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7章 更なる強さを求めて
閑話015 自分のペースで ※シン視点
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「それじゃあまたあとでね。トーマ頑張って」
5人で一緒に家を出て、トーマは迷宮の安らぎ亭に連行されていってしまった。ふわわとつららはおるすばんだ。父さんと母さんが可愛がってくれていたしね。
「それじゃあ行こうか。どこか行ってみたいところととある?って、ハルは今日来たばかりだから何も知らないよね。適当に案内していいかな?」
「うん!勿論いいよ。あ~、普段みんながよく行くところを中心に知りたいかな?」
「あはは。ハルもトーマも真面目だよね。じゃあ市場から案内しようかな?」
「うん。お願いね。あとシン。嫌じゃなければ、手を繋いでくれないかなー?なんて」
ハルがおずおずと右手を差し出してきたので、少し照れくさいけどその手を握った。
「あー、これは結構照れるね……。ふう、それじゃ行こうか」
「うん。私も結構恥ずかしい。でもありがとうシン。よろしくね」
ハルが笑顔を向けてくれたけど、照れくさくて目を逸らしてしまった。恥ずかしいな僕は。
ハルと手を繋いだまま、市場、迷宮の入り口、商工ギルド、衣料品店、雑貨屋などを案内していく。なにか買い物でもしようかと思ったけど、屋台で歩きながら食べれる物を少し買った程度だった。
こういうとき、女の子になにか買ってあげるものだと思ったんだけど、ハルのほうが遠慮した。気持ちだけで充分、だってさ。
ハルに想いを告げられたときは、思い返すのも恥ずかしいくらい動揺してしまった。どこかで僕は、ハルもトーマを好きになると思っていたのかもしれない。突然自分に向けられた好意に、どう応えればいいのか全然分からなかった。
ディオーヌ様の好意はきっぱり拒絶できたのになぁ……。
僕はハルの手を引いて、ベイクの城壁の上に登った。ベイクでは警備隊の邪魔さえしなければ、一般市民も城壁の上に登ることを許されている。
「ここはトーマも知らない場所だと思うよ。トーマはあまり必要ない場所を歩き回らないしね」
「うん。トーマらしいね。トーマより先に私を案内してくれてありがとう」
特に理由は思いつかないんだけど、なんとなくハルとここに来てみたかった。
両親が行商人として頻繁にベイクを離れていた僕にとって、街の城壁は僕たちを守ってくれるものであると同時に、両親と僕を引き離す象徴でもあった。
父さんたちが行商に出る度にリーンと2人でここに来て、父さんたちの姿が見えなくなるまで見送って、早く帰って来ないかと父さんたちの姿を探した。
「僕にとっては、ここはそんな場所でね。なんとなく、ハルに教えておきたかったんだ」
いつもリーンと手を繋いでここに立っていた様に、今はハルと手を繋いでここに立っている。
「ハルの気持ちを聞いてから、僕は色んなことを考えたんだ。それはもう、頭が爆発するくらいにね。
全く、トーマもハルもマイペース過ぎるよ。少しは振り回される方の身にもなってよね」
「う、うん。ごめんなさい。振り回してるのは悪いと思ってるのよ。でも」
「ああ、別に怒ってるわけじゃないから。トーマだって、むしろ僕の方が巻き込んでしまったわけだしね。
ハルに振り回されるのは、……なんだか悔しい気もするけど、結構楽しい気もしてるよ」
今はハルと繋がった手。いつも繋いでいたリーンの手は、今はトーマに繋がれている。
「ずっとリーンを守らなきゃって思って生きてきた。トーマに助けてもらってからは、なんとか少しでもトーマの役に立たないとって思って生きてきた。
だからハルに好きだって言ってもらっても、どうしたらいいかわからなかったんだよね。で、沢山色んなことを考えた。それでもまだ僕にもよくわからないんだ。
でも、ハルに好きになってもらえて、こうやって手を繋ぐ事が出来て、嬉しいとも思ってるんだ」
「うん。私の気持ちが迷惑になってないなら、私も嬉しいよ」
繋いだ手に、ハルはもう一方の手も重ねてくる。
「ずっとリーンを守って生きてきたから、ハルのことをどう思ってるのか自分でも良くわからないんだ。
僕の手を離れたリーンの替わりにハルを守ろうとしているだけなのかもしれないし、トーマと同じ異邦人だから守らないといけないと感じてるだけかもしれない。
僕は自分の気持ちが、自分ではよくわからないんだ」
「うん。それで?」
「ハルは怒るかもしれないけど、やっぱりトーマのことを参考にさせてもらおうと思ったんだ。
トーマは自分が分からないことを隠そうとしないし、自分に出来ないことを他人に助けてもらうことを躊躇ったりもしない。
僕もトーマみたいに、自分の正直な気持ちをハルに言おうと思うんだ」
「うん」
少し陽が傾き始めた。ここから見る夕日は、いつだって綺麗だ。
「僕がハルのことを好きなのかどうかは、正直まだ良くわからないんだ。でもハルの気持ちは嬉しいと思ってる。ハルが他の誰かを選ぶことを想像すると、ちょっと嫌な気分になる。相手がトーマでも、ね。
でも、このまま生涯をハルと共に歩むとか、ハルと子供を作りたいとか、そういうことはあまり想像できないんだよね」
「うん。そこはまぁ、ゆっくりでも、ね?」
「うん。僕は今の気持ちに正直になろうと思う。ハルの気持ちは嬉しい。ハルを他の男に取られるのは嫌だ。でもハルとの関係を変えようって気持ちは、今はあまり無い。
ハル。こんな僕で良かったら、ゆっくり付き合ってもらえないかな?僕もハルのことが好きなんだと思う。でも今はただ一緒に居て欲しい。リーンやトルネみたいに迫られても、僕はまだ受け入れられないよ。
虫が良い話だと思うけど、今の僕の正直な気持ちだ」
「うん。
私凄く嬉しいよ。シンが私を好きで居てくれるなら、急ぐ必要なんてないから。
ふふん!私は待つのは得意なのよ!待ってばかりいたから、シンへの気持ちが止められなかったのかもしれないけど!」
「わがままでごめんね。僕はまだまだ子供みたいだ。でも、うん。ハルの事は、好きだ。うん、やっぱり好きだな」
「うん。ありがとう。今はまだリーンの替わりでもいいからさ。私達なりにゆっくりいきましょ。
あ、でも1つだけお願いしてもいい?」
ハルのお願いを聞いて、繋いでいた手を離し、代わりに優しく抱きしめた。
僕がリーン以外の人を抱きしめる日が来るなんて、想像したことなかったな。
いまよりもっと強くなってハルの事も守り抜きたい。ただそう思った。
5人で一緒に家を出て、トーマは迷宮の安らぎ亭に連行されていってしまった。ふわわとつららはおるすばんだ。父さんと母さんが可愛がってくれていたしね。
「それじゃあ行こうか。どこか行ってみたいところととある?って、ハルは今日来たばかりだから何も知らないよね。適当に案内していいかな?」
「うん!勿論いいよ。あ~、普段みんながよく行くところを中心に知りたいかな?」
「あはは。ハルもトーマも真面目だよね。じゃあ市場から案内しようかな?」
「うん。お願いね。あとシン。嫌じゃなければ、手を繋いでくれないかなー?なんて」
ハルがおずおずと右手を差し出してきたので、少し照れくさいけどその手を握った。
「あー、これは結構照れるね……。ふう、それじゃ行こうか」
「うん。私も結構恥ずかしい。でもありがとうシン。よろしくね」
ハルが笑顔を向けてくれたけど、照れくさくて目を逸らしてしまった。恥ずかしいな僕は。
ハルと手を繋いだまま、市場、迷宮の入り口、商工ギルド、衣料品店、雑貨屋などを案内していく。なにか買い物でもしようかと思ったけど、屋台で歩きながら食べれる物を少し買った程度だった。
こういうとき、女の子になにか買ってあげるものだと思ったんだけど、ハルのほうが遠慮した。気持ちだけで充分、だってさ。
ハルに想いを告げられたときは、思い返すのも恥ずかしいくらい動揺してしまった。どこかで僕は、ハルもトーマを好きになると思っていたのかもしれない。突然自分に向けられた好意に、どう応えればいいのか全然分からなかった。
ディオーヌ様の好意はきっぱり拒絶できたのになぁ……。
僕はハルの手を引いて、ベイクの城壁の上に登った。ベイクでは警備隊の邪魔さえしなければ、一般市民も城壁の上に登ることを許されている。
「ここはトーマも知らない場所だと思うよ。トーマはあまり必要ない場所を歩き回らないしね」
「うん。トーマらしいね。トーマより先に私を案内してくれてありがとう」
特に理由は思いつかないんだけど、なんとなくハルとここに来てみたかった。
両親が行商人として頻繁にベイクを離れていた僕にとって、街の城壁は僕たちを守ってくれるものであると同時に、両親と僕を引き離す象徴でもあった。
父さんたちが行商に出る度にリーンと2人でここに来て、父さんたちの姿が見えなくなるまで見送って、早く帰って来ないかと父さんたちの姿を探した。
「僕にとっては、ここはそんな場所でね。なんとなく、ハルに教えておきたかったんだ」
いつもリーンと手を繋いでここに立っていた様に、今はハルと手を繋いでここに立っている。
「ハルの気持ちを聞いてから、僕は色んなことを考えたんだ。それはもう、頭が爆発するくらいにね。
全く、トーマもハルもマイペース過ぎるよ。少しは振り回される方の身にもなってよね」
「う、うん。ごめんなさい。振り回してるのは悪いと思ってるのよ。でも」
「ああ、別に怒ってるわけじゃないから。トーマだって、むしろ僕の方が巻き込んでしまったわけだしね。
ハルに振り回されるのは、……なんだか悔しい気もするけど、結構楽しい気もしてるよ」
今はハルと繋がった手。いつも繋いでいたリーンの手は、今はトーマに繋がれている。
「ずっとリーンを守らなきゃって思って生きてきた。トーマに助けてもらってからは、なんとか少しでもトーマの役に立たないとって思って生きてきた。
だからハルに好きだって言ってもらっても、どうしたらいいかわからなかったんだよね。で、沢山色んなことを考えた。それでもまだ僕にもよくわからないんだ。
でも、ハルに好きになってもらえて、こうやって手を繋ぐ事が出来て、嬉しいとも思ってるんだ」
「うん。私の気持ちが迷惑になってないなら、私も嬉しいよ」
繋いだ手に、ハルはもう一方の手も重ねてくる。
「ずっとリーンを守って生きてきたから、ハルのことをどう思ってるのか自分でも良くわからないんだ。
僕の手を離れたリーンの替わりにハルを守ろうとしているだけなのかもしれないし、トーマと同じ異邦人だから守らないといけないと感じてるだけかもしれない。
僕は自分の気持ちが、自分ではよくわからないんだ」
「うん。それで?」
「ハルは怒るかもしれないけど、やっぱりトーマのことを参考にさせてもらおうと思ったんだ。
トーマは自分が分からないことを隠そうとしないし、自分に出来ないことを他人に助けてもらうことを躊躇ったりもしない。
僕もトーマみたいに、自分の正直な気持ちをハルに言おうと思うんだ」
「うん」
少し陽が傾き始めた。ここから見る夕日は、いつだって綺麗だ。
「僕がハルのことを好きなのかどうかは、正直まだ良くわからないんだ。でもハルの気持ちは嬉しいと思ってる。ハルが他の誰かを選ぶことを想像すると、ちょっと嫌な気分になる。相手がトーマでも、ね。
でも、このまま生涯をハルと共に歩むとか、ハルと子供を作りたいとか、そういうことはあまり想像できないんだよね」
「うん。そこはまぁ、ゆっくりでも、ね?」
「うん。僕は今の気持ちに正直になろうと思う。ハルの気持ちは嬉しい。ハルを他の男に取られるのは嫌だ。でもハルとの関係を変えようって気持ちは、今はあまり無い。
ハル。こんな僕で良かったら、ゆっくり付き合ってもらえないかな?僕もハルのことが好きなんだと思う。でも今はただ一緒に居て欲しい。リーンやトルネみたいに迫られても、僕はまだ受け入れられないよ。
虫が良い話だと思うけど、今の僕の正直な気持ちだ」
「うん。
私凄く嬉しいよ。シンが私を好きで居てくれるなら、急ぐ必要なんてないから。
ふふん!私は待つのは得意なのよ!待ってばかりいたから、シンへの気持ちが止められなかったのかもしれないけど!」
「わがままでごめんね。僕はまだまだ子供みたいだ。でも、うん。ハルの事は、好きだ。うん、やっぱり好きだな」
「うん。ありがとう。今はまだリーンの替わりでもいいからさ。私達なりにゆっくりいきましょ。
あ、でも1つだけお願いしてもいい?」
ハルのお願いを聞いて、繋いでいた手を離し、代わりに優しく抱きしめた。
僕がリーン以外の人を抱きしめる日が来るなんて、想像したことなかったな。
いまよりもっと強くなってハルの事も守り抜きたい。ただそう思った。
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