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第176話 ダンジョンに突入。
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第176話 ダンジョンに突入。
俺はユウに腕を引っ張られたまま、ダンジョンの前へと到着した。
ダンジョン付近には最近見つけられたばかりというのに人が多く出入りしていた。
そして冒険に便利そうなものが売っている店や、冒険者ギルドの出張所のようなもの、商業ギルドの出張所のようなもの等、そのほか様々なお店やら何やらが並んでいた。
「うわぁ、いっぱい人がいるねー!」
「あぁ、少し前ギルドに調査とかがでてたから最近見つかったんだろうけど、まさかこんなに集まってるとはなぁ。」
まぁそりゃそうか。恐らく、店出してるやつと商業ギルドの人らは新しい商売として、冒険者ギルドの方はモンスターの素材や依頼関連として稼ぎ時だからな。
こんなにいるのも当たり前っちゃー当たり前か。
「んー、でもこんなに人がいるとハク達と待ち合わせする場所も何とかしねぇとなぁ。・・・こんなに多いとは思ってなかったから探し出せるかもわからんし。」
「そうかなー? 多分、あの二人ならゼロの匂いとか気配で見つけてくれるんじゃないー?」
ユウは俺の方を向きながら、俺の独り言に対して返答する。
「いやいや。あいつらがそんなん出来る訳……いや、できるな。ふっつーに忘れてたが、あいつらも神だしな。俺らの気配くらい余裕で探れるだろう。」
「そうそう──ってほら。噂をしてればなんとやら、だよ。」
ユウはそう言いながら俺の後ろを指さした。
つられて俺も後ろを見ると、遠くの方にこちらに向かってきているハクとライムが見えた。
ハクとライムもこちらに気づき、手を振って走ってきた。一応、こちらも振り返す。
「主殿っ、今来たのじゃ!」
「同じくライム、今到着しました。」
「おう。取り敢えず二人とも学園お疲れさん。・・・まぁ今からもっと疲れるようなことをするんだけどな。」
俺はダンジョンの入口を見ながらつぶやく。
「む……そういえば、大神主様も今回のダンジョン探索に行くのじゃ?」
「ん、そういや言ってなかったっけ? 今回はユウの初めての依頼に対しての付き添いみたいなもんだ。
んで、ただついて行くだけじゃ暇だし、どうせならハク達も呼んでワイワイ騒ぎながら行こうかってな。」
あと男2人だけで進むって悲しいにも程があるやん? やっぱりこういう攻略系って花(女の子)がないと。
「よろしくねっ! あとここでは僕のことはユウって呼んでくれていーよー! あと敬語もなしねっ!
・・・正直言うとこれは僕の趣味兼息抜きみたいなものだからねー。ついてくる人達が一々大神主様とか敬語使ってちゃ気持ち的に息抜きも何も無いよねー。」
「ふむ、わかったのじゃ。では少し砕けたように会話させてもらうのじゃ。ユウ殿、よろしくなのじゃ。」
「私も、よろしくお願いします。ユウさん。」
「うんっ! よろしくねー!」
・・・今更だけどユウもだいぶ疲れてたんだな。今度からもっと遊びに行ってやろうかな……。
「さて、話もある程度済んだ見てーだし、早いところ中入ろうか。」
「うんっ!」
「うむ。」
「はいっ!」
んじゃダンジョンに突☆入
◇◆◇◆◇
~幻獣の理想郷:一階~
ダンジョン1階は普通の洞窟のような形状だった。中にいるのはレッサーリトルフェアリーだった。
レッサーリトルフェアリーってのは簡単に言うと紋白蝶くらいの大きさの妖精、というかもはやただの蝶だ。人型じゃねぇし。
一応、風魔法を使ってくるが低級の魔法しか使わないのでさほど痛くもない。
「わぁー! 凄いきれーだねー!」
「あぁ、レッサーリトルフェアリー自体が光ってるからかすっげぇ幻想的になってんな。」
そう、このレッサーリトル……長いから蝶でいいや。もうあいつは蝶だ。うん。
んでこの蝶は自らが様々な色に光って周りを照らしているため、辺りはカラフルで幻想的な空間になっている。
ちなみに、この光景を見たお花組は目をキラキラと輝かせ「はぁ……」と息を吐いた。
「二人とも、見とれるのはいいが、こいつら一応敵だぞ?」
「うむ、わかってるのじゃ。倒すことにはためらいはないのじゃ。」
ハクはそう言いながら攻撃してきた蝶に向けて土魔法のバレッドで撃ち抜く。
・・・あぁ、そこん所はハッキリしてるのね。まぁハクは長い間生きてたからな。そこの区別はしっかりつけてるんだろう。
ってことはライムの方も……
「私も特に躊躇いとかはないですね。」
まぁそうなるよな。・・・ん、あれ? でもこいつの場合は生まれた瞬間にテイムしたはずじゃなかったっけ?
・・・あぁ、そうか。区別とかどうとかじゃなくてただの魔物の感性か。
「まぁ躊躇いがないならそれでいいか。んじゃ先に進もうか。」
──そんなこんなで、俺らは雑談しながら魔物を倒し、先へと進んだ。
俺はユウに腕を引っ張られたまま、ダンジョンの前へと到着した。
ダンジョン付近には最近見つけられたばかりというのに人が多く出入りしていた。
そして冒険に便利そうなものが売っている店や、冒険者ギルドの出張所のようなもの、商業ギルドの出張所のようなもの等、そのほか様々なお店やら何やらが並んでいた。
「うわぁ、いっぱい人がいるねー!」
「あぁ、少し前ギルドに調査とかがでてたから最近見つかったんだろうけど、まさかこんなに集まってるとはなぁ。」
まぁそりゃそうか。恐らく、店出してるやつと商業ギルドの人らは新しい商売として、冒険者ギルドの方はモンスターの素材や依頼関連として稼ぎ時だからな。
こんなにいるのも当たり前っちゃー当たり前か。
「んー、でもこんなに人がいるとハク達と待ち合わせする場所も何とかしねぇとなぁ。・・・こんなに多いとは思ってなかったから探し出せるかもわからんし。」
「そうかなー? 多分、あの二人ならゼロの匂いとか気配で見つけてくれるんじゃないー?」
ユウは俺の方を向きながら、俺の独り言に対して返答する。
「いやいや。あいつらがそんなん出来る訳……いや、できるな。ふっつーに忘れてたが、あいつらも神だしな。俺らの気配くらい余裕で探れるだろう。」
「そうそう──ってほら。噂をしてればなんとやら、だよ。」
ユウはそう言いながら俺の後ろを指さした。
つられて俺も後ろを見ると、遠くの方にこちらに向かってきているハクとライムが見えた。
ハクとライムもこちらに気づき、手を振って走ってきた。一応、こちらも振り返す。
「主殿っ、今来たのじゃ!」
「同じくライム、今到着しました。」
「おう。取り敢えず二人とも学園お疲れさん。・・・まぁ今からもっと疲れるようなことをするんだけどな。」
俺はダンジョンの入口を見ながらつぶやく。
「む……そういえば、大神主様も今回のダンジョン探索に行くのじゃ?」
「ん、そういや言ってなかったっけ? 今回はユウの初めての依頼に対しての付き添いみたいなもんだ。
んで、ただついて行くだけじゃ暇だし、どうせならハク達も呼んでワイワイ騒ぎながら行こうかってな。」
あと男2人だけで進むって悲しいにも程があるやん? やっぱりこういう攻略系って花(女の子)がないと。
「よろしくねっ! あとここでは僕のことはユウって呼んでくれていーよー! あと敬語もなしねっ!
・・・正直言うとこれは僕の趣味兼息抜きみたいなものだからねー。ついてくる人達が一々大神主様とか敬語使ってちゃ気持ち的に息抜きも何も無いよねー。」
「ふむ、わかったのじゃ。では少し砕けたように会話させてもらうのじゃ。ユウ殿、よろしくなのじゃ。」
「私も、よろしくお願いします。ユウさん。」
「うんっ! よろしくねー!」
・・・今更だけどユウもだいぶ疲れてたんだな。今度からもっと遊びに行ってやろうかな……。
「さて、話もある程度済んだ見てーだし、早いところ中入ろうか。」
「うんっ!」
「うむ。」
「はいっ!」
んじゃダンジョンに突☆入
◇◆◇◆◇
~幻獣の理想郷:一階~
ダンジョン1階は普通の洞窟のような形状だった。中にいるのはレッサーリトルフェアリーだった。
レッサーリトルフェアリーってのは簡単に言うと紋白蝶くらいの大きさの妖精、というかもはやただの蝶だ。人型じゃねぇし。
一応、風魔法を使ってくるが低級の魔法しか使わないのでさほど痛くもない。
「わぁー! 凄いきれーだねー!」
「あぁ、レッサーリトルフェアリー自体が光ってるからかすっげぇ幻想的になってんな。」
そう、このレッサーリトル……長いから蝶でいいや。もうあいつは蝶だ。うん。
んでこの蝶は自らが様々な色に光って周りを照らしているため、辺りはカラフルで幻想的な空間になっている。
ちなみに、この光景を見たお花組は目をキラキラと輝かせ「はぁ……」と息を吐いた。
「二人とも、見とれるのはいいが、こいつら一応敵だぞ?」
「うむ、わかってるのじゃ。倒すことにはためらいはないのじゃ。」
ハクはそう言いながら攻撃してきた蝶に向けて土魔法のバレッドで撃ち抜く。
・・・あぁ、そこん所はハッキリしてるのね。まぁハクは長い間生きてたからな。そこの区別はしっかりつけてるんだろう。
ってことはライムの方も……
「私も特に躊躇いとかはないですね。」
まぁそうなるよな。・・・ん、あれ? でもこいつの場合は生まれた瞬間にテイムしたはずじゃなかったっけ?
・・・あぁ、そうか。区別とかどうとかじゃなくてただの魔物の感性か。
「まぁ躊躇いがないならそれでいいか。んじゃ先に進もうか。」
──そんなこんなで、俺らは雑談しながら魔物を倒し、先へと進んだ。
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