異世界で目指せハーレム生活! でも仲間のほうがモテモテです

りっち

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11章 新たな都市の建設

446 調査隊結成

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「つうことで、俺は生物調査のほうに力を入れようと思ってるんだけど、こっちの用事が終わるまではルイナスリームのほうは任せちゃっていいかな? そんなやることもないだろうし」


 夕食後にみんなに相談する。

 正直な話、ルイナスリームって迷宮の整備さえ終わればすぐにでも他の人の手に委ねてしまいたい。
 都市の運営なんて面倒くさそうなものに関わりたくないんだよね。


「僕は別に構わないと思うよ? 今トーマがやってることって、ルイナスリームに人を呼んだりすることが多いよね? 暇な時は鱗の山の仕上げばっかしてるし。
 みんなもゲートが使えるんだし、トーマが常にルイナスリームに張り付いてなくてもいいと思うよ」

「トーマってルイナスリームにあんまり興味ないでしょー? 別荘とかと違って明らかにやる気無いもんねー。
 ルイナスリームって自分のために作ってる場所じゃないからやる気でないんでしょっ」

「トーマのやる気は別としても、私たちが出来ることも増えましたし、トーマが席を外しても問題ないですよ。問題があれば報告しますし。
 それに魔物じゃない生物、動物でしたっけ。動物の保護には私も賛成ですからね。今まで出会った動物は素敵な生き物ばかりでしたし」


 つららのお腹を撫でながらトルネがうっとりしている。
 ほんとなー。魔物が殺意100%な分、人懐っこい動物達の可愛さが10割増しになってるよなこの世界。


「うんうん。この世界の動物は可愛い子が多いよね。フィールダーとゲイザーだっけ? どんな生き物なのかなぁ。魔物じゃなかったらいいね」

「フィールダーとゲイザーなぁ。私もそいつらの素材って扱った覚えが無えから、かなり逃げ足が速い相手なんだと思うぜ。
 仮に出会えたとしても、どうやって意思の疎通を図るとこまで持っていくかってのが重要そうだな」


 ふわわのにくきゅうを揉んでいるマーサでも扱ったことのない生き物か。
 狩られていないことは喜ばしいけど、それだけレアな生き物ってことなんだろうなぁ。


「仮に動物だったとして、どう扱うつもりっすか? 動物達は頭がいいからベイクでも暮らせるとは思うっすけど、動物を見つけるたびにトーマが保護して世話してたら、いつか限界が来ると思うっすよ?」

「そうねぇ……。勿論私たちも手伝う気満々だけど、一方的にお世話をし続けるのは限界がありそうよね。
 やっぱり重要になってくるのは、王国民に動物の存在を周知させることなんでしょうね」


 そうだよな。保護するまではいいとして、俺が全て世話をし続けるのは現実的じゃない。そんなんじゃ絶対にいつか破綻してしまう。
 王国内に、動物の保護エリアでも作ってもらえるのが1番手っ取り早いと思うんだけど、これは俺の一存じゃ決められない話だからなぁ。


「ねぇトーマ……。フィールダーとゲイザーの調査、私も付いていっていいかな……?
 迷宮に潜れないから、私もルイナスリームではあんまりやることないし……。それに調査って事は、王国内の地理を把握する絶好の機会だと思うんだっ……!」

「え~? そりゃ俺は全然構わないっつうか大歓迎だけどさ。リーネと2人で調査とか、俺自身が1番信用できないんだけど」

「トーマ! 自分で言い出した調査なんだから真面目にやりなさいっ!
 ふわわ、つらら! 調査に一緒に付いていって、トーマのこと見張ってくれる?」


 リーンの言葉を聞いた2匹は俺の目の前に来て、2匹並んでちょこんとお座りしながら俺を見つめてくる。
 いやいや早い早い。調査どころかまだ自宅だからね?


「あーでも最近は2匹と一緒に出かける機会も少なかったし、ちょうどいいかもな。
 ふわわ、つらら。まだいつになるか決まってないけど、俺とリーネと一緒にお出かけしような。多分ガルムも一緒だと思うからさー」

「ふわわちゃんとつららちゃんが居た方が、動物と仲良くなるのにも良いかもしれないしねっ……!
 あんまりのんびりしたことは出来ないけど、楽しみだね2匹ともっ……!」


 リーネと一緒に2匹を撫で繰り回しの刑に処す。

 この2匹ももう子供じゃないのかもしれないけど、本当に大きくならないから見た目じゃ全然わかんないな。
 ずっと子猫、子犬サイズのままだ。可愛い。


「ああそうだトーマ。ちょっとガントレット預かってもいいか? ようやくザルトワシルドアの触手の特性が分かってきたからよ。打撃武器の方に使いたいと思ってんだよ」

「お、マジで? ってガントレットを預けるのは良いんだけど、ウォーハンマーの方を作る気はないの?
 俺ってガントレットで結構自分のこと殴ったことあるからさ。微妙に怖いっつうか」

「そりゃトーマの自業自得だろうが? 魔力を込めて自分を殴る馬鹿なんて普通いねぇっつうの。
 私が作った防具なら、強化ガントレットの一撃でも即死は防いでくれると思うから心配すんなって」

「安心できる要素が1つもないけど、ほいどうぞ。マーサの事は信用してるし宜しく頼むよ」

「ああ任せてくれよ。エリアキーパーの素材を使えるなんて普通じゃありえねぇからな。張り切らせてもらうぜ。
 と言っても、このパーティだと割とよくあることなのが恐ろしいけどよ」


 打撃武器の強化フラグも立ったようだ。
 あとは狩人ギルドからの連絡を待って、調査をするだけだな。

 それにしても、保護した後はどうしようかなぁ?
 人が入れない場所とか、動物を保護する区画とか、そういうの用意してもらえないもんかな。

 エリアキーパーを打倒して広くなりつつある王国なんだから、多少便宜を図ってくれたりしてくれたら嬉しいんだけどな。今だって土地が足りてないわけでもないんだしさ。
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