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5章 カルネジア・ハロイツァ
093 身体能力強化と瞬間加速
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「8階層はソルジャーアント。
ぶっちゃけ、全員魔装術使える俺達にとっては雑魚でしかない。
明日には9階層に行こうと思う。8階層はスキルの確認がメインだと思って欲しい。
ただ8階層は稼げる。めっちゃ稼げる。そのつもりで回るように」
魔力感知も持ってない奴らでも、30階層とか回ってるらしいからな。
俺達の戦力は、今攻略中の階層では、明らかに過剰すぎるといっていい。
だからといって、階層をスキップしてしまうのはやはり怖い。
一歩ずつ着実に、がモットーです。
「魔装術って凄いね……。これは確かに、あるとないのでは大違いだよ」
シンが感動している。
シンとリーンは火力不足に悩まされていたからなぁ。感動も一入なのだろう。
「うふふふ、うふふふふふ、うふふふふふふふふふふふ」
トルネが感動のあまり快楽殺人者みたいになってるけど、触れないでおこう。
さて今回検証すべきは身体能力強化:小の効果と、瞬間加速の性能だ。
身体能力強化のほうは常時発動型なので、既に恩恵は得られているはずだが、自然すぎて体感できない。
そういえば8階層を、ソロ以外で探索するのって初めてなのか。
ポーターはメンバーに含まないものとします。
以前と比べてどうなのかは、ソロで回ってみないと比較できない、と。盲点だった。
「ということで、二手に分かれよう」
ふわわとつららをフードにインして、合流地点を設定してソロ探索開始。
シンとリーンも、8階層を探索する冒険者程度に後れを取ったりしないだろうから、短時間離れるくらいは平気だろう。
魔物を見つけるまでは2匹はフードに、魔物を見つけたら地面に下ろして戦闘する。
んー結構戦ってるけど、体感できるような変化ではないかな?
距離を詰める時に、前より楽になってるような気がする、っていうくらいかも。
魔装術使ってると、攻撃のフィードバックはあまり変わらないからなぁ。
ああでも、いっぱいになったリュックを背負っていても、あまり負担に感じないな。
全体的にはやっぱり底上げされてるんだろう。
「なんでトーマのほうが先についてるのよーー!」
つららの頭をなでなでしつつ、ふわわのお腹をなでなでしていたら、3人が到着した。
まぁ俺は8階層だけなら、それなりに自信あるよ。めっちゃ回ったからね!
「おつかれさまー。2匹がドロップ品の回収を手伝ってくれたおかげで速く済んだわ」
「そんなわけないでしょー!私達だって結構急いできたのにさー!」
「ひひひっ、今日初めて魔装術を使って、今日初めて8階層回る奴らなんかに、俺が負けるわけねぇでしょ?
数えてないけど、俺は多分1万は殺してるんだぞ、ソルジャーアント」
「1万って、そんなに簡単に倒せる数じゃ無いと思うんだけど……?」
「400万リーフの半分はソルジャーアント先生のおかげだと仮定すると、3万体くらいは殺してるかも?
しかもあの時は戦えないポーター抱えた状態で、速度特化で回ってたからな。
8階層回しなら、大抵のやつには負けない自信があるね!」
「えー……。私ってこんな人を襲撃しちゃったんですか…………。
良く生き残れたなぁ……」
トルネは自業自得だから、猛省すればいいのさっ。
8階層限定なら、範囲攻撃魔法持ちよりも早く回れる自信があるね!
さてさて、身体能力強化はちゃんと効いてるっぽいので、次は瞬間加速を試してみよう。
とりあえず、何も考えずに発動してみる。
うお、魔力が結構持っていかれるな。そしてすぐに切れた。体感だと1秒あるかないかくらい。
そしてすぐに再発動が出来ない。何度も試してみたら発動した。んー、再使用時間は10秒くらいかな。
普段は気にするほどの時間じゃないけど、戦闘中の10秒はかなり重い。
加速するのはあくまで動作だけで、思考は加速してる感じではない。
魔力は結構持っていかれるが、体や筋肉に負担は感じられない。
使いどころは難しいが、上手く使えれば強力かな……?
ということで早速、実戦でも試していこう。
うーん、とりあえず、使用に必要な魔力量が重いな。
そして連続使用に制限がかかってるから、普通の動作に混ぜ込むのが難しい。
効果時間も短いので、移動に使うことも出来ない。
攻撃に使えるのも一撃が限界かな。
総評としては、奇襲や回避向きのスキルに思える。練習次第で効果時間伸びたりするのかなぁ?
瞬間加速は、搦め手の一つと認識したほうが良さそうな気がする。
切り札になるかも難しい。手札の一枚って感じかな。
延々と虐殺していたら、やはり戦力過剰だったようで、3週目で魔物とのエンカウントが急激に減ってきた。
んー時間も早いし、9階層に行っちゃうか?
3人に聞いてみたところ、全く疲労していないということなので、それならばと9階層に進む。
9階層のコボルトは、基本的な戦闘力が高く、誤魔化しが効かない魔物だが、逆に言えば、単純に戦闘力で上回ってしまうと何の怖さも無い相手である。
思ったとおり、何の問題も無さそうだった。
しっかし、魔物の群れを蹂躙してると、こっちのほうが悪役に見えるな。
パーティ名は虐殺者とか?
瞬間加速はちょいちょい使ってるけど、やはり『動作の補助』をするスキルであって、例えば静止した状態で『空に向かって加速しろ!』と念じながらスキルを発動しても、何も起こらない。
使用者が動いていることが前提のスキルって事だ。
さて、瞬間加速はどういう方向で煮詰めていくべきなんだろうかねぇ。
ぶっちゃけ、全員魔装術使える俺達にとっては雑魚でしかない。
明日には9階層に行こうと思う。8階層はスキルの確認がメインだと思って欲しい。
ただ8階層は稼げる。めっちゃ稼げる。そのつもりで回るように」
魔力感知も持ってない奴らでも、30階層とか回ってるらしいからな。
俺達の戦力は、今攻略中の階層では、明らかに過剰すぎるといっていい。
だからといって、階層をスキップしてしまうのはやはり怖い。
一歩ずつ着実に、がモットーです。
「魔装術って凄いね……。これは確かに、あるとないのでは大違いだよ」
シンが感動している。
シンとリーンは火力不足に悩まされていたからなぁ。感動も一入なのだろう。
「うふふふ、うふふふふふ、うふふふふふふふふふふふ」
トルネが感動のあまり快楽殺人者みたいになってるけど、触れないでおこう。
さて今回検証すべきは身体能力強化:小の効果と、瞬間加速の性能だ。
身体能力強化のほうは常時発動型なので、既に恩恵は得られているはずだが、自然すぎて体感できない。
そういえば8階層を、ソロ以外で探索するのって初めてなのか。
ポーターはメンバーに含まないものとします。
以前と比べてどうなのかは、ソロで回ってみないと比較できない、と。盲点だった。
「ということで、二手に分かれよう」
ふわわとつららをフードにインして、合流地点を設定してソロ探索開始。
シンとリーンも、8階層を探索する冒険者程度に後れを取ったりしないだろうから、短時間離れるくらいは平気だろう。
魔物を見つけるまでは2匹はフードに、魔物を見つけたら地面に下ろして戦闘する。
んー結構戦ってるけど、体感できるような変化ではないかな?
距離を詰める時に、前より楽になってるような気がする、っていうくらいかも。
魔装術使ってると、攻撃のフィードバックはあまり変わらないからなぁ。
ああでも、いっぱいになったリュックを背負っていても、あまり負担に感じないな。
全体的にはやっぱり底上げされてるんだろう。
「なんでトーマのほうが先についてるのよーー!」
つららの頭をなでなでしつつ、ふわわのお腹をなでなでしていたら、3人が到着した。
まぁ俺は8階層だけなら、それなりに自信あるよ。めっちゃ回ったからね!
「おつかれさまー。2匹がドロップ品の回収を手伝ってくれたおかげで速く済んだわ」
「そんなわけないでしょー!私達だって結構急いできたのにさー!」
「ひひひっ、今日初めて魔装術を使って、今日初めて8階層回る奴らなんかに、俺が負けるわけねぇでしょ?
数えてないけど、俺は多分1万は殺してるんだぞ、ソルジャーアント」
「1万って、そんなに簡単に倒せる数じゃ無いと思うんだけど……?」
「400万リーフの半分はソルジャーアント先生のおかげだと仮定すると、3万体くらいは殺してるかも?
しかもあの時は戦えないポーター抱えた状態で、速度特化で回ってたからな。
8階層回しなら、大抵のやつには負けない自信があるね!」
「えー……。私ってこんな人を襲撃しちゃったんですか…………。
良く生き残れたなぁ……」
トルネは自業自得だから、猛省すればいいのさっ。
8階層限定なら、範囲攻撃魔法持ちよりも早く回れる自信があるね!
さてさて、身体能力強化はちゃんと効いてるっぽいので、次は瞬間加速を試してみよう。
とりあえず、何も考えずに発動してみる。
うお、魔力が結構持っていかれるな。そしてすぐに切れた。体感だと1秒あるかないかくらい。
そしてすぐに再発動が出来ない。何度も試してみたら発動した。んー、再使用時間は10秒くらいかな。
普段は気にするほどの時間じゃないけど、戦闘中の10秒はかなり重い。
加速するのはあくまで動作だけで、思考は加速してる感じではない。
魔力は結構持っていかれるが、体や筋肉に負担は感じられない。
使いどころは難しいが、上手く使えれば強力かな……?
ということで早速、実戦でも試していこう。
うーん、とりあえず、使用に必要な魔力量が重いな。
そして連続使用に制限がかかってるから、普通の動作に混ぜ込むのが難しい。
効果時間も短いので、移動に使うことも出来ない。
攻撃に使えるのも一撃が限界かな。
総評としては、奇襲や回避向きのスキルに思える。練習次第で効果時間伸びたりするのかなぁ?
瞬間加速は、搦め手の一つと認識したほうが良さそうな気がする。
切り札になるかも難しい。手札の一枚って感じかな。
延々と虐殺していたら、やはり戦力過剰だったようで、3週目で魔物とのエンカウントが急激に減ってきた。
んー時間も早いし、9階層に行っちゃうか?
3人に聞いてみたところ、全く疲労していないということなので、それならばと9階層に進む。
9階層のコボルトは、基本的な戦闘力が高く、誤魔化しが効かない魔物だが、逆に言えば、単純に戦闘力で上回ってしまうと何の怖さも無い相手である。
思ったとおり、何の問題も無さそうだった。
しっかし、魔物の群れを蹂躙してると、こっちのほうが悪役に見えるな。
パーティ名は虐殺者とか?
瞬間加速はちょいちょい使ってるけど、やはり『動作の補助』をするスキルであって、例えば静止した状態で『空に向かって加速しろ!』と念じながらスキルを発動しても、何も起こらない。
使用者が動いていることが前提のスキルって事だ。
さて、瞬間加速はどういう方向で煮詰めていくべきなんだろうかねぇ。
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