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12章 俺が望んだ異世界生活
509 相談
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「トーマ。少し話があるのだが時間を貰えるか?」
ルイナスリームの冒険者ギルドに顔を出すと、意外な人物から声をかけられた。
「おお。ソリスタじゃん。お前も全部の迷宮ソロで踏破したんだってな。
時間はあるけど、そんなに畏まってする話なのか?」
「ちょっとここでは話しにくい話題でな。一緒に来て貰えるか?」
マウントタートルの素材卸も終わったばかりで用事もない。大人しくソリスタについていく。
ソリスタが案内してくれたのは、元カンパニー参加者が開いたという喫茶店だった。
俺も何度か利用させてもらっているが、コーヒー豆もないのにコーヒーの再現度が高くて侮れない店なんだよな。
「ソリスタさん! トーマさん! いらっしゃい、待ってました。どうぞこちらへ」
マスターに店の奥に案内してもらいながら、軽く雑談を交わす。
「あ、マスター。俺にはコーヒーとパンケーキセットお願いね。
ミルクと卵の代用品は絶対に見つけてみせるからっ!」
「ミルクの方は少し希望が見えてきたんですが、卵の方が難しいんですよねぇ。魔物は卵産みませんし……。
動物達から卵を頂くのも難しいですよねぇ。個体数も少ないみたいですし」
「お!? とりあえずミルクの代用品が見つかりそうなだけでも明るいニュースじゃん! 期待してるよ!」
「はは、任せてくださいよ! っと、この部屋です。どうぞお入りください」
マスターに案内された部屋に入ると、アリス、シルヴァール王女改めルル、アラタ、アンジェの4名が待っていた。
ソリスタに勧められた席に座ると、そのソリスタはアリスの隣りに着席した。
ほう? 面白いことになったみたいだなぁ。
「トーマ。俺はアリスを嫁に貰う事にしたんだ。相手が相手だけに、トーマに黙っているわけにもいかないと思って、こうして場を用意してもらったんだ」
「どうしてそうなったのか聞いたりはしないけど、お互いが納得してるならいいんじゃね?
分かってると思うけど、アリスを娶るってことは困難が付き纏うと思う。分かってるんだろうけど納得してんだよな?」
「無論承知しているさ。だが元々俺は人付き合いが得意ではない、嫌われてもさほど不都合はないさ。
トーマや旋律の運び手の奴等にさえ納得してもらえれば、他の誰に嫌われても構わない」
おおう、ソリスタ男前なこと言うじゃねぇの。
こいつがコミュ障だと思ったことってないんだけどなぁ。むしろ気遣いが出来る奴って印象しかない。
「ああ。ソリスタの覚悟が決まってんならいいんだ。
おめでとさん。あとでなんかお祝い贈らせてもらうよ」
「ああ。認めてもらえて感謝するよ。
だが本題はここからなんだ。アリスを娶る事になって改めていくつか問題があってな。
トーマはこいつらの事情を全て把握していると聞いている。相談させてくれ」
「ふむ? 聞かせてくれよ」
そのタイミングでマスターが運んできてくれたパンケーキセットを頬張りながら話を促す。
「うむ。まずはアリスを娶る事でルルとアンジェも一緒に引き取らねばならんのだよ。彼女達は王国に居場所もなければ味方も居なくてな。アリスと別れるわけにはいかないらしいのだ」
まぁそりゃそうだろうな。でもそれは問題じゃないんじゃね?
「一緒に引き取ってやりゃ良いじゃん。どうせルルなんかとは子供作れないんだし。
ああこいつらって嫌われてるから家建てれねぇんだっけ? なら俺が家建ててやるよ。結婚祝いに。
寝室を別にしておけば、一緒に住んでたって気にならねぇだろ多分」
「ず、随分簡単に言ってくれるが、家の件は正直ありがたい。どの職人にも断られてしまっていてな。まさかトーマ本人に建ててもらう事になるとは思わなかったが、よろしく頼む。
そしてもう1つ大きな問題が残っているんだ。正直こちらの解決法は検討も付かない。助けて欲しい」
「あー……。アラタのエリアキーパー討伐かぁ……。
確かにこれを達成しないと、大切な嫁にも先立たれてしまうわけだもんなぁ」
アリスの生死はどうでもいいけど、ソリスタには幸せになってもらいたいよな。
こいつも10年以上苦労した奴なんだし。
「ちなみに現状はどんな感じなのアラタ? エリアキーパー倒せそうなのかな?」
「……目処も立ってないよ。雪エリアの捜索は遅々として進んでないし、かと言って他の都市に行くと住人に襲撃されちゃうからね……。
既に踏破した迷宮でひたすら戦闘を繰り返しても訓練にならないし、正直お手上げ状態かな」
「女3人の命がかかってる割には悠長なこと言ってんなぁ。
でもそうだなぁ……。アラタにエリアキーパーを倒してもらえると俺も楽できんのか……」
敵に塩を送るつもりはないけど、流石にアラタは状況が詰んでるか。
自力でこの状況をひっくり返すのは無理だと判断すべきかねぇ。
ふむ。しゃーないか。ソリスタの幸せの為だ。
「1つ質問させてもらうけど、ルルとアンジェは迷宮踏破済み? そして『精神安定』持ってる?」
「……2人とも迷宮踏破済みだけど、ルルはまだ『精神安定』を持ってないの。
狩人の協力、得られないから……」
俺の質問にはアリスが答えた。
当の2人はなるべく喋りたくないのかもしれない。
「そんじゃルルはあとで俺がグリーンフットに会わせてやるよ。『精神安定』なしで行くわけにはいかない場所だからな。
アラタ。ソリスタ。それにアリス。お前らの停滞した状況を動かす為に俺がしてやる事は2つ。
まずはエリアキーパーの実物をお前らに見せてやること。
そしてアラタに鍛冶仕事の基礎を教えてやること。
これ以上の協力をするつもりはねぇけどな。状況を打開するきっかけくらいにゃなんだろ」
「……エリアキーパーの実物が見れるのっ!?」
「見れるよ。っていうかそろそろ情報開示される頃だろうしな。
だけど『精神安定』持ってない奴を連れてはいけない。悪いがこの後付き合ってもらうぜ」
おっと、そう言えばタケルも見に行きたいって言ってたな。あとで声かけよう。
喫茶店を出た俺たちは全員でボールクローグに行き、音魔法狩りで速攻グリーンフットの討伐を済ませ、ルルに『精神安定』を取得させたのだった。
ルイナスリームの冒険者ギルドに顔を出すと、意外な人物から声をかけられた。
「おお。ソリスタじゃん。お前も全部の迷宮ソロで踏破したんだってな。
時間はあるけど、そんなに畏まってする話なのか?」
「ちょっとここでは話しにくい話題でな。一緒に来て貰えるか?」
マウントタートルの素材卸も終わったばかりで用事もない。大人しくソリスタについていく。
ソリスタが案内してくれたのは、元カンパニー参加者が開いたという喫茶店だった。
俺も何度か利用させてもらっているが、コーヒー豆もないのにコーヒーの再現度が高くて侮れない店なんだよな。
「ソリスタさん! トーマさん! いらっしゃい、待ってました。どうぞこちらへ」
マスターに店の奥に案内してもらいながら、軽く雑談を交わす。
「あ、マスター。俺にはコーヒーとパンケーキセットお願いね。
ミルクと卵の代用品は絶対に見つけてみせるからっ!」
「ミルクの方は少し希望が見えてきたんですが、卵の方が難しいんですよねぇ。魔物は卵産みませんし……。
動物達から卵を頂くのも難しいですよねぇ。個体数も少ないみたいですし」
「お!? とりあえずミルクの代用品が見つかりそうなだけでも明るいニュースじゃん! 期待してるよ!」
「はは、任せてくださいよ! っと、この部屋です。どうぞお入りください」
マスターに案内された部屋に入ると、アリス、シルヴァール王女改めルル、アラタ、アンジェの4名が待っていた。
ソリスタに勧められた席に座ると、そのソリスタはアリスの隣りに着席した。
ほう? 面白いことになったみたいだなぁ。
「トーマ。俺はアリスを嫁に貰う事にしたんだ。相手が相手だけに、トーマに黙っているわけにもいかないと思って、こうして場を用意してもらったんだ」
「どうしてそうなったのか聞いたりはしないけど、お互いが納得してるならいいんじゃね?
分かってると思うけど、アリスを娶るってことは困難が付き纏うと思う。分かってるんだろうけど納得してんだよな?」
「無論承知しているさ。だが元々俺は人付き合いが得意ではない、嫌われてもさほど不都合はないさ。
トーマや旋律の運び手の奴等にさえ納得してもらえれば、他の誰に嫌われても構わない」
おおう、ソリスタ男前なこと言うじゃねぇの。
こいつがコミュ障だと思ったことってないんだけどなぁ。むしろ気遣いが出来る奴って印象しかない。
「ああ。ソリスタの覚悟が決まってんならいいんだ。
おめでとさん。あとでなんかお祝い贈らせてもらうよ」
「ああ。認めてもらえて感謝するよ。
だが本題はここからなんだ。アリスを娶る事になって改めていくつか問題があってな。
トーマはこいつらの事情を全て把握していると聞いている。相談させてくれ」
「ふむ? 聞かせてくれよ」
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「うむ。まずはアリスを娶る事でルルとアンジェも一緒に引き取らねばならんのだよ。彼女達は王国に居場所もなければ味方も居なくてな。アリスと別れるわけにはいかないらしいのだ」
まぁそりゃそうだろうな。でもそれは問題じゃないんじゃね?
「一緒に引き取ってやりゃ良いじゃん。どうせルルなんかとは子供作れないんだし。
ああこいつらって嫌われてるから家建てれねぇんだっけ? なら俺が家建ててやるよ。結婚祝いに。
寝室を別にしておけば、一緒に住んでたって気にならねぇだろ多分」
「ず、随分簡単に言ってくれるが、家の件は正直ありがたい。どの職人にも断られてしまっていてな。まさかトーマ本人に建ててもらう事になるとは思わなかったが、よろしく頼む。
そしてもう1つ大きな問題が残っているんだ。正直こちらの解決法は検討も付かない。助けて欲しい」
「あー……。アラタのエリアキーパー討伐かぁ……。
確かにこれを達成しないと、大切な嫁にも先立たれてしまうわけだもんなぁ」
アリスの生死はどうでもいいけど、ソリスタには幸せになってもらいたいよな。
こいつも10年以上苦労した奴なんだし。
「ちなみに現状はどんな感じなのアラタ? エリアキーパー倒せそうなのかな?」
「……目処も立ってないよ。雪エリアの捜索は遅々として進んでないし、かと言って他の都市に行くと住人に襲撃されちゃうからね……。
既に踏破した迷宮でひたすら戦闘を繰り返しても訓練にならないし、正直お手上げ状態かな」
「女3人の命がかかってる割には悠長なこと言ってんなぁ。
でもそうだなぁ……。アラタにエリアキーパーを倒してもらえると俺も楽できんのか……」
敵に塩を送るつもりはないけど、流石にアラタは状況が詰んでるか。
自力でこの状況をひっくり返すのは無理だと判断すべきかねぇ。
ふむ。しゃーないか。ソリスタの幸せの為だ。
「1つ質問させてもらうけど、ルルとアンジェは迷宮踏破済み? そして『精神安定』持ってる?」
「……2人とも迷宮踏破済みだけど、ルルはまだ『精神安定』を持ってないの。
狩人の協力、得られないから……」
俺の質問にはアリスが答えた。
当の2人はなるべく喋りたくないのかもしれない。
「そんじゃルルはあとで俺がグリーンフットに会わせてやるよ。『精神安定』なしで行くわけにはいかない場所だからな。
アラタ。ソリスタ。それにアリス。お前らの停滞した状況を動かす為に俺がしてやる事は2つ。
まずはエリアキーパーの実物をお前らに見せてやること。
そしてアラタに鍛冶仕事の基礎を教えてやること。
これ以上の協力をするつもりはねぇけどな。状況を打開するきっかけくらいにゃなんだろ」
「……エリアキーパーの実物が見れるのっ!?」
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おっと、そう言えばタケルも見に行きたいって言ってたな。あとで声かけよう。
喫茶店を出た俺たちは全員でボールクローグに行き、音魔法狩りで速攻グリーンフットの討伐を済ませ、ルルに『精神安定』を取得させたのだった。
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