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7章 更なる強さを求めて
182 懸念
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予定通り50階層を探索する。グランドドラゴンが毎回出てくるので戦闘時間はかなり伸びているけど、安定して戦うことは出来ている。
不意の事故にだけ気をつけながら戦闘をこなしていく。トラップに気付かず踏んでしまったりとかしたら、一気に戦線が崩れかねない。
魔力感知でトラップを発見することに慣れてきたけど、どうやらトラップは魔物が触れても作動してくれないんだよな。トラップを利用して魔物を倒す、みたいなことは出来ないらしい。
延々と荷物がいっぱいになるまで戦闘を続ける。耐久力の低い魔物を狙ってハルも弓で参戦し始めている。
ハルはメインウェポンを弓に設定しているけど、近接戦闘を捨てるわけじゃない。異風の旋律は少人数パーティだし、近接戦闘は全員がある程度こなせないといけない。
弓が得意、なら問題ないけど、弓しか使えないのは困る。弓使いでも攻撃魔法使いでも、いざという時のための最低限の身のこなし方は覚えるべきだ。
荷物が一杯になったので帰還する。
戦闘中にも魔力の消費が多いので、今までよりもスキップの負担が激しい。49階層までは戦闘中でも魔力を節約して、帰る頃にはかなり回復できていただけに、グランドドラゴンが追加されただけで、どれほど難易度が上がってるかという証明になる。あいつだけ飛び抜けて強い気がするわ。
50階層のみを回った結果、1度の探索でSPが380くらい増えてる。3度の探索を行えば、1日で1000以上のSPを獲得できるわけだ。そりゃ50階層に来る前に色々スキル獲得してる想定になるよなぁ。
チート能力者が経験値にならないのがほんと、割りに合わないってレベルじゃねーぞ!
オーサンは俺たちが強くなるのが早すぎるとか言っていたけど、少人数だからSPの獲得量が多いって理由はあるかもしれない。
例えば栄光の運び手は、元々5~8人くらいの3つの団体がまとまって18人になったパーティだ。5人で潜っている俺たちと比べて、1人当たりのSP獲得量は、3分の1以下になってしまうと思われる。
逆に言うと、速水や内田のような攻撃系チート能力者がソロで迷宮を攻略した場合、俺たちの5倍以上のスピードでSPを獲得できる計算になる。ふわわとつららへの経験値分配は今イチよく分からないけど。
冒険者ギルドで換金を済ませ、朝に寄れなかった商工ギルドに移動する。他のメンバーは俺の魔力回復を待つ間も冒険者ギルドで訓練するらしい。カンパニー参加者もまだ訓練を続けていたし、交流したいのかもね。
「ポポリポさんこんちゃーす。朝来れなくてごめんごめん」
「ああトーマさん。別に約束があるわけじゃないし気にしないでいいのよ。
とりあえず紹介だけなら何件もあるけど、トーマさんが既に購入した物件に近い建物を抜粋してみたのさ。早速案内させてもらうよ」
案内してもらった物件は2つ。自宅近くの少し広めな平屋と、宿舎の近くの元商店のなかなか広い平屋だ。2階建ての建物って珍しくはないけど比較的少ないんだよな。ジーンさんとリンシアさんは、若い頃結構苦労したんじゃなかろうか。
2軒とも購入を決める。2つで563万リーフと、4つ同時購入した宿舎よりも高額だった。ベイクでの不動産の価値は広さが基本で、両方ともそこそこ広い物件なのでお高くなっている。宿舎4つの合計なら宿舎のほうが広いのに不思議なもんだ。
「ポポリポさんありがとね。物件探しはとりあえず終わりでいいよ。これ以上買っても住む人が足りなくなりそうだ。今回買った物件はそこそこ広いしね」
「予算的な理由での中断じゃないってのが恐ろしいねぇ。でも商工ギルド的にもかなり儲かったから、私としてもホクホクだよ。
ここだけの話、商工ギルドはトーマさんのカンパニーの話を聞いて、トーマさんを3等級に上げるかどうか検討してるんだ。カンパニーの参加者からお金を取っているんだろ?それを商売とみなすかどうか、ってことだね」
「ああ、確かに商売に見えなくもないな。でもまぁ俺としてはどっちでもいいよ。あくまで冒険者のほうがメインだからね」
商工ギルドを出て、一旦自宅に戻る。
自宅は正に増改築の真っ最中で、大工さんたちが忙しく動き回っている。
ジーンさんは大工さんへの対応、リンシアさんとリーネは読み書きの授業をしているようだ。
一旦3人を連れ出して今回購入した物件に案内。3人で建物内を洗浄してもらう。覚えたてとはいえ燃費の良い生活魔法。2軒の洗浄が完了しても、3人が魔力切れを起こすことは無かった。
「とりあえず鍵はジーンさんが持っておいて。入居者が決まったら渡してね。急に付き合わせてごめんね」
3人と別れ、冒険者ギルドの訓練場で仲間と合流する。
「トーマ。用事は終わったのー?」
「まぁね。それでカンパニーの新規参加者はどんな感じ?」
「ん~、特に問題は起きてないよー。みんな素直に言うことを聞いてくれるねー。
私達のほうが等級的にも上だし、大人の人たちも真面目に訓練に参加してくれてるかなー」
なるほど。等級は社会的信用に直結するのか。なら希望者には昇級試験受けさせてもいいかもなぁ。
カンパニーのみんなに、日没後俺たちが戻ったら自宅に案内して夕飯を用意を配給、カンパニー参加料金は明日からで、今日の分はサービスということにした。俺もユリンさんには食事をサービスしてもらったもんな。
その後2回探索をこなし、今日の探索を終了した。
朝に色々あったせいで、日没を過ぎてしまったな。
夕飯が遅れてしまってちょっと申し訳なかった。
不意の事故にだけ気をつけながら戦闘をこなしていく。トラップに気付かず踏んでしまったりとかしたら、一気に戦線が崩れかねない。
魔力感知でトラップを発見することに慣れてきたけど、どうやらトラップは魔物が触れても作動してくれないんだよな。トラップを利用して魔物を倒す、みたいなことは出来ないらしい。
延々と荷物がいっぱいになるまで戦闘を続ける。耐久力の低い魔物を狙ってハルも弓で参戦し始めている。
ハルはメインウェポンを弓に設定しているけど、近接戦闘を捨てるわけじゃない。異風の旋律は少人数パーティだし、近接戦闘は全員がある程度こなせないといけない。
弓が得意、なら問題ないけど、弓しか使えないのは困る。弓使いでも攻撃魔法使いでも、いざという時のための最低限の身のこなし方は覚えるべきだ。
荷物が一杯になったので帰還する。
戦闘中にも魔力の消費が多いので、今までよりもスキップの負担が激しい。49階層までは戦闘中でも魔力を節約して、帰る頃にはかなり回復できていただけに、グランドドラゴンが追加されただけで、どれほど難易度が上がってるかという証明になる。あいつだけ飛び抜けて強い気がするわ。
50階層のみを回った結果、1度の探索でSPが380くらい増えてる。3度の探索を行えば、1日で1000以上のSPを獲得できるわけだ。そりゃ50階層に来る前に色々スキル獲得してる想定になるよなぁ。
チート能力者が経験値にならないのがほんと、割りに合わないってレベルじゃねーぞ!
オーサンは俺たちが強くなるのが早すぎるとか言っていたけど、少人数だからSPの獲得量が多いって理由はあるかもしれない。
例えば栄光の運び手は、元々5~8人くらいの3つの団体がまとまって18人になったパーティだ。5人で潜っている俺たちと比べて、1人当たりのSP獲得量は、3分の1以下になってしまうと思われる。
逆に言うと、速水や内田のような攻撃系チート能力者がソロで迷宮を攻略した場合、俺たちの5倍以上のスピードでSPを獲得できる計算になる。ふわわとつららへの経験値分配は今イチよく分からないけど。
冒険者ギルドで換金を済ませ、朝に寄れなかった商工ギルドに移動する。他のメンバーは俺の魔力回復を待つ間も冒険者ギルドで訓練するらしい。カンパニー参加者もまだ訓練を続けていたし、交流したいのかもね。
「ポポリポさんこんちゃーす。朝来れなくてごめんごめん」
「ああトーマさん。別に約束があるわけじゃないし気にしないでいいのよ。
とりあえず紹介だけなら何件もあるけど、トーマさんが既に購入した物件に近い建物を抜粋してみたのさ。早速案内させてもらうよ」
案内してもらった物件は2つ。自宅近くの少し広めな平屋と、宿舎の近くの元商店のなかなか広い平屋だ。2階建ての建物って珍しくはないけど比較的少ないんだよな。ジーンさんとリンシアさんは、若い頃結構苦労したんじゃなかろうか。
2軒とも購入を決める。2つで563万リーフと、4つ同時購入した宿舎よりも高額だった。ベイクでの不動産の価値は広さが基本で、両方ともそこそこ広い物件なのでお高くなっている。宿舎4つの合計なら宿舎のほうが広いのに不思議なもんだ。
「ポポリポさんありがとね。物件探しはとりあえず終わりでいいよ。これ以上買っても住む人が足りなくなりそうだ。今回買った物件はそこそこ広いしね」
「予算的な理由での中断じゃないってのが恐ろしいねぇ。でも商工ギルド的にもかなり儲かったから、私としてもホクホクだよ。
ここだけの話、商工ギルドはトーマさんのカンパニーの話を聞いて、トーマさんを3等級に上げるかどうか検討してるんだ。カンパニーの参加者からお金を取っているんだろ?それを商売とみなすかどうか、ってことだね」
「ああ、確かに商売に見えなくもないな。でもまぁ俺としてはどっちでもいいよ。あくまで冒険者のほうがメインだからね」
商工ギルドを出て、一旦自宅に戻る。
自宅は正に増改築の真っ最中で、大工さんたちが忙しく動き回っている。
ジーンさんは大工さんへの対応、リンシアさんとリーネは読み書きの授業をしているようだ。
一旦3人を連れ出して今回購入した物件に案内。3人で建物内を洗浄してもらう。覚えたてとはいえ燃費の良い生活魔法。2軒の洗浄が完了しても、3人が魔力切れを起こすことは無かった。
「とりあえず鍵はジーンさんが持っておいて。入居者が決まったら渡してね。急に付き合わせてごめんね」
3人と別れ、冒険者ギルドの訓練場で仲間と合流する。
「トーマ。用事は終わったのー?」
「まぁね。それでカンパニーの新規参加者はどんな感じ?」
「ん~、特に問題は起きてないよー。みんな素直に言うことを聞いてくれるねー。
私達のほうが等級的にも上だし、大人の人たちも真面目に訓練に参加してくれてるかなー」
なるほど。等級は社会的信用に直結するのか。なら希望者には昇級試験受けさせてもいいかもなぁ。
カンパニーのみんなに、日没後俺たちが戻ったら自宅に案内して夕飯を用意を配給、カンパニー参加料金は明日からで、今日の分はサービスということにした。俺もユリンさんには食事をサービスしてもらったもんな。
その後2回探索をこなし、今日の探索を終了した。
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