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11章 新たな都市の建設
458 お友達紹介
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中央農地を後にしてネヴァルドに戻ってくる。
野菜に関する資料と、幾つかの野菜の種を貰えたのでさっそく植えに行きたいけど、まずは動物の存在と保護区案を簡単にまとめて、冒険者ギルドから王に届けてもらう。
「あとは王様からの反応待ちだな。野菜の種は南西の端っこの方にこっそり植えちゃっても良いと思うけど、それ以上の事は勝手には出来ないか」
「うん……。王様たちが寛大な判断をしてくれることを祈るしかないよ……」
フィールダーとゲイザーを味方につけるメリットは計り知れないと思うけどなぁ。あの王様だったら、そのメリットの多さに気付けるとは思う。問題は周囲の反応のほうかねぇ。
明日もガルムに出動してもらわなければいけないので、連絡の為にボールクローグに向かう。
ストレージに野菜や果物を詰め込みながら、1つ気になった事をリーネに相談してみる。
「なぁリーネ。今までってペルやスナネコ、ウミガメさんみたいに、1つのエリアに1種類の動物が居ると思ってたんだよ。だからゲイザーとフィールダーって、どっちかがハズレだと思ってたんだけど、実際はどっちも魔物じゃなかったわけじゃん?
ということはさ。国境壁外の各地域にも複数種類の動物が存在してる可能性があるって、やっぱ無視できないよな?」
「うん……。ペルやミケーネたちも数は多くないから、見つかるかどうかは難しい話だと思うけれど、居ないと断定することは出来ないんじゃないかな……。
そして、もしも生きているなら見つけてあげたいね……」
う~ん。将来的には探して歩くのも悪くないと思うけど、ちょっと今俺達が動物を探して旅するのは難しいよな。みんな出産も控えてるし。
でも、そうだな。まだエリアキーパーが健在の場所なんかにも行って、動物達を保護する旅ってのは、ちょっと面白そうかもしれない。
拠点に行って、ガルムに明日の朝も付き合ってくれるようにお願いする。
っと、そうだ。ガルム達に協力してもらったらどうだろう?
「ガルム。明日の件とは別に、もし暇な時があったら、森林に入って魔物じゃない生物を探してみてくれないか?
無理に連れ帰る必要はないけど、魔物相手に困ってるようだったらここに連れてきていいからさ」
「無理はしなくていいからねガルム……? でもお友達になれそうな子を見つけたら、私達に遠慮しないで連れてきていいからね……」
ガルムに動物捜索の話をした後は、ウミガメさんとスナネコたちにも同じ話をしておく。もしも見つかったら紹介してね、くらいの軽いノリのお願いだ。動物達は真面目だから、探して来いって言ったら無理しちゃいそうだからね。
日没前にベイクに戻り、ゲイザーのことも狩人ギルドに報告しに行く。
俺がギルドに顔を出すと、アートンは用件を察したのか、何も言わずにローデッツのところに案内してくれた。
「なんと! もうゲイザーとの接触にも成功したと申すか……!
う~む、トーマを侮っていたつもりはなかったんじゃがの……。ワシの想像を遥かに超えた冒険者のようじゃな、お前さんは」
「へぇ。大きさが迷宮鼠よりもでかいくらいで、情報通り鳥型の見た目をしていると。
……はぁ? 周囲の風景に溶け込む能力ぅ? なんだそりゃ? 聞いたこともねぇぞそんな能力。魔法か何かなのか?」
「魔法じゃないとは思うんだよなー。動物って確か魔法覚えられないって聞いた気がするし。
ただ俺が以前海で出会った生物も音魔法に似た能力を持っていたから、戦闘能力や身体能力が他の生物と比べて低い生物は。外で生き抜くために変わった能力を持っているのかもしれないな」
「うおおいいなぁトーマいいなぁ! お前ほんと王国中の色んな生物を実際に目にしてんの羨まし過ぎんだろおいっ!
とにかくあれか。俺達が使っている魔法とは少し違うかもしれないけど、魔力を用いた何らかの能力である可能性はありそうって感じか。いやぁ生き物っておもしれーなっ」
ほう? アートンは素質がありそうですね。
コイツって色んな生物のことが知りたかったから狩人ギルドに入ったクチなのかな?
「それにしても、まさか2種類とも魔物じゃないとは思わんだ……。更にこの他にも魔物じゃない生物が混じっている可能性が捨て切れなくなってくるではないか。まったくどうしたもんかのぅ……」
「それに中央農地の職員と上手くいってないのもやっぱ気になるな。
んー、トーマは野菜を予め献上する事で、農園の作物を荒らされる事を防いだみてぇだが、それだと抜本的な解決にはならねぇよな?餌の栽培も、保護区の用意も一朝一夕には進まねぇし。
……なぁトーマよ。ゲイザーってホントに野菜しか食わねぇのか? 野菜の他にも食べる食材があるなら、中央農地の負担を激減させることが出来るんじゃ?」
「……マジかー! 完全にその可能性を失念してたわ! 中央農地に出るから野菜が好きなんだと思い込んでたけど、ウミガメさんだって海に済んでるのに果物大好きだもんなぁ……!
っかぁ~! 間抜けすぎだろ俺……。助かったぜアートン。上手くいくかはわかんねぇけど、野菜以外の食い物を色々探してみるわ」
試した結果、野菜しか食わないから仕方なく野菜を差し出すのと、現状野菜食ってるからとりあえず野菜出しとけーじゃ意味合いが違いすぎるよなぁ。
フィールダーが野菜好きだったせいで、ゲイザーに野菜しか出さなかった。完全に俺のミスだ……。
果物や、もしかしたら肉だって食べてくれるかもしれないよな。
とにかく野菜以外のものでも餌として代用できるのであれば、中央農地との関係改善が一気に進む。
早速ダリッツさんにアポを取ってみなければ!
野菜に関する資料と、幾つかの野菜の種を貰えたのでさっそく植えに行きたいけど、まずは動物の存在と保護区案を簡単にまとめて、冒険者ギルドから王に届けてもらう。
「あとは王様からの反応待ちだな。野菜の種は南西の端っこの方にこっそり植えちゃっても良いと思うけど、それ以上の事は勝手には出来ないか」
「うん……。王様たちが寛大な判断をしてくれることを祈るしかないよ……」
フィールダーとゲイザーを味方につけるメリットは計り知れないと思うけどなぁ。あの王様だったら、そのメリットの多さに気付けるとは思う。問題は周囲の反応のほうかねぇ。
明日もガルムに出動してもらわなければいけないので、連絡の為にボールクローグに向かう。
ストレージに野菜や果物を詰め込みながら、1つ気になった事をリーネに相談してみる。
「なぁリーネ。今までってペルやスナネコ、ウミガメさんみたいに、1つのエリアに1種類の動物が居ると思ってたんだよ。だからゲイザーとフィールダーって、どっちかがハズレだと思ってたんだけど、実際はどっちも魔物じゃなかったわけじゃん?
ということはさ。国境壁外の各地域にも複数種類の動物が存在してる可能性があるって、やっぱ無視できないよな?」
「うん……。ペルやミケーネたちも数は多くないから、見つかるかどうかは難しい話だと思うけれど、居ないと断定することは出来ないんじゃないかな……。
そして、もしも生きているなら見つけてあげたいね……」
う~ん。将来的には探して歩くのも悪くないと思うけど、ちょっと今俺達が動物を探して旅するのは難しいよな。みんな出産も控えてるし。
でも、そうだな。まだエリアキーパーが健在の場所なんかにも行って、動物達を保護する旅ってのは、ちょっと面白そうかもしれない。
拠点に行って、ガルムに明日の朝も付き合ってくれるようにお願いする。
っと、そうだ。ガルム達に協力してもらったらどうだろう?
「ガルム。明日の件とは別に、もし暇な時があったら、森林に入って魔物じゃない生物を探してみてくれないか?
無理に連れ帰る必要はないけど、魔物相手に困ってるようだったらここに連れてきていいからさ」
「無理はしなくていいからねガルム……? でもお友達になれそうな子を見つけたら、私達に遠慮しないで連れてきていいからね……」
ガルムに動物捜索の話をした後は、ウミガメさんとスナネコたちにも同じ話をしておく。もしも見つかったら紹介してね、くらいの軽いノリのお願いだ。動物達は真面目だから、探して来いって言ったら無理しちゃいそうだからね。
日没前にベイクに戻り、ゲイザーのことも狩人ギルドに報告しに行く。
俺がギルドに顔を出すと、アートンは用件を察したのか、何も言わずにローデッツのところに案内してくれた。
「なんと! もうゲイザーとの接触にも成功したと申すか……!
う~む、トーマを侮っていたつもりはなかったんじゃがの……。ワシの想像を遥かに超えた冒険者のようじゃな、お前さんは」
「へぇ。大きさが迷宮鼠よりもでかいくらいで、情報通り鳥型の見た目をしていると。
……はぁ? 周囲の風景に溶け込む能力ぅ? なんだそりゃ? 聞いたこともねぇぞそんな能力。魔法か何かなのか?」
「魔法じゃないとは思うんだよなー。動物って確か魔法覚えられないって聞いた気がするし。
ただ俺が以前海で出会った生物も音魔法に似た能力を持っていたから、戦闘能力や身体能力が他の生物と比べて低い生物は。外で生き抜くために変わった能力を持っているのかもしれないな」
「うおおいいなぁトーマいいなぁ! お前ほんと王国中の色んな生物を実際に目にしてんの羨まし過ぎんだろおいっ!
とにかくあれか。俺達が使っている魔法とは少し違うかもしれないけど、魔力を用いた何らかの能力である可能性はありそうって感じか。いやぁ生き物っておもしれーなっ」
ほう? アートンは素質がありそうですね。
コイツって色んな生物のことが知りたかったから狩人ギルドに入ったクチなのかな?
「それにしても、まさか2種類とも魔物じゃないとは思わんだ……。更にこの他にも魔物じゃない生物が混じっている可能性が捨て切れなくなってくるではないか。まったくどうしたもんかのぅ……」
「それに中央農地の職員と上手くいってないのもやっぱ気になるな。
んー、トーマは野菜を予め献上する事で、農園の作物を荒らされる事を防いだみてぇだが、それだと抜本的な解決にはならねぇよな?餌の栽培も、保護区の用意も一朝一夕には進まねぇし。
……なぁトーマよ。ゲイザーってホントに野菜しか食わねぇのか? 野菜の他にも食べる食材があるなら、中央農地の負担を激減させることが出来るんじゃ?」
「……マジかー! 完全にその可能性を失念してたわ! 中央農地に出るから野菜が好きなんだと思い込んでたけど、ウミガメさんだって海に済んでるのに果物大好きだもんなぁ……!
っかぁ~! 間抜けすぎだろ俺……。助かったぜアートン。上手くいくかはわかんねぇけど、野菜以外の食い物を色々探してみるわ」
試した結果、野菜しか食わないから仕方なく野菜を差し出すのと、現状野菜食ってるからとりあえず野菜出しとけーじゃ意味合いが違いすぎるよなぁ。
フィールダーが野菜好きだったせいで、ゲイザーに野菜しか出さなかった。完全に俺のミスだ……。
果物や、もしかしたら肉だって食べてくれるかもしれないよな。
とにかく野菜以外のものでも餌として代用できるのであれば、中央農地との関係改善が一気に進む。
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