異世界イチャラブ冒険譚

りっち

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3章 回り始める物語1 スポットの奥で

153 穏やかな時間 (改)

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 ティムルと2人で手分けして、全員の装備を作成した。

 今回作った装備の中では以下の4点は始めからスキルが付与されていた。



 精霊銀のサーコート
 物理耐性- 魔法耐性- 無し


 姫騎士の聖鎧 
 魔法耐性 無し 無し


 聖銀のプレートメイル
 物理耐性 無し 無し


 ウィングブーツ 
 敏捷性上昇- 無し 無し



 付与されたスキルの多さに戸惑っていると、ティムルが補足をしてくれた。


「必要材料の多い体防具と、宝飾職人が作る靴は、他の部位よりもスキル付きの装備が多いって言われてるわねぇ」


 確かにこの水準の防具は、材料費だけで優に100万リーフは超えてくるからな。それでもスキルジュエル無しで確定スキル付き装備を作れるなら、作る価値は充分にある。


 精霊銀のサーコートは、肩や胸などの急所部分は金属に覆われているけど、上下一式の布製の服に見える。服部分は黒くて、トライラム教会のシンボルマークが中央に白く描かれている。

 そしてなぜか少し明るい茶色のマントも装備に含まれてて、それも装着しないと装備効果が現れない謎仕様。

 物理と魔法の両方に耐性を持ち、とても軽いので脆弱な人間族の俺でも動きが阻害されることがない。
 

 ニーナ用に作った姫騎士の聖鎧は半袖丈、短パン丈くらいの黒いぴっちりめの服に、明るい青を基調とした金属製の装甲が肩や胸などの急所部分に付属している感じか。

 こちらも軽くて動きやすいけれど、その分少し物理防御力が低めだ。回避重視の防具なので仕方なし。

 
 聖銀のプレートメイルは、初めて会った日にフラッタが着用していたものと同じもので、全身が金属で守られる事で重量があるけど物理防御力が非常に高く、魔法防御力も高い。


 ウィングブーツは緑地に白の装飾がされた布製の靴で、敏捷性を重視してチョイスした。

 ニーナも動き回れるようになったし、敏捷性は対魔物、対人どちらにも非常に重要な補正だからね。


「うん。これなら最深部にいてもまったくおかしくないよ。お金で用意できる最高水準の品質の装備だと思うな。これ以上の装備品を求めるなら各地のアウターを回り続けるしかないね」


 リーチェ先生にもお墨付きを戴いたので、当分装備の更新をすることはなさそうかな? ナイフと木の盾、皮の靴で始まった俺の異世界生活も、ようやく一人前になれた感じがするよ。


 まあそんな立派な装備も、すぐ脱ぎ捨てることになっちゃうんですけどねっ!

 真面目な話は終わりだぁ! これからはご休憩タイムの始まりだよぉ!




「んーっ。大好きっ。ちゅっ。大好きだよぅっ。ちゅっ。ダン、大好きぃっ。ちゅー。」


 うおおお可愛い! 甘やかしモードじゃなくて100%甘えモードのニーナ、可愛すぎぃっ!
 
 いつものねっとりキスじゃなくて、ちゅっ、ちゅっ、と啄ばむようにキスをしながら、口が離れるたびに好き、大好きって伝え合う。

 呪いの効果が緩和された事で、ぽわぽわニーナが継続中だ。ニーナに釣られて俺もぽわぽわのめろめろにされてしまうよぉ。ニーナ大好きっ!


 相手に触れられるのも、相手に触れるのも嬉しくて、くすくすと笑いながらキスをして、ニーナを満たしていく。

 なにをしてもくすぐったそうに微笑んでくれるニーナが可愛すぎて、何度もニーナの中に想いがあふれてしまう。


 幸せだ。ニーナが笑ってくれてるのが幸せで仕方ない。

 気持ちよくなりたいとか気持ちよくしたいとか、そんなことすら思えない。お互いに触れ合えていることが嬉しくて幸せだ。


 ニーナは今回、目に見えて呪いの効果が変わった事で、呪いが解かれる日を本気で想像してしまったのだろう。

 生まれて初めて全力で走れた喜びが、この後もっと明るい未来が待っている事への期待が、はちきれそうなくらいに溢れているのがよく分かる。


 ニーナは俺の半身で、ニーナは俺の全てだから。

 ニーナが嬉しくて笑っていると、俺もやっぱり嬉しくなっちゃうよ。


 はぁぁぁぁ。やっぱりスポットっていいわぁ。誰の目を憚ることなく、目の前の1人に徹底的に愛を注ぎ込むことが出来るんだもん。

 時間制限はあるけど、一切の邪魔が入らない時間は濃密で心地良い。ティムルの番になるまで、ニーナとじゃれあいながら楽しい時間を過ごした。

 ああ、これがバカップルってやつなんですかねぇ……?





「ちゅーれろれろ。ぷはぁ。ダンー、可愛いわぁ。ちゅーちゅぱちゅぱ。」


 どう考えてもティムルのほうが可愛い件について。

 ニーナと比べると1回毎のキスが毎回エロすぎるけど、ティムルも思い切り甘えてきてくれるみたいだ。


 いつも俺を楽しませようと色々駆使して気持ちよくさせてくれるけど、今日は相手を想う気持ちだけを載せて、普通に抱き合ったりキスしたりしてくる。

 ティムルにはいっつも気持ちよくさせてもらって頭が上がらないけれど、今みたいに技術を全部忘れて俺を求めてくれるティムルこそが愛おしい。

 求められるままにティムルの中を満たしながら、それでも足りないと甘えてくるティムルが可愛い。


 ティムルは俺の嫁の中では唯一、俺以外の男に抱かれたことがある女だ。

 始めこそ過去にティムルを抱いてきた男たちに嫉妬して仕方なかったけれど、今ではもうそんなくだらないことを考える余裕もない。

 それに、他のみんなみたいに俺だけしか知らないし、俺だけしか要らないと思われるのも本当に光栄なんだけど、数多の男に抱かれ続けてきたけど貴方こそが1番よ、とティムルに愛されるのも非常に光栄に思える。

 他のみんなにとって俺はオンリーワンだけど、ティムルにとって俺はナンバーワンなんだ。


 この世界の全ての男の中から、俺はこのティムルという最高の女を勝ち取ったのだ。こんなの、興奮しないわけがないだろう?

 ティムルからの祝福のキスに酔いしれながら、優越感と独占欲でティムルの中を満たしていった。





「ダン……。好きじゃ。大好きなのじゃ。ダンっ……!」


 いつも素直で元気いっぱいで、余計なことなど一切考えずに愛し合えるフラッタが、今日は俺に縋りつくように俺を求めてくる。

 今までずっと考えないようにしていた家族への不安。

 ずっと閉じ込めておいたからこそ、1度開けたらもう仕舞うことは出来ない本音。


 怖くて、不安で、心配で仕方ない。だから俺に縋りつくしかないんだろう。


 いつもの可愛いだけのフラッタに、ここまでの不安を抱かせてしまった事実に胸が締め付けられる。

 だけど勘違いしちゃいけない。こっちこそが、フラッタの本音なのだから。


 不安な気持ちを押し殺して、家族を助けに行きたい気持ちに蓋をして、毎日みんなに元気を振り撒いてくれたフラッタこそがやせ我慢で、俺に縋るしかない無力な少女こそがフラッタの本質なのだ。


 俺に出来るのは縋りつくフラッタを抱きしめて、もう全てが解決済みであるかのように、当然のようにフラッタをあやして、フラッタを愛してやることだけだ。

 大丈夫だよフラッタ。なにも心配要らないよ。お前の不安は全部、俺が解決してやるからね。


 不安がるフラッタを安心させたくて、深く深くまで身を沈めて、不安を忘れさせてやりたくてフラッタを俺で満たしていく。


 両親だけじゃない。フラッタはお兄さんのことも、ずっと心配している。

 フラッタと話をしていて、両親にもお兄さんにも一切の憎悪の感情を感じない。お兄さんに至っては、大好きだからこそ自分の手でケリをつけたいという悲壮な願いすら伝わってくる。

 俺がシルヴァを疑った時、フラッタは本気で怒って見せた。あの想いこそがフラッタの本音だ。


 俺の可愛いフラッタが明るく元気で可愛いフラッタのままでいる為には、竜爵家の問題もシルヴァの行方も、絶対に無視しちゃいけないんだ。

 フラッタに降りかかる全ての不安からフラッタを護り抜く。そんな決意と覚悟をフラッタの小さな体に注いでいった。





「んんっ……。はむ、う、んん、れろ、はむ、ちゅううう」


 最早我が家の定番とも言える、バックハグからのキスと直パイマッサージ。

 うちのパーティはまだまだリーチェに頼っている部分が少なくない。出来るだけ労ってやらないとな。もにゅもにゅ。


 ムーリの低反発おっぱいは、無抵抗のままで全てを受け入れる聖母のようなおっぱいであるのに対し、リーチェのおっぱいは高反発で俺に逆らう生意気おっぱいだ。

 ムーリのおっぱいにはどこまでも溺れてしまうけれど、リーチェのおっぱいには嗜虐心を刺激されてしまう。

 この生意気おっぱいめ。こうしてやるこうしてやる。どうだ参ったか。まだ足りないのか。おりゃおりゃおりゃおりゃ。

 俺の与える刺激に律儀にリアクションしてくれるリーチェの体を思う存分に楽しむ。


 1度離れた生意気おっぱいは、生意気にも俺のことを包み上げて抱きしめてくる。そしておっぱいの先から覗かせた部分は、リーチェの口内に収められる。

 頑張ってくれるリーチェの頭やおっぱいの先端を優しく撫でてあげると、リーチェは喜んで更に奮闘してくれる。

 乳首を強く弄ってやるとリーチェの吸い付きもよくなるので、エロいことをしたい衝動に逆らわずに、ひたすらリーチェの中を満たしていく。


 俺と誰かの心が触れ合うたびに、リーチェは自分もいつかはと夢見ながらその様子を見守ってくれている。

 前回の遠征からもしかしたら本当に自分もと思い始めてくれているけど、今回のニーナの呪いの緩和は、リーチェにとってもかなりの衝撃だったようだ。


 少なくとも500年以上生きていると思われるリーチェですら、呪いの緩和を見せただけであれほど驚いてみせたんだ。

 この世界で解呪するということがどれ程難しいのか、リーチェの反応で察してしまう。


 しかしニーナの呪いを通して、どうやらリーチェの問題は呪いでは無いように思えてくる。

 もしリーチェが呪われていて、全状態異常耐性で効果を半減できると知ったら、今こんなに平静ではいられないと思うんだ。なんと言っても、500年近く呪われている事になるんだし。

 それに今回、全状態異常耐性大効果の装備品を装着していることも知れた。それら全ての事実を照らし合わせると、リーチェの抱える問題は呪いじゃないんだ。

 
 俺がプロポーズした時、リーチェはなんと言っていた?

 自分にはその未来を選ぶ資格が無い、確かそう言っていたはずだ。


 未来を選ぶ資格が無い。幸せになる資格が無い。

 資格ってなんだ? リーチェのステータスプレートには、いったい何が記載されてるんだ?


 鑑定を使えばすぐに分かることかもしれない。でも鑑定に頼らず歩み寄らないと、リーチェの心には辿り着けない気がするんだ。


 リーチェの事情を知る為には、ニーナの呪いを解いて、フラッタの問題を解決するくらいの力量は必須だ。

 生意気な2つの乳首を思い切り捻り上げながら、未だ力不足の俺を許して欲しいと想いを吐き出す俺のことを、リーチェは黙って飲み込み続けた。





 みんなを愛し終わってから、1度ティムル、フラッタ、リーチェの3人がドロップアイテムを全て売却しに行ってくれた。

 ついでにヴァルハールで3000個、ネプトゥコで2000個の空魔玉を発注し、次回の休憩日で受け取れるようにお金も払ってきてもらった。発光魔玉で。

 今更発光魔玉100個程度、痛くも痒くもない。


 もう装備も揃えてしまったし、資金的にも大きな余裕が出来てきた。空魔玉を買うのはこれで終わりにして、今後はひたすら浸透を進めていくことにしよう。


 みんなを待っている間、俺とニーナは会話もせずに、ただ抱き合って過ごしていた。

 初めてニーナとスポットに足を踏み入れた時は、あんなに不安だったのになぁ。今じゃ最深部の手前でニーナと2人きりでも、全然不安を感じることがなくなってしまった。


「あの日、ニーナに出会えて良かった。ニーナのおかげでこんなにも幸せな時間を過ごせてるよ」

「私もダンに出会えて良かった。ダンのおかげで、これからもっと幸せになっちゃいそうだよぅ」


 久しぶりの2人だけの時間。

 魔物の領域であるスポットの最深部の前で、ニーナと2人、ゆったりと穏やかな時間を満喫した。
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