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再会 3
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ステレが屋敷を出ると馬車が増えていた。ハイス卿と対面している間に、ドルトンはもう一台馬車を呼び寄せていたようだった。しかも、大通りにはわざわざ交通整理のために人員まで出してある。ハイス卿を馬車に押し込んで出発させると、ステレはもう一台の馬車に乗り込んだ。中には商会の女中が待機しており、大急ぎでステレの化粧直しを始める。
「無事決着を着けられたようですね」
「どうにかね、夫人がものすごい女傑で、強引に場を収めてしまったわ。男爵夫人ってああなるものなのかしら?」
一番身近な『女傑の男爵夫人』である母親の顔を思い出し、苦笑しそうになってしまう。
「カンフレー夫人はお噂しか耳にしておりませんのでなんとも…しかし、基本的には爵位が上がるほど、用心深く狡猾になるものかと思いますが…」
「そりゃそうか」
この国の『夫人』の最高位の顔を思い出す。
「そうだね…うん」
こればっかりは、ドルトンに同意するほかない。
「事情は侯爵にお伝えしました。大通りの交通規制の許可も取り付けています。この国一の女傑にもお話は通るかと」
「いつの間に…」
「陛下も王妃殿下も、この日を随分お待ちだったようです。フイにしたら、大変な事になりますよ」
「うぅ、なんかもう終わった気になってたわ」
「通りの封鎖が済んだようです。速度を上げますよ」
馬車は、来た時以上の速度で走り出した。
「国王陛下、御入場」
先触れの声に合わせ、室内の叙任者・来場者が一斉に跪く。段取りは事前に知らされており、一糸乱れぬ動きだった。
広間は静まりかえっている。足音が動き、玉座に静かに座す音だけ聞こえた。
「諸卿は楽にせよ」
グリフ王の視線を受け、侍従役のオーウェンが告げると、広間の両脇に居並ぶ貴族達(叙爵者の親族ら)は立ち上がり、居住まいをただす。
叙爵者とその従者のみが跪き視線を落としていた。
グリフ王は、わずかに表情を曇らせる。ステレの姿が無く、森人のみが跪いていた。止めるのも聞かずに飛び出して行ったと聞いたが、まだ戻っていないようだ。
(まったく、真打は遅れて来ないとならないと思っているのか)
かつて、堂々と遅れてやってきた姿を思い出して苦笑しそうになる王だが、とんでもない誤解だった。ステレは朝一に会場入りしている。ステレとしては、今回はなんの騒ぎも起こさず穏便に目立たず儀式を終えるつもりだったのだ。目立たないようにという時点で無理な話なのだが。
「これより陛下御自らによる騎士叙任を行う」
オーウェンはそう告げると、叙爵者の名と家名を告げた。王は、新しく騎士となる若者に一人一人親しく声をかける。そうして、預かっていた剣で肩を叩き、鞘に納めると騎士となった若者に自ら手渡す。従者の助けを借りて剣を佩きマントを身に着けると、新たな騎士は広間に居並ぶ騎士の列に加わっていく。
王に直接叙任され、更には王の前で帯剣する栄誉を与える事で、王が騎士に対する万全の信頼を示すのだ。家臣を一切信用しなくなったブレス王との違いを明確にするため、グリフ王は家臣との距離を近くする事を心がけていた。この叙任式のスタイルも、そのために改めたものだった。
(ちゃんと…間に合えよ…ステレ)
王の不安をよそに、式典は進んで行く。
息を切らせ泡を吹きながら駆けて来た二台の馬車が会場の車寄せに飛び込んできた。完全に停止する前にドアが開くと同時に、中年の騎士と黒い甲冑の女剣士が飛び出して来る。
「式典はもう始まっております、お急ぎ下さい」
事情を知って入口で待っていたらしい騎士が告げる。
「判った」
ステレはそう告げて、ハイス卿と共に広間への廊下を進む。
大広間の前で、気付いた先触れが名を告げようとした所で、ステレは人差し指を唇の前に立てた。気付いた先触れは、開こうとしていた口を閉じると頷いた。察しが良くて助かる。
「私が最初に入る。しばらく待って視線が私に集まったら、おじさんはこっそり入って」
「いいのか?鬼人卿に非難が集まりゃしないかい?」
「もう遅刻してきた時点で今更だし、それぐらいはやらせて」
「すまん」
小声で打ち合わせると、ステレは大扉を自ら開けて堂々と広間に入って行った。
叙爵者の名を呼んでいたいたオーウェンの声が止まり、グリフ王が視線を扉に向けた事で、会場の視線はステレに集中した。ステレは胸を張って堂々と、しかし王の顔を直接見ないよう視線を下げたままノル・ヴァルレンの前まで進んで跪く。遅参しながら一言も無く、堂々と会場入りした鬼人を非難する声が聞こえた。だが、ステレはどこ吹く風だ。細く開けた大扉から入った気配が、脇に居並ぶ貴族の間に紛れ込むのが判ったからだ。
まだカンヌは跪いている。どうやら間に合ったらしい。
王は何も言わずに頷いた。オーウェンは叙爵者の名前の読み上げを再開する。
カンヌの名が呼ばれ、王から剣が手渡される。従者を務めるよく似た少年は彼の弟だろうか。横目で見れば、ハイス卿はしきりに袖で涙を拭っていた。
良かった。大仕事は終わった。あとは…我慢するだけだ。
ステレがわずかに眉をしかめる。
ステレは、叙爵の式典がこんなに苦しいとは思って居なかった。
(うぐ…コルセット付けて跪くと……く、苦しいわ…)
しょーもない思いだとは判っているが、苦しいものは苦しいのだ。
フル装備で稽古しなかったので、本番になるまで気付かなかった。椅子にかける程度では気にならなかったが、跪くと、下腹から内蔵が圧迫されて苦しい事この上ない。
それでも、式典が進むと次第にステレの頬は緩んで来た。
(あぁ、この声だ)
王は、変わらず一人一人に声をかけている。ステレは頭を下げたまま、王の声を懐かしむように聞いていた。
叙任は進み、最後の一人。只人以外としても、女性としても初めて王国貴族となるステレの番となった。
「名も無き鬼人の剣士殿」
「はっ」
オーウェンに呼ばれ、顔をわずかに上げたステレは何年かぶりに間近でグリフ王の顔を見た。
(少し…痩せたかな)
懐かしい顔。…愛した男性、愛した主君。毎夏にステレを苦しめた続けた幻影と同じ優し気な笑顔。その表情は穏やかな笑みを浮かべながらも、皇国を放浪していた時と変わらない程疲労の影が見え隠れしていた。
オーウェンやドルトンから聞いた話の半分でも本当なら、王妃共々恐ろしい程のハードワークをこなしているらしい。もう少し自愛して欲しいが、自分を凡人だと自任する王が、責任を果たすための努力を放棄する事はあり得ないだろう。
グリフ王も、懐かしい顔にわずかに口角が上がる。
彼が愛した女剣士、王国の伝統のためにその名を呼ぶことさえできなかった女性。やっと、やっとこの日が来た。
「久しいな、ステレ。息災か?」
水面にわずかな波紋すら起こさないほど静かな王の一言は、しかし周囲に大きな騒めきの波を起こした。「やはり」という声が騒めきに乗って広がっていく。
ステレは、今の今まで公式には「名も無き鬼人」「鬼人卿」のままだった。王妃が密かにプロデュースした芝居のおかげで、鬼人が転生したステレだという噂は広がっているものも、王家は公式にはなんの声明も出そうとはしなかった。今、王が初めて公の場で鬼人がステレだと認めたのだ。
「陛下にもお変わりなく。陛下と皆の助けに生かされてここに来ることができました」
ステレは、周囲の騒めきなどどこ吹く風で、穏やかな声で答える。周囲が如何に騒ごうとも、今のステレには些事だった。王が再び自分の名を呼んでくれた。その事実だけで十分だ。
ステレには王への感謝の気持ちしかない。もう、何も残っていなかったからっぽの自分に命を注いでくれたのは王と王妃。そして苦楽を共にした皆だった。
グリフ王は満足げに頷く。今までも報告は受け続けていた。だが、その声を聴いて、グリフ王はようやくステレの影が払拭された事を確信する事ができた。
ただ、グリフのために全てをなげうってくれた女剣士は、最後にはそのために自分の存在さえ消そうとしていた。そして、そこまでしようとするステレに、グリフ王は何も報いる事ができなかった。
ステレが自分に忠誠以上の感情を持っている事には気づいていたが、グリフが王位を望む以上はそれに応える事ができないのは自明だった。かといって、鬼人となったステレを騎士として…王国の貴族として叙する事もできなかった。
グリフは、この国の最高権力者になりながら、ステレに何もできなかった。何より『身分も種族も問わず能力によって遇する』そう標榜していながら、このザマだった。
それでもグリフ王は諦めなかった。地道な下地作りを続け、どうにかここまでこれた。ステレに報いるために。…鬼人ステレ・カンフレーの存在を王国史に確と記すために、ここまで時間がかかってしまった。
それは、王国の常識を変えるだけで足りなかった。ステレ自身が王国の一員として生きると決意する必要があった。そうでなければ、死後に爵位を追贈するのと何も変わらない。
今のステレに、もう自分を消し去ろうという想いは感じられない。かつて見たステレを覆う死の影は、ようやくなりを潜めていた。
◇◇◇
ホントはここまで書いてから過去バナに行く予定でした。掲載順がバラバラになってしまいすみません。
「無事決着を着けられたようですね」
「どうにかね、夫人がものすごい女傑で、強引に場を収めてしまったわ。男爵夫人ってああなるものなのかしら?」
一番身近な『女傑の男爵夫人』である母親の顔を思い出し、苦笑しそうになってしまう。
「カンフレー夫人はお噂しか耳にしておりませんのでなんとも…しかし、基本的には爵位が上がるほど、用心深く狡猾になるものかと思いますが…」
「そりゃそうか」
この国の『夫人』の最高位の顔を思い出す。
「そうだね…うん」
こればっかりは、ドルトンに同意するほかない。
「事情は侯爵にお伝えしました。大通りの交通規制の許可も取り付けています。この国一の女傑にもお話は通るかと」
「いつの間に…」
「陛下も王妃殿下も、この日を随分お待ちだったようです。フイにしたら、大変な事になりますよ」
「うぅ、なんかもう終わった気になってたわ」
「通りの封鎖が済んだようです。速度を上げますよ」
馬車は、来た時以上の速度で走り出した。
「国王陛下、御入場」
先触れの声に合わせ、室内の叙任者・来場者が一斉に跪く。段取りは事前に知らされており、一糸乱れぬ動きだった。
広間は静まりかえっている。足音が動き、玉座に静かに座す音だけ聞こえた。
「諸卿は楽にせよ」
グリフ王の視線を受け、侍従役のオーウェンが告げると、広間の両脇に居並ぶ貴族達(叙爵者の親族ら)は立ち上がり、居住まいをただす。
叙爵者とその従者のみが跪き視線を落としていた。
グリフ王は、わずかに表情を曇らせる。ステレの姿が無く、森人のみが跪いていた。止めるのも聞かずに飛び出して行ったと聞いたが、まだ戻っていないようだ。
(まったく、真打は遅れて来ないとならないと思っているのか)
かつて、堂々と遅れてやってきた姿を思い出して苦笑しそうになる王だが、とんでもない誤解だった。ステレは朝一に会場入りしている。ステレとしては、今回はなんの騒ぎも起こさず穏便に目立たず儀式を終えるつもりだったのだ。目立たないようにという時点で無理な話なのだが。
「これより陛下御自らによる騎士叙任を行う」
オーウェンはそう告げると、叙爵者の名と家名を告げた。王は、新しく騎士となる若者に一人一人親しく声をかける。そうして、預かっていた剣で肩を叩き、鞘に納めると騎士となった若者に自ら手渡す。従者の助けを借りて剣を佩きマントを身に着けると、新たな騎士は広間に居並ぶ騎士の列に加わっていく。
王に直接叙任され、更には王の前で帯剣する栄誉を与える事で、王が騎士に対する万全の信頼を示すのだ。家臣を一切信用しなくなったブレス王との違いを明確にするため、グリフ王は家臣との距離を近くする事を心がけていた。この叙任式のスタイルも、そのために改めたものだった。
(ちゃんと…間に合えよ…ステレ)
王の不安をよそに、式典は進んで行く。
息を切らせ泡を吹きながら駆けて来た二台の馬車が会場の車寄せに飛び込んできた。完全に停止する前にドアが開くと同時に、中年の騎士と黒い甲冑の女剣士が飛び出して来る。
「式典はもう始まっております、お急ぎ下さい」
事情を知って入口で待っていたらしい騎士が告げる。
「判った」
ステレはそう告げて、ハイス卿と共に広間への廊下を進む。
大広間の前で、気付いた先触れが名を告げようとした所で、ステレは人差し指を唇の前に立てた。気付いた先触れは、開こうとしていた口を閉じると頷いた。察しが良くて助かる。
「私が最初に入る。しばらく待って視線が私に集まったら、おじさんはこっそり入って」
「いいのか?鬼人卿に非難が集まりゃしないかい?」
「もう遅刻してきた時点で今更だし、それぐらいはやらせて」
「すまん」
小声で打ち合わせると、ステレは大扉を自ら開けて堂々と広間に入って行った。
叙爵者の名を呼んでいたいたオーウェンの声が止まり、グリフ王が視線を扉に向けた事で、会場の視線はステレに集中した。ステレは胸を張って堂々と、しかし王の顔を直接見ないよう視線を下げたままノル・ヴァルレンの前まで進んで跪く。遅参しながら一言も無く、堂々と会場入りした鬼人を非難する声が聞こえた。だが、ステレはどこ吹く風だ。細く開けた大扉から入った気配が、脇に居並ぶ貴族の間に紛れ込むのが判ったからだ。
まだカンヌは跪いている。どうやら間に合ったらしい。
王は何も言わずに頷いた。オーウェンは叙爵者の名前の読み上げを再開する。
カンヌの名が呼ばれ、王から剣が手渡される。従者を務めるよく似た少年は彼の弟だろうか。横目で見れば、ハイス卿はしきりに袖で涙を拭っていた。
良かった。大仕事は終わった。あとは…我慢するだけだ。
ステレがわずかに眉をしかめる。
ステレは、叙爵の式典がこんなに苦しいとは思って居なかった。
(うぐ…コルセット付けて跪くと……く、苦しいわ…)
しょーもない思いだとは判っているが、苦しいものは苦しいのだ。
フル装備で稽古しなかったので、本番になるまで気付かなかった。椅子にかける程度では気にならなかったが、跪くと、下腹から内蔵が圧迫されて苦しい事この上ない。
それでも、式典が進むと次第にステレの頬は緩んで来た。
(あぁ、この声だ)
王は、変わらず一人一人に声をかけている。ステレは頭を下げたまま、王の声を懐かしむように聞いていた。
叙任は進み、最後の一人。只人以外としても、女性としても初めて王国貴族となるステレの番となった。
「名も無き鬼人の剣士殿」
「はっ」
オーウェンに呼ばれ、顔をわずかに上げたステレは何年かぶりに間近でグリフ王の顔を見た。
(少し…痩せたかな)
懐かしい顔。…愛した男性、愛した主君。毎夏にステレを苦しめた続けた幻影と同じ優し気な笑顔。その表情は穏やかな笑みを浮かべながらも、皇国を放浪していた時と変わらない程疲労の影が見え隠れしていた。
オーウェンやドルトンから聞いた話の半分でも本当なら、王妃共々恐ろしい程のハードワークをこなしているらしい。もう少し自愛して欲しいが、自分を凡人だと自任する王が、責任を果たすための努力を放棄する事はあり得ないだろう。
グリフ王も、懐かしい顔にわずかに口角が上がる。
彼が愛した女剣士、王国の伝統のためにその名を呼ぶことさえできなかった女性。やっと、やっとこの日が来た。
「久しいな、ステレ。息災か?」
水面にわずかな波紋すら起こさないほど静かな王の一言は、しかし周囲に大きな騒めきの波を起こした。「やはり」という声が騒めきに乗って広がっていく。
ステレは、今の今まで公式には「名も無き鬼人」「鬼人卿」のままだった。王妃が密かにプロデュースした芝居のおかげで、鬼人が転生したステレだという噂は広がっているものも、王家は公式にはなんの声明も出そうとはしなかった。今、王が初めて公の場で鬼人がステレだと認めたのだ。
「陛下にもお変わりなく。陛下と皆の助けに生かされてここに来ることができました」
ステレは、周囲の騒めきなどどこ吹く風で、穏やかな声で答える。周囲が如何に騒ごうとも、今のステレには些事だった。王が再び自分の名を呼んでくれた。その事実だけで十分だ。
ステレには王への感謝の気持ちしかない。もう、何も残っていなかったからっぽの自分に命を注いでくれたのは王と王妃。そして苦楽を共にした皆だった。
グリフ王は満足げに頷く。今までも報告は受け続けていた。だが、その声を聴いて、グリフ王はようやくステレの影が払拭された事を確信する事ができた。
ただ、グリフのために全てをなげうってくれた女剣士は、最後にはそのために自分の存在さえ消そうとしていた。そして、そこまでしようとするステレに、グリフ王は何も報いる事ができなかった。
ステレが自分に忠誠以上の感情を持っている事には気づいていたが、グリフが王位を望む以上はそれに応える事ができないのは自明だった。かといって、鬼人となったステレを騎士として…王国の貴族として叙する事もできなかった。
グリフは、この国の最高権力者になりながら、ステレに何もできなかった。何より『身分も種族も問わず能力によって遇する』そう標榜していながら、このザマだった。
それでもグリフ王は諦めなかった。地道な下地作りを続け、どうにかここまでこれた。ステレに報いるために。…鬼人ステレ・カンフレーの存在を王国史に確と記すために、ここまで時間がかかってしまった。
それは、王国の常識を変えるだけで足りなかった。ステレ自身が王国の一員として生きると決意する必要があった。そうでなければ、死後に爵位を追贈するのと何も変わらない。
今のステレに、もう自分を消し去ろうという想いは感じられない。かつて見たステレを覆う死の影は、ようやくなりを潜めていた。
◇◇◇
ホントはここまで書いてから過去バナに行く予定でした。掲載順がバラバラになってしまいすみません。
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