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7章 更なる強さを求めて
233 2つの報告
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火葬を終え、燃えカスをウォーハンマーで更に砕き、洗浄で抹消する。
魔法があると完全犯罪も簡単だな。逆にされることも警戒しておかないと。
全員で外の様子を窺おうという話は却下された。単純な話、アサルトドラゴンの素材があるため、結局往復するハメになるからだ。
「まぁ馬車から多少は見えましたし……。将来の楽しみに取っておきます」
将来、か。リーネも前向きになったもんだ。
「トーマ。ミルズレンダに報告する必要ってあるかな?
このままベイクに戻ってしまって、2度とミルズレンダに近寄らない方が良くない?
調べれば分かることだけど、僕たちの生還をわざわざ最速で教える必要はないと思うんだ。
ここを調査に来るとは思うけど、痕跡はほぼ消し尽くしたしね」
「だねー。ミルズレンダに戻っちゃうとすぐに不審に思われちゃうけど、このままベイクに帰れば、一昼夜は不審に思われないんじゃないかなー。相手も狩人だったし、ここもそれなりに遠い場所だしー?」
ふむ。考えれば考えるほど、ミルズレンダに戻るメリットが何一つないな。
ここは素直にベイクに戻って、ミルズレンダには2度と近付かない方向で行こう。
少なくとも当主が代替わりするまでは駄目だ。
「了解した。このままベイクに帰ろう。
今回は前準備が出来ないから、ターミナル広場で素材の監視をする役と、マーサを連れてくる役、後は不要分を狩人ギルドに卸す話をしにいく奴が必要になるかな?
突然すぎて、人手を用意するのはやっぱ難しいかな」
「リーネがマーサを呼ぶ役。リーンは広場で素材の監視。トルネとハルで冒険者ギルドと商工ギルドに行って、人手の手配の確認。僕が狩人ギルドに行って素材納品の話をつけてくるって感じかな?
トーマはゲートが終わっても、ストレージでそのまま運搬を担当すべきだよね。マーサに必要な分から優先して、終わったら納品の方も手伝って」
「よしそれでいこうか。ふわわとつららはリーネに付いてってくれ。お前達がいればマーサを動かしやすいだろうしな。
それじゃゲートを開くぞ。今日はみんな無事で良かった。休む前にもう一仕事頑張ろう」
ゲートを使用する。けど1つ確認し忘れてたな。
「シン。実は今回の件で、俺たちには大量の経験が貯まったんだよ。素材の運搬が終わったら祝福の儀を受けるべきだと思うんだけどさ。まずは先に俺だけで祝福の儀を受けてこようと思うんだ」
「なるほど。スキルの先を確認するためだね?
場所はどこで受けるの?グレンガにはちょっと不審に思われてる感じだよね」
「俺はヴェルトーガに行って、一応今回の件をタイデリア家に報告してくるよ。
あ、リーネも一緒に行こうか。まだ海見てないもんな。
ははっ。迷宮に入れないのに、東西南北の国境壁の外を全部見たことのある奴なんて、絶対お前しかいないだろうな」
「ふふ、そうですね……。海も楽しみです。
楽しみ、楽しみかぁ……。ふふふ」
ゲートが開く。さぁ最後にもう一仕事だ。
俺はとりあえずストレージで往復作業。グリーンドラゴンよりは大分少ないので、恐らく魔力は足りるはず。
って、今回は初めに仲間達の転送も必要だった!む、無理かもっ!?
まず優先すべきは頭部か。これは絶対に持って帰りたい。
ストレージに頭部が1つすっぽり入るので、余った隙間に可能な限り詰め込み詰め込み。なるべく往復回数を減らす。
内臓系は扱いが難しいらしいので、今回は全部処分して、頭部や皮膚、肉などに留めておいたおかげで、なんとかギリギリ全部持ち込めた。
ぶっちゃけ魔力切れ寸前で、ベイクからの運搬を手伝う余裕は無かったけど。
ウチに入れる分は、工房が既に満杯なので自宅に保管する。なので大した量ではないし、肉なんかは殆どギルドに納品することにした。
ギルドへの納品はみんなに任せて、俺とリーネは救貧院に向かい、クレーレさんに結婚の報告をしにいく。
リンカーズに結婚・婚姻に関する法整備はされておらず、お互いの同意があって、周囲にも認知されていればそれで夫婦として扱われる。
もちろん高貴な身分の方々には、相応の儀式と契約が必要らしいけど。
「クレーレさん。この度はリーネを嫁に貰うことになりました。事後報告で済みません。
他に2人も嫁がいるような男に嫁がせるのは不安かと思いますが、一緒に幸せになりたいと思います。
どうか認めて貰えたらありがたいです」
「ふふ。そうなったらいいな、とは思っておりましたの。
こちらからお願い申し上げますわ。リーネのこと、どうぞよろしくお願いしますね。
この子は大変な目に遭ってきた子ですから、リーネをこの世界の誰よりも幸せにしてくださいね?」
「ふふ。それなら大丈夫。私、世界中の誰よりも幸せだもん……」
クレーレさんと軽く抱き合いながら、自分が如何に幸せであるかを訥々と語るリーネ。
く……、嫁が褒めてくれているというのに、物凄く居心地悪いぜ……!
「リーネ。俺はちょっと用事を済ませてくるから、シスターと話してていいよ。
後で迎えに来るから、それまでいっぱいお話するといい」
ぜひ俺のいないところで。
救貧院で話したおかげで多少魔力が回復。ストレージを使って運搬作業を手伝う。
アサルトドラゴンの素材がベイクには入って来る事はあまりないそうで、狩人ギルドにはまぁまぁ良い値で買い取ってもらえた。
ただしやっぱり解体については減点、減額されてしまった。ま、仕方ない。
俺が戻ってくるまでは自由時間にしたのだが、みんな冒険者ギルドで訓練して時間を過ごすそうだ。真面目すぎかっ!
仲間と別れ、俺は工房として使用している建物に訪れる。
この報告は俺から直接、今日中にしなければならないことだろう。
「あぁ?トーマじゃねぇか。いきなり来てどうしたんだよ?
装備の件はもうちょい時間をもらわねぇとキツいぜ?」
「マーサ。ちょっと真面目な報告があるんだ」
深呼吸して気持ちを落ち着ける。
こんな覚悟もなしにやったことじゃないだろ俺。
「今日ミルズレンダに行って、100名を超える人数に襲われて、皆殺しにしてきた。
アルグリーマ、ローサルグインの2人は、俺が間違いなくこの手で殺してきた。
俺の都合で、お前の幼馴染と祖父、師匠を殺してきたんだ。それを伝えに来た」
「アルと……、ジジイを、トーマが……?」
「それと今回の件は、狩猟ギルド員も抱き込んで行われていて、メーデクェイタ家の使用人らしき相手も1人殺してきた。
今回の件はメーデクェイタ家が主導して行ったものと判断して、異風の旋律及び旋律の運び手は、今後一切ミルズレンダとは関わらない事にする。少なくとも、ゼルポーナスが当主のうちはな」
俺の言葉に何か言うでもなく、マーサは両手を握り締めて天井を見つめている。
俺より背の高いマーサが、今どんな表情をしているのかは確認できない。
「ちょっと、ちょっとだけよ……。待っててもらえねぇかな……」
「ああ、マーサが良いって言うまで、待つさ」
アルグリーマもローサルグインもゼルポーナスも、マーサを冷遇し迫害した主犯格だ。
しかしマーサにとっては、幼馴染であり師匠であり祖父であり、幼い頃から親交のあった友人なのだ。
真相を知った今でも、もしかしたら真相を知った今のほうが、色々な感情が渦巻いているのかもしれない。
「くっそぉ……。今まで私を冷遇して、迫害して、鍛冶をさせてくれなかった原因だってのによぉ……!なんで、なんで気持ちになるんだよぉ……!
くっそぉ!ちくしょう!なにが悪かったんだよ!どうしたら良かったんだよ!
なぁトーマ!私は一体どうしたら良かったんだ……!?
皆と一緒に、自由に鍛冶をする未来は、どうやったら辿り着けたんだよぉ……!」
……実際、どうすれば良かったんだろうな?
孫のためにとやった行為で、結果的に孫を許せなくなってしまって。でもその腕を認めないことも出来なくて。
マーサがどう生きればあの3人が歪まずに済んだのかなんて、検討もつかないな。
俺が思うのは、ローサルグインが赤子のマーサにやった事は、やっぱり間違っていたんだろうということだけだ。
「正直、マーサがどう生きていれば、違う人生を歩むことが出来たのかは分からない。
けどさ、俺が思うに、マーサは何も知らなすぎたんだと思う。
自分の才能にも、周囲との差にも、人の悪意にも、なにもかもにあまりに無知だったんじゃないかな。
冷遇されてから何年もミルズレンダに留まらず、アルを待つことなく、ミルズレンダに拘ることなく、自分の足でミルズレンダを出ていたなら、違う未来もあったのかも知れない」
マーサの行動で結末を変えるとしたら、マーサが自主的に3人と決別するしかなかった。
そう思う。
「あぁぁぁぁくっそぉぉぉぉっ!!師匠が私をこんな風に育てたんじゃねぇかぁぁ!!アルがそのままの私で良いって言ってくれたんじゃねぇかよぉぉぉ!!
こんなことになるなら才能なんか要らなかったんだよぉぉぉっ!!みんなと一緒に、鍛冶が出来るだけで良かったんだよぉぉぉ……!
なんで変わっちゃったんだよぉぉ……。私は変わらなかったのに、なんでみんな、変わっちゃったんだよぅ……。
うあああああああああああああああああああああ!!!」
トレポールの奇跡、ミルズレンダ史上最高の才能と言われたマーサルシリル。
彼女にとってミルズレンダは狭すぎた。
俺のしたことが正しいことだったなんて言うつもりはないけれど。
ミルズレンダがマーサにしたことは、絶対に間違っていたと言わせてもらうけど。
ローサルグインとゼルポーナスの2人がマーサにしてきた事は、絶対に許されていいことじゃない。
魔法があると完全犯罪も簡単だな。逆にされることも警戒しておかないと。
全員で外の様子を窺おうという話は却下された。単純な話、アサルトドラゴンの素材があるため、結局往復するハメになるからだ。
「まぁ馬車から多少は見えましたし……。将来の楽しみに取っておきます」
将来、か。リーネも前向きになったもんだ。
「トーマ。ミルズレンダに報告する必要ってあるかな?
このままベイクに戻ってしまって、2度とミルズレンダに近寄らない方が良くない?
調べれば分かることだけど、僕たちの生還をわざわざ最速で教える必要はないと思うんだ。
ここを調査に来るとは思うけど、痕跡はほぼ消し尽くしたしね」
「だねー。ミルズレンダに戻っちゃうとすぐに不審に思われちゃうけど、このままベイクに帰れば、一昼夜は不審に思われないんじゃないかなー。相手も狩人だったし、ここもそれなりに遠い場所だしー?」
ふむ。考えれば考えるほど、ミルズレンダに戻るメリットが何一つないな。
ここは素直にベイクに戻って、ミルズレンダには2度と近付かない方向で行こう。
少なくとも当主が代替わりするまでは駄目だ。
「了解した。このままベイクに帰ろう。
今回は前準備が出来ないから、ターミナル広場で素材の監視をする役と、マーサを連れてくる役、後は不要分を狩人ギルドに卸す話をしにいく奴が必要になるかな?
突然すぎて、人手を用意するのはやっぱ難しいかな」
「リーネがマーサを呼ぶ役。リーンは広場で素材の監視。トルネとハルで冒険者ギルドと商工ギルドに行って、人手の手配の確認。僕が狩人ギルドに行って素材納品の話をつけてくるって感じかな?
トーマはゲートが終わっても、ストレージでそのまま運搬を担当すべきだよね。マーサに必要な分から優先して、終わったら納品の方も手伝って」
「よしそれでいこうか。ふわわとつららはリーネに付いてってくれ。お前達がいればマーサを動かしやすいだろうしな。
それじゃゲートを開くぞ。今日はみんな無事で良かった。休む前にもう一仕事頑張ろう」
ゲートを使用する。けど1つ確認し忘れてたな。
「シン。実は今回の件で、俺たちには大量の経験が貯まったんだよ。素材の運搬が終わったら祝福の儀を受けるべきだと思うんだけどさ。まずは先に俺だけで祝福の儀を受けてこようと思うんだ」
「なるほど。スキルの先を確認するためだね?
場所はどこで受けるの?グレンガにはちょっと不審に思われてる感じだよね」
「俺はヴェルトーガに行って、一応今回の件をタイデリア家に報告してくるよ。
あ、リーネも一緒に行こうか。まだ海見てないもんな。
ははっ。迷宮に入れないのに、東西南北の国境壁の外を全部見たことのある奴なんて、絶対お前しかいないだろうな」
「ふふ、そうですね……。海も楽しみです。
楽しみ、楽しみかぁ……。ふふふ」
ゲートが開く。さぁ最後にもう一仕事だ。
俺はとりあえずストレージで往復作業。グリーンドラゴンよりは大分少ないので、恐らく魔力は足りるはず。
って、今回は初めに仲間達の転送も必要だった!む、無理かもっ!?
まず優先すべきは頭部か。これは絶対に持って帰りたい。
ストレージに頭部が1つすっぽり入るので、余った隙間に可能な限り詰め込み詰め込み。なるべく往復回数を減らす。
内臓系は扱いが難しいらしいので、今回は全部処分して、頭部や皮膚、肉などに留めておいたおかげで、なんとかギリギリ全部持ち込めた。
ぶっちゃけ魔力切れ寸前で、ベイクからの運搬を手伝う余裕は無かったけど。
ウチに入れる分は、工房が既に満杯なので自宅に保管する。なので大した量ではないし、肉なんかは殆どギルドに納品することにした。
ギルドへの納品はみんなに任せて、俺とリーネは救貧院に向かい、クレーレさんに結婚の報告をしにいく。
リンカーズに結婚・婚姻に関する法整備はされておらず、お互いの同意があって、周囲にも認知されていればそれで夫婦として扱われる。
もちろん高貴な身分の方々には、相応の儀式と契約が必要らしいけど。
「クレーレさん。この度はリーネを嫁に貰うことになりました。事後報告で済みません。
他に2人も嫁がいるような男に嫁がせるのは不安かと思いますが、一緒に幸せになりたいと思います。
どうか認めて貰えたらありがたいです」
「ふふ。そうなったらいいな、とは思っておりましたの。
こちらからお願い申し上げますわ。リーネのこと、どうぞよろしくお願いしますね。
この子は大変な目に遭ってきた子ですから、リーネをこの世界の誰よりも幸せにしてくださいね?」
「ふふ。それなら大丈夫。私、世界中の誰よりも幸せだもん……」
クレーレさんと軽く抱き合いながら、自分が如何に幸せであるかを訥々と語るリーネ。
く……、嫁が褒めてくれているというのに、物凄く居心地悪いぜ……!
「リーネ。俺はちょっと用事を済ませてくるから、シスターと話してていいよ。
後で迎えに来るから、それまでいっぱいお話するといい」
ぜひ俺のいないところで。
救貧院で話したおかげで多少魔力が回復。ストレージを使って運搬作業を手伝う。
アサルトドラゴンの素材がベイクには入って来る事はあまりないそうで、狩人ギルドにはまぁまぁ良い値で買い取ってもらえた。
ただしやっぱり解体については減点、減額されてしまった。ま、仕方ない。
俺が戻ってくるまでは自由時間にしたのだが、みんな冒険者ギルドで訓練して時間を過ごすそうだ。真面目すぎかっ!
仲間と別れ、俺は工房として使用している建物に訪れる。
この報告は俺から直接、今日中にしなければならないことだろう。
「あぁ?トーマじゃねぇか。いきなり来てどうしたんだよ?
装備の件はもうちょい時間をもらわねぇとキツいぜ?」
「マーサ。ちょっと真面目な報告があるんだ」
深呼吸して気持ちを落ち着ける。
こんな覚悟もなしにやったことじゃないだろ俺。
「今日ミルズレンダに行って、100名を超える人数に襲われて、皆殺しにしてきた。
アルグリーマ、ローサルグインの2人は、俺が間違いなくこの手で殺してきた。
俺の都合で、お前の幼馴染と祖父、師匠を殺してきたんだ。それを伝えに来た」
「アルと……、ジジイを、トーマが……?」
「それと今回の件は、狩猟ギルド員も抱き込んで行われていて、メーデクェイタ家の使用人らしき相手も1人殺してきた。
今回の件はメーデクェイタ家が主導して行ったものと判断して、異風の旋律及び旋律の運び手は、今後一切ミルズレンダとは関わらない事にする。少なくとも、ゼルポーナスが当主のうちはな」
俺の言葉に何か言うでもなく、マーサは両手を握り締めて天井を見つめている。
俺より背の高いマーサが、今どんな表情をしているのかは確認できない。
「ちょっと、ちょっとだけよ……。待っててもらえねぇかな……」
「ああ、マーサが良いって言うまで、待つさ」
アルグリーマもローサルグインもゼルポーナスも、マーサを冷遇し迫害した主犯格だ。
しかしマーサにとっては、幼馴染であり師匠であり祖父であり、幼い頃から親交のあった友人なのだ。
真相を知った今でも、もしかしたら真相を知った今のほうが、色々な感情が渦巻いているのかもしれない。
「くっそぉ……。今まで私を冷遇して、迫害して、鍛冶をさせてくれなかった原因だってのによぉ……!なんで、なんで気持ちになるんだよぉ……!
くっそぉ!ちくしょう!なにが悪かったんだよ!どうしたら良かったんだよ!
なぁトーマ!私は一体どうしたら良かったんだ……!?
皆と一緒に、自由に鍛冶をする未来は、どうやったら辿り着けたんだよぉ……!」
……実際、どうすれば良かったんだろうな?
孫のためにとやった行為で、結果的に孫を許せなくなってしまって。でもその腕を認めないことも出来なくて。
マーサがどう生きればあの3人が歪まずに済んだのかなんて、検討もつかないな。
俺が思うのは、ローサルグインが赤子のマーサにやった事は、やっぱり間違っていたんだろうということだけだ。
「正直、マーサがどう生きていれば、違う人生を歩むことが出来たのかは分からない。
けどさ、俺が思うに、マーサは何も知らなすぎたんだと思う。
自分の才能にも、周囲との差にも、人の悪意にも、なにもかもにあまりに無知だったんじゃないかな。
冷遇されてから何年もミルズレンダに留まらず、アルを待つことなく、ミルズレンダに拘ることなく、自分の足でミルズレンダを出ていたなら、違う未来もあったのかも知れない」
マーサの行動で結末を変えるとしたら、マーサが自主的に3人と決別するしかなかった。
そう思う。
「あぁぁぁぁくっそぉぉぉぉっ!!師匠が私をこんな風に育てたんじゃねぇかぁぁ!!アルがそのままの私で良いって言ってくれたんじゃねぇかよぉぉぉ!!
こんなことになるなら才能なんか要らなかったんだよぉぉぉっ!!みんなと一緒に、鍛冶が出来るだけで良かったんだよぉぉぉ……!
なんで変わっちゃったんだよぉぉ……。私は変わらなかったのに、なんでみんな、変わっちゃったんだよぅ……。
うあああああああああああああああああああああ!!!」
トレポールの奇跡、ミルズレンダ史上最高の才能と言われたマーサルシリル。
彼女にとってミルズレンダは狭すぎた。
俺のしたことが正しいことだったなんて言うつもりはないけれど。
ミルズレンダがマーサにしたことは、絶対に間違っていたと言わせてもらうけど。
ローサルグインとゼルポーナスの2人がマーサにしてきた事は、絶対に許されていいことじゃない。
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