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6章 波乱のヴェルトーガ
154 空間魔法を試してみよう
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「ていうか、ゲートの使い手ってあんまり大っぴらに公言できないんじゃなかったっけ?確かタイデリア家では、性別も顔も声も隠してた気がするんだけど」
「もう覚えてから言っても仕方ないでしょ。
今日はどうする?もうベイクに帰っちゃってもいい気もするけど」
「とりあえずは商工ギルドでハルの口座作って、冒険者ギルドで報酬の受け取りだな。
装備の更新はどうしようか。ベイクに戻ってから、ホムロに相談して決めた方が良い気もするよな?
そういえばハルってSPいくらになった?」
「うん。現時点で15SPだね。取れるスキルはまだ無さそうかな」
チート集団の分はSP増えなかったところを見ると、経験値は魔物由来の物じゃないと駄目なんだろうね。蓄えられた分の経験値は奪えるけど、人を殺しても経験値としてはカウントされないっていう。
ただハルとトルネは、精神安定の取得条件はクリアできたと思う。
「空間魔法の試しも兼ねて、今日は2階層で活動。今日中にディオーヌ様に断りを入れて、明日にはベイクに帰ろうか。
シン、あの家って部屋余ってるって言ってたよな?ハルの分も部屋足りてるよね?」
「うん。確か2部屋は空き部屋あるはずだよ。父さん達が何もしてなければだけど」
「うん。みんなの家に行くの楽しみだな。将来的には私の家になるわけだし!」
まずは商工ギルドでハルの口座を開設。今となっては金貨1枚がめちゃくちゃ安く思えるから困る。
口座ができたら冒険者ギルドに向かい、ピリカトさんに依頼達成の手続きをお願いする。
「おう!聞いてるぜ。しっかし流石はディオーヌ様だな。金払いが良すぎだろ!
報酬は5等分にして、それぞれの口座に振り込んでおくからな。みんな身分証貸してくれ」
「はい身分証。ちなみに、依頼の報酬で等級上がったりしないの?上がるなら全員一瞬で7等級まで上がると思うんだけど」
「ん?ああ、依頼の達成報酬は、あくまで依頼主とお前らの間のやりとりだからな。等級には反映できないんだよ。それが出来ちゃうと不正とか癒着とかめんどくせぇだろ?
ま、タイデリア家とヴェルトーガの人間には、異風の旋律っつうパーティは、めちゃくちゃ信用されると思うぜ?なんつっても1等級指定の犯罪者集団を退けたパーティってことだからな。
っし完了!身分証返すぜ」
1等級を退けたって言っても、アリスの事象復元デバフありきだから、あまり有名になっても困るよな。絶対過大評価だもん。
「よし。それじゃあまずはスキップを使ってみるわ。2階層に飛べるか試そう」
ヴェルトーガ迷宮の1階層でスキップを試す。
ふむ。消費魔力的には、ウォータースフィア3発分くらい?魔法1回の消費魔力としてはかなり重いけど、時短効果を考えれば全然使えるな。
「見た目はゲートと変わらないね。それじゃ1人ずつ入ってみよう」
シンがハルと一緒に空間接続の渦に入っていく。おおう、そういえば人が通るごとに魔力消費するんだったな。1人通るごとに、ウォータースフィア1発分くらいか。なんとか5人目の俺も通ってスキップを打ち消す。
スキップは消費魔力固定だけど、消費魔力が増加していくゲートはヤバイな。スキップではなんとか魔力切れは起こさずに済んだけど、ちょっと気分が悪くなっている。攻撃魔法を8回も連続で撃った経験無いしな。便利なだけに消費がかなり重い。ちょっとジャンプは試せそうにないか。
「うわ。トーマでその状態なら、他の人が覚えても、恐らく使いこなせなかったかもねー。ゲートは大丈夫なのかなー?」
「まぁギルドでディオーヌ様への伝言は頼みましたしね。もしゲートの使用が難しそうなら、素直にタイデリア家のゲート使いを出してもらいましょう。
それでトーマ。戦えそうですか?」
「何とかね。魔力の節約も得意だし、帰るまでには回復させとくさ。それじゃあ今日も探索開始と行こう」
消耗しているときにどう対応できるかが重要なんだよな。意識を集中させ、魔装術は魔物と触れ合う一瞬だけ発動。複合センサーは一旦全OFFにして、五感だけで戦闘をこなす。なんかちょっと懐かしい。
ああ、この2日間ほど缶詰だったからな。体動かすの超楽しい。あー2階層程度じゃ魔物が足りないなぁ。
「うん。私も多少は戦えるようになってきたつもりだったけど、トーマ見ると自惚れなくて済みそうね」
「速水と戦って、また1つ強くなったみたいですね。魔法使ってないはずなのに、反応速度が今までより上がってます。反応というか、集中力が深まっている感じですか」
荷物が一杯になったので、ストレージにドロップアイテムを収納してみよう。
ストレージの容量は、みかん箱1つ分くらい?正四角形で、容量的には50立方センチくらいかな?もうちょいあるか?多分1メートルはないと思う。
出し入れする度に魔力消費するようだが、消費魔力自体は大したことないみたいだ。生活魔法と大差ない。中身は感覚的に把握できるけど、リスト化されたりはしてくれないみたい。ちょっと使いにくいかな?ステータスにストレージ表示できないかな?
空間魔法詳細っと、およ?
『魔法範囲拡張:小を適用し、ストレージを拡張しますか?』だと!?するよするするするに決まってんじゃん!
適用ポチー!
っとおおう、ちょっとくらっと来たけど、無事ストレージの容量が増えてるな。多分1㎥くらいになった!
容量無制限、時間停止機能付き、とかと比べりゃくっそ低機能だけど、1㎥ってまぁまぁでかいからね!運べる荷物量が格段に増えた!
そしてストレージの一番ありがたい部分は、収納中も魔力回復が起こることだ。多分、収納空間を発生、設置するのに魔力を消費し、出し入れしない限り魔力は必要ないんだろう。
いくら消費魔力が少なくとも、収納中は魔力回復なし!とかだったら使いにくいもんな。これでドロップアイテム集めが捗りますなぁ。
2度目の探索は徒歩で行うことにして、2階層の入り口でジャンプを試す。とりあえずは発動速度と最大移動距離を把握しておかないとね。
そうそう、少なくとも覚えた4種類の空間魔法は、魔法名の発声は必要ないらしい。
最大距離を意識して~、ジャンプ!
「うおっととと……」
振り返って、みんなの位置を確認する。う~ん、10~15メートルくらいの移動だろうか?発動は即時で、消費魔力はスキップよりも更に多いな。万全な状態じゃなかったら魔力切れ起こしてた。
即時発動、干渉不可ってことで、やっぱり緊急回避にも使えそうだもんね。おかげさまでコストが中々重く設定してある様子。
あぁ気持ち悪い……。
「もう覚えてから言っても仕方ないでしょ。
今日はどうする?もうベイクに帰っちゃってもいい気もするけど」
「とりあえずは商工ギルドでハルの口座作って、冒険者ギルドで報酬の受け取りだな。
装備の更新はどうしようか。ベイクに戻ってから、ホムロに相談して決めた方が良い気もするよな?
そういえばハルってSPいくらになった?」
「うん。現時点で15SPだね。取れるスキルはまだ無さそうかな」
チート集団の分はSP増えなかったところを見ると、経験値は魔物由来の物じゃないと駄目なんだろうね。蓄えられた分の経験値は奪えるけど、人を殺しても経験値としてはカウントされないっていう。
ただハルとトルネは、精神安定の取得条件はクリアできたと思う。
「空間魔法の試しも兼ねて、今日は2階層で活動。今日中にディオーヌ様に断りを入れて、明日にはベイクに帰ろうか。
シン、あの家って部屋余ってるって言ってたよな?ハルの分も部屋足りてるよね?」
「うん。確か2部屋は空き部屋あるはずだよ。父さん達が何もしてなければだけど」
「うん。みんなの家に行くの楽しみだな。将来的には私の家になるわけだし!」
まずは商工ギルドでハルの口座を開設。今となっては金貨1枚がめちゃくちゃ安く思えるから困る。
口座ができたら冒険者ギルドに向かい、ピリカトさんに依頼達成の手続きをお願いする。
「おう!聞いてるぜ。しっかし流石はディオーヌ様だな。金払いが良すぎだろ!
報酬は5等分にして、それぞれの口座に振り込んでおくからな。みんな身分証貸してくれ」
「はい身分証。ちなみに、依頼の報酬で等級上がったりしないの?上がるなら全員一瞬で7等級まで上がると思うんだけど」
「ん?ああ、依頼の達成報酬は、あくまで依頼主とお前らの間のやりとりだからな。等級には反映できないんだよ。それが出来ちゃうと不正とか癒着とかめんどくせぇだろ?
ま、タイデリア家とヴェルトーガの人間には、異風の旋律っつうパーティは、めちゃくちゃ信用されると思うぜ?なんつっても1等級指定の犯罪者集団を退けたパーティってことだからな。
っし完了!身分証返すぜ」
1等級を退けたって言っても、アリスの事象復元デバフありきだから、あまり有名になっても困るよな。絶対過大評価だもん。
「よし。それじゃあまずはスキップを使ってみるわ。2階層に飛べるか試そう」
ヴェルトーガ迷宮の1階層でスキップを試す。
ふむ。消費魔力的には、ウォータースフィア3発分くらい?魔法1回の消費魔力としてはかなり重いけど、時短効果を考えれば全然使えるな。
「見た目はゲートと変わらないね。それじゃ1人ずつ入ってみよう」
シンがハルと一緒に空間接続の渦に入っていく。おおう、そういえば人が通るごとに魔力消費するんだったな。1人通るごとに、ウォータースフィア1発分くらいか。なんとか5人目の俺も通ってスキップを打ち消す。
スキップは消費魔力固定だけど、消費魔力が増加していくゲートはヤバイな。スキップではなんとか魔力切れは起こさずに済んだけど、ちょっと気分が悪くなっている。攻撃魔法を8回も連続で撃った経験無いしな。便利なだけに消費がかなり重い。ちょっとジャンプは試せそうにないか。
「うわ。トーマでその状態なら、他の人が覚えても、恐らく使いこなせなかったかもねー。ゲートは大丈夫なのかなー?」
「まぁギルドでディオーヌ様への伝言は頼みましたしね。もしゲートの使用が難しそうなら、素直にタイデリア家のゲート使いを出してもらいましょう。
それでトーマ。戦えそうですか?」
「何とかね。魔力の節約も得意だし、帰るまでには回復させとくさ。それじゃあ今日も探索開始と行こう」
消耗しているときにどう対応できるかが重要なんだよな。意識を集中させ、魔装術は魔物と触れ合う一瞬だけ発動。複合センサーは一旦全OFFにして、五感だけで戦闘をこなす。なんかちょっと懐かしい。
ああ、この2日間ほど缶詰だったからな。体動かすの超楽しい。あー2階層程度じゃ魔物が足りないなぁ。
「うん。私も多少は戦えるようになってきたつもりだったけど、トーマ見ると自惚れなくて済みそうね」
「速水と戦って、また1つ強くなったみたいですね。魔法使ってないはずなのに、反応速度が今までより上がってます。反応というか、集中力が深まっている感じですか」
荷物が一杯になったので、ストレージにドロップアイテムを収納してみよう。
ストレージの容量は、みかん箱1つ分くらい?正四角形で、容量的には50立方センチくらいかな?もうちょいあるか?多分1メートルはないと思う。
出し入れする度に魔力消費するようだが、消費魔力自体は大したことないみたいだ。生活魔法と大差ない。中身は感覚的に把握できるけど、リスト化されたりはしてくれないみたい。ちょっと使いにくいかな?ステータスにストレージ表示できないかな?
空間魔法詳細っと、およ?
『魔法範囲拡張:小を適用し、ストレージを拡張しますか?』だと!?するよするするするに決まってんじゃん!
適用ポチー!
っとおおう、ちょっとくらっと来たけど、無事ストレージの容量が増えてるな。多分1㎥くらいになった!
容量無制限、時間停止機能付き、とかと比べりゃくっそ低機能だけど、1㎥ってまぁまぁでかいからね!運べる荷物量が格段に増えた!
そしてストレージの一番ありがたい部分は、収納中も魔力回復が起こることだ。多分、収納空間を発生、設置するのに魔力を消費し、出し入れしない限り魔力は必要ないんだろう。
いくら消費魔力が少なくとも、収納中は魔力回復なし!とかだったら使いにくいもんな。これでドロップアイテム集めが捗りますなぁ。
2度目の探索は徒歩で行うことにして、2階層の入り口でジャンプを試す。とりあえずは発動速度と最大移動距離を把握しておかないとね。
そうそう、少なくとも覚えた4種類の空間魔法は、魔法名の発声は必要ないらしい。
最大距離を意識して~、ジャンプ!
「うおっととと……」
振り返って、みんなの位置を確認する。う~ん、10~15メートルくらいの移動だろうか?発動は即時で、消費魔力はスキップよりも更に多いな。万全な状態じゃなかったら魔力切れ起こしてた。
即時発動、干渉不可ってことで、やっぱり緊急回避にも使えそうだもんね。おかげさまでコストが中々重く設定してある様子。
あぁ気持ち悪い……。
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