異世界で目指せハーレム生活! でも仲間のほうがモテモテです

りっち

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7章 更なる強さを求めて

187 攻撃範囲拡張

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 50階層に到着。
 魔力量増加が小から中になったおかげか、魔力に余裕が感じられるな。


「よし、とりあえず攻撃範囲拡張を試してみるか。瞬間加速はいきなり実戦で使うのは危ないと思うから、まずは模擬戦で慣らしていこう」


 とりあえず攻撃範囲拡張を使用してみる。けど反応がない。あれ?
 攻撃しながらじゃないと駄目なのかと、ロングソードを振ってみながら使ってみるけど効果なし。あれあれ?


「あ!魔装術からの派生みたいだね!魔装術を使わないと発動しないみたいだよ」


 おお!さすがはシン!
 むしろ取得条件に魔装術や魔法範囲拡張も含まれてるんだから、俺が気づけやって話だな。反省。

 魔装術をON。それに加えて攻撃範囲拡張もON!


「おおおおお!?」


 ロングソードの先から魔力がめっちゃ伸びた!?
 多分ロングソードの刃渡り分の長さまんまの魔力が伸びている!

 ……ってことはあれか!?攻撃範囲拡張:小の効果は、攻撃範囲2倍ってこと!?


 っととと。ちょっとふらっと来た。
 魔装術を発動した上に更に魔力を追加してるから、魔力消費がめちゃくちゃ増えてるな。
 魔装術と同じく、攻撃のときだけ瞬間的に発動する感じで使うべきだな。

 あーでもこれはいいな。俺のロングソードがハロイツァの持ってた大剣並みの刃渡りになったってことだ。もしかしたらグランドドラゴンの首も飛ばせるか!?


「これは……、想像以上の効果だね。僕の悩みだった大型魔物への対抗手段としては、これ以上ないほどの回答だと思うよ。
 あとは魔力部分がどの程度の強度を持つか次第だけど……。もし武器と同程度の強度ならば、50階層が一気に楽になるのは間違いない」

「ううう……、スネークソードの射程も延ばせたんだけど、魔力消費が多すぎて毎回は使えないかなー。
 いざという時の切り札にはいいかも?武器によっては遠距離武器使いにも届くかもしれないしー」

「ふむ。槍だと扱いが少し難しそうですね。
 槍そのものが伸びてる感じで、突きの射程は倍になりますが、斬撃の射程はさほど延びない感じです」

「うん。それと弓もあまり意味がない気がするかな。ダガーで戦う機会があればと思うけど、この階層で近接戦闘をするのは私には難しいよね」


 なるほどねぇ。万能スキルとまではいかないか。
 みんなの反応をまとめるなら、斬撃武器にはかなりの効果、貫通系の武器は扱いが難しく、弓とかの、手を離れてしまう攻撃には効果が持続しないって所か。

 ウォーハンマーはどうなのかな?
 試したいけど怒られそうな気がするんだよなぁ……。


「よし、とりあえずは実戦で試してみようか。グランドドラゴンの首を一刀で飛ばせれば、戦闘時間が凄まじく短縮できるはずだ。
 シンも今までより大型の魔物の相手が出来るようになっただろうし、早いとこ試さないと!」


 魔力が回復したトルネにジェネレイトをかけてもらって準備万端!待ってろグランドドラゴン!


 50階層は広いけど歩いてる魔物はでかいので、すぐに敵は発見できる。


「おし、とりあえず今回はグランドドラゴンは俺が戦ってみるわ。ブレス持ち全部倒したらハルもウィンドストーム試してみてもいいぞ。ただし前方に味方がいないことを確認してからな。判断はシンに任せてもいいし」


 流石に範囲魔法を訓練場で試すわけには行かなかったからなぁ。
 ブレス持ちが死んでシンが護衛についていれば、もしハルが魔力切れを起こしたとしても対応可能なはず。
 まぁその辺も込みでシンに判断を任せよう。


「よし、それじゃあ戦闘開始だ!」


 ブレスエレメントもいるけど、とりあえず全バフ付いた状態のグランドドラゴンに試してみますかねぇ!


「っしゃあ!」


 全力でグランドドラゴンの懐に飛び込み、まずは右足目掛けてロングソード一閃!

 グオオオオオオオオオオオオ!!

 魔力で拡張した部分もしっかり切れているな。ブレスエレメントが居ても、グランドドラゴンの皮膚を切り裂くには充分な強度。素晴らしい。

 右足を大きく切り裂かれてグランドドラゴンが大きく傾いた。体が下がる。つまり首の位置も下がるわけだ。

 首の根元を目掛けて拡張した一撃!

 以前首を切り裂いたときとは桁違いの血液が噴出す。
 うえ、流石に避け切れずに頭から被ってしまった。洗浄。

 っと、轟音とともに激しく地面が揺れる。グランドドラゴンが倒れたようだ。
 首がバッサリと切り裂かれている。残念ながら一刀で首を飛ばすことは出来なかった模様。
 刃渡りがあと50センチくらい足りなかった。まぁグランドドラゴンは融け始めてるし結果オーライ。

 拡張した状態で首を切れば、グランドドラゴンも一撃で倒せそうだ。しかも、ブレスエレメントとヒーリングエレメントが生きている状態でもだ。これはマジで素晴らしいな!

 調子に乗ってアサルトドラゴン、アイアンゴーレムと、目に付いた端から大型の敵を切り捨てていく。たーのしー!
 
 細かい魔物を全部倒して、大体いつも最後まで残されるグランドタートルさんの首の付け根目掛けて、範囲拡張したウォーハンマー!

 うっわ。首が根元から千切れ飛んだ。グッロ。
 打撃武器全般がそうなのか、このウォーハンマーが特殊なのかは分からないが、威力は変わらないものの衝撃の範囲が広がっているらしく、対大型魔物にめっちゃ有効な武器と化してしまった。

 後に試してみたところ、グランドドラゴンの喉も一撃でぶっ潰せたほどだ。瞬間加速も使ったら、これまた首が千切れ飛んでいった。

 シンも魔物が大型化していく中でフラストレーションを溜めまくっていたらしく、ハルの護衛を交代して、大型の魔物を切りまくっていた。シンが楽しそうで何よりです。
 瞬間加速も併用すれば、シンのロングソードでもグランドドラゴンの首を一撃で落とすことが出来て、シンが無言でガッツポーズをとるほど喜んでいた。


「凄い!本当に凄いよこのスキルは!今まであまり役に立てなかった分、これから巻き返すよ!
 僕とトーマでハルの護衛を交代できれば、トーマの魔力回復も早まると思うしね!」

「だな。これは大袈裟じゃなく世界が変わったわ。
 戦闘時間も短縮できてるなんてレベルじゃねぇわ。マジで凄すぎだろこのスキル」

「こ、こんなに興奮してる兄さん、あんまり見た覚えがないかも……」

「……シンの気持ち、痛いほど分かります。私も武器の射程に悩んで槍を選んだわけですし」

「うん。やっぱりシンはかっこいいなぁ……」


 ハルさ~ん戻ってきてくださ~い。
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