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3章 別れと出会い
052 スキルを求めて
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相変わらず訓練日の翌日は体が軋む。それでも回を追うごとに動けるようにはなっている気がする。
さて、昨晩の時点でSPが23ほど溜まっている。資金にも余裕がある。今日こそはスキルシステムの一端に触れてみようじゃあーりませんか!
スキル神殿の場所はユリンさんに確認する。
その後商工ギルドに寄って、口座からお金を引き出してみる。何かあると困るので金貨6枚と銀板10枚。
これで多少想定外の出費があっても対応できるだろう。
スキル神殿は迷宮から見て冒険者ギルドがある方向、ギルドから徒歩10分くらいに場所にあった。
見た目は神殿に教会が融合したようなイメージ。入り口は常に開かれているようで、人の出入りに制限はかかっていないように見えるな。
中に入ってみると、大広間と言うかロビーと言えば良いのか、かなり広い空間が目に入った。そして、礼拝堂においてあるイメージの強い長椅子が並んでいる。
「スキル神殿にようこそ。本日のご用件はなんでしょうか?」
いきなり声をかけられたのでちょっとびびってしまったが、入り口入ってすぐに受付窓口のようなものがあった。
「ああ、祝福の儀と識別を受けに来たんだけど、初めてだから勝手がわからない。案内してもらえるかな?」
と用件を伝えながら受付の人を見る。10代後半から20代前半って感じの青年だ。亜人や獣人ではないっぽい。
ここは本物のシスターを見てみたかったが仕方ない。
「祝福の儀、識別、どちらも金貨3枚、合わせると金貨6枚のお支払いになりますが宜しいですか?」
「ああ大丈夫だ」
言いながら金貨を渡す。
「金貨6枚、確かに頂戴しました。それではただ今担当の者を呼んで来ますので、このまま少々お待ちください」
なんか神殿っていうより会社って感じだな。宗教的なアプローチされるよりは気楽で利用しやすい。
2、3分ほど待つと、青年がもう1人誰かを連れて戻ってきた。
「お待たせしました。こちらの者が祝福の儀、識別の両方を担当している『グレンガ』です。あとは彼の案内に従ってください」
「神殿のスキル担当官のグレンガだ。お主が神より祝福を賜れるよう祈っておるぞ」
鳥系獣人きたーーーーー!
鷲?鷹?どっちだろ?俺別に鳥とか詳しいわけじゃないからなぁ。見分け方がわからん。
結構体格は良い感じ。背中から大きな翼が生えているのが見える。
鳥の獣人ってやっぱ空飛べるんだろうか?だとしたら物凄い有用な種族だろうな。
「冒険者のトーマだ。今日は宜しくお願いするよ」
グレンガが右手を差し出してきたので、挨拶しつつ握手する。
「じゃあ早速始めようか。こっちだ」
そういって建物の奥に案内される。
案内された先は、小学校の教室くらいの広さの部屋で、床に2つの魔法陣が隣り合って描かれている。
「これが祝福の儀と識別に用いる魔法陣だ。
なに、特別な作法など何もない。トーマ殿は立っているだけで構わんからな」
続けてグレンガは、向かって右側の魔法陣の上に立つよう言ってくる。ここで逆らっても仕方ないので素直に従う。
「それではこれより祝福の儀を執り行わせてもらうぞ。
これより魔法陣が発光し、お主の魂に神の祝福が齎される。お主の歩んできた道に応じて、スキルを授かることが出来るだろう。
お主の魂に祝福がしっかりと定着するまでは魔法陣から出てはならんぞ。具体的には、魔法陣の発光が止まるまでは、その場に立っていてもらいたい」
光が消えるまで動かなきゃいいのね。
「了解した。こちらはいつでも良いので、グレンガの準備が出来たら始めて欲しい」
「うむ、それなら早速始めさせて貰うぞ」
そういってグレンガは俺の前で片膝を着き、両手を組んで、正に神に祈りを捧げているような体勢になる。ほどなくグレンガの体が白く光り始め、その光に呼応するかのように、俺の足元も光りだした。
「ラーゼリアよ!大いなるその力を今ここに示し給え!」
グレンガが叫びが聞こえた瞬間、視界が真っ白な光に閉ざされた。
ふむ?あとはこの光が収まるまでじっとしてればいいんだな。
◆◆◆◆◆◆
09:52
名前 トーマ
年齢 35歳(20年の間は不老)
種族 人間
所持SP 23
使用可能魔法
音魔法
使用可能スキル
リンカーズ会話理解
取得可能スキル
免疫力上昇:小 (必要SP1)
◆◆◆◆◆◆
なんて暢気に思ったのがフラグだったのか、突然ひとりでにステータスウィンドウが表示される。視界は相変わらずゼロなのに、ステータスウィンドウははっきり見えるのはなぜなんだぜ?
そしてなんか一番上にタイマーが表示されている。見ている間も減っていくので、どうやら10分のタイマーらしいな。10分待ったら祝福の儀が終了するってことなんだろうか?
3分ほど経過したものの、ステータスに変化が見られない。タイマーは進んでるけど。所持SPも23のままだし使用可能スキルも増えてない。
ん~?これってもしかして……。
取得可能スキルの詳細確認をしてみる。
◆◆◆◆◆◆
免疫力強化:小 (必要SP1)
このスキルを取得しますか?
◆◆◆◆◆◆
と表示された。
アッブネー!選択式じゃねぇか!このままタイマー終了してたら金貨6枚ドブに捨てるところだったよ!
ということで取得します、っと。
◆◆◆◆◆◆
使用可能スキル
リンカーズ会話理解 免疫力強化:小
◆◆◆◆◆◆
よし、ちゃんと取得できたみたいだな。そして免疫強化を取ったことでスキルツリーの先が開放された模様。
◆◆◆◆◆◆
取得可能スキル
環境適応:小 (必要SP3)
地形効果による影響を受けにくくなる。
取得条件
リンカーズで生を受けること。
またはリンカーズに転移すること。
リンカーズで生まれた者は無条件でこのスキルを獲得する。
◆◆◆◆◆◆
リンカーズの人が先天的に持ってるスキルは、1つだけじゃなかったようですね。
さて、昨晩の時点でSPが23ほど溜まっている。資金にも余裕がある。今日こそはスキルシステムの一端に触れてみようじゃあーりませんか!
スキル神殿の場所はユリンさんに確認する。
その後商工ギルドに寄って、口座からお金を引き出してみる。何かあると困るので金貨6枚と銀板10枚。
これで多少想定外の出費があっても対応できるだろう。
スキル神殿は迷宮から見て冒険者ギルドがある方向、ギルドから徒歩10分くらいに場所にあった。
見た目は神殿に教会が融合したようなイメージ。入り口は常に開かれているようで、人の出入りに制限はかかっていないように見えるな。
中に入ってみると、大広間と言うかロビーと言えば良いのか、かなり広い空間が目に入った。そして、礼拝堂においてあるイメージの強い長椅子が並んでいる。
「スキル神殿にようこそ。本日のご用件はなんでしょうか?」
いきなり声をかけられたのでちょっとびびってしまったが、入り口入ってすぐに受付窓口のようなものがあった。
「ああ、祝福の儀と識別を受けに来たんだけど、初めてだから勝手がわからない。案内してもらえるかな?」
と用件を伝えながら受付の人を見る。10代後半から20代前半って感じの青年だ。亜人や獣人ではないっぽい。
ここは本物のシスターを見てみたかったが仕方ない。
「祝福の儀、識別、どちらも金貨3枚、合わせると金貨6枚のお支払いになりますが宜しいですか?」
「ああ大丈夫だ」
言いながら金貨を渡す。
「金貨6枚、確かに頂戴しました。それではただ今担当の者を呼んで来ますので、このまま少々お待ちください」
なんか神殿っていうより会社って感じだな。宗教的なアプローチされるよりは気楽で利用しやすい。
2、3分ほど待つと、青年がもう1人誰かを連れて戻ってきた。
「お待たせしました。こちらの者が祝福の儀、識別の両方を担当している『グレンガ』です。あとは彼の案内に従ってください」
「神殿のスキル担当官のグレンガだ。お主が神より祝福を賜れるよう祈っておるぞ」
鳥系獣人きたーーーーー!
鷲?鷹?どっちだろ?俺別に鳥とか詳しいわけじゃないからなぁ。見分け方がわからん。
結構体格は良い感じ。背中から大きな翼が生えているのが見える。
鳥の獣人ってやっぱ空飛べるんだろうか?だとしたら物凄い有用な種族だろうな。
「冒険者のトーマだ。今日は宜しくお願いするよ」
グレンガが右手を差し出してきたので、挨拶しつつ握手する。
「じゃあ早速始めようか。こっちだ」
そういって建物の奥に案内される。
案内された先は、小学校の教室くらいの広さの部屋で、床に2つの魔法陣が隣り合って描かれている。
「これが祝福の儀と識別に用いる魔法陣だ。
なに、特別な作法など何もない。トーマ殿は立っているだけで構わんからな」
続けてグレンガは、向かって右側の魔法陣の上に立つよう言ってくる。ここで逆らっても仕方ないので素直に従う。
「それではこれより祝福の儀を執り行わせてもらうぞ。
これより魔法陣が発光し、お主の魂に神の祝福が齎される。お主の歩んできた道に応じて、スキルを授かることが出来るだろう。
お主の魂に祝福がしっかりと定着するまでは魔法陣から出てはならんぞ。具体的には、魔法陣の発光が止まるまでは、その場に立っていてもらいたい」
光が消えるまで動かなきゃいいのね。
「了解した。こちらはいつでも良いので、グレンガの準備が出来たら始めて欲しい」
「うむ、それなら早速始めさせて貰うぞ」
そういってグレンガは俺の前で片膝を着き、両手を組んで、正に神に祈りを捧げているような体勢になる。ほどなくグレンガの体が白く光り始め、その光に呼応するかのように、俺の足元も光りだした。
「ラーゼリアよ!大いなるその力を今ここに示し給え!」
グレンガが叫びが聞こえた瞬間、視界が真っ白な光に閉ざされた。
ふむ?あとはこの光が収まるまでじっとしてればいいんだな。
◆◆◆◆◆◆
09:52
名前 トーマ
年齢 35歳(20年の間は不老)
種族 人間
所持SP 23
使用可能魔法
音魔法
使用可能スキル
リンカーズ会話理解
取得可能スキル
免疫力上昇:小 (必要SP1)
◆◆◆◆◆◆
なんて暢気に思ったのがフラグだったのか、突然ひとりでにステータスウィンドウが表示される。視界は相変わらずゼロなのに、ステータスウィンドウははっきり見えるのはなぜなんだぜ?
そしてなんか一番上にタイマーが表示されている。見ている間も減っていくので、どうやら10分のタイマーらしいな。10分待ったら祝福の儀が終了するってことなんだろうか?
3分ほど経過したものの、ステータスに変化が見られない。タイマーは進んでるけど。所持SPも23のままだし使用可能スキルも増えてない。
ん~?これってもしかして……。
取得可能スキルの詳細確認をしてみる。
◆◆◆◆◆◆
免疫力強化:小 (必要SP1)
このスキルを取得しますか?
◆◆◆◆◆◆
と表示された。
アッブネー!選択式じゃねぇか!このままタイマー終了してたら金貨6枚ドブに捨てるところだったよ!
ということで取得します、っと。
◆◆◆◆◆◆
使用可能スキル
リンカーズ会話理解 免疫力強化:小
◆◆◆◆◆◆
よし、ちゃんと取得できたみたいだな。そして免疫強化を取ったことでスキルツリーの先が開放された模様。
◆◆◆◆◆◆
取得可能スキル
環境適応:小 (必要SP3)
地形効果による影響を受けにくくなる。
取得条件
リンカーズで生を受けること。
またはリンカーズに転移すること。
リンカーズで生まれた者は無条件でこのスキルを獲得する。
◆◆◆◆◆◆
リンカーズの人が先天的に持ってるスキルは、1つだけじゃなかったようですね。
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