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8章 異風の旋律
279 おとり作戦② 襲撃者の言い分 ※トルネ視点
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「女相手に人数が多すぎない? 2人を引き渡せば大人しく帰ってくれるの?」
リーンが相手に問いかける。
今回の目的は相手の殲滅だ。戦闘が始まれば相手を全滅させるだけ。
つまりリーンは、戦闘前に襲撃者から少しでも情報を得ようと会話を試みているんだろう。
「ひゃひゃひゃ! 悪いなぁ嬢ちゃん。俺らの顔を見た以上、全員帰すわけにもいかねぇんだわ」
「貴方達は中の2人を同志と呼びましたね? なら聞きたいことがあります。
なぜ貴方達はこんなことを始めたのですか? 今回ボールクローグの住人も、周辺に済んでいる人も巻き込んで、こんなに沢山の人を不幸にして、貴方達は一体なにがしたいのです?」
元々見逃す気がないのは分かっている。リーンの問いかけは会話の取っ掛かりだろう。
せっかく相手が返答してくれたのだから、会話を切らさないように話題を振る。
「あ~、ボールクローグに住んでる奴や、この辺の小せぇ村なんかに住んでる奴には、正直悪いと思ってんだよ俺たちもさぁ。
でも俺たちには俺たちで、譲れねぇもんがあるんだよな。たとえ何千何万の無関係の人を巻き込んででも、成し遂げたい目的ってもんがよ」
「何千何万の人命より優先される目的ってなんなのかな? 私には理解が出来ないけど、貴方達はいったい何をしようとしているの?」
私の後をすぐにハルが引き継いでくれる。
異風の旋律のみんなは、こういう風に意を汲むような連携が上手いと思う。
「よくぞ聞いてくれた! 俺たちの目的は唯一つ! カルネジア・ブルガーゾの殺害と、カルネジア家の滅亡だよ!
それに巻き込まれる無関係の人たちにゃぁ、申し訳ねぇとは思うけどな。無力な俺たちには、選べる手段なんてさほど多くはねぇんだよ」
襲撃者の1人が、まるで陶酔しているかのように高らかに宣言する。
「カルネジア家を滅亡させるのに、無関係な人を巻き込むなんて酷いよ……!
貴方達とカルネジア家には、いったいなにがあったって言うの……!?」
「酷い? 酷いのはカルネジア家の方なんだよ。お嬢さんが知らないだけでなぁ……。
カルネジア家ってのは獅子の獣人の戦闘力を傘に着て、今まで本当に好き勝手やってきたんだぜ?
俺たちはカルネジア家に辛酸を舐めさせられた、被害者の集まりなんだよぉ!」
「カルネジア家に辛酸を舐めさせられたから、今度は自分たちがやり返す番って言いたいのー?
そんなのカルネジア家と勝手にやってなさいっ! 無関係な人を巻き込んでいる時点で、カルネジア家とやってること変わんないじゃないのーっ!」
あ、リーン。それ多分禁句だから。
自己陶酔して罪の意識から目を逸らしている相手には、正論が何よりも頭にくるのよ?
「……いま、なんつった? 今なんつったんだよ、あぁ!? 俺が、俺たちがカルネジアのクソどもと同じだって言いやがったのかぁ!?」
「うん。同じだよね。周りの迷惑なんて省みずに、自分の我侭を暴力を持って通すなんて、まさにカルネジア家の得意技じゃない?
貴方達のしている事は、大嫌いなカルネジア家と全く同じことだよね。気付いてなかったの?」
「ハッハッハッハ! 勇ましいお嬢さんたちだな! そこまで同志を侮辱してくれたんだ。それなりの扱いは覚悟してもらうぜ?
ま、同志にとってはありがたいかもしれないな。何の気兼ねもなく壊せる玩具が手に入るんだからなぁ?」
男の言葉をきっかけに、場の緊張感が高まっていく。
この男、激昂した様子も見られないし、この集団を率いている感じなのかしら。
確かこの街に入り込んでいるロンメノの間者達には横の繋がりは無かったはずだから、処刑が発表されてからの僅かな時間で集団を纏め上げてみせたということ?
「お嬢さんたちくらいの上玉を傷つけるのは忍びねぇが、あんたらも冒険者なんだろ? 護送を任されるくらいだ。それなりに戦えるんだろう。
なるべく傷もつけたくないし、出来れば殺したくもないんだが、戦闘が始まれば絶対はないからな。今のうちに降参して、大人しく捕まってくれる気はないかい?」
「そんな気あるわけないでしょー! っていうかそっちから襲ってきたくせに、大人しく捕まれって何様なのよー!
大人しく引いてくれっていうならまだ分かるけどさー!」
「ハハハ! 俺の言い方は小さい嬢ちゃんのお気に召さなかったみたいだな! 悪気はないんだぜ?
悪気はないんだけど、これ以上は話に付き合うつもりもないからよ。出来れば五体満足のうちに降参してくれる事を願ってるぜ! かかれぇっ!!」
男は襲撃の指示を出しつつ後ろに下がる。
出来れば指揮官を先に仕留めたかったけど、そう簡単には進まないか。
「おっらぁ!!」
「ぎゃあああ!!」
「こ、こっちにくるんじゃねぇぇぇぁあああ!!」
向かってくる相手を槍で屠っていく。
相手も魔装術を使用しているようだが、私の槍を止める事は出来ていない。
実力的には6等級以上、3等級未満といった感じか。
戦い慣れている者も少なくないが、ハロイツァくらいの実力の者もいないようだ。
「あーらら。瞬く間に全滅かよ? お嬢さんたちやるねぇ。こいつらも同志の中じゃ戦える方だったんだぜ?」
指揮官らしき男は、自分以外の仲間が全滅しても顔色1つ変えていない。
この余裕はいったいなに? この男はなにを隠している?
近付くのは危険か、ならここは!
そう思った瞬間に、リーンのスネークソードが男に向かって伸びていた。
流石リーン。相手の危険性を理解して、私と同じ選択をしたのね。
「おいおいおい!? なんだよこれ!? やっべぇな!! こ、怖すぎだろぉ!?」
全く緊張感を感じさせない言葉ではあるが、私は目の前の光景が信じられなかった。
リーンのスネークソードを全て躱し切っている!? 私でも本気のリーンの攻撃を躱し切るのは難しいのに……!
「おいおい嬢ちゃん危ないもん振り回すんじゃねぇよ!! 『スタンガン』!!」
「あああああっ!?」
「リーン!?」
男の手から放たれた白い光がスネークソードに触れた瞬間、距離を取っていたはずのリーンが突然地面に崩れ落ちる!
今のが攻撃だったとして、なんであんな離れた場所に居るリーンに効果が及んだの!?
「スタンガン……!? 貴方も異邦人なのね!?」
「お? ってことはお嬢ちゃんも異邦人なのかい。黒髪のままでいるなんて剛毅だねぇ。ハッハッハ!」
異邦人!? 襲撃者に異邦人が紛れ込んでいたって事なのか!!
ハルには今の攻撃がなんなのか分かっている……!?
「うん。私も異邦人だよ。幸い仲間に恵まれててね。黒髪で不自由した事はないかな。
今のは電気だよね? おじさんが貰った能力は……、電力生成、とかかな?」
「ハッハッハァ! ちっちゃい割になかなか場数を踏んでるみたいだねぇ!
オジサンの名前は『レンジ』、電気を操るからって電子レンジなんて呼ばないでくれよぉ?
能力予想は惜しいね。正確には『電気魔法』だよ。カテゴリは生活魔法。
ま、本来は文化革命を起こすつもりで貰った能力なんだけどね。これがなかなか戦闘にも便利なわけよ」
……電気? 電気っていうのが何のことかは分からないけれど、生活魔法ということはかなりの応用が利くはず。
なんてことなの……。生活魔法を駆使する敵が現れるなんて、流石に予想してないわ!
私達は今から、トーマを敵に回して、勝利を収めなければいけないようなものじゃないの……!
リーンが相手に問いかける。
今回の目的は相手の殲滅だ。戦闘が始まれば相手を全滅させるだけ。
つまりリーンは、戦闘前に襲撃者から少しでも情報を得ようと会話を試みているんだろう。
「ひゃひゃひゃ! 悪いなぁ嬢ちゃん。俺らの顔を見た以上、全員帰すわけにもいかねぇんだわ」
「貴方達は中の2人を同志と呼びましたね? なら聞きたいことがあります。
なぜ貴方達はこんなことを始めたのですか? 今回ボールクローグの住人も、周辺に済んでいる人も巻き込んで、こんなに沢山の人を不幸にして、貴方達は一体なにがしたいのです?」
元々見逃す気がないのは分かっている。リーンの問いかけは会話の取っ掛かりだろう。
せっかく相手が返答してくれたのだから、会話を切らさないように話題を振る。
「あ~、ボールクローグに住んでる奴や、この辺の小せぇ村なんかに住んでる奴には、正直悪いと思ってんだよ俺たちもさぁ。
でも俺たちには俺たちで、譲れねぇもんがあるんだよな。たとえ何千何万の無関係の人を巻き込んででも、成し遂げたい目的ってもんがよ」
「何千何万の人命より優先される目的ってなんなのかな? 私には理解が出来ないけど、貴方達はいったい何をしようとしているの?」
私の後をすぐにハルが引き継いでくれる。
異風の旋律のみんなは、こういう風に意を汲むような連携が上手いと思う。
「よくぞ聞いてくれた! 俺たちの目的は唯一つ! カルネジア・ブルガーゾの殺害と、カルネジア家の滅亡だよ!
それに巻き込まれる無関係の人たちにゃぁ、申し訳ねぇとは思うけどな。無力な俺たちには、選べる手段なんてさほど多くはねぇんだよ」
襲撃者の1人が、まるで陶酔しているかのように高らかに宣言する。
「カルネジア家を滅亡させるのに、無関係な人を巻き込むなんて酷いよ……!
貴方達とカルネジア家には、いったいなにがあったって言うの……!?」
「酷い? 酷いのはカルネジア家の方なんだよ。お嬢さんが知らないだけでなぁ……。
カルネジア家ってのは獅子の獣人の戦闘力を傘に着て、今まで本当に好き勝手やってきたんだぜ?
俺たちはカルネジア家に辛酸を舐めさせられた、被害者の集まりなんだよぉ!」
「カルネジア家に辛酸を舐めさせられたから、今度は自分たちがやり返す番って言いたいのー?
そんなのカルネジア家と勝手にやってなさいっ! 無関係な人を巻き込んでいる時点で、カルネジア家とやってること変わんないじゃないのーっ!」
あ、リーン。それ多分禁句だから。
自己陶酔して罪の意識から目を逸らしている相手には、正論が何よりも頭にくるのよ?
「……いま、なんつった? 今なんつったんだよ、あぁ!? 俺が、俺たちがカルネジアのクソどもと同じだって言いやがったのかぁ!?」
「うん。同じだよね。周りの迷惑なんて省みずに、自分の我侭を暴力を持って通すなんて、まさにカルネジア家の得意技じゃない?
貴方達のしている事は、大嫌いなカルネジア家と全く同じことだよね。気付いてなかったの?」
「ハッハッハッハ! 勇ましいお嬢さんたちだな! そこまで同志を侮辱してくれたんだ。それなりの扱いは覚悟してもらうぜ?
ま、同志にとってはありがたいかもしれないな。何の気兼ねもなく壊せる玩具が手に入るんだからなぁ?」
男の言葉をきっかけに、場の緊張感が高まっていく。
この男、激昂した様子も見られないし、この集団を率いている感じなのかしら。
確かこの街に入り込んでいるロンメノの間者達には横の繋がりは無かったはずだから、処刑が発表されてからの僅かな時間で集団を纏め上げてみせたということ?
「お嬢さんたちくらいの上玉を傷つけるのは忍びねぇが、あんたらも冒険者なんだろ? 護送を任されるくらいだ。それなりに戦えるんだろう。
なるべく傷もつけたくないし、出来れば殺したくもないんだが、戦闘が始まれば絶対はないからな。今のうちに降参して、大人しく捕まってくれる気はないかい?」
「そんな気あるわけないでしょー! っていうかそっちから襲ってきたくせに、大人しく捕まれって何様なのよー!
大人しく引いてくれっていうならまだ分かるけどさー!」
「ハハハ! 俺の言い方は小さい嬢ちゃんのお気に召さなかったみたいだな! 悪気はないんだぜ?
悪気はないんだけど、これ以上は話に付き合うつもりもないからよ。出来れば五体満足のうちに降参してくれる事を願ってるぜ! かかれぇっ!!」
男は襲撃の指示を出しつつ後ろに下がる。
出来れば指揮官を先に仕留めたかったけど、そう簡単には進まないか。
「おっらぁ!!」
「ぎゃあああ!!」
「こ、こっちにくるんじゃねぇぇぇぁあああ!!」
向かってくる相手を槍で屠っていく。
相手も魔装術を使用しているようだが、私の槍を止める事は出来ていない。
実力的には6等級以上、3等級未満といった感じか。
戦い慣れている者も少なくないが、ハロイツァくらいの実力の者もいないようだ。
「あーらら。瞬く間に全滅かよ? お嬢さんたちやるねぇ。こいつらも同志の中じゃ戦える方だったんだぜ?」
指揮官らしき男は、自分以外の仲間が全滅しても顔色1つ変えていない。
この余裕はいったいなに? この男はなにを隠している?
近付くのは危険か、ならここは!
そう思った瞬間に、リーンのスネークソードが男に向かって伸びていた。
流石リーン。相手の危険性を理解して、私と同じ選択をしたのね。
「おいおいおい!? なんだよこれ!? やっべぇな!! こ、怖すぎだろぉ!?」
全く緊張感を感じさせない言葉ではあるが、私は目の前の光景が信じられなかった。
リーンのスネークソードを全て躱し切っている!? 私でも本気のリーンの攻撃を躱し切るのは難しいのに……!
「おいおい嬢ちゃん危ないもん振り回すんじゃねぇよ!! 『スタンガン』!!」
「あああああっ!?」
「リーン!?」
男の手から放たれた白い光がスネークソードに触れた瞬間、距離を取っていたはずのリーンが突然地面に崩れ落ちる!
今のが攻撃だったとして、なんであんな離れた場所に居るリーンに効果が及んだの!?
「スタンガン……!? 貴方も異邦人なのね!?」
「お? ってことはお嬢ちゃんも異邦人なのかい。黒髪のままでいるなんて剛毅だねぇ。ハッハッハ!」
異邦人!? 襲撃者に異邦人が紛れ込んでいたって事なのか!!
ハルには今の攻撃がなんなのか分かっている……!?
「うん。私も異邦人だよ。幸い仲間に恵まれててね。黒髪で不自由した事はないかな。
今のは電気だよね? おじさんが貰った能力は……、電力生成、とかかな?」
「ハッハッハァ! ちっちゃい割になかなか場数を踏んでるみたいだねぇ!
オジサンの名前は『レンジ』、電気を操るからって電子レンジなんて呼ばないでくれよぉ?
能力予想は惜しいね。正確には『電気魔法』だよ。カテゴリは生活魔法。
ま、本来は文化革命を起こすつもりで貰った能力なんだけどね。これがなかなか戦闘にも便利なわけよ」
……電気? 電気っていうのが何のことかは分からないけれど、生活魔法ということはかなりの応用が利くはず。
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