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8章 異風の旋律
270 心核魔獣
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まずは魔物の氾濫についておさらいする。
俺がボールクローグを離れている間に、シンがもう少し詳しく話を聞いていてくれたので話してもらう。
「まず始めに、迷宮が育ちすぎて吸収できる魔力がなくなることを魔力枯渇と呼ぶ。魔力枯渇が起きると、迷宮は空気以外の場所に魔力を求め、魔物を迷宮外に放って魔力を獲得する。これを魔物の氾濫と呼ぶ。
今回は魔力枯渇の兆候すら無かったのだけど、そこはもう考えても意味がないから置いておくよ?」
思考停止になりかねないけど、多分チート能力の効果なんじゃないかと思う。
迷宮発生の時点で人智を超えた能力なんだから、魔物の氾濫も自由に起こせても不思議じゃないだろう。
「氾濫の兆候は天から地面に落ちる光の糸。これは大気中の魔力を急激に迷宮が吸い込むことで、吸い込まれている魔力が可視化されて起こる現象らしいね。詳しくは解明されてないみたいだし、これは今関係ないので省くよ。
予兆が起きてからちょうど丸1日が経過すると迷宮の氾濫が始まる。
最小規模で5000、最大規模で3万前後の魔物が生み出されてくる。
強力な魔物ほどあとから出現するみたいだから、戦力の分配には気をつける必要があるね」
小出しで出てくるのか。
強力な魔物ほど魔力を多く使うとか、何らかの事情があるのかもしれないが、今は関係ないか。
「氾濫で出現する魔物は、氾濫した迷宮に出てくるものが殆どらしいから、新しく出現した今回の迷宮ではさほど強力な魔物は出現しない可能性がそれなりに高い。これは僕たちにとっては朗報だね」
「ただ今回氾濫する5箇所の迷宮を、狩人ギルドが把握していなかった点が気になりますよね。
それでもトーマがこちらに来た後に生まれたのは間違いないでしょうから、最高に古くても100日くらいしか経ってないと思いますけど」
「だね。だから魔物の強さは僕たちにとっては問題にならない可能性が高い。問題なのは物量と、それによって生まれる勢いだね。
そしてそれ以上に厄介なのが、氾濫の最後に現れると言われる『心核魔獣』と呼ばれる存在だ。
迷宮神像を取り込んで生まれる強力な存在で、氾濫した迷宮には絶対に出現しないほど強力な魔物が発生するらしいね」
要するにボスキャラが存在するのか。
氾濫で疲弊しまくった後に出てくる強ボスってのは、戦略的には有効だろうけど、やられる側にとっちゃたまったもんじゃない。
「心核魔獣が出てくると迷宮神像は失われるわけだから、氾濫した迷宮はそのまま消滅するそうだよ。
その代わり氾濫した魔物は討伐しない限り、人を求めて暴れ続けるらしいね。
心核魔獣については出てくるまでは全く予想がつかないらしいけど、カラードラゴン級が出てきても不思議じゃないんだってさ」
「うへぇ……。
全員が任意スキル強化を覚えた今、倒せない相手じゃないだろうけど、グリーンドラゴン級が5体も出たら被害がすごいことになりそうだな……」
「任意スキル強化で魔装術さえ通るようになっていれば、恐らく問題なく勝てる相手だと思うんですよね。
深層集中と瞬間加速の同時使用で、恐らく回避も間に合うようになってると思いますし」
「うーん。楽観するのは危険かも知れないけど、現状で取れる対策も無いと思うんだよねー。
氾濫の最後に強い魔物が出てくる、くらいに思っておけばいいんじゃないかなー?」
ん、確かにリーンの言うとおりかもな。
祝福の儀も受けたし、現状で急激に強くなる方法なんてちょっと思いつかない。
「それと、過去の氾濫では決着が着くまでにかかった日数は、長くても3日くらいだったそうだよ。
食料なんかの心配はする必要はないと思う。防衛に集中しよう」
んー、つまりは弱い魔物から押し寄せて、段々魔物が強くなっていき、最後にボス戦を経てイベントクリアって流れかな?
問題はこれがゲームじゃなくって現実だって所だな。
犠牲者ゼロってのは現実的じゃないかもしれないけど、犠牲者ゼロを諦めるわけにはいかない。
その為には、もうちょっと色々情報が欲しいところか。
「トーマ。クリーヌだけど入っていい? 迷宮の場所が特定出来たから報告」
クリーヌの声だ。
っていうか会議室は別に俺の部屋でもなんでもないんだから、普通に入ってくればいいのに。
「勝手に入って大丈夫。今俺たちしかいないからな」
声をかけるとクリーヌとエルハが入室してくる。
「ん。異風の旋律のみんなは土地に明るくないかもしれないけど、一応地図に印をつけて持ってきたから。
距離的にはかなり離れてる。私たちが最終日に行った迷宮よりも更に遠い」
迷宮殺しはボールクローグに近い順で進行したからな。最終日の迷宮が一番遠かったのだ。
そして氾濫迷宮は更に遠い、と。
「ありがとな。迷宮の場所が分かってるかどうかってのは、作戦立案には欠かせないと思うからさ。特定が早くて助かったよ」
「トーマの方向指示があったから、狩人はその方角に進むだけで良かったから。
それに光の糸は遠くからでも良く見えた。
それと同じ報告を、各種ギルドとカルネジア家にも伝えてある」
「おお、クリーヌは仕事が速いな。
因みに、戦えない家族だけでも避難するつもりはないのか?」
「ん。私たちはボールクローグで育った家族だから。ボールクローグの外で暮らすのも想像したことないし、1人でも残るならみんな残っても同じだって、みんな残ることになった」
俺たちも家族全員で戦う事に決めたからな。
彼女達一家が決めたことなら、口を出すのは野暮ってもんか。
「それでもう1つ、トーマの耳に入れたほうが良いと思う報告がある。エルハ」
「え、ええ。
実は調査に行った狩猟団が、5箇所の迷宮のちょうど中心にあたる場所で、1人の冒険者が倒れているのを発見、保護したの。
現在彼は昏倒していて意識がない状態。外傷はなく、呼吸はしてるわ。
倒れている場所が場所だけに、今回の件に何らかの関わりがあると見ているわ」
「彼ってことは男か。
ちなみにその男、髪の色は何色だった?」
「え? 黒髪の冒険者よ? 名前はタケル、9等級冒険者みたいね」
黒髪にタケル。異邦人確定か。
発見場所が場所だけに、今回の騒動の重要参考人なのは間違いない。
とりあえず、会いに行ってみようか。
俺がボールクローグを離れている間に、シンがもう少し詳しく話を聞いていてくれたので話してもらう。
「まず始めに、迷宮が育ちすぎて吸収できる魔力がなくなることを魔力枯渇と呼ぶ。魔力枯渇が起きると、迷宮は空気以外の場所に魔力を求め、魔物を迷宮外に放って魔力を獲得する。これを魔物の氾濫と呼ぶ。
今回は魔力枯渇の兆候すら無かったのだけど、そこはもう考えても意味がないから置いておくよ?」
思考停止になりかねないけど、多分チート能力の効果なんじゃないかと思う。
迷宮発生の時点で人智を超えた能力なんだから、魔物の氾濫も自由に起こせても不思議じゃないだろう。
「氾濫の兆候は天から地面に落ちる光の糸。これは大気中の魔力を急激に迷宮が吸い込むことで、吸い込まれている魔力が可視化されて起こる現象らしいね。詳しくは解明されてないみたいだし、これは今関係ないので省くよ。
予兆が起きてからちょうど丸1日が経過すると迷宮の氾濫が始まる。
最小規模で5000、最大規模で3万前後の魔物が生み出されてくる。
強力な魔物ほどあとから出現するみたいだから、戦力の分配には気をつける必要があるね」
小出しで出てくるのか。
強力な魔物ほど魔力を多く使うとか、何らかの事情があるのかもしれないが、今は関係ないか。
「氾濫で出現する魔物は、氾濫した迷宮に出てくるものが殆どらしいから、新しく出現した今回の迷宮ではさほど強力な魔物は出現しない可能性がそれなりに高い。これは僕たちにとっては朗報だね」
「ただ今回氾濫する5箇所の迷宮を、狩人ギルドが把握していなかった点が気になりますよね。
それでもトーマがこちらに来た後に生まれたのは間違いないでしょうから、最高に古くても100日くらいしか経ってないと思いますけど」
「だね。だから魔物の強さは僕たちにとっては問題にならない可能性が高い。問題なのは物量と、それによって生まれる勢いだね。
そしてそれ以上に厄介なのが、氾濫の最後に現れると言われる『心核魔獣』と呼ばれる存在だ。
迷宮神像を取り込んで生まれる強力な存在で、氾濫した迷宮には絶対に出現しないほど強力な魔物が発生するらしいね」
要するにボスキャラが存在するのか。
氾濫で疲弊しまくった後に出てくる強ボスってのは、戦略的には有効だろうけど、やられる側にとっちゃたまったもんじゃない。
「心核魔獣が出てくると迷宮神像は失われるわけだから、氾濫した迷宮はそのまま消滅するそうだよ。
その代わり氾濫した魔物は討伐しない限り、人を求めて暴れ続けるらしいね。
心核魔獣については出てくるまでは全く予想がつかないらしいけど、カラードラゴン級が出てきても不思議じゃないんだってさ」
「うへぇ……。
全員が任意スキル強化を覚えた今、倒せない相手じゃないだろうけど、グリーンドラゴン級が5体も出たら被害がすごいことになりそうだな……」
「任意スキル強化で魔装術さえ通るようになっていれば、恐らく問題なく勝てる相手だと思うんですよね。
深層集中と瞬間加速の同時使用で、恐らく回避も間に合うようになってると思いますし」
「うーん。楽観するのは危険かも知れないけど、現状で取れる対策も無いと思うんだよねー。
氾濫の最後に強い魔物が出てくる、くらいに思っておけばいいんじゃないかなー?」
ん、確かにリーンの言うとおりかもな。
祝福の儀も受けたし、現状で急激に強くなる方法なんてちょっと思いつかない。
「それと、過去の氾濫では決着が着くまでにかかった日数は、長くても3日くらいだったそうだよ。
食料なんかの心配はする必要はないと思う。防衛に集中しよう」
んー、つまりは弱い魔物から押し寄せて、段々魔物が強くなっていき、最後にボス戦を経てイベントクリアって流れかな?
問題はこれがゲームじゃなくって現実だって所だな。
犠牲者ゼロってのは現実的じゃないかもしれないけど、犠牲者ゼロを諦めるわけにはいかない。
その為には、もうちょっと色々情報が欲しいところか。
「トーマ。クリーヌだけど入っていい? 迷宮の場所が特定出来たから報告」
クリーヌの声だ。
っていうか会議室は別に俺の部屋でもなんでもないんだから、普通に入ってくればいいのに。
「勝手に入って大丈夫。今俺たちしかいないからな」
声をかけるとクリーヌとエルハが入室してくる。
「ん。異風の旋律のみんなは土地に明るくないかもしれないけど、一応地図に印をつけて持ってきたから。
距離的にはかなり離れてる。私たちが最終日に行った迷宮よりも更に遠い」
迷宮殺しはボールクローグに近い順で進行したからな。最終日の迷宮が一番遠かったのだ。
そして氾濫迷宮は更に遠い、と。
「ありがとな。迷宮の場所が分かってるかどうかってのは、作戦立案には欠かせないと思うからさ。特定が早くて助かったよ」
「トーマの方向指示があったから、狩人はその方角に進むだけで良かったから。
それに光の糸は遠くからでも良く見えた。
それと同じ報告を、各種ギルドとカルネジア家にも伝えてある」
「おお、クリーヌは仕事が速いな。
因みに、戦えない家族だけでも避難するつもりはないのか?」
「ん。私たちはボールクローグで育った家族だから。ボールクローグの外で暮らすのも想像したことないし、1人でも残るならみんな残っても同じだって、みんな残ることになった」
俺たちも家族全員で戦う事に決めたからな。
彼女達一家が決めたことなら、口を出すのは野暮ってもんか。
「それでもう1つ、トーマの耳に入れたほうが良いと思う報告がある。エルハ」
「え、ええ。
実は調査に行った狩猟団が、5箇所の迷宮のちょうど中心にあたる場所で、1人の冒険者が倒れているのを発見、保護したの。
現在彼は昏倒していて意識がない状態。外傷はなく、呼吸はしてるわ。
倒れている場所が場所だけに、今回の件に何らかの関わりがあると見ているわ」
「彼ってことは男か。
ちなみにその男、髪の色は何色だった?」
「え? 黒髪の冒険者よ? 名前はタケル、9等級冒険者みたいね」
黒髪にタケル。異邦人確定か。
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