、3人にも教えておくべきだよな。
ムーリは言うに及ばず、ラトリアとエマももう家族と言っていいだろうから。
「変わった能力、ですか?」
「うん。俺は分析官って職業のスキルで、相手の職業や装備を盗み見る事が出来るし、法王の職業スキルでいつでも転職するすることが出来るんだ」
「えっ……!? い、いつでも転職を、ですかっ……!?」
「「あ~、なるほどぉ……」」
エマは驚いてくれたけど、ムーリとラトリアは得心がいったという感じかな。
ムーリとラトリアは好色家を浸透させたりもしてるからなぁ。ラトリアの好色家浸透はシークレットクエストだったけど。
「でもダンさん。今まで秘密にしていたのに、なんでこのタイミングで打ち明けたんですか?」
「これから少しの間、定期的に魔人族の集落を尋ねて、転職の面倒を見なければならないんだ。だから家族には事情を知っておいてもらおうと思ってさ」
もう守人たちに職業設定を解禁してるんだから、家族であるムーリに内緒にしておきたくなかったんだよーっ。
ヴァルゴの出身地である聖域の樹海の魔人族たちはスペルド王国民じゃないので、少なくとも現時点では転職に各種ギルドを利用することが出来ない。
しかし彼らの生活圏はアウターの内部だ。普通に生活しているだけで魔物と戦う機会は多いはず。
おかげで今後も職業の浸透はどんどん進んでいくだろうから、俺が面倒を見てあげるしかないのだ。現状は。
とりあえず、毎月1回くらいのペースで行くべきかな?
でもカランさん張り切ってたからなぁ……。もっと早くいかないとダメかも?
鑑定と職業設定のカミングアウトを無事に終えたら、今後の方針を改めて確認し合う。
「次の目的はシルヴァの行方を捜し、可能なら救出してルーナ家の当主にすることだね」
「ようやく……、ようやく兄上の捜索に本格的に取り掛かるのじゃなっ!」
「お城で何の進展も無かったのは痛かったけど、キャリアさんのほうで何か掴んでるかもしれない。ティムル、キャリアさんに確認しておいてくれる?」
「了解よ。明日会いに行ってくるわねー」
「もう俺たちは移動魔法も問題なく使えるから、王国中で地道に似顔絵を見せて聞いて回ってもいい。なんとかシルヴァの行方の手がかりを探そう」
魔人族の抱える問題も無視できないけれど、シルヴァの生存は時間が経つほど絶望的になってしまうからな。最優先で捜索に取り掛からないといけない。
主人を亡くしたラトリアと、父を亡くしたフラッタに、これ以上の悲しみを背負わせるわけにはいかないよ。
シルヴァを助けて幸せいっぱいのソクトルーナ母娘を、俺の気持ちという名の白濁した液体でお腹いっぱいにしてあげたいなぁ。
「あと出来ればエルフの里に行きたいところだよね。シルヴァを隠している相手にはエルフがいる可能性が高いらしいし、マジックアイテムの製作もエルフは詳しいそうだから、エルフの協力は不可欠だ」
「ごめんね。ぼくが里に取り次げれば話が早かったんだけど……」
「ははっ。そのリーチェの事情を知りたいからエルフの里に行くんだってば。それにトライラムフォロワーの為に、各種魔法士の転職魔法陣を利用できるようにしてあげたいしさ」
エルフの里に行く目的は、リーチェの事情を知りたいというのが大きい。
早くリーチェの問題を解決して、小麦色のリーチェの中を真っ白に染めてあげたいのだ。
それにリーチェの話、結構違和感を覚えることが多いんだよな。
アウターエフェクトを倒したことがないとか、ガルクーザと戦っているはずなのにイントルーダーの出現予兆を見たことがないとかさ。
いや、ガルクーザは既に外で暴れ回っていたんだから、出現予兆を知らなくても不思議はないのか?
なんにしても、建国の英雄のパーティ名が伝わっていないことや、リーチェの王位継承権が剥奪されエルフの里を追放されている事など、建国の英雄譚には謎が多い。
当事者のリーチェが生きているんだから、他にも当時を知るエルフは沢山いる筈だ。エルフの里に行ければ、きっとリーチェの事情に迫ることが出来るはず。
……今回の登城みたいに、空振りに終わらないといいんだけどぉ?
「それと仕合わせの暴君の戦力アップは急務だね。俺の装備品の更新、ニーナの専用職業の捜索、ティムルの魔導師浸透、ヴァルゴの職業浸透。これらはなるべく優先して進めなきゃいけないよ」
「うんうんっ。特にダンの武器は早めに更新しておきたいよねっ」
「そうじゃそうじゃっ。現状ダンの聖銀武器が最も性能が低いからのぅ」
二ーナとフラッタの好色家姉妹が、俺の武器の更新を急かしてくる。
アレだけ苦労して素材を集めた聖銀武器が、とうとう型落ち品になってしまったんだなぁ。
でも竜王戦で、イントルーダーには聖銀武器じゃ傷を付けられないことが分かったからな。イントルーダー戦を基準とするなら、まずは武器だけでも神鉄にしておきたいところだね。
「双竜の顎や傾国の姫君にはそこまでの戦闘力は求めないけれど、仕合わせの暴君は全員が1人でもアウターエフェクトを複数体倒せるような実力を身につけてもらうからね」
「望む所です。ダン様に捧げた私の槍、存分に振るわせていただきますよっ」
「リーチェを嫁に貰った以上、ガルクーザと相対するくらいの覚悟と想定は持っていて欲しい。頼りにさせてね?」
「「「はいっ!」」」
力強く頷きを返してくれるみんなが頼もしい。
そんなみんなの見ている前で、バックハグしたエマのおっぱいを後ろから左手でもみもみして、右手は侍女服のスカートの中に潜り込ませてエマの入り口を擦ったり突っついたりして刺激する。
「んっ……! は、んんっ……!」
必死に声を殺して耐えるエマが可愛い。どこまで我慢できるかなー?
左手さんも侍女服の隙間から中に潜ってもらって、硬くなったエマの乳首をくにくにと直接弄る。
エマの乳首の硬さと下半身の湿り気を確かめながら、思いついたことを口にする。
「そうそう。フロイさんの話では、開拓村の再建の目処は立ってないっていうしさ。開拓村跡地に、魔人族たちが王国に入るための玄関口を作りたいと思うんだよね」
「玄関口って?」
「魔人族たちは王国の常識が分からないからね。そんな魔人族を案内するための村を用意してあげたいなってさ」
俺が転移したせいで滅んだわけではないらしいけれど。
失われた人たちの命が帰ってくる事はないけれど。
それでもあの場所の復興くらいなら、今からでも出来るかもしれないから。
「ラトリア。ゴブトゴさんに連絡して、開拓村跡地の開発の許可を貰えないか聞いてみてくれる?」
「む、村の開発許可って……。そ、そんな気軽に村を1つ作っちゃうわけぇ……?」
いやいやティムル。気軽に言っているわけでは無いんだよ?
俺の贖罪的な意味を抜きにしても、魔人族とスペルド王国の橋渡し的な場所は必要になってくるはずだし、そうなると開拓村跡地の場所は都合が良くってさぁ。
「開発の理由は、侵食の森で暮らす守人の魔人族たちが王国に来る際の玄関的な場所を作りたいってことで。費用なんかは全部こっちで出すから、国は許可だけくれればいいって伝えて欲しい」
「分かりました。侵食の森の拡張はゴブトゴ様も頭を悩ましていたでしょうから、勝手に開発をしてくれるなら渡りに船の話だと思います。恐らくはすぐに許可を貰えるかと思いますよ」
早速連絡しておきますね、と頷くラトリア。
ゴブトゴさんにとっても都合が良いみたいだけど、俺たちにとってもアホみたいに稼いだ金を放出できるいい機会でもある。
1000人近い守人たちが王国と関わり始めるのだから、流通するお金は多い方がいいだろう。
「あ、ダン。ちょうど良かった。もし大工さんを呼ぶなら、私の家に井戸を掘ってもらってもいいかな?」
「はは。ニーナの家のことを俺に許可を取らなくても良いんだよー?」
「私の家はもうダンの家でもあるんだからねっ? でも、みんなをあの家に呼ぶ前に少し建て直そうって母さんと話してたの。今のあの家、ちょっと狭すぎるから」
「ふむふむ。建て直すなら俺も手伝おうか?」
「ふふ。ダーメ。ダンには完成を楽しみにしていて欲しいのっ」
おお……、ニーナが俺と積極的に別行動を取ろうとしてるの、結構感動するなぁ。
「必要な物があったらちゃんと言うから、私と母さんの好きにさせてくれる?」
「了解だよ。楽しみにして待ってるね」
楽しみにしていて欲しいと言われたら、素直に待つしかないよね。
それにあそこはニーナとターニアさんの家なんだから、2人の自由にしてもらっても何も問題ないってば。
「は、うんっ……! んあぁっ……!」
エマの中に侵入した指先が、彼女の気持ちよくなる部分をかりかりと引っかいたりしながら、じゅぼじゅぼと激しく出入りする。
エマは必死に我慢しているけど、口の端から漏れる吐息に甘さが混じってきたね。
「もしも許可が下りたら、開発の指揮はティムルにお願いしていいかな? 大工さんとか護衛の戦闘職の雇用とか、俺がやっても上手く回せる自信が無いし。ティムルの職業浸透には支障をきたさないようにするからさ」
「あはーっ。ドワーフとしての腕を極めさせてもらっただけでも死ぬほど幸せなのに、ダンったら商人としての道まで極めさせてくれるっていうのーっ?」
「そんないいものじゃないってば。自分にはできないからティムルにお願いしたいだけだよ」
「ふふ、了解よダン。貴方の信頼に応えられるように全力を尽くすわ。だけどダンにも色々手伝ってもらうと思うからね?」
ティムルお姉さんが頑張ってくれるなら百人力だよ。
色々なこともエロエロなことも全力で協力させてもらいますってば。
「登城も無事に……かどうかは微妙だけど済んだし、俺はこれからスポットに入って、エマの好色家を浸透させてくるね。帰ったらエマもみんなについてこれるようになってると思う」
「む? エマももう好色家になれるのかのう?」
「うん。初めて抱いた時にラトリアと一緒に散々貪ってあげたからねっ」
「あ~……。ダンさんとエマに散々おっぱいを飲まれたんでしたねぇ……」
「はっ、はうぅ……! そ、その節はすみませんでし……、あっあっあっ、あぁんっ!」
俺と一緒にラトリアを責め抜いた事を今更恥ずかしがるエマにひたすらイタズラをしつつ、エマと2人でスポットの最深部に転移した。
クチュクチュジュボジュボとエマの中に指を潜らせながらお姫様抱っこして、最深部に着いたら更にキスをして上下のお口を可愛がってあげる。
43年間も使われていなかったんだから、1秒だって無駄に出来ないよね。
めろめろでグチョグチョのエマを好色家にして、まずは近場の敵をクルセイドロアで吹き飛ばす。
ドロップアイテムを回収したらエマを地面に押し倒して、彼女の中をいっぱいになるまで満たしてあげる。43年間も使われてなかったんだから以下略ってね。
「ま、待っ……! こ、こんなところで何回……、あああああっ!」
魔物が集まってきたら体を離し、クルセイドロアで瞬殺。
ドロップアイテムを回収し終えたらエマの中に潜り込んで、好色家の補正を確かめるかのように彼女の中を執拗にノックする。
貫かれる時間に対して休憩が短すぎて、彼女の中からはとめどなく俺の想いが溢れ続けてしまっているけど、溢れる度に注ぎ直している為にエマは完全にグロッキー状態だ。
ああエマ。最高に気持ちいいよ。俺のために今まで綺麗な体のままでいてくれてありがとう。
俺専用のエマの体、暇さえあれば貪るように楽しませてもらうからね。
好色家が浸透を終えてから聖騎士に戻して、帰還する前にエマを思い切り抉りながらたっぷりと注ぎ込んであげる。
注ぎながらぐりぐりと押し付けるように奥を抉ってやると、エマもその動きに応えて強く吸い付いてきてくれて最高に気持ちいい。
「たっだいまーっ! さぁスポットでついた汚れを落そうねーっ」
「待ってぇ……! やす、休ませ……。んっ、ああぁっ……!」
ダウンしたエマを連れて帰り、浴室で体の内側も外側も丹念に擦ってあげたあと、内側も外側も泡とか別の液体で真っ白に染めあげる。
エマ。病気耐性も付いたし精力増進も付いたし、長生きしていっぱい俺に愛されてね。
「みんなお待たせ! みんなのこともいーっぱい可愛がってあげるからねっ」
「ダンーっ! 今宵は妾の新婚初夜なのじゃーっ!」
寝室でみんなと合流して、いつも通りみんなの中を全力で満たしていく。
今日は2度目の婚姻を申し込んだフラッタがとても盛り上がってくれたので、世界一可愛いフラッタの狭くてキツい1番深いところをグチュグチュと何度もノックしながら、彼女の中を何度もいっぱいにしてあげた。
フラッタ。お前は俺のものだ。絶対に誰にも奪わせないから。
お前は俺のものだって、しっかりマーキングしておいてあげるからねー。
俺と同じ匂いがしてくるくらいに、フラッタの外側も中側も俺の体液塗れにしてあげるよ。
一瞬とは言え、別の男に奪われてごめん。
もっともっと強くなって、大好きなみんなをこの世の全てから必ず守り抜いてみせるから。
その燃えるような覚悟と決意を、フラッタの中に溢れるくらいにドクドク注ぎこんであげるのだった。
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