異世界イチャラブ冒険譚

りっち

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4章 マグエルの外へ1 竜王のカタコンベ

228 これだから (改)

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「そん、な……。そんなつもり、じゃ……」


 フラッタの言葉を聞いて、真っ青になって震えるラトリア。

 ようやく自分のしたことが誤りだったと気付いてくれたらしい。


 ……気付いてくれたなら、今回はここまでにしておこう。


「さて。ようやく自分の非を認めてくれたようだけど、どうするラトリア?」

「……へ? どうするって、どういう……?」


 恐怖と後悔に身を震わせながらも、なんとか俺の問いに反応するラトリア。

 だけどその目は虚ろで、思考が働いている感じじゃないねぇ。もう少し具体的な言葉にしてあげなきゃダメか。


「ラトリアはここで俺達との関係を終わらせたい? それとも続けたいの?」

「えぇと……、あ、あのぅ……」

「……母上。ダンは今回までは許すと言ってくれておるのじゃよ」


 しどろもどろのラトリアを見かねたフラッタが、結論から口にする。

 しかしそれでもラトリアは、怯えたように視線をキョロキョロと泳がせてしまっている。


「ゆ、許すってぇ……? 私を、許すって、えぇ……?」

「母上が望むのであれば、またダンの女として受け入れると言っておるのじゃ。じゃからしっかりするのじゃ母上」

「えと、えっとぉ……?」


 俺とフラッタの言葉を聞いて、だけど言葉の内容が理解できないラトリアは、俺とフラッタを交互に見つめては混乱している。

 そんなオロオロしているラトリアの頭を胸に抱きしめてやる。


「え、えぇ……? な、何がどうなってぇ……?」

「俺も1度愛すると決めたんだから、1回くらい許してあげないとフェアじゃないかなって思ってさ」


 ラトリアに悪意が無いことだけは分かっている。これは彼女なりに全力で俺達に尽くそうとして失敗してしまっただけなのだ。

 だから失敗に気付けたのであれば、後は許してあげないとな。


「……だけど、許してやるのは今回で最後だからなラトリア。次は無いよ」

「ふぎゅっ……!」


 ビクッと怯えるラトリアを抱きしめよしよしなでなで。

 ラトリアって、支配状態中でも俺との手合わせが楽しくって勝手に竜化するような奴だからな。感情と本能優先で、細かい事を考えるのは苦手なんだろうね。


「良かれと思って、じゃないんだよ。これからはちゃんと人の話を聞く耳を持て。お前の隣りにはもう、ゴルディアさんはいないんだからね」

「ふえぇ……? なんで今、ディアが出てくるんですかぁ……?」


 なんでもなにもないよ。猪突猛進のラトリアを見て、肩を竦めるゴルディアさんの姿が見えるっての。

 まったく、これだからラトリアは……、ってさ。


 ギリギリのタイミングだったけど、何とかお互い踏み止まれて良かったよ。

 聖者の存在が見つかってなかったら、俺はきっとラトリアを殺してしまっていただろうな……。



「ふぎゅう……」

「母上、情けない声を出すでない。泣きたいのはこっちなのじゃ、まったく……」


 食堂から移動し、フラッタの部屋でフラッタとラトリアの母娘を抱きしめてよしよしなでなでしている。

 いつまでも食堂に居座ってると邪魔だろうからね。


 なんとか平和に収まった俺とラトリアの様子を見て、ニーナとティムルがほっと胸を撫で下ろしている。


「ふぅ。今回は結構ヒヤヒヤしちゃったよぅ。もう少しで本当にスペルド王国を壊滅させちゃうところだったの」

「ニーナちゃんの件はダンの逆鱗だからねぇ。シルヴァの凶行なんて目じゃない大事件が、ヴァルハールとスペルディアで起こるところだったわぁ」

「ふぐぅっ……!」


 俺の腕の中でビクッとするラトリア。

 存分に怯えて思い切り反省しろよ、まったくさぁ。


「ダンは浸透してる持久力補正も凄まじいし、長期戦になっても普通に戦えるのが恐ろしいよねぇ」


 肩を竦めながら、リーチェがため息混じりに口を開く。


「移動魔法に察知スキル、遮断スキルを駆使した神出鬼没の暗殺術でしょ? 極めつけは正面から挑んでも竜爵家夫人を軽く捻る戦闘力。もう手がつけられないよ」

「ダンさんは優先順位が凄くはっきりしてますからねぇ。自分で助けたこのお屋敷の使用人の人たちを自分で殺すことなんて、勿体無いなぁ、くらいに思いながら普通に殺して回りそうです……」


 いやいやムーリ。流石にそこまで人の命を軽くは考えてないってば。

 俺にとって家族みんなの存在は、他の全ての要素よりも優先すべき対象ってだけだよ。


 やっぱり今の俺、聖者で守護者な暗殺者って完全にサイコパスだよね? 今の俺のスペックって、普通に世界を滅ぼせる水準な気がするわぁ。


「妾としては、ダンがステータスプレートに宣誓するまで、ダンの言葉を脅しだと思って本気にしていなかった母上が信じられないのじゃ」


 フラッタが吐き捨てるように言う。


 俺が決闘した時、フラッタは俺のことが怖くて仕方なかったって言ってたもんなぁ。

 あの時のフラッタって、俺より強かったっていうのに。


「竜化した状態で敗北して、マインドロードまで倒してもらっておきながら、それでもまだダンを見縊っておるとはのう。我が母ながら呆れるのじゃ」

「す、済みません、済みませんでしたぁ……」


 謝罪の言葉を口にするラトリアを口では責めながら、ぎゅーっと力いっぱい抱きしめているフラッタ。

 ラトリアのことが大好きなフラッタも今回はすごく辛かったね。ぎゅー。


「今まではゴルディアさんが上手く手綱を握ってくれていたんだろうけど、もう彼はこの世にいないんだ。ラトリア自身が成長しないと、せっかく助けた竜爵家をラトリアの手で潰す事になるよ?」

「……はいぃ。申し訳ありませんでした……」

「叙爵が大切とか言いながら竜爵家潰しかけてるんだから、本当にアホみたいだったよラトリア。反省してね」


 ごめんなさいごめんなさいと繰り返しながら俺の腕の中で縮こまっているラトリアを見ると、本質的に貴族に向いてない気がするよ。

 武官ってそういうものなのかもしれないけど……。ラトリア暴走しすぎ。


「それで? ラトリアは今後も俺の女として生きる気はあるの? それともやっぱりゴルディアさんへの愛を貫いて、俺達とは距離を置く?」

「謝りますっ! 謝りますからっ、どうかお傍にいさせてくださいっ……! 恩人に仇為して終わりでは、他でもないディアに許してもらえませんよぅ……」

「であれば母上。母上が勝手に暴走してやった事の後始末を済ますのじゃ」

「あ、後始末って、フラッタ……?」

「全部じゃよ。妾達は社会的立場も評価されることも望んでもおらぬし、名を広めることにも興味無いのじゃ。ちゃんとその希望に添って万事取り計らうが良いのじゃ」


 今回の騒動の発端となった登城やスペルディアでの俺達の扱い。それら全てを白紙に戻せとフラッタは迫っているのだ。


 ここが正面場だよラトリア? ゴルディアさん以前に、娘に許してもらえてないんだからね。

 フラッタはニーナお姉ちゃんが大好きだから、俺と同じくらい怒ってるんだよね。


「はぁ~……。色々なところに声をかけちゃったから、後始末が大変ですぅ……。下手すると竜爵家の立場も危うくなっちゃうかもしれません……」

「全て母上の自業自得であろう。というか母上、ちょっと甘えすぎではないかの? 自分で勝手にやったことの不始末を人に擦り付けるなど、竜爵家の人間として恥を知って欲しいのじゃ」


 チクチクとラトリアを責めるフラッタ。

 素直なフラッタにしては珍しく、いつまでもしつこくラトリアを責めてるなぁ。それだけフラッタも怖かったのかもしれない。


 そんなフラッタが突然何かに思い至ったように、ラトリアの顔を覗き見ながら呟いた。


「……まさか母上。今まで父上にも同じようなことをして、数多の問題を擦り付けておったのではあるまいなぁ?」

「ぎくっ!」


 フラッタの言葉に、ビクッと肩を震わせるラトリア。

 ダメだこりゃ。当主の器じゃなさそうだ。シルヴァの捜索を急がないと、竜爵家が勝手に潰れるまであるね。


「ラトリア。俺の女になる以上、くだらない考えは捨ててもらうよ」


 口調は穏やかに、だけど本気の言葉であると伝えるため、ラトリアを真っ直ぐ見詰めて宣言する。


「お前のさっきの誓いが破られたら……。ゴルディアさんへの誓いすら守れないようなら、俺の手で直に殺してやるからね。頼むから俺にお前を殺させないで欲しいな?」

「……肝に、銘じておきます」


 1度ゴクリと喉を鳴らしてから、俺を真っ直ぐに見詰め返して頷くラトリア。


「登城関係も出来る限りは私の方で対処、調整させていただきます。皆さん、今回はご迷惑をおかけして、本当に申し訳ありませんでしたっ……!」


 俺と他のみんなに何度も頭を下げるラトリア。


 ここまで脅したんだし、ラトリアも本当に反省してるように見えるし、次が無いことを祈るよ。

 あれだけ渋った後に受け入れた女を自分で殺さなきゃいけないなんて、そんな事態は御免被りたいもんだ。


 今晩は反省とお仕置きを兼ねて、ラトリアには指1本触れないし触れさせない。全員と愛し合って満たしていく様を、目の前で見せ付けるだけにしておく。

 お前のせいでこの生活が脅かされかけたんだ。今晩もう1日反省するように。



 翌朝のモーニングデリバリーもラトリアは無し。

 また元の関係に戻りたいなら、自分が蒔いた種を始末してからにしようね。


 ニーナと一緒に竜王のカタコンベに先行。最深部でみんなと合流する。


「まだ元通りとはいかないけど、心配事もある程度解消されたし、今日も張り切って浸透を進めるよー」

「「「おーっ!」」」


 次第にノリが良くなってきたみんなが元気に返事を返してくれる。本日の魔物狩りスタートだ。


 ニーナと魔物を集める作業も大分慣れたもので、これなら今日もアウターエフェクトの出現まで持っていけるかもしれない。

 今日明日も連続でアウターエフェクトを討伐出来れば、明日は確実に聖者がLV100に到達してくれるはずだ。


 ちなみに、合流前にフォアーク神殿に寄って来たリーチェは支援魔法士になったそうだ。

 ちょうどフラッタが同じ支援魔法士になったところなので、浸透が分かりやすくていいね。




「んー。これは呪物の短剣に付与かな?」


 魔物を狩っていると魔力吸収-のスキルジュエルがドロップしたので、みんなに相談した上で呪物の短剣にスキル付与することになった。



 呪物の短剣
 ランダム状態異常付与+ 貫通- 魔力吸収 無し 無し



 ニーナも魔導師にまでなったことだし、魔力吸収があればコンコンニーナも更に活躍できるだろうね。

 まだみんなには言ってないけど、聖者の自動魔力回復スキルも重複するわけだしな。





 その後も魔物狩りを続けていると、昨日よりも早い時間にアウターエフェクトが発生する。

 どんどん早くなってるなぁ。


「魔法陣確認。全員警戒と攻撃魔法準備よろしくっ」


 準備万端の中、出現したのはキラーデーモン。

 名前が物騒なので、動く前に叩くに限るね。


 ティムル以外の4人で攻撃魔法を一斉発射し、一瞬にして塵になってもらった。


「あっ……! ま、また装備品が……!」


 消し炭にされたキラーデーモン跡地を見ながらリーチェが叫ぶ。

 キラーデーモンが出てくるはずだった場所にはドロップアイテムではなく、ひと振りの短剣が落ちているようだ。



 アサシンダガー
 貫通+ 物理攻撃力上昇+ 無し 無し 無し



 おおすげぇ。脳筋武器すぎるぅ。

 名前通りダガーだし、誰が使うかは決まってるね。


「う~っ……。確かに私はダガー使いなんだけど……。ティムルを差し置いて私が2つはぁ……」


 本人には大分遠慮されたけど、ニーナに使ってもらう事にした。

 両手アウターレア武器とか、下手するとリーチェよりも装備水準高いかも?


「ニーナちゃん。変な遠慮はしなくていいから。このペースだと、他の装備品も普通に出てきそうだし、ね?」


 恐縮するニーナを抱きしめて、なんだか逆に上機嫌に見えるティムル。


 アサシンダガードロップも、恐らく名匠のスキルの効果なんだろうなぁ。

 この分ならマジで全員分のアウターレア武器、視野に入れられるかも?


「じゃ、職業浸透の進み具合も発表するよー」


 連日アウターエフェクトを滅ぼしているおかげで、俺は守護者と聖者がLV79に、暗殺者LV49まで上がった。

 ニーナの魔導師はLV34になりサンダースパークを使えるようになって、ティムルは名匠LV147に。本日のレシピの解放はなかったみたいだ。


 フラッタの支援魔法士がLV50になっているので、リーチェの支援魔法士も浸透が終わっているはずだ。


「それでは妾は攻撃魔法士になりたいのじゃ。魔導師まで浸透させて、アウターエフェクトへの対抗手段を得ておきたい」


 フラッタの職業選択はいつだって、自分が無力を感じたエピソードに起因した選択だね。



 攻撃魔法士LV1
 補正 魔力上昇 魔法攻撃力上昇-
 スキル 中級攻撃魔法



「我が侭言ってごめんねっ! でも浸透が済んでるなら勿体無くってさぁっ」


 リーチェがフォアーク神殿に行きたいと言うので、ムーリの誘拐をフラッタにお願いする。


 でもさリーチェ。今朝転職しに行ったばかりなのに、すぐにもう1度行くなんて出来るの? フォアーク神殿って込み合ってるって、前に言ってなかったっけ。

 可能だよーと言いながら、もう少し詳しく説明してくれるリーチェ。


「フォアーク神殿ってなんの職業に転職されるか分からないでしょ? だから転職して3日間は、再転職を優先してくれる制度があるんだよ」

「なるほどね。そうやってランダム転職によるトラブルを緩和してるのか」

「勿論お金は余計にかかっちゃうんだけど、今のぼくって全くお金使わないからね。この制度を利用して、ガンガン浸透を進めたいのさ」


 ああ、そう言えばリーチェって俺達のパーティとは別に活動してたんだもんな。

 今は衣食住の全てを俺達が負担してるから、リーチェはお金に余裕があると。


 別に俺が転職代金を払っても良いんだけど、鑑定してもらえないのは自分の都合だからと固辞されてしまった。

 まぁリーチェに対しては、鑑定にまつわる話題には簡単に踏み込むべきじゃないか。


 アナザーポータルで先に帰還する3人を見送り、最深部前でニーナと2人きりになる。


「さてニーナ。獣化して一気に駆け抜けよっか」

「ダンに抱っこして運んでもらうのも良いんだけど……、了解なのーっ!」


 俺もニーナを抱っこして運ぶのも捨てがたいんだけどね。

 走るのが大好きなニーナのこの笑顔を見るのも捨てがたくってさぁ。


「ここ最近の探索でニーナの魔法使いルートの浸透が相当進んだから、もしかしたら出口までいけちゃうかもね?」

「んっとね! もしも出口まで獣化が保てたら、ご褒美が欲しいなーっ?」

「ご褒美は大歓迎だけど、あげるのは屋敷に帰ってからだよ? アウターの入り口で抱きついてきたりしちゃダメだからね?」

「もっちろーんっ! それじゃ、いっくよーっ!」


 気合満タンの狐っ娘コンコンニーナが竜王のカタコンベを疾走していく。


 最近は敏捷性補正を追加していなかったけれど、探索魔法でトラップの心配が無くなり、MAPの把握も出来たので、以前よりもずっと速いスピードで駆け抜けているようだ。

 魔力枯渇の兆候すら出ないうちに、アッサリと竜王のカタコンベを脱出してみせた。


 獣化を解いて、大喜びで抱きついてくるニーナ。


「やったぁ! 脱出できたよっ! ダン! 今夜はご褒美いっぱい欲しいのーっ!」

「絶対俺の方がご褒美もらってるけど、今夜はいっぱいご褒美あげるねーっ」


 やっぱ入り口で抱き付いてきてんじゃん! なんて野暮なツッコミは入れませんよ。ぎゅーっ。

 もしかしたら明日は、ニーナからいっぱいご褒美が貰えるかもしれないしね? 楽しみだなーっ!


 ニーナと腕を組んだまま領主邸に戻ると、なんだかテンションの高いリーチェが、空いている方の腕に抱きついてきた。


「ぼくは探索魔法士になれたよーっ!」


 俺の肘がリーチェのおっぱいに埋没していく。

 ニーナのおっぱいでは絶対に得られない没入感にノックアウトされそうになる俺に、追撃するような満面の笑みで捲し立ててくるリーチェ。


「これを浸透させれば、ぼくも魔導師の資格を得られるよ! もう少しでぼくも、アウターエフェクト戦で役立てるようになるからねっ!」

「リーチェはいっつも役立ってるって。でも楽しみだね」


 両腕はがっちりと固定されているので、満面の笑顔のリーチェのほっぺにちゅっとキスをする。


 ニーナとリーチェに挟まれるのって珍しいなぁ。おっぱいの感触の違いが面白いコンビだね。

 両側の2人とちゅっちゅっとキスを交わしながら屋敷に帰還した。


 そのまま2人とイチャイチャしながら過ごしていると、ラトリアが疲れた顔で食堂に入ってきた。


「皆さんのスペルディア滞在は、謁見の日の1日だけで大丈夫ですぅ……」

「あ、そうなんだ? よくそこ調整できたね」

「ですが、その……。フラッタの元婚約者であるブルーヴァという男だけは、どうしても会いたいと言ってきておりましてぇ……」


 物凄く申し訳なさそうに報告してくるけど、婚約者の件はお前のせいじゃないだろ?



「フラッタの元婚約者は仕方ない。俺が出ていかないと納得できないでしょ」

「あっ……」


 お疲れ気味のラトリアの頭に手を乗せて、労うつもりで優しく撫でる。

 お疲れ様ラトリア。頑張ったね。よしよしなでなで。



「今日1日で頑張ったねラトリア。今晩からまた可愛がってあげるからね」

「良かった……、良かったーっ……! 怖かったーっ! 怖かったよーっ!」


 しかしよしよしなでなでしてあげながら褒めたのに、当のラトリアはボロボロ泣き出してしまった。


 うわ、なんかフラッタを泣かせた時を思い出して微妙な気分になるな。

 でも今回は確実に、俺が言わせたんだよなぁ。よしよしなでなで。


「いや今回の母上は自業自得が過ぎるのじゃ。これを機に反省せい。ニーナの登城は変わらぬのじゃから、ダンとニーナが甘すぎるくらいなのじゃぞ?」

「ごめんなさいーっ! 私が馬鹿でしたーっ! ごめんなさいーっ!」


 ラトリアとフラッタにキスをして、お互いを宥めてやる。

 昨日までのことは水に流して、今日からまたみんなで気持ちよくなろうね。


 獣化したニーナを魔力枯渇の兆候が出るまで楽しんだり、リーチェと上下逆さに抱き合ってお互いの大事な部分を口で愛し合ったり、ラトリアとフラッタを一緒に愛してここ数日間のことを水に流したりして、7人での夜を楽しんだ。


「母上。妾たちだけじゃなくて、父上にも謝罪するのじゃ。今回の母上を見る限り、父上に相当な苦労をかけておったのじゃろう?」

「ディア、ごめっ、ごめんっ、なさいっ! ごめんなさっ、いっ……! いっつ、もっ、面倒をっ、押し付けっ、てっ、ごめっ、んんんっ……!」


 娘に責めされながら亡き夫に謝罪する未亡人の中を、俺の欲望で満たしていく。

 ラトリアはゴルディアさんに謝る度に強く締め付けてくるので、ラトリアに応えるようにガンガン抉って注いでいく。


 ゴルディアさんも結構苦労したと思うけど、幸せだったんだろうな。

 ラトリアに面倒かけられる度に、これだからラトリアはぁ、って言ってたんだろうね。


 俺とニーナが、フラッタと出会った時みたいにさ。
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