異世界で目指せハーレム生活! でも仲間のほうがモテモテです

りっち

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12章 俺が望んだ異世界生活

494 山岳エリア探索

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 岩山から岩山に向かってジャンプ転移で移動していく。
 今の俺はジャンプを20回くらい連続使用しても昏倒まではいかなくて済みそうだけど、隣りの岩山に辿り着くまでにジャンプが3~5回くらい必要になってくるので、移動効率はあまり良くないな。

 ジェネレイトをかけ直し、魔力が心許無くなったら山頂で休憩する。
 雲の上には今のところグラメダワルケア以外の魔物の存在は確認できず、昼寝しても大丈夫なんじゃないかと思えてくる。
 それで山から滑落とか洒落にならねぇけどなっ!


 しかし一向に近付けないグラメダワルケアを見ていて思ったんだが、こいつって実は使えるんじゃないだろうか?
 アラタと話した時も思ったけど、どうもエリアキーパーの存在を舐めているというか、エリアキーパーという存在の馬鹿らしさが正確に伝わっていないように思えるんだよなぁ。

 いつか倒さなきゃいけない存在ではあるんだけど、それまでは王国民にエリアキーパーのバグり具合を伝える、良いシンボルになるんじゃないだろうか?

 まぁそれで『遠見』使って襲われる案件があっても責任は取らないが。
 ディオーヌ様とファーガロン様に一応提案してみるかな。


 休憩を挟みつつ、100回くらいは転移移動を繰り返したんだけれど、グラメダワルケアは全然近付いている気がしない。
 一応魔力を回復させてから、最大範囲で音魔法を拡散させてみたけれど、やはりまだまだ縄張りまでは大きく距離が開いていそうだ。

 そして魔物すら襲ってこない。
 こんな地形なのに、飛行タイプの魔物も居ないのか?

 それとも、飛行タイプの魔物すら辿り着けない高さなのかここは?

 もしそうであれば、山の上に都市を建設するというも有りか?
 安全対策が万全じゃないと、俺は絶対に住みたくないけど。


 日没になってしまったので、今日来た岩山に大きめのシンボルを製作して目印にする。
 どうせ俺しか見ないしな、という事で、リモデリングを使って巨大ウミガメさんオブジェを製作。

 うむ。岩山の上に佇むウミガメさん。中々に趣があるのではないだろうか。


 グラメダワルケアが反応しない範囲である事を確認してから、山を降りて1度魔物を釣ってみる。

 見たことある魔物とない魔物がごちゃ混ぜに襲ってきたが、気になる魔物は特になし。
 ただ狼男っぽい魔物が混ざってて、もしかしたらこいつがマウントハウンドなのかなぁ? と思ったくらいだ。

 魔物を虐殺した後、解体をしながら待ってみたけど、動物が現れる事はなかった。
 多分距離的には、ミルズレンダからの狩人が探索していてもおかしくない範囲なんだよなまだ。
 動物がいるのは恐らくもっと先だ。となると、移動方法を考えないといけないなぁ。

 ガルムやフィールダーに協力してもらってもいいけど、せっかく山の上に登れるんだから、山の上を移動する方法を考えることにしよう。
 となると必然的に空を飛んで移動するって事になるか。そんなの可能か? 可能なんじゃないかなぁ。魔法あるし。

 山のような魔物素材は、ストレージとゲートのコンボで、1度砂漠の別荘に全て運び込む。
 マーサや女性陣に素材を確認してもらい、食材と欲しい素材を間引いたら、ヴェルトーガとウィルスレイアの狩人ギルドに半分ずつ卸した。
 その際に、タイデリア家とシルグリイド家には、グラメダワルケア見学ツアーを企画して、冒険者たちに現実を知ってもらいましょうという話を手紙にしたためて送っておく。

 さて、これで山岳エリア探索1日目は終了でいいかな。
 
 トルネが作ってくれた夕食を食べながら、今回思いついた事を皆に報告する。
 

「トルネも腕上げたよな。旨いよ。ありがとな」

「まだトーマの方が料理上手だと思いますけど、褒めて貰えて嬉しいです。用意した甲斐がありますよ」

「それじゃ食べながらで行儀悪いけど、ちょっと相談させてくれ。
 山岳エリアなんだけど、山の上まで登ってからジャンプ転移を繰り返して移動したんだけど、それだとあまり距離を稼げなくてさ。ターミナル使うには近すぎるし。
 それで魔法と魔導具を利用すれば、空を滑空して進めるんじゃないかと思って、その魔導具の開発を相談したいんだよね」

「ん、ちょっと異邦人限定の説明になっちゃうけど、ハンググライダーみたいな魔導具を作りたいってことかしらね」

「うん。王国民にイメージしやすいのはキラーラットじゃないかな? キラーラットが襲ってくる時も滑空してくるもんね。
 要は狙った位置まで飛んでいけるような魔導具が欲しいってことかな」

「スカイジャベリンでも、レッサーワイバーンでもなんでもいいんだけど、風を受けて飛べる、軽くて丈夫で、ある程度動かせる羽が欲しいんだよね。
 水中用魔導具のスクリューくらい操作できたら充分なんだけどさ」

「ふむ……。操作可能な羽の魔導具な。考えてみるから少し時間もらえるか?
 ハルとかアサヒたちはイメージ出来てる道具があんだよな? 採用出来るかどうかは分からないけど、教えてくれねぇかな?」

「そりゃ勿論協力するのは構わないっすけど、工房に子供を連れて行くのは危ないっすよね?」

「私とトルネとリーネで見てるから大丈夫だよー! これでも私たちって破級冒険者なんだし、子供達の面倒くらいよゆーだからねっ」

「3人で見てれば目を離す事はないと思うし、みんなは魔導具製作に集中しても大丈夫っ……!
 ふふ、家族が多いと助け合えて良いよねっ……!」

「うん。それじゃ明日は3人にお願いしようかな?
 でも助け合えるのは良いんだけど、やっぱり6人は多い気がするなぁ」

「でもねぇ……。正直6人は居ないと受け止めきれないのよ。私達の方がふた周りは若いのに」

 
 カンナ、それってフォローになってないから。

 それにしても魔導具が出来るまではどうしようかな。
 風魔法とかで滑空が出来ないか試してみるとか?

 生活魔法って出力足りないからなぁ、ダイナミック投身自殺になりそうな気がするぜ……。
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