489 / 580
11章 新たな都市の建設
446 調査隊結成
しおりを挟む
「つうことで、俺は生物調査のほうに力を入れようと思ってるんだけど、こっちの用事が終わるまではルイナスリームのほうは任せちゃっていいかな? そんなやることもないだろうし」
夕食後にみんなに相談する。
正直な話、ルイナスリームって迷宮の整備さえ終わればすぐにでも他の人の手に委ねてしまいたい。
都市の運営なんて面倒くさそうなものに関わりたくないんだよね。
「僕は別に構わないと思うよ? 今トーマがやってることって、ルイナスリームに人を呼んだりすることが多いよね? 暇な時は鱗の山の仕上げばっかしてるし。
みんなもゲートが使えるんだし、トーマが常にルイナスリームに張り付いてなくてもいいと思うよ」
「トーマってルイナスリームにあんまり興味ないでしょー? 別荘とかと違って明らかにやる気無いもんねー。
ルイナスリームって自分のために作ってる場所じゃないからやる気でないんでしょっ」
「トーマのやる気は別としても、私たちが出来ることも増えましたし、トーマが席を外しても問題ないですよ。問題があれば報告しますし。
それに魔物じゃない生物、動物でしたっけ。動物の保護には私も賛成ですからね。今まで出会った動物は素敵な生き物ばかりでしたし」
つららのお腹を撫でながらトルネがうっとりしている。
ほんとなー。魔物が殺意100%な分、人懐っこい動物達の可愛さが10割増しになってるよなこの世界。
「うんうん。この世界の動物は可愛い子が多いよね。フィールダーとゲイザーだっけ? どんな生き物なのかなぁ。魔物じゃなかったらいいね」
「フィールダーとゲイザーなぁ。私もそいつらの素材って扱った覚えが無えから、かなり逃げ足が速い相手なんだと思うぜ。
仮に出会えたとしても、どうやって意思の疎通を図るとこまで持っていくかってのが重要そうだな」
ふわわのにくきゅうを揉んでいるマーサでも扱ったことのない生き物か。
狩られていないことは喜ばしいけど、それだけレアな生き物ってことなんだろうなぁ。
「仮に動物だったとして、どう扱うつもりっすか? 動物達は頭がいいからベイクでも暮らせるとは思うっすけど、動物を見つけるたびにトーマが保護して世話してたら、いつか限界が来ると思うっすよ?」
「そうねぇ……。勿論私たちも手伝う気満々だけど、一方的にお世話をし続けるのは限界がありそうよね。
やっぱり重要になってくるのは、王国民に動物の存在を周知させることなんでしょうね」
そうだよな。保護するまではいいとして、俺が全て世話をし続けるのは現実的じゃない。そんなんじゃ絶対にいつか破綻してしまう。
王国内に、動物の保護エリアでも作ってもらえるのが1番手っ取り早いと思うんだけど、これは俺の一存じゃ決められない話だからなぁ。
「ねぇトーマ……。フィールダーとゲイザーの調査、私も付いていっていいかな……?
迷宮に潜れないから、私もルイナスリームではあんまりやることないし……。それに調査って事は、王国内の地理を把握する絶好の機会だと思うんだっ……!」
「え~? そりゃ俺は全然構わないっつうか大歓迎だけどさ。リーネと2人で調査とか、俺自身が1番信用できないんだけど」
「トーマ! 自分で言い出した調査なんだから真面目にやりなさいっ!
ふわわ、つらら! 調査に一緒に付いていって、トーマのこと見張ってくれる?」
リーンの言葉を聞いた2匹は俺の目の前に来て、2匹並んでちょこんとお座りしながら俺を見つめてくる。
いやいや早い早い。調査どころかまだ自宅だからね?
「あーでも最近は2匹と一緒に出かける機会も少なかったし、ちょうどいいかもな。
ふわわ、つらら。まだいつになるか決まってないけど、俺とリーネと一緒にお出かけしような。多分ガルムも一緒だと思うからさー」
「ふわわちゃんとつららちゃんが居た方が、動物と仲良くなるのにも良いかもしれないしねっ……!
あんまりのんびりしたことは出来ないけど、楽しみだね2匹ともっ……!」
リーネと一緒に2匹を撫で繰り回しの刑に処す。
この2匹ももう子供じゃないのかもしれないけど、本当に大きくならないから見た目じゃ全然わかんないな。
ずっと子猫、子犬サイズのままだ。可愛い。
「ああそうだトーマ。ちょっとガントレット預かってもいいか? ようやくザルトワシルドアの触手の特性が分かってきたからよ。打撃武器の方に使いたいと思ってんだよ」
「お、マジで? ってガントレットを預けるのは良いんだけど、ウォーハンマーの方を作る気はないの?
俺ってガントレットで結構自分のこと殴ったことあるからさ。微妙に怖いっつうか」
「そりゃトーマの自業自得だろうが? 魔力を込めて自分を殴る馬鹿なんて普通いねぇっつうの。
私が作った防具なら、強化ガントレットの一撃でも即死は防いでくれると思うから心配すんなって」
「安心できる要素が1つもないけど、ほいどうぞ。マーサの事は信用してるし宜しく頼むよ」
「ああ任せてくれよ。エリアキーパーの素材を使えるなんて普通じゃありえねぇからな。張り切らせてもらうぜ。
と言っても、このパーティだと割とよくあることなのが恐ろしいけどよ」
打撃武器の強化フラグも立ったようだ。
あとは狩人ギルドからの連絡を待って、調査をするだけだな。
それにしても、保護した後はどうしようかなぁ?
人が入れない場所とか、動物を保護する区画とか、そういうの用意してもらえないもんかな。
エリアキーパーを打倒して広くなりつつある王国なんだから、多少便宜を図ってくれたりしてくれたら嬉しいんだけどな。今だって土地が足りてないわけでもないんだしさ。
夕食後にみんなに相談する。
正直な話、ルイナスリームって迷宮の整備さえ終わればすぐにでも他の人の手に委ねてしまいたい。
都市の運営なんて面倒くさそうなものに関わりたくないんだよね。
「僕は別に構わないと思うよ? 今トーマがやってることって、ルイナスリームに人を呼んだりすることが多いよね? 暇な時は鱗の山の仕上げばっかしてるし。
みんなもゲートが使えるんだし、トーマが常にルイナスリームに張り付いてなくてもいいと思うよ」
「トーマってルイナスリームにあんまり興味ないでしょー? 別荘とかと違って明らかにやる気無いもんねー。
ルイナスリームって自分のために作ってる場所じゃないからやる気でないんでしょっ」
「トーマのやる気は別としても、私たちが出来ることも増えましたし、トーマが席を外しても問題ないですよ。問題があれば報告しますし。
それに魔物じゃない生物、動物でしたっけ。動物の保護には私も賛成ですからね。今まで出会った動物は素敵な生き物ばかりでしたし」
つららのお腹を撫でながらトルネがうっとりしている。
ほんとなー。魔物が殺意100%な分、人懐っこい動物達の可愛さが10割増しになってるよなこの世界。
「うんうん。この世界の動物は可愛い子が多いよね。フィールダーとゲイザーだっけ? どんな生き物なのかなぁ。魔物じゃなかったらいいね」
「フィールダーとゲイザーなぁ。私もそいつらの素材って扱った覚えが無えから、かなり逃げ足が速い相手なんだと思うぜ。
仮に出会えたとしても、どうやって意思の疎通を図るとこまで持っていくかってのが重要そうだな」
ふわわのにくきゅうを揉んでいるマーサでも扱ったことのない生き物か。
狩られていないことは喜ばしいけど、それだけレアな生き物ってことなんだろうなぁ。
「仮に動物だったとして、どう扱うつもりっすか? 動物達は頭がいいからベイクでも暮らせるとは思うっすけど、動物を見つけるたびにトーマが保護して世話してたら、いつか限界が来ると思うっすよ?」
「そうねぇ……。勿論私たちも手伝う気満々だけど、一方的にお世話をし続けるのは限界がありそうよね。
やっぱり重要になってくるのは、王国民に動物の存在を周知させることなんでしょうね」
そうだよな。保護するまではいいとして、俺が全て世話をし続けるのは現実的じゃない。そんなんじゃ絶対にいつか破綻してしまう。
王国内に、動物の保護エリアでも作ってもらえるのが1番手っ取り早いと思うんだけど、これは俺の一存じゃ決められない話だからなぁ。
「ねぇトーマ……。フィールダーとゲイザーの調査、私も付いていっていいかな……?
迷宮に潜れないから、私もルイナスリームではあんまりやることないし……。それに調査って事は、王国内の地理を把握する絶好の機会だと思うんだっ……!」
「え~? そりゃ俺は全然構わないっつうか大歓迎だけどさ。リーネと2人で調査とか、俺自身が1番信用できないんだけど」
「トーマ! 自分で言い出した調査なんだから真面目にやりなさいっ!
ふわわ、つらら! 調査に一緒に付いていって、トーマのこと見張ってくれる?」
リーンの言葉を聞いた2匹は俺の目の前に来て、2匹並んでちょこんとお座りしながら俺を見つめてくる。
いやいや早い早い。調査どころかまだ自宅だからね?
「あーでも最近は2匹と一緒に出かける機会も少なかったし、ちょうどいいかもな。
ふわわ、つらら。まだいつになるか決まってないけど、俺とリーネと一緒にお出かけしような。多分ガルムも一緒だと思うからさー」
「ふわわちゃんとつららちゃんが居た方が、動物と仲良くなるのにも良いかもしれないしねっ……!
あんまりのんびりしたことは出来ないけど、楽しみだね2匹ともっ……!」
リーネと一緒に2匹を撫で繰り回しの刑に処す。
この2匹ももう子供じゃないのかもしれないけど、本当に大きくならないから見た目じゃ全然わかんないな。
ずっと子猫、子犬サイズのままだ。可愛い。
「ああそうだトーマ。ちょっとガントレット預かってもいいか? ようやくザルトワシルドアの触手の特性が分かってきたからよ。打撃武器の方に使いたいと思ってんだよ」
「お、マジで? ってガントレットを預けるのは良いんだけど、ウォーハンマーの方を作る気はないの?
俺ってガントレットで結構自分のこと殴ったことあるからさ。微妙に怖いっつうか」
「そりゃトーマの自業自得だろうが? 魔力を込めて自分を殴る馬鹿なんて普通いねぇっつうの。
私が作った防具なら、強化ガントレットの一撃でも即死は防いでくれると思うから心配すんなって」
「安心できる要素が1つもないけど、ほいどうぞ。マーサの事は信用してるし宜しく頼むよ」
「ああ任せてくれよ。エリアキーパーの素材を使えるなんて普通じゃありえねぇからな。張り切らせてもらうぜ。
と言っても、このパーティだと割とよくあることなのが恐ろしいけどよ」
打撃武器の強化フラグも立ったようだ。
あとは狩人ギルドからの連絡を待って、調査をするだけだな。
それにしても、保護した後はどうしようかなぁ?
人が入れない場所とか、動物を保護する区画とか、そういうの用意してもらえないもんかな。
エリアキーパーを打倒して広くなりつつある王国なんだから、多少便宜を図ってくれたりしてくれたら嬉しいんだけどな。今だって土地が足りてないわけでもないんだしさ。
0
お気に入りに追加
394
あなたにおすすめの小説

ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~
石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。
ありがとうございます
主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。
転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。
ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。
『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。
ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする
「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。

やさしい異世界転移
みなと
ファンタジー
妹の誕生日ケーキを買いに行く最中 謎の声に導かれて異世界へと転移してしまった主人公
神洞 優斗。
彼が転移した世界は魔法が発達しているファンタジーの世界だった!
元の世界に帰るまでの間優斗は学園に通い平穏に過ごす事にしたのだが……?
この時の優斗は気付いていなかったのだ。
己の……いや"ユウト"としての逃れられない定めがすぐ近くまで来ている事に。
この物語は 優斗がこの世界で仲間と出会い、共に様々な困難に立ち向かい希望 絶望 別れ 後悔しながらも進み続けて、英雄になって誰かに希望を託すストーリーである。

S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )

貧弱の英雄
カタナヅキ
ファンタジー
この世界では誰もが生まれた時から「異能」と「レベル」呼ばれる能力を身に付けており、人々はレベルを上げて自分の能力を磨き、それに適した職業に就くのが当たり前だった。しかし、山奥で捨てられていたところを狩人に拾われ、後に「ナイ」と名付けられた少年は「貧弱」という異能の中でも異質な能力を身に付けていた。
貧弱の能力の効果は日付が変更される度に強制的にレベルがリセットされてしまい、生まれた時からナイは「レベル1」だった。どれだけ努力してレベルを上げようと日付変わる度にレベル1に戻ってしまい、レベルで上がった分の能力が低下してしまう。
自分の貧弱の技能に悲観する彼だったが、ある時にレベルを上昇させるときに身に付ける「SP」の存在を知る。これを使用すれば「技能」と呼ばれる様々な技術を身に付ける事を知り、レベルが毎日のようにリセットされる事を逆に利用して彼はSPを溜めて数々の技能を身に付け、落ちこぼれと呼んだ者達を見返すため、底辺から成り上がる――
※修正要請のコメントは対処後に削除します。


Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います
霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。
得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。
しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。
傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。
基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。
が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる