異世界イチャラブ冒険譚

りっち

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3章 回り始める物語1 スポットの奥で

147 進む浸透と進まない浸透 (改)

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「お疲れ様だよー。これからダンは休んでね?」


 ニーナの終了宣言で、今回の俺のお役目は終了した。

 これから俺が休む間、ニーナとティムルとフラッタの3人で見張りを交代しながら、8日目の朝まで休息を取るのだ。


 女性を見張りに立たせて俺だけ休むのは少し気が引けるけど、俺は休憩無しのぶっ続けだったので、流石に最深部に行く前に1度眠らないといけない。

 そしてリーチェが見張りを免除されている理由は、リーチェの乳首が俺の口の中に収まっているからだ。


 リーチェに最後に注ぎ込んでから俺は休む為に横になろうとしたんだけど、ニーナの指示でリーチェを正面から抱きしめて両手を背中に回したら、ニーナに両手首をタオルで縛られてしまった。


「このタオルは私が外すまで、自分で取っちゃダメだからね? リーチェのおっぱい、好きなだけ吸っていいよ」


 ニーナから許可が出たので、遠慮なくリーチェの乳首に吸い付いた。

 このまま寝ていいだなんて、スポットっていいところだなぁ。


「ダンはおっぱいを吸ってる時が1番リラックスしてるからねぇ。リーチェも1日中防音を頑張ってくれたから、2人一緒に少し眠ってちょうだいね」


 ティムルから、この謎で極上の状態の説明を受ける。

 リーチェ、頑張ってくれてありがとう。ちゅうちゅうちゅぱちゅぱ。


「ダンもリーチェも頑張ってくれたのじゃが、理由はそれだけではないのじゃ」


 フラッタ……。おっぱいを吸っている男にそんな真面目な口調で話しかけられても困るんだよ?


「ダンもリーチェもパーティの要じゃからの。2人には万全でいてもらわねばならぬ。じゃから今はなにも考えず、ゆっくり休んで欲しいのじゃ。その間は妾たちが絶対に安全を保証するのじゃ」


 俺なんかをリーチェと同列に扱ってくれるのは恐縮するけど、俺にもリーチェにも休息は必要だ。

 みんなの厚意に甘えて今は素直に寝るとしよう。れろれろちゅうちゅう。





「ダン、起きて。そろそろ夜が明けるわよ」


 ティムルの優しい声で目が覚める。

 目が覚めるとリーチェの乳首はまだ口の中に入ったままだったので、とりあえず吸うことにする。れろれろはむはむ。


 いやだってさ。まだ手首のタオル、外されてないんだもん。

 これがあるうちは、好きなだけリーチェのおっぱいを吸ったり噛んだりしゃぶったりしてもいいということのはず。


「寝ながら1晩中おっぱいを吸っていたダンにも呆れるが、おっぱいを吸われながら普通に寝ていたリーチェにも呆れるのじゃ」


 そうか。俺はもうリーチェの乳首を咥えている方が自然で、リーチェの乳首は俺に咥えられている方が自然なんだな。

 ふふ、これって相思相愛ってやつだね。ちゅうちゅうれろれろ。

 
 その後ニーナに拘束を解かれて、おはようのちゅーをしながらみんなに俺の気持ちを改めて配達してしまった。


 ヤバい。俺スポットのこと大好きになりそう。

 みんなに全力で色々注ぎ続けても怒られないし、おっぱいを吸いながら寝て、おっぱいを吸いながら目覚めることも出来るし、起きた後もしつこいくらいに色々注いじゃっても怒られるどころか喜ばれてしまった。

 リーチェのおっぱいに包まれながら注ぎ込むのは最高だったので、いつかアナザーポータルを使えるようになったらムーリもここに招待してあげよう。絶対に。


 心身ともに万全の状態で、2度目の最深部に足を踏み入れた。

 遠征8日目にして、ここからが遠征の本番だ。ガンガン浸透を進めていこうじゃないか。


 前回で最深部の魔物にも大分慣れたので、今回はニーナを待機させてそこを合流地点とし、他の4人で散らばって魔物を引っ張ってくる作戦を選んだ。

 俺たちにとってはもうスポットの最深部ですら生温い。効率重視のパワーレベリングの始まりだぁっ!


 魔物を虐殺しまくって、まず浸透トップを切ったのはティムルの武器職人。

 ちゃちゃっとティムルを防具職人に変更する。



 防具職人LV1
 補正 持久力上昇 身体操作性上昇 五感上昇
 スキル 防具鑑定 防具作成 インベントリ



 ふふふ。これでまた一段とティムルの体が敏感に……!


 付与術士はLV61も突破し、今のところ最高レベルが分からない。複業家のおかげかLVどんどん上がってくれるんだけど、浸透しなかったらどうしよう。


「ご主人様ーっ! 銀が出ましたーっ!」


 スポットに轟く嬉しそうなニーナの声。

 おっけい! これでまた殲滅力が上がっちゃうぜぇ!


「抗い、戦い、祓い、貫け。力の片鱗。想いの結晶。顕現。聖銀のロングソード」


 せっかくティムルの武器職人も浸透が終わっているだからと、聖銀のロングソードはティムルに作ってもらった。

 LV40レシピを初作成するティムルの魔力枯渇が心配だったけど、意外と平気そうだなぁ?


 聖銀のロングソード
 無し 無し 無し



 フラッタのバスタードソードもそうなんだけど、ミスリル武器は薄青い綺麗な見た目をしてるね。


「初めて作った武器をご主人様に使ってもらえるなんて、もう最高に幸せですっ」

「ありがとうティムル。大切に使わせてもらうね」


 ティムルから聖銀のロングソードを受け取る。これで俺も武器更新だ。


 鋼鉄のロングソード、半年は握ってた気がするなぁ。長かったぁ。

 まぁそれを言ったら、ニーナのブルーメタルダガーも同じ期間使ってるんだけどね。


 鋼鉄武器とはやはり性能が段違いで、聖銀武器にした途端にスウォームワーム戦がめちゃくちゃ楽になった。

 俺とフラッタの同時攻撃であれば1撃で仕留められるぜっ。

 これでフレイムフィールドを少し温存できそうだ。


 しかし深く考えなかったけど、最深部で10日間くらい魔物を殺し続けた場合、ドロップアイテムをちゃんと持ち帰れるのかちょっとだけ不安な気持ちはある。

 俺とティムルのインベントリは成長し続けるし、大丈夫だと思うんだけどさ。


 魔玉はパカパカ光るんだけど、職業の浸透は上手くいってない。ニーナとフラッタの紳商は上がりにくいし、付与術士は71になっちゃうし、複業家は31になっちゃったぜぇ。

 複業家の補正がみんなに届いている感じはしないなぁ。あくまで俺の取得経験値が増えるだけかぁ。


「赤き奔流。紅蓮の災禍。赫灼たる魔の炎。汝、焼き滅す者よ。フレイムサークル」


 勢いよく噴出す炎。焼き尽くされる魔物たち。


 ミスリル武器だと魔法の威力が上がるというのは本当のようだ。攻撃魔法補正は増えてないのに、フレイムランスとフレイムサークルで最深部の魔物を仕留められるようになっている。

 詠唱も始めは恥ずかしかったけど、魔法使いになってもう2ヶ月くらい経っている。流石に慣れたよ。


 威力が上がって最深部でも使えるようになったフレイムサークルを見て、1つ思い当たった。

 俺が開拓村で出会った骸骨フレイムロード。あいつが使っていた魔法ってフレイムサークルだったんだな……。


 聖銀のロングソードを装備して威力が増した今のフレイムサークルでも、フレイムロードが放ったものとは比べ物にならないほどに威力が低い。

 単純に攻撃魔法の威力だけで比較しても仕方ないかもしれないけど、今の俺でもまだロード種には全く及ばないと判断したほうが良さそうだ。


 8日目は浸透こそあまり進まなかったけれど、銀が結構出るので装備の更新が捗る。

 前回の遠征では、2日間で14個の銀のドロップがあった。だから1日で俺のロングソード用に1つ、ニーナ用に2つ、ティムル用に4つの銀がドロップしてもなんらおかしいことはなかったわけだ。


「抗い、戦い、祓い、貫け。力の片鱗。想いの結晶。顕現。ミスリルダガー」


 材料が揃ったので、早速ティムルにミスリルダガーを3本作成してもらう。

 これで全員の武器がミスリル品質になったことになる。最深部で活動する魔物狩りとしても、充分な水準の武器になったことだろう。


「ありがとうございますティムル。やっぱり他のみんなと比べると攻撃力不足を感じていましたので、凄く助かります」


 俺とフラッタの戦闘職の浸透具合は、ニーナよりもはるかに進んでいるからなぁ。ニーナは武器以上の火力差を感じていたのかもしれない。

 でもニーナの場合は火力よりも機動力のほうが問題だよねぇ。


「あはー! 10月まではただのダガーを使っていたのに、2本ともミスリルダガーになるなんて……! もうシュパイン商会にいた時よりも装備の水準は上になりましたよっ」


 お金持ちだったティムルに、シュパイン商会にいた頃より上と言われると嬉しいなぁ。


 装備レシピが解放されたことで知る事になったんだけど、当時ティムルが装備していたウィンドダガーとヴェノムダガーは、ブルーメタル素材に他の素材を混ぜることによって出来る、追加効果を持った特殊な武器だった。

 ウィンドダガーは斬撃後にカマイタチを発生させて追加攻撃でき、ヴェノムダガーは名前の通り、追加効果で魔物を毒の状態異常に陥れることが出来る武器だ。

 あの時はナイトシャドウしか相手にする機会がなくて、ティムルの武器の真価を実感することはなかったけどね。


 追加効果武器やアクセサリーなど、スキルジュエル無しに確実にスキル効果を得られる装備品というのは、ブルーメタルの上であり、ミスリルの下くらいの品質だ。

 ミスリル品質装備には今のところ確実にスキル枠が3つは空いているので、スキル効果は後から付与してくださいってことなんだろう。


 しかし、ミスリル品質の武器を1日で4つも作っておきながら、ティムルに魔力枯渇の兆候が一切無いのは少し違和感がある。

 熱視が発現した時にも数分で魔力枯渇を起こしかけたわけだし、ティムルの職業補正には魔力補正が1つも無い。そんなティムルに、俺の浸透補正でも魔力切れの兆候が出かけたLV40レシピをこんなに大量に作れる物なのかねぇ……?


 ありえそうな説として、ドワーフ族はクリエイトスキルの魔力消費が軽減されるという種族適正を持っているんじゃないかってことだ。

 職人ツリーには付与術士まで魔力補正が一切無い。なのにドワーフに腕の良い職人が多いと評価されている理由。

 もしかしたら他の種族では魔力が足りないレシピもドワーフ族なら作れてしまうとか、そんな事情があるのかもしれないなぁ。


 ティムルってマジで最高のドワーフ族説が浮上してくるよ。美人でエロくて戦闘力もあるのに、更には生産職としてまで最高とか非の打ち所がない。

 我が家の女性陣には完璧超人しかいないの? 俺も負けていられないねぇっ!



 9日目の朝を迎える頃、複業家がLV50を迎えた。そのままもう1戦こなしたけど50のままだったので、無事浸透したと判断する。

 上級職は無かった……、けどこの流れなら、30個浸透させた時に何か出てくれるかもしれないね。


 好色家を勢い余ってLV23にしてしまったのは最深部だから仕方ないんです。わざとじゃあないんですよ?

 そして次は調剤士をセット。これで職人ツリーはひと通り終わることになる。

 
 調剤士には結構期待していて、万能の霊薬エリクシールなんて名前がティムルから出たことがあったし、開拓村でフロイさんに飲まされたクソマズヒールポーションは、HPではなく肉体の損傷に作用する薬剤だった。

 そして何よりシャンプーとかボディソープとか、調味料とかボディローションとかをスキルで作れる可能性は決してゼロでは無いので、勿論育成してみないとなんとも言えないけど、俺の調剤士に対する期待感は半端じゃないのだ。


 エリクシールを作るのは……まぁムリだとは思ってるけどね。装備レシピがミスリルしかない時点で、調剤士のレシピも伝説急の霊薬が作れるとは期待しないほうがいい。

 
 しかし付与術士には困ったもので、複業家の補正のおかげか70を越え、80を越え、現在LV84だ。

 これまじでLV上限なしの可能性も出てきたなぁ。100までは上げてみるけども。


 付与術士のおかげで職業浸透が進まないのは結構ストレスを感じる部分でもあるんだけど、一方で付与術士の魔力上昇大補正のおかげでMPにどんどん余裕が出来てきて、攻撃魔法を使いまくれるのは快感でもある。

 しかも全体幸運上昇大補正のおかげか、銀も結構ぼろぼろと出てくれる。補正が有能すぎて、もし浸透しなかったとしても外すのが惜しいんだよなぁ。


「ダ、ダンーっ! 出た! とうとう出おったのじゃーっ!」


 突如フラッタから興奮を隠し切れない声があがる。

 ちらりと様子を窺うけれど、戦闘で苦戦している様子はない。


 ならばまずは殲滅を優先だな。フラッタのことは気になるけれど、気になるからこそ戦闘に集中してさっさと殲滅してしまおう。


 魔物を殲滅し、素早くドロップアイテムを回収。

 全員で急いでフラッタのところに集まった。


「ダンっ! とうとう出おったのじゃ! 妾も初めて見るのじゃが、これはきっと間違いないハズじゃっ!」


 興奮しながらフラッタは、インベントリから魔玉のようなアイテムを取り出した。

 見た目も大きさも魔玉そっくりだが、1つだけ違うのは真っ白な淡い光を放っていることだった。


「ス、スキルジュエルっ……! ほ、本物のスキルジュエルだ……!」


 フラッタの持つ白い魔玉を見て、リーチェが驚愕の声を上げる。

 へぇ。スキルジュエルって白い魔玉って見た目なんだなぁ。


 しかしとうとう出てしまったかスキルジュエル。これが精神異常耐性大効果のスキルジュエルだったとしたら、竜爵家に行くことは確定だなぁ。

 えっと、せっかくだからスキル鑑定を使うか、スキル鑑定っと。



 スキルジュエル
 全状態異常耐性-



 ……あれ? 違ったわ。
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