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6章 波乱のヴェルトーガ
151 勝利できた、本当の理由
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報酬も貰ったし、もうここにいる必要はないな。とっとと帰ろう。まだ外は明るい。ぶっちゃけ全然時間の感覚がないが、今戻ってもみんなは迷宮かな?
屋敷の出口に向かっていると、アリスの姿が見えた。
そういえばアリスについて1つ気になっていたことがある。事象復元。あんなアホみたいな強力な回復魔法を頻繁に使ってたみたいだけど、デメリットってなにか無かったんだろうか?
能力の非常識さを考えると、なんの制限も無く使えていたとは考えにくいよなぁ。ここは素直に本人に聞いてみますかね。
「アリスー。ちょっといい?」
「あら。これからお帰り?用なら手短にお願いするわ」
アリスには嫌われてしまったようだけど、ぶっちゃけ俺も完全に迷惑かけられた側だからコイツに好かれたいとも思えない。っとそうじゃなくて。
「ちょっと真面目な話になるんだ。
この世界って、魔法にしてもスキルにしても、強力な能力には相応の代償が必要になるんだよね。多分お前らの能力にも、何らかの制限か代償があるはずで、考え無しに使ってると危険だと思うんだよ。
アリスって、今回の事件の被害者や、久我の右腕を治療したりしてたわけだろ?なにかやばい事とか心当たり無い?」
無制限に使えるというのもチートっぽいけどね。あの能力の回復にしては魔力切れを起こしたこともないらしいし、魔力じゃなかったらなにを代償にして発動してる能力なのか知っておきたい。
「はぁ?また私に対する嫌がらせか何か?別に今まで何もないわよ。魔法を使いすぎて起こるっていう魔力切れだって、今まで起こしたことないって説明したじゃない!」
アリスは半ギレで俺に反論した。魔力切れを起こしてないからこそ、ヤバイと思うんだよね。それって、魔力以外の何かを支払ってるってことじゃないのか?
「こっちに来たばかりのアリスに心当たりがないのは仕方ないと思う。
なぁアリス。ステータスで、スキルの詳細を確認できるのは知ってたか?もし知らなかったのなら、今すぐ確認して教えて欲しい」
「はぁ?スキルの詳細?そんなの確認できたの?
えっと、なんだかよく分からないわね。そのまま読み上げるわよ?
『事象復元。術者の因果律を代償に、対象の運命に干渉して、負傷した事実を抹消する。対象は人間に限られる。無機物、人間以外の生物は対象外』。
これでいい?もう用は済んだ?」
…………………………嘘だろ?
マジか……?
こいつマジで分かってないのか……?
あー、出来ればスキルの詳細確認は隠しておきたかったんだけど、これは駄目だ。これは報告しておかないと、下手するとタイデリア家が潰れかねない。せっかく綺麗に別れたあとで申し訳ないけどしょうがない。もう一度ディオーヌ様に取り次いでもらう。
「流石にこんなに早く再会するとは私も思ってませんでしたよ?先ほどの振る舞いが少し恥ずかしくなるじゃないですか。
で、緊急の案件とは一体なんです?あんな別れ方した後に直ぐ私を呼び出したのです。よほどの用件なのでしょうね?」
あ、微妙にディオーヌ様怒ってる気がするわ。ほんと申し訳ない。でもこれは耳に入れておかないとやばすぎる。
「細かい説明は省きます。もしどうしても興味があったらアリスに聞いてください。事実だけを述べます。
俺達異邦人は自分に対してだけですが、自由に取得済みのスキルを確認することができます。そして、そのスキルの能力の詳細な情報も確認できるんです。
アリスは今まで知らなかったようなので、先ほどスキルの詳細を確認させました。実際の情報はアリスから確認してください。
アリスのスキルを要約します。事象復元は、使用者の幸運を消費して、負傷したという事実を消し去るスキルです。
アリスはあまり分かってないみたいですけど」
「…………つまり、アリスが能力を使用するほど、アリスは不幸になっていく、ということですよね?」
「厳密には幸運ではなくて『因果律』という言葉が使われていましたが、因果律って言葉、リヴァーブ王国にありますかね?」
「いえ、聞いたことがない言葉ですね。詳細をお聞きしても?」
「はい。今は分かりやすいように幸運という言葉を使わせて頂きましたが、因果律っていうのは、運命と言い換えても良いかもしれません。
事象復元の実際の説明は『術者の因果律を代償に、対象の運命に干渉して、負傷した事実を抹消する』だそうです。
恐らくとしか言えませんが、使えば使うほどアリスが不幸になる能力、ではなくて。使えば使うほど、アリスが不幸を呼び込んでしまうスキルだと思うんですよ。
つまり、あまり事象復元を使いすぎると、これからアリスを保護するタイデリア家にも少なからず影響が出てくるのではないかと思いまして。これはすぐに報告すべきだと判断しました」
「…………済みません。ちょっと良くわかりません。不幸を呼び込むって、一体どういうことですの?なにか分かりやすいたとえはないかしら……?」
「分かりやすく言いましょう。アリスは被害者に対して事象復元を使用し続けました。その結果、アリス達にとって良くないことが起こり、結果異邦人は全滅。アリスも軟禁状態。今後は自由も無く、有力者に狙われ続ける生活がほぼ確定してしまいました」
「……いえ、それは流石に飛躍しすぎではありませんの?異邦人達の全滅が、なぜ彼女の呼び込んだ不幸だと思うのかしら?」
「今思えば、あまりにも出来すぎていたと思わなくも無いんですよ。
彼らが女性を誘拐し、乱暴し始めたことで、アリスは事象復元を使って、不幸を呼びました。その結果、次の犠牲者として選ばれたのが俺達です。
そしてハルを連れ去ることにも失敗し、右腕を現場に残してしまったことでつららによる追跡を許し、チート能力に対する知識のあった俺がアジトを発見し、非常に戦闘力の高いスカーさんが同行していて、相手の能力が全てチート級だったにも拘らず、こちらには1人の被害も出すことなく、完全勝利出来ました。
俺はさっきまで、これはみんなが最善を尽くした結果によって齎された結果だと、信じて疑っていませんでしたが……。アリスの能力を知った今だと、全てがあまりにも出来すぎているように思えて仕方ないんですよ」
「…………誰か!誰か今すぐスカーを呼んで来なさい!大至急!!!」
どうやらディオーヌ様も、まだ半信半疑なのだろうが、俺の考えを頭から否定できないと判断したようだ。
そう、俺は一度、待ちの作戦を立てたんだよな。でも右腕があったことで、つららによる追跡に切り替えたんだよ。戦闘経験皆無の久我が、右腕を落とされた直後に転移で逃げ帰れたのも、今考えるとおかしい。結果だけを見れば、あそこで久我を取り逃がしたことで、異邦人を一網打尽にすることができたのだから。
誰かがいつの間にか誘導されたとか、そういう次元の話じゃない。もっと根本的でやばすぎる代償だ。使い方を間違えると、リヴァーブ王国を滅ぼす可能性すらあるんじゃないのか……?
「お嬢様?大至急と窺いましたが、一体なんでしょう?」
「トーマさんから話を聞いて。実際に戦闘に参加した貴方の意見を聞かせなさい」
ディオーヌ様にした話を、もう一度繰り返す。
「………………………………お嬢様。
誠に申し上げにくいのですが。こうして説明されてみると、明らかにこちら側に都合の良いことばかり起こっていたと、確かにそう思わなくも、ありま、せん、ね……。
……そうです。相手の能力は、全員が異常すぎるほどの強力さでした。始めに交戦したハヤミという男だって、今考えれば、いくら他のスキルが無かったとはいえ、あの能力でトーマさんを殺すのに、いくらなんでも梃子摺りすぎです……。
これが、チート能力…………?これはもう、人の身には余る力ですね……。こんな力を持った者たちが、これからもっと押し寄せてくる……?」
「一度だけ、王家に説明するために使用した後は、アリスはスキル使用を絶対に出来ないようにする必要がありますね。リヴァーブ王国でスキルを持たずに生きるのは辛い事だと思いますが、アリスの能力を考えると、大袈裟ではなく世界が滅ぶ可能性がありそうです」
「なんてこと……。確かに強力なスキルなのに、アリスは気軽に使っているとは、思ってはいたのですよ……。
神に与えられた能力?これが……?
…………これではまるで、呪いではないですか!!!」
アリスには常時、護衛という名の監視が行われることになった。スキルの無断使用は絶対に禁止。もし無断でスキルを使用した場合、監視者の権限で即時処刑することが決められた。
この世界作ったヤツ、頭おかしいよ。
無制限に使えるからこそのチートスキルだろうに……。
屋敷の出口に向かっていると、アリスの姿が見えた。
そういえばアリスについて1つ気になっていたことがある。事象復元。あんなアホみたいな強力な回復魔法を頻繁に使ってたみたいだけど、デメリットってなにか無かったんだろうか?
能力の非常識さを考えると、なんの制限も無く使えていたとは考えにくいよなぁ。ここは素直に本人に聞いてみますかね。
「アリスー。ちょっといい?」
「あら。これからお帰り?用なら手短にお願いするわ」
アリスには嫌われてしまったようだけど、ぶっちゃけ俺も完全に迷惑かけられた側だからコイツに好かれたいとも思えない。っとそうじゃなくて。
「ちょっと真面目な話になるんだ。
この世界って、魔法にしてもスキルにしても、強力な能力には相応の代償が必要になるんだよね。多分お前らの能力にも、何らかの制限か代償があるはずで、考え無しに使ってると危険だと思うんだよ。
アリスって、今回の事件の被害者や、久我の右腕を治療したりしてたわけだろ?なにかやばい事とか心当たり無い?」
無制限に使えるというのもチートっぽいけどね。あの能力の回復にしては魔力切れを起こしたこともないらしいし、魔力じゃなかったらなにを代償にして発動してる能力なのか知っておきたい。
「はぁ?また私に対する嫌がらせか何か?別に今まで何もないわよ。魔法を使いすぎて起こるっていう魔力切れだって、今まで起こしたことないって説明したじゃない!」
アリスは半ギレで俺に反論した。魔力切れを起こしてないからこそ、ヤバイと思うんだよね。それって、魔力以外の何かを支払ってるってことじゃないのか?
「こっちに来たばかりのアリスに心当たりがないのは仕方ないと思う。
なぁアリス。ステータスで、スキルの詳細を確認できるのは知ってたか?もし知らなかったのなら、今すぐ確認して教えて欲しい」
「はぁ?スキルの詳細?そんなの確認できたの?
えっと、なんだかよく分からないわね。そのまま読み上げるわよ?
『事象復元。術者の因果律を代償に、対象の運命に干渉して、負傷した事実を抹消する。対象は人間に限られる。無機物、人間以外の生物は対象外』。
これでいい?もう用は済んだ?」
…………………………嘘だろ?
マジか……?
こいつマジで分かってないのか……?
あー、出来ればスキルの詳細確認は隠しておきたかったんだけど、これは駄目だ。これは報告しておかないと、下手するとタイデリア家が潰れかねない。せっかく綺麗に別れたあとで申し訳ないけどしょうがない。もう一度ディオーヌ様に取り次いでもらう。
「流石にこんなに早く再会するとは私も思ってませんでしたよ?先ほどの振る舞いが少し恥ずかしくなるじゃないですか。
で、緊急の案件とは一体なんです?あんな別れ方した後に直ぐ私を呼び出したのです。よほどの用件なのでしょうね?」
あ、微妙にディオーヌ様怒ってる気がするわ。ほんと申し訳ない。でもこれは耳に入れておかないとやばすぎる。
「細かい説明は省きます。もしどうしても興味があったらアリスに聞いてください。事実だけを述べます。
俺達異邦人は自分に対してだけですが、自由に取得済みのスキルを確認することができます。そして、そのスキルの能力の詳細な情報も確認できるんです。
アリスは今まで知らなかったようなので、先ほどスキルの詳細を確認させました。実際の情報はアリスから確認してください。
アリスのスキルを要約します。事象復元は、使用者の幸運を消費して、負傷したという事実を消し去るスキルです。
アリスはあまり分かってないみたいですけど」
「…………つまり、アリスが能力を使用するほど、アリスは不幸になっていく、ということですよね?」
「厳密には幸運ではなくて『因果律』という言葉が使われていましたが、因果律って言葉、リヴァーブ王国にありますかね?」
「いえ、聞いたことがない言葉ですね。詳細をお聞きしても?」
「はい。今は分かりやすいように幸運という言葉を使わせて頂きましたが、因果律っていうのは、運命と言い換えても良いかもしれません。
事象復元の実際の説明は『術者の因果律を代償に、対象の運命に干渉して、負傷した事実を抹消する』だそうです。
恐らくとしか言えませんが、使えば使うほどアリスが不幸になる能力、ではなくて。使えば使うほど、アリスが不幸を呼び込んでしまうスキルだと思うんですよ。
つまり、あまり事象復元を使いすぎると、これからアリスを保護するタイデリア家にも少なからず影響が出てくるのではないかと思いまして。これはすぐに報告すべきだと判断しました」
「…………済みません。ちょっと良くわかりません。不幸を呼び込むって、一体どういうことですの?なにか分かりやすいたとえはないかしら……?」
「分かりやすく言いましょう。アリスは被害者に対して事象復元を使用し続けました。その結果、アリス達にとって良くないことが起こり、結果異邦人は全滅。アリスも軟禁状態。今後は自由も無く、有力者に狙われ続ける生活がほぼ確定してしまいました」
「……いえ、それは流石に飛躍しすぎではありませんの?異邦人達の全滅が、なぜ彼女の呼び込んだ不幸だと思うのかしら?」
「今思えば、あまりにも出来すぎていたと思わなくも無いんですよ。
彼らが女性を誘拐し、乱暴し始めたことで、アリスは事象復元を使って、不幸を呼びました。その結果、次の犠牲者として選ばれたのが俺達です。
そしてハルを連れ去ることにも失敗し、右腕を現場に残してしまったことでつららによる追跡を許し、チート能力に対する知識のあった俺がアジトを発見し、非常に戦闘力の高いスカーさんが同行していて、相手の能力が全てチート級だったにも拘らず、こちらには1人の被害も出すことなく、完全勝利出来ました。
俺はさっきまで、これはみんなが最善を尽くした結果によって齎された結果だと、信じて疑っていませんでしたが……。アリスの能力を知った今だと、全てがあまりにも出来すぎているように思えて仕方ないんですよ」
「…………誰か!誰か今すぐスカーを呼んで来なさい!大至急!!!」
どうやらディオーヌ様も、まだ半信半疑なのだろうが、俺の考えを頭から否定できないと判断したようだ。
そう、俺は一度、待ちの作戦を立てたんだよな。でも右腕があったことで、つららによる追跡に切り替えたんだよ。戦闘経験皆無の久我が、右腕を落とされた直後に転移で逃げ帰れたのも、今考えるとおかしい。結果だけを見れば、あそこで久我を取り逃がしたことで、異邦人を一網打尽にすることができたのだから。
誰かがいつの間にか誘導されたとか、そういう次元の話じゃない。もっと根本的でやばすぎる代償だ。使い方を間違えると、リヴァーブ王国を滅ぼす可能性すらあるんじゃないのか……?
「お嬢様?大至急と窺いましたが、一体なんでしょう?」
「トーマさんから話を聞いて。実際に戦闘に参加した貴方の意見を聞かせなさい」
ディオーヌ様にした話を、もう一度繰り返す。
「………………………………お嬢様。
誠に申し上げにくいのですが。こうして説明されてみると、明らかにこちら側に都合の良いことばかり起こっていたと、確かにそう思わなくも、ありま、せん、ね……。
……そうです。相手の能力は、全員が異常すぎるほどの強力さでした。始めに交戦したハヤミという男だって、今考えれば、いくら他のスキルが無かったとはいえ、あの能力でトーマさんを殺すのに、いくらなんでも梃子摺りすぎです……。
これが、チート能力…………?これはもう、人の身には余る力ですね……。こんな力を持った者たちが、これからもっと押し寄せてくる……?」
「一度だけ、王家に説明するために使用した後は、アリスはスキル使用を絶対に出来ないようにする必要がありますね。リヴァーブ王国でスキルを持たずに生きるのは辛い事だと思いますが、アリスの能力を考えると、大袈裟ではなく世界が滅ぶ可能性がありそうです」
「なんてこと……。確かに強力なスキルなのに、アリスは気軽に使っているとは、思ってはいたのですよ……。
神に与えられた能力?これが……?
…………これではまるで、呪いではないですか!!!」
アリスには常時、護衛という名の監視が行われることになった。スキルの無断使用は絶対に禁止。もし無断でスキルを使用した場合、監視者の権限で即時処刑することが決められた。
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