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第196話 神が造った獣。
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第196話 神が造った獣。
まず一番に目がいくのはとてつもなく大きい肉塊だ。今までの流れ的に多分、ボスの……つまり、竜の肉だろう。
・・・なぜ肉なんだ。普通、竜のドロップと言ったら鱗とか爪とか牙だろう。……いや、まぁ他のドロップ型のダンジョン行ったことないから知らんけど。
まぁ、それはとりあえず置いといて、次のドロップアイテムは、前ボスの時と同じく、またもや剣だった。
見た目も、前ボスのドロップアイテムの〝魔剣 冥魂狼〟とほぼほぼ同じような形だ。あ、色は冥魂狼と違って真っ白だがな。
名前は〝聖剣 天夢竜〟と言うらしい。あとラスボスってこともあってか、冥魂狼よりは豪華で煌びやかだな。多分、機能というか強さ的にも天夢竜の方が上だろう。
まぁ剣の方はこれくらいにして、話は戻して肉塊だ。……とりあえず鑑定してみるか。鑑定っと。
・・・ふむ、アイテム名は〝神幻竜の肉塊〟っていうのらしい。うん、今までと同じ〝神~の~〟って流れだな。……今更だけど、なんかワンパターンだな。
「ゼロ~? 鑑定結果どうだった~?」
「あぁ。とりあえずこっちの剣は聖剣で、名前は天夢竜って言うらしい。んで、そっちの肉は見てのとおり、竜の肉みたいだ。」
・・・ってか気になるんなら普通に調べんさい。まぁいいけどさ。
「やっぱり竜のお肉なんだ~。・・・うん? 肉……皮……甲羅……。!! ゼロっ! ちょっとその肉貸してっ!!」
「うぉっ!? お、おう。いいけd…ってうわぁっ?!」
ユウは俺の返事を待たずして、奪うように肉を取っていった。
そして、今度は今まで倒したボスたちのドロップアイテム、〝神夢竜の肉塊〟〝神狼の毛皮〟〝神亀の甲羅〟……とりあえず全部を取り出した。
そして、それぞれのアイテムの形を組みかえて合わせること、数秒程。ユウの足元には〝ナニカ〟が出来ていた。
〝ソレ〟は何やら狼や猫、狐のような中動物の形を基本とした、複数の生物の特徴が集まった形をしていた。
しかし、見た目は歪や気持ち悪いという訳でもなく、逆に、とても愛らしいような姿をしていた。
「……とりあえず聞かせてもらうが、ユウ。なんだそれ?」
「うん! 今までのボス達のドロップを元にした新しい……動物?魔物?聖獣?……まぁ新生物って感じのやつ!!」
・・・ユウが言うには、今まで出た
〝神夢竜の肉塊〟〝神狼の毛皮〟〝神亀の甲羅〟〝神亀の血液〟〝神猫の属性結晶〟〝神秘宝獣の瞳宝玉〟〝迷宮妖精の疑似魂魄〟
を、それぞれ
〝筋肉(+内蔵)〟〝皮膚〟〝骨(+爪牙)〟〝血〟〝心臓(魔石)〟〝眼〟〝魂〟
に変えて作り出したという。
・・・こういう、死体から新しく生き物を作るやつってなんて言うんだっけ? ネクロマンサー?
とりあえず、なんで作ったか聞いたら
「僕もゼロみたいに使い魔が欲しいっ!!」
とのこと。
・・・あれ? ユウってたしか結構な数の使いの神がいなかったっけ? ……あぁ、なるほど。動物の癒し系使い魔が欲しかったのか。
その新生物にたいし、ユウと色々と話しあっていると、ユウが作りだした新生物──鑑定したら既に 神造獣 と付いていた──が小さく唸って体を起こした。
「キュ、キュラルゥ?」
「おぉっ!! 目が覚めた!!」
「あっ……。」
「キュララルッ!?」
ユウが、起きたばかりの神造獣をいきなり持ち上げて、楽しそうに踊り、回り出した。
それに対し、いきなり持ち上げられた神造獣は、かなり驚いた声を発した。
「キュ、キュラ? キュルルラ? キュラルルルッ♪」
・・・しかし、驚いたのも一瞬で、すぐさま楽しそうな声を発し出した。……この子、なかなか神経図太いな。
ユウは一度踊るのをやめ、神造獣を下ろして神造獣に対し、楽しそうに話し出した。
「僕はユウって言うんだっ!! よろしくねっ!」
「キュララッ!!」
神造獣も、嬉しそうに返事をして、ユウに飛びつく。ユウはそれを軽く受け止めると、神造獣に対し、また話し出す。
「君は僕の使い魔になってくれる?」
「キュラ? キュルルララッ!」
「本当っ!? ありがとうっ! それじゃあ名前を決めないとね!」
「キュラッ!」
「うんとね~! それじゃあ鳴き声からとってルルって言うのはどう~?」
「キュルル? キュラルっ!!」
「気に入ってくれたの? よかった! これからよろしくねっ!! ルルっ!!」
・・・ユウよ、なぜ会話できるし。……翻訳系は使ってないみたいだし、本当に意思疎通だけで会話してるみたいだな。
ユウが神造……いや、ルルと楽しそうに話していると、突然ユウがハッと思い出したように、俺らの紹介に入った。
・・・とりあえずワープゾーン出てるし、紹介が終わったらダンジョン出ようか。別に急ぐ必要ないし、のんびり行来ますかねっと。
まず一番に目がいくのはとてつもなく大きい肉塊だ。今までの流れ的に多分、ボスの……つまり、竜の肉だろう。
・・・なぜ肉なんだ。普通、竜のドロップと言ったら鱗とか爪とか牙だろう。……いや、まぁ他のドロップ型のダンジョン行ったことないから知らんけど。
まぁ、それはとりあえず置いといて、次のドロップアイテムは、前ボスの時と同じく、またもや剣だった。
見た目も、前ボスのドロップアイテムの〝魔剣 冥魂狼〟とほぼほぼ同じような形だ。あ、色は冥魂狼と違って真っ白だがな。
名前は〝聖剣 天夢竜〟と言うらしい。あとラスボスってこともあってか、冥魂狼よりは豪華で煌びやかだな。多分、機能というか強さ的にも天夢竜の方が上だろう。
まぁ剣の方はこれくらいにして、話は戻して肉塊だ。……とりあえず鑑定してみるか。鑑定っと。
・・・ふむ、アイテム名は〝神幻竜の肉塊〟っていうのらしい。うん、今までと同じ〝神~の~〟って流れだな。……今更だけど、なんかワンパターンだな。
「ゼロ~? 鑑定結果どうだった~?」
「あぁ。とりあえずこっちの剣は聖剣で、名前は天夢竜って言うらしい。んで、そっちの肉は見てのとおり、竜の肉みたいだ。」
・・・ってか気になるんなら普通に調べんさい。まぁいいけどさ。
「やっぱり竜のお肉なんだ~。・・・うん? 肉……皮……甲羅……。!! ゼロっ! ちょっとその肉貸してっ!!」
「うぉっ!? お、おう。いいけd…ってうわぁっ?!」
ユウは俺の返事を待たずして、奪うように肉を取っていった。
そして、今度は今まで倒したボスたちのドロップアイテム、〝神夢竜の肉塊〟〝神狼の毛皮〟〝神亀の甲羅〟……とりあえず全部を取り出した。
そして、それぞれのアイテムの形を組みかえて合わせること、数秒程。ユウの足元には〝ナニカ〟が出来ていた。
〝ソレ〟は何やら狼や猫、狐のような中動物の形を基本とした、複数の生物の特徴が集まった形をしていた。
しかし、見た目は歪や気持ち悪いという訳でもなく、逆に、とても愛らしいような姿をしていた。
「……とりあえず聞かせてもらうが、ユウ。なんだそれ?」
「うん! 今までのボス達のドロップを元にした新しい……動物?魔物?聖獣?……まぁ新生物って感じのやつ!!」
・・・ユウが言うには、今まで出た
〝神夢竜の肉塊〟〝神狼の毛皮〟〝神亀の甲羅〟〝神亀の血液〟〝神猫の属性結晶〟〝神秘宝獣の瞳宝玉〟〝迷宮妖精の疑似魂魄〟
を、それぞれ
〝筋肉(+内蔵)〟〝皮膚〟〝骨(+爪牙)〟〝血〟〝心臓(魔石)〟〝眼〟〝魂〟
に変えて作り出したという。
・・・こういう、死体から新しく生き物を作るやつってなんて言うんだっけ? ネクロマンサー?
とりあえず、なんで作ったか聞いたら
「僕もゼロみたいに使い魔が欲しいっ!!」
とのこと。
・・・あれ? ユウってたしか結構な数の使いの神がいなかったっけ? ……あぁ、なるほど。動物の癒し系使い魔が欲しかったのか。
その新生物にたいし、ユウと色々と話しあっていると、ユウが作りだした新生物──鑑定したら既に 神造獣 と付いていた──が小さく唸って体を起こした。
「キュ、キュラルゥ?」
「おぉっ!! 目が覚めた!!」
「あっ……。」
「キュララルッ!?」
ユウが、起きたばかりの神造獣をいきなり持ち上げて、楽しそうに踊り、回り出した。
それに対し、いきなり持ち上げられた神造獣は、かなり驚いた声を発した。
「キュ、キュラ? キュルルラ? キュラルルルッ♪」
・・・しかし、驚いたのも一瞬で、すぐさま楽しそうな声を発し出した。……この子、なかなか神経図太いな。
ユウは一度踊るのをやめ、神造獣を下ろして神造獣に対し、楽しそうに話し出した。
「僕はユウって言うんだっ!! よろしくねっ!」
「キュララッ!!」
神造獣も、嬉しそうに返事をして、ユウに飛びつく。ユウはそれを軽く受け止めると、神造獣に対し、また話し出す。
「君は僕の使い魔になってくれる?」
「キュラ? キュルルララッ!」
「本当っ!? ありがとうっ! それじゃあ名前を決めないとね!」
「キュラッ!」
「うんとね~! それじゃあ鳴き声からとってルルって言うのはどう~?」
「キュルル? キュラルっ!!」
「気に入ってくれたの? よかった! これからよろしくねっ!! ルルっ!!」
・・・ユウよ、なぜ会話できるし。……翻訳系は使ってないみたいだし、本当に意思疎通だけで会話してるみたいだな。
ユウが神造……いや、ルルと楽しそうに話していると、突然ユウがハッと思い出したように、俺らの紹介に入った。
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