異世界で目指せハーレム生活! でも仲間のほうがモテモテです

りっち

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11章 新たな都市の建設

478 王国解放軍

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 保護区の方はまぁまぁ形にはなってきたかなぁ?
 既にボールクローグ方面からかっぱらってきた木は1000本を越えるだろう。数えてないけど。

 今のところ枯れる兆候も無く至って元気だ。
 植樹したばかりだというのに、元気に木の実や果実をぶら下げている木もある。
 なんとなく、マジで植物も環境適応持ってそうな勢いだな。
 
 だとすれば、畑の方もガンガン広めていけるだろう。


「トーマーっ……! なんか東側から、沢山馬車が向かって来てるみたいだよーっ……!」


 東側からってーと、メーデクェイタ家あたりか?
 先代当主がやったこととは言え、前回思い切り返り討ちにあったのに、懲りない連中だよ。

 っと、保護区を荒らされるのは困るな。こっちから出向こう。


「おーい。そっから先は鳥獣保護区だから、無闇矢鱈と侵入してくるなら皆殺しにするぞー?
 なんか用事があるなら、そこで馬車止めて待ってろー?」


 音魔法で呼びかけたから聞こえてないはずが無いんだけど、動きが止まる気配もない。
 んー、とりあえず馬車引いてるのは魔物しか居ないし、そっからかな。

 久しぶりに翠緑の風を取り出し、馬車を引いている魔物を片っ端から殺していく。
 前の方の馬車が止まったり転んだり向きを変えたりしているので、物凄い玉突き事故が発生している。が、自業自得だ。こっちはちゃんと警告したからな。


「警告したのに止まらなかったお前らが悪い。あと10数えるうちに代表者が出てきて用件を言わないなら、このまま全員皆殺しにしていく。例外はない。たとえ王が乗っていても殺す」


 宣言してからゆっくりカウントアップしていく。
 
 6まで数えた辺りで、見たことがない男が慌てて前に飛び出してきた。


「待てえ! 私が代表だ! 今から用件を話すから攻撃するなぁ!」

「ふぅん? じゃそこで用件をどうぞ。必要以上に近付いてくるなら、敵対行為と見做して殺す」


 翠緑の風で男の頭を狙いながら用件を聞く。


「わ、我等は王国解放軍であるっ! 異風の旋律が不当に占拠した土地を奪還すべく、ここに赴いたのだ!
 異風の旋律よ! 今すぐこの土地を王国に返還せよ!」

「つまり俺たちと敵対したいってことだな? なんだ、皆殺しでもなんも問題なかったんじゃん」

「ま、待て待て待て待て! わ、私はグリスパール家の当主だぞ!? わ、私に手を出して、王国が黙っていると……」

「お前話聞いてた? 俺は王でも殺すと言ったぞ? つまりお前は俺に殺されに来たってことだな。
 次はないぞ。言葉選べよ。沈黙も許さない。お前らの用件は、なんだ?」


 沈黙も許さないと言ったのに、何も喋る気配が無いな。


「おーい。代表者が喋らなくなっちゃったから皆殺しカウント再開なー?
 7-! 8-! きゅ……」

「ままままま待って! 待ってください! おおおおお願いします!」

「だからお前の言葉を待ってんじゃん。でもお前が喋んないからダメなんじゃん。
 お前の時間稼ぎに付き合ってらんねぇよ。早く喋らないと後ろの奴等が全員死ぬぞ。
 お前の事は、そうだな。せっかく近いし国境壁の外側に捨ててきてやる」

「わわわ私はただ命令されただけなんだ! あんたらと敵対する意志なんてない! ほ、本当だ! 信じてくれ!」

「信じない。警告にも従わないし、今こうして無駄な問答で時間稼ぎをして、後ろの連中に攻撃魔法の準備をさせてるお前の言葉なんかな。
 撃ってもいいけど、敵対行動を確認した瞬間お前ら全員皆殺しな。後ろの奴等全員で俺に勝てると思ってるなら撃っていいぜ」

「な、なななな!?」


 魔力感知があれば誰だって分かるだろそんなの。
 むしろどうやってバレないと思ったんだよ。逆にビビるわ。


「あーあ。せっかくスキップオーブを普及させて育成した冒険者を、ここで何人無駄に殺す事になんだよ。
 一応教えてやるけど、俺ってこの位置から、王国全土を一刀両断できるからな?
 っていうかもう付き合うのも馬鹿らしい。このまま全員死ね」

「中止ーーー! 攻撃を中止しろーーー! 死にたくなければ敵対行動を今すぐ止めろ! 武器を捨てろ! 魔法詠唱をやめろおおおお!」

「今さらそんな虫のいい事がまかり通ると思ってんのか? もう遅えんだよ。全員あの世で後悔してろ」

「済みません! 済みませんでした! 命だけは、どうか命だけはあああああ!」


 命かける覚悟もなしに、俺の前に立つんじゃねぇよ。
 複合センサーの範囲を広げて、残っている騎乗魔物を全て射抜いていく。


「じゃあ代表以外はさっさと帰れよ。代表との話が済んでも残ってる奴は死んでもらうからな。
 代表さんとはゆっくり話をしましょうかね」

「ま、待ってくれ! こ、こんな場所で放り出されても、どこに行けってんだよ!
 ここに来るのだって、馬車で3日以上かかってんだぞ! 馬車無しでどこに行けってんだよぉ!?」

「そこまで面倒見れるかよ。勝手にどこへでもどうぞ。死にたけりゃ殺してやるからそこで待ってろ」


 外野の声はカットして、代表として出てきた男に向き直る。


「さて代表さん。シルヴァール王女殿下に異風の旋律から土地を奪還するよう命令されたから仕方なくきたんです! 以上の情報が得られないなら、お前に価値はないからな。頑張って記憶を振り絞った方がいいぞ」

「ななな、なんでその事を!?」

「馬鹿じゃねーの? 王国で俺に恨みを持ってる奴なんざ限られてんだよ。ましてや複数の貴族を束ねられるレベルっつったらあの馬鹿女しかいねぇ。
 お前にはそこに見える国境壁の外か、砂漠エリアの外か、海エリアの外に行くかを選ばせてやるよ。さて、どこに行きたい?」


 まぁ実際に殺すのも保護区が汚れるだけなので、『シルヴァールの犬』と背中に書いて、四肢を折ってネヴァルドに捨ててきた。
 一応逃げてったあいつらも送ってやるか。ゴミ箱ネヴァルドに。
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