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10章 壁外世界
372 vsユリバファルゴア① 始まりの2人
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朝、目が覚める。
今日はユリバファルゴアに挑む予定だ、緊張して眠れないとかそんなことはなく、いつも通りに眠ることが出来た。
ぐっすり眠れたのはきっと、嫁さんたちのおかげかな?
結局ヒールの習得は出来なかったけれど、そもそも被弾しないのがうちのスタイルだ。被弾したら死ぬくらいの気持ちのほうが、緊張感が保てるってもんだ。
今日くらいは朝の探索はやめようかとも思ったけれど、むしろ日課をサボって調子が狂うほうが怖い。結局俺もシンも、日課の朝探索は今日も行うことにした。
流石にヒールが落ちてくれるようなミラクルは起きなかったけど。
前回の経験を踏まえれば、戦闘は夜間になる可能性が高い。
暗視スキルのあるリンカーズでは、夜戦のリスクはさほどない。時間の調整など考えず、遭遇したら決戦開始だ。
「よし、じゃあ行くか」
「うん、行こう。ユリバファルゴアを倒しに」
俺もシンも、気負ったところもなく平常心だ。心・技・体ともに、ベストコンディション。
今日は絶好の決戦日和だな。
ウィルスレイアに移動し、スナネコハウスに向かう。
ジャンプ掘りや装備品の完成を待つ間に、大型馬車は4つとも完成したみたいだ。
今回は1つしか使わないけれど、ユリバファルゴアを倒せた暁には、大活躍してくれること間違いなしだろう。
行きの馬車には、マーサを含めた異風の旋律全員が同乗している。
ランドビカミウリでも行った、戦闘直前の支援魔法ブーストのためである。
ユリバファルゴアと遭遇したタイミングで、俺とシンを残してウィルスレイアに帰還する予定だ。
特にジェネレイト、プロテクション、ブーストは重要だ。リペアは日没のタイミングで使えば充分だろう。
今回はアイソレーションは使わない。俺とシン、お互いの位置が知覚出来ない方がかえって危険だと判断したためだ。
流れる景色を見ながらぼーっと考える。何で俺、エリアキーパーなんかと戦う事になってんだろうなぁ……?
どう考えても、現地調査員如きがやる仕事じゃないよなぁ。
なんかこう、もっといい人いなかったの? 勇者とかさぁ、聖女とかさぁ?
シンとハルは肩を並べて静かに話をしている。
悲壮感も感じない、いつも通りの2人の様子だ。これからエリアキーパーと戦うようには見えないな。
俺のほうは、6人の嫁が全員俺に引っ付いている状態なので、外から見たら羨ましいとか以前に笑っちゃうだろうな。磁石か俺は。
「まったくなぁ……。リーンとトルネの2人ですら、俺の手に余ると思ってたのに、気付いたらその3倍になってるってはどういうことなんだよなぁ」
「ふふ。いーんだよ。トーマはそのままで。
めんどくさそうに誰も彼も助けちゃうトーマを、好きになったんだからねー」
「それにしても、トーマは変わりませんねぇ。
ユリバファルゴアだって、トーマが倒さなきゃいけないわけじゃないでしょうに」
「あはっ、ホントだよね……。1年後か10年後か、強くなった誰かに任せたっていいのに、ねー……?」
「はっ、ベイクで色々話を聞いてみたけどよ。ほんと来てすぐの頃から、めちゃくちゃやってたんだよなトーマってよ」
「8等級冒険者がソロで、3日間で白金貨3枚稼いだって話を聞いたときは、頭沸いてると思ったっすよ?
うちらなんかチート持ちで、スキップまで持ってるけど、今でも絶対無理っすよ」
「あはは、別にイケメンでもなんでもないのにね? メロメロにされちゃったなぁ」
「え、なんか段々悪口になってませんか奥様がた?」
日が沈んでいく。砂漠エリアの日没は、何度見ても美しいと思う。
ランドビカミウリの時みたいに、勝利を収めて朝日を拝みたいところだな。
辺りはすっかり暗くなった。
馬車はもう走っていない。あとはあちらから来るのを待つだけだ。
「アサヒ、カンナ。気をしっかり持ってくれよ。
今回茫然自失になられても、俺はキスしてやれないからな?
他の誰にも代わりはさせられないし」
「っだぁー! あれはもう忘れろっすよ! 大丈夫っすよ2回目なんすから! んもー!」
「うんうん。今度は茫然自失にならなかったご褒美にして欲しいなぁ?」
「カンナっち! 正気に! 正気に戻ってっす!」
――――っ!。
その時、なんだか空気が変わったような錯覚を覚えた。
シンを見ると、シンも俺を見つめている。どうやら気のせいじゃなかったようだな。
「多分捕捉された。ハル。トルネ。支援魔法頼んだ」
リペアは馬車が止まった時点でかけてある。
ハルとトルネに全部の支援魔法をかけてもらって、俺とシンは馬車を降りる。
「そんじゃ、勝ったらゲートで戻るからさ。次は馬車4台で戻ってこようぜ。
あ、一応みんなのほうが早かったらさ。可能な限り狩猟団雇っておいて欲しい。
それじゃ、また後で会おうぜ」
準備が整ったらモタモタせずに帰らせる。
なんたって、いまユリバファルゴアがこっちに向かってんだからな。
「さてシンくん。自信のほどはいかがですかね?」
「何その喋り方? 自信なんていつも通りないよ。ただ勝たなきゃ始まらないってだけ」
いつも自信なんてない、か。
そう言えば初めて会ったときから、シンはただ必死にリーンを守ることだけを考えていたな。
「シンと2人って、初めて会ったときの事を思い出すよ。
俺ってあの時が、初めての共闘だったんだぜ?」
「あ~……。あの時の事をは未だに思い出すよ……。ネズミ2匹に殺されかけてたなんて、一生忘れられない失態だよ……」
「はっはっは! ネズミ2体に苦戦してた俺たちが、随分遠いところまで来ちまったもんだなぁ?」
「言われてみれば不思議なものだよねぇ。あれから、まだ1年も経ってないっていうのにさ」
誰もいない夜の砂漠で、シンと2人で爆笑する。
ほんと大それた話だよ。ちょっと前までマッドスライム先生にお世話になってたっていうのにな。
「俺の冒険者生活の始まりは、シンとのあの共闘だったと思ってるよ。
だから今回も心配してない。頼りにしてるぜ相棒!」
「僕もあの日が、冒険者としての本当の始まりだったと思ってる。
トーマが初めて助けた相手の僕が、こうやって肩を並べて戦える日が来るなんて、感無量ってものさ。
ユリバファルゴアなんて、あの日のネズミに比べれば、恐れるに値しないね」
くくく、確かにな。あの日のネズミの方がよっぽど恐ろしかったぜ。
遠くの空に姿を現したユリバファルゴアを見上げながら、俺とシンは他愛もない話で盛り上がった。
今日はユリバファルゴアに挑む予定だ、緊張して眠れないとかそんなことはなく、いつも通りに眠ることが出来た。
ぐっすり眠れたのはきっと、嫁さんたちのおかげかな?
結局ヒールの習得は出来なかったけれど、そもそも被弾しないのがうちのスタイルだ。被弾したら死ぬくらいの気持ちのほうが、緊張感が保てるってもんだ。
今日くらいは朝の探索はやめようかとも思ったけれど、むしろ日課をサボって調子が狂うほうが怖い。結局俺もシンも、日課の朝探索は今日も行うことにした。
流石にヒールが落ちてくれるようなミラクルは起きなかったけど。
前回の経験を踏まえれば、戦闘は夜間になる可能性が高い。
暗視スキルのあるリンカーズでは、夜戦のリスクはさほどない。時間の調整など考えず、遭遇したら決戦開始だ。
「よし、じゃあ行くか」
「うん、行こう。ユリバファルゴアを倒しに」
俺もシンも、気負ったところもなく平常心だ。心・技・体ともに、ベストコンディション。
今日は絶好の決戦日和だな。
ウィルスレイアに移動し、スナネコハウスに向かう。
ジャンプ掘りや装備品の完成を待つ間に、大型馬車は4つとも完成したみたいだ。
今回は1つしか使わないけれど、ユリバファルゴアを倒せた暁には、大活躍してくれること間違いなしだろう。
行きの馬車には、マーサを含めた異風の旋律全員が同乗している。
ランドビカミウリでも行った、戦闘直前の支援魔法ブーストのためである。
ユリバファルゴアと遭遇したタイミングで、俺とシンを残してウィルスレイアに帰還する予定だ。
特にジェネレイト、プロテクション、ブーストは重要だ。リペアは日没のタイミングで使えば充分だろう。
今回はアイソレーションは使わない。俺とシン、お互いの位置が知覚出来ない方がかえって危険だと判断したためだ。
流れる景色を見ながらぼーっと考える。何で俺、エリアキーパーなんかと戦う事になってんだろうなぁ……?
どう考えても、現地調査員如きがやる仕事じゃないよなぁ。
なんかこう、もっといい人いなかったの? 勇者とかさぁ、聖女とかさぁ?
シンとハルは肩を並べて静かに話をしている。
悲壮感も感じない、いつも通りの2人の様子だ。これからエリアキーパーと戦うようには見えないな。
俺のほうは、6人の嫁が全員俺に引っ付いている状態なので、外から見たら羨ましいとか以前に笑っちゃうだろうな。磁石か俺は。
「まったくなぁ……。リーンとトルネの2人ですら、俺の手に余ると思ってたのに、気付いたらその3倍になってるってはどういうことなんだよなぁ」
「ふふ。いーんだよ。トーマはそのままで。
めんどくさそうに誰も彼も助けちゃうトーマを、好きになったんだからねー」
「それにしても、トーマは変わりませんねぇ。
ユリバファルゴアだって、トーマが倒さなきゃいけないわけじゃないでしょうに」
「あはっ、ホントだよね……。1年後か10年後か、強くなった誰かに任せたっていいのに、ねー……?」
「はっ、ベイクで色々話を聞いてみたけどよ。ほんと来てすぐの頃から、めちゃくちゃやってたんだよなトーマってよ」
「8等級冒険者がソロで、3日間で白金貨3枚稼いだって話を聞いたときは、頭沸いてると思ったっすよ?
うちらなんかチート持ちで、スキップまで持ってるけど、今でも絶対無理っすよ」
「あはは、別にイケメンでもなんでもないのにね? メロメロにされちゃったなぁ」
「え、なんか段々悪口になってませんか奥様がた?」
日が沈んでいく。砂漠エリアの日没は、何度見ても美しいと思う。
ランドビカミウリの時みたいに、勝利を収めて朝日を拝みたいところだな。
辺りはすっかり暗くなった。
馬車はもう走っていない。あとはあちらから来るのを待つだけだ。
「アサヒ、カンナ。気をしっかり持ってくれよ。
今回茫然自失になられても、俺はキスしてやれないからな?
他の誰にも代わりはさせられないし」
「っだぁー! あれはもう忘れろっすよ! 大丈夫っすよ2回目なんすから! んもー!」
「うんうん。今度は茫然自失にならなかったご褒美にして欲しいなぁ?」
「カンナっち! 正気に! 正気に戻ってっす!」
――――っ!。
その時、なんだか空気が変わったような錯覚を覚えた。
シンを見ると、シンも俺を見つめている。どうやら気のせいじゃなかったようだな。
「多分捕捉された。ハル。トルネ。支援魔法頼んだ」
リペアは馬車が止まった時点でかけてある。
ハルとトルネに全部の支援魔法をかけてもらって、俺とシンは馬車を降りる。
「そんじゃ、勝ったらゲートで戻るからさ。次は馬車4台で戻ってこようぜ。
あ、一応みんなのほうが早かったらさ。可能な限り狩猟団雇っておいて欲しい。
それじゃ、また後で会おうぜ」
準備が整ったらモタモタせずに帰らせる。
なんたって、いまユリバファルゴアがこっちに向かってんだからな。
「さてシンくん。自信のほどはいかがですかね?」
「何その喋り方? 自信なんていつも通りないよ。ただ勝たなきゃ始まらないってだけ」
いつも自信なんてない、か。
そう言えば初めて会ったときから、シンはただ必死にリーンを守ることだけを考えていたな。
「シンと2人って、初めて会ったときの事を思い出すよ。
俺ってあの時が、初めての共闘だったんだぜ?」
「あ~……。あの時の事をは未だに思い出すよ……。ネズミ2匹に殺されかけてたなんて、一生忘れられない失態だよ……」
「はっはっは! ネズミ2体に苦戦してた俺たちが、随分遠いところまで来ちまったもんだなぁ?」
「言われてみれば不思議なものだよねぇ。あれから、まだ1年も経ってないっていうのにさ」
誰もいない夜の砂漠で、シンと2人で爆笑する。
ほんと大それた話だよ。ちょっと前までマッドスライム先生にお世話になってたっていうのにな。
「俺の冒険者生活の始まりは、シンとのあの共闘だったと思ってるよ。
だから今回も心配してない。頼りにしてるぜ相棒!」
「僕もあの日が、冒険者としての本当の始まりだったと思ってる。
トーマが初めて助けた相手の僕が、こうやって肩を並べて戦える日が来るなんて、感無量ってものさ。
ユリバファルゴアなんて、あの日のネズミに比べれば、恐れるに値しないね」
くくく、確かにな。あの日のネズミの方がよっぽど恐ろしかったぜ。
遠くの空に姿を現したユリバファルゴアを見上げながら、俺とシンは他愛もない話で盛り上がった。
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