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7章 更なる強さを求めて
184 レベリングの2日間
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厨房が広くなったおかげで、大人数で大量の調理をすることもラクになった。
ハルはリンシアさんに付いて花嫁修業をしているので、殆ど料理できないカンパニー参加組の面倒は俺が見ることに。
救貧院で調理補助とかしなかったのかと聞いてみると、救貧院では専用の料理人が雇われているらしく、子供達の出番はなかったとのこと。
大量に調理しなきゃいけないとはいえ、朝晩2回の食事が終われば自由なんだから結構いい仕事なのかも。
食事を済ませ冒険者ギルドに向かう。今日からはリーネも一緒だ。迷宮には入れないが戦闘訓練は受けてもらう。
リーネは現在22歳。
ベイクではかなりの冷遇されていたようだが、クレーレさんの助けもあって、なんとか生きてきたらしい。
救貧院を出てから10年、冷遇されながらもたった1人で生きてきたってことを考えると、異風の旋律のメンバーと比べても一番厳しい人生だったのかもしれない。
この世界基準だと22歳ってもうかなりの中年判定みたいだけど、日本人換算だと新卒1年目だもんな。人生を諦めるには早すぎる。
「おっはーオーサン。俺以外のメンバーが昇級に前向きなんだけど、昇級試験について教えてもらっていい?」
「おっ!そりゃありがたいぜ!高等級の冒険者が増えると冒険者ギルドの信頼度も変わってくるからな!
試験は単純に、1つ上の等級の試験管と模擬戦をして実力を示すだけだ。ただしギルドの等級審査員の立会いが必要なんだよ。試験だからな。
実力が伴ってない昇級なんて認めちまったら、冒険者ギルド全体の信用に関わるからな。厳しく審査させてもらうぜ。
まぁお前らなら、下手すると4等級試験でも受かりそうだからな。50階層に到達してるって事は3等級になってもおかしくねぇし」
実際ベイクの迷宮に限って言えば、49階層と50階層で難易度が跳ね上がりすぎだよね。
ベイクの迷宮って、一定階層ごとに難易度がジャンプアップするところがある気がする。始めのほうでいえば5階層。それまで4階層までは単一種との戦闘だったのが、魔物の混合パーティと戦わされることになる。
次の強化ポイントは11……、いや15階層からかな。レッサートロルあたりから魔物がどんどんでかくなっていった気がする。
「立会いが必要ってことは、すぐには無理なんだよね?予約できるかな?」
「ああ、流石に今日明日は無理だな。こちらの都合にもよるが、お前らの予定は何かあるか?ベイクを離れるとか、仕事があるとか」
「いや、今日明日は迷宮に篭って、明後日にスキル神殿に行く予定ってくらいかな。それ以降ならギルド側に合わせるよ」
「了解した。日程が決まったら知らせるぜ。お前らなら間違いなく受かると思うが、油断しないようにな」
冒険者ギルドを出てホムロの店に向かう。
「なぁなぁ、5等級の試験が終わったらミルズレンダに行ってみようと思ってんだけど、どうやって行けばいいんだ?ゲートで飛ばしてもらえるの?」
「ああ、勿論ゲートでいけるぜ。ただしゲートって消費魔力が結構多いらしくて、利用日が被ると先に予約した相手が優先されるんだよ。確実に利用したいなら予約しておくこったな」
「マジで!?予約ってどうやってすればいいのさ?」
「都市間移動用のゲート使いはベイクの警備隊所属ではあるが、予約の管理は商工ギルドが仲介してるんだよ。
要人の移動が最優先されるが、料金が高額でかなりの税収になるみたいだからな。積極的に利用案内してるみたいだぜ。
ほらよ。武器の整備は終わったぜ」
商工ギルドで仲介してくれるならポポリポさんにお願いすればいいだけだな。
みんなが昇級試験を受ける日に、俺だけ1人でミルズレンダ行ってくるか。そうすればいつでもパーティで行けるようになるわけだし。
50階層は大分安定してきた。ハルの弓が戦力として数えられるようになってきたのも大きい。流石に射撃中は動けなくなるため、シンの護衛は必須だが。
毎日真面目に訓練しているし、恐らく集中を取れたこと、毎日50階層の戦闘を見ていることが大きいんだろう。加えて、ハル自身にも弓に適性があったのかもしれない。
「トーマ。試験日は5日後でいいか?」
1度目の探索を終えて戻ってくると、どうやら試験日が決まったようだった。
「大丈夫だよ。5日後は普通にギルドに来ればいいの?何か必要は物は?」
「いや、普段通り戦える準備をしてくるだけでいい。5等級の試験管は俺だから、まぁお前らなら全員問題なく昇級できるだろうさ」
5日後か。思ったよりも先だったな。スキル神殿にもう1回いけそうな気がしないでもない。ま、それはその時考えよう。
商工ギルドに行ってポポリポさんに、ミルズレンダ行きのゲート利用の予約をお願いする。1人の利用料金が金板3枚とかマジ?全員で行かなくてホント良かった。5人とか白金貨超えるじゃん。
スキル神殿に行くまでに2日間で6回ほどの探索を追え、俺の現在のSPは4443になった。あと1ィィィィ!これが妖怪いちたりないってやつですか。
生活魔法は、今のところ拾えてる物はジーンさん夫婦やリーネまで入れても全部覚えきったので、また全て売却することになって、金銭的な報酬が増えてくれた。
物件購入でディオーヌ様からの報酬ぶっ飛んだからな。ミルズレンダに行く前に、いくらでも資金は稼いでおきたい。
攻撃魔法はちょいちょい落ちて、中でも範囲魔法の『暴風刃』は当たりだった。魔力量的に少し厳しそうではあるが、ハルに覚えてもらうことになった。
現状ハルが一番戦力的に不安なことと、今のSP稼ぎのペースなら、魔力量増加:中もすぐに取れるだろうという判断だ。
防御魔法はドロップなし。
支援魔法は暗視が2本、そして新登場の『魔力生成』さん!
なんとジェネレイトさんは、魔力の自然回復量を僅かに増やしてくれる超有能支援魔法なのだ!
シンとハルは防御魔法のための魔力を温存しておきたいのでパス、リーンもスネークソードの制御で戦闘中の魔力消費が激しい。俺は空間魔法で魔力消費が著しいので、ジェネレイトはトルネが覚えることになった。
消費魔力はかなり大きいらしいけど、一度かけると日没までは普通に維持されるので、魔力が溜まり次第全員に付与すると、魔力回復が相当変わってくる。
暗視さんは全員に必要ないと言われて売却の道を辿りました。
それにしても、魔力の自然回復量アップならば、支援魔法じゃなくて回復魔法では?と思って聞いてみた。
回復魔法の定義は、あくまで肉体の損傷や状態異常の治療であって、肉体の自然治癒力上昇効果ならば回復魔法、魔力の回復効果ならば支援魔法に分類されるそうだ。そんなもんなのか。
恐らく俺以外のメンバーも3500以上はSPが溜まってるはず。明日の祝福の儀が楽しみで仕方ない。
攻撃範囲拡張を取ったら、余ったSPでなにを取ろうかな?
ハルはリンシアさんに付いて花嫁修業をしているので、殆ど料理できないカンパニー参加組の面倒は俺が見ることに。
救貧院で調理補助とかしなかったのかと聞いてみると、救貧院では専用の料理人が雇われているらしく、子供達の出番はなかったとのこと。
大量に調理しなきゃいけないとはいえ、朝晩2回の食事が終われば自由なんだから結構いい仕事なのかも。
食事を済ませ冒険者ギルドに向かう。今日からはリーネも一緒だ。迷宮には入れないが戦闘訓練は受けてもらう。
リーネは現在22歳。
ベイクではかなりの冷遇されていたようだが、クレーレさんの助けもあって、なんとか生きてきたらしい。
救貧院を出てから10年、冷遇されながらもたった1人で生きてきたってことを考えると、異風の旋律のメンバーと比べても一番厳しい人生だったのかもしれない。
この世界基準だと22歳ってもうかなりの中年判定みたいだけど、日本人換算だと新卒1年目だもんな。人生を諦めるには早すぎる。
「おっはーオーサン。俺以外のメンバーが昇級に前向きなんだけど、昇級試験について教えてもらっていい?」
「おっ!そりゃありがたいぜ!高等級の冒険者が増えると冒険者ギルドの信頼度も変わってくるからな!
試験は単純に、1つ上の等級の試験管と模擬戦をして実力を示すだけだ。ただしギルドの等級審査員の立会いが必要なんだよ。試験だからな。
実力が伴ってない昇級なんて認めちまったら、冒険者ギルド全体の信用に関わるからな。厳しく審査させてもらうぜ。
まぁお前らなら、下手すると4等級試験でも受かりそうだからな。50階層に到達してるって事は3等級になってもおかしくねぇし」
実際ベイクの迷宮に限って言えば、49階層と50階層で難易度が跳ね上がりすぎだよね。
ベイクの迷宮って、一定階層ごとに難易度がジャンプアップするところがある気がする。始めのほうでいえば5階層。それまで4階層までは単一種との戦闘だったのが、魔物の混合パーティと戦わされることになる。
次の強化ポイントは11……、いや15階層からかな。レッサートロルあたりから魔物がどんどんでかくなっていった気がする。
「立会いが必要ってことは、すぐには無理なんだよね?予約できるかな?」
「ああ、流石に今日明日は無理だな。こちらの都合にもよるが、お前らの予定は何かあるか?ベイクを離れるとか、仕事があるとか」
「いや、今日明日は迷宮に篭って、明後日にスキル神殿に行く予定ってくらいかな。それ以降ならギルド側に合わせるよ」
「了解した。日程が決まったら知らせるぜ。お前らなら間違いなく受かると思うが、油断しないようにな」
冒険者ギルドを出てホムロの店に向かう。
「なぁなぁ、5等級の試験が終わったらミルズレンダに行ってみようと思ってんだけど、どうやって行けばいいんだ?ゲートで飛ばしてもらえるの?」
「ああ、勿論ゲートでいけるぜ。ただしゲートって消費魔力が結構多いらしくて、利用日が被ると先に予約した相手が優先されるんだよ。確実に利用したいなら予約しておくこったな」
「マジで!?予約ってどうやってすればいいのさ?」
「都市間移動用のゲート使いはベイクの警備隊所属ではあるが、予約の管理は商工ギルドが仲介してるんだよ。
要人の移動が最優先されるが、料金が高額でかなりの税収になるみたいだからな。積極的に利用案内してるみたいだぜ。
ほらよ。武器の整備は終わったぜ」
商工ギルドで仲介してくれるならポポリポさんにお願いすればいいだけだな。
みんなが昇級試験を受ける日に、俺だけ1人でミルズレンダ行ってくるか。そうすればいつでもパーティで行けるようになるわけだし。
50階層は大分安定してきた。ハルの弓が戦力として数えられるようになってきたのも大きい。流石に射撃中は動けなくなるため、シンの護衛は必須だが。
毎日真面目に訓練しているし、恐らく集中を取れたこと、毎日50階層の戦闘を見ていることが大きいんだろう。加えて、ハル自身にも弓に適性があったのかもしれない。
「トーマ。試験日は5日後でいいか?」
1度目の探索を終えて戻ってくると、どうやら試験日が決まったようだった。
「大丈夫だよ。5日後は普通にギルドに来ればいいの?何か必要は物は?」
「いや、普段通り戦える準備をしてくるだけでいい。5等級の試験管は俺だから、まぁお前らなら全員問題なく昇級できるだろうさ」
5日後か。思ったよりも先だったな。スキル神殿にもう1回いけそうな気がしないでもない。ま、それはその時考えよう。
商工ギルドに行ってポポリポさんに、ミルズレンダ行きのゲート利用の予約をお願いする。1人の利用料金が金板3枚とかマジ?全員で行かなくてホント良かった。5人とか白金貨超えるじゃん。
スキル神殿に行くまでに2日間で6回ほどの探索を追え、俺の現在のSPは4443になった。あと1ィィィィ!これが妖怪いちたりないってやつですか。
生活魔法は、今のところ拾えてる物はジーンさん夫婦やリーネまで入れても全部覚えきったので、また全て売却することになって、金銭的な報酬が増えてくれた。
物件購入でディオーヌ様からの報酬ぶっ飛んだからな。ミルズレンダに行く前に、いくらでも資金は稼いでおきたい。
攻撃魔法はちょいちょい落ちて、中でも範囲魔法の『暴風刃』は当たりだった。魔力量的に少し厳しそうではあるが、ハルに覚えてもらうことになった。
現状ハルが一番戦力的に不安なことと、今のSP稼ぎのペースなら、魔力量増加:中もすぐに取れるだろうという判断だ。
防御魔法はドロップなし。
支援魔法は暗視が2本、そして新登場の『魔力生成』さん!
なんとジェネレイトさんは、魔力の自然回復量を僅かに増やしてくれる超有能支援魔法なのだ!
シンとハルは防御魔法のための魔力を温存しておきたいのでパス、リーンもスネークソードの制御で戦闘中の魔力消費が激しい。俺は空間魔法で魔力消費が著しいので、ジェネレイトはトルネが覚えることになった。
消費魔力はかなり大きいらしいけど、一度かけると日没までは普通に維持されるので、魔力が溜まり次第全員に付与すると、魔力回復が相当変わってくる。
暗視さんは全員に必要ないと言われて売却の道を辿りました。
それにしても、魔力の自然回復量アップならば、支援魔法じゃなくて回復魔法では?と思って聞いてみた。
回復魔法の定義は、あくまで肉体の損傷や状態異常の治療であって、肉体の自然治癒力上昇効果ならば回復魔法、魔力の回復効果ならば支援魔法に分類されるそうだ。そんなもんなのか。
恐らく俺以外のメンバーも3500以上はSPが溜まってるはず。明日の祝福の儀が楽しみで仕方ない。
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