異世界転移は分解で作成チート

キセル

文字の大きさ
上 下
189 / 228

第174話 ユウの 初めての 冒険者 登録。

しおりを挟む
第174話 ユウの 初めての 冒険者 登録。


 道中、ユウと色々と──主に冒険者業について──話し合った結果、帰った後すぐにユウが『冒険者ギルドに行きたい!!』と言ったため、俺らは帰ってすぐだったが、冒険者ギルドに向かった。

 あ、ちなみに眠気はもうすっかり覚めた。・・・まぁユウの突然の来訪とか学園関連とかその他色々あったし、頭がまた活動し始めたのかもねー。

 まぁそんなこんなで歩き始めることはや十数分。

「──さて、到着したな。ここが冒険者ギルドだ。」
「わー、なんか色んな人が出入りしてるねー! って言うか人多いねー!」

 ギルド内はユウが言った通り、多くの人おり、カウンターで並んでいたり雑談をしていたり、あとはギルドのバー、というか酒場で飲んだり食ったりしていた。

「あー、多分時間的な問題だな。冒険者って基本的には朝方依頼を受けて夕方辺りに報告しに来るから。それでその報酬で酒やツマミを飲んだり食ったりだな。」

 やはり、酒場と一体化してるせいか、酒の臭いがこちらの方まで漂ってきてる。

「んー、やっぱり冒険者ギルドって荒くれ者?が多いの?」
「ああ、一応真面目なやつとか落ち着いてるやつ、正義感に溢れるやつとかもいるが、基本的に乱暴なやつとか戦闘狂とかだな。」

 ・・・あぁ、そうだよ、俺は後者だよ。

 ってかユウ。神様ならそれくらい把握しなさいや。
 ・・・え? あまり個人的に世界を見たり調べたりしない? あくまで仕事として?あ、そうなの?

「そもそもの話、僕がやるのって大体最終的な判断とか書類に確認済みって打ったり、あとは細々とした物くらいだからねー。」

 それでいいのか神の主……。ってかならなんでギルドとか荒くれ者ってのは知ってるの? ・・・え? それは俺らの世界にあるラノベとかで見た?
 いや、それなら目の前にあるこの世界見ろよ……。何故わざわざ違う世界の本を……。まぁそこは個人個人の自由か。


 ・・・さて、せっかくギルドに来たのに話し合ってるだけじゃなんだしな。早速、ギルドにでも登録しようか。

 俺はユウに受付まで案内し、冒険者登録をさせる。この時間だと、登録用の窓口は人が少ないため、あまり待たなくていいから良い。
 と言っても、全くいないわけではなく、少しの待ち時間がある。まぁそれもほんの数分だけだがな。


 そして、待つこと数分。

「はい、いらっしゃいませ。こちら冒険者ギルド、ゼッフェ王国本部です。新規登録ですか? それとも復帰登録ですか?」
「新規登録です!」

 ユウは受付嬢の問いに勢いよく答えた。受付嬢は弟や子供を見るような微笑ましい顔つきになり、笑顔でユウの対応をする。
 ・・・受付嬢さんや、そのひと君の何倍も年上やで。

「はい、ではこちらの紙に名前、年齢、種族、使える武器、使える魔法の記入をお願いします。なにか質問はございますか?」
「えーと、これって絶対書かなきゃダメですか?」

 ユウはあざとく首を傾げる。それに対し、受付嬢がさらに微笑ましい顔つきになる。
 ・・・あ、もしかしてユウ、受付嬢の反応見て遊んでね?

「いえ、任意ですので書かなくても構いません。ただ書いた方がパーティ加入などで楽になるかと。なお、偽名や能力の不詳なども可能です。」
「なるほど! わかりました!」

 そしてユウは黙々と書いていく。・・・ふむ。ほぼ俺と同じような感じに書いてるな。

「はい、それでは登録致しますね。」

 と、受付嬢が言うと、横に置いてあった見覚えのあるパソコンのような機械で登録を進める。
 そして、大きくターンッ、と打つと茶色のカードが出てくる。・・・あれ? 俺ん時は銅色だったような……あぁ、そっか。俺Cから始めたんだっけか。

 それでユウはギルドカードを貰って受付嬢の冒険者についての説明を断ってこちらに走ってきた。

「ゼロっ! 僕も冒険者になったよ!」

 ユウは嬉しそうにそう言った。

 そして、そんなユウを見て俺はこう思った。『・・・あぁ、さっきのあの反応もこの反応も、コイツの素か。』と。

 ・・・なんて言うか、こいつの素。あざとっ!
しおりを挟む
感想 83

あなたにおすすめの小説

異世界ソロ暮らし 田舎の家ごと山奥に転生したので、自由気ままなスローライフ始めました。

長尾 隆生
ファンタジー
【書籍情報】書籍3巻発売中ですのでよろしくお願いします。  女神様の手違いにより現世の輪廻転生から外され異世界に転生させられた田中拓海。  お詫びに貰った生産型スキル『緑の手』と『野菜の種』で異世界スローライフを目指したが、お腹が空いて、なにげなく食べた『種』の力によって女神様も予想しなかった力を知らずに手に入れてしまう。  のんびりスローライフを目指していた拓海だったが、『その地には居るはずがない魔物』に襲われた少女を助けた事でその計画の歯車は狂っていく。   ドワーフ、エルフ、獣人、人間族……そして竜族。  拓海は立ちはだかるその壁を拳一つでぶち壊し、理想のスローライフを目指すのだった。  中二心溢れる剣と魔法の世界で、徒手空拳のみで戦う男の成り上がりファンタジー開幕。 旧題:チートの種~知らない間に異世界最強になってスローライフ~

スキル【僕だけの農場】はチートでした~辺境領地を世界で一番住みやすい国にします~

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
旧題:スキル【僕だけの農場】はチートでした なのでお父様の領地を改造していきます!! 僕は異世界転生してしまう 大好きな農場ゲームで、やっと大好きな女の子と結婚まで行ったら過労で死んでしまった 仕事とゲームで過労になってしまったようだ とても可哀そうだと神様が僕だけの農場というスキル、チートを授けてくれた 転生先は貴族と恵まれていると思ったら砂漠と海の領地で作物も育たないダメな領地だった 住民はとてもいい人達で両親もいい人、僕はこの領地をチートの力で一番にしてみせる ◇ HOTランキング一位獲得! 皆さま本当にありがとうございます! 無事に書籍化となり絶賛発売中です よかったら手に取っていただけると嬉しいです これからも日々勉強していきたいと思います ◇ 僕だけの農場二巻発売ということで少しだけウィンたちが前へと進むこととなりました 毎日投稿とはいきませんが少しずつ進んでいきます

異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?

お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。 飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい? 自重して目立たないようにする? 無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ! お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は? 主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。 (実践出来るかどうかは別だけど)

大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです

飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。 だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。 勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し! そんなお話です。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~

いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。 他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。 「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。 しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。 1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化! 自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働! 「転移者が世界を良くする?」 「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」 追放された少年の第2の人生が、始まる――! ※本作品は他サイト様でも掲載中です。

異世界転移「スキル無!」~授かったユニークスキルは「なし」ではなく触れたモノを「無」に帰す最強スキルだったようです~

夢・風魔
ファンタジー
林間学校の最中に召喚(誘拐?)された鈴村翔は「スキルが無い役立たずはいらない」と金髪縦ロール女に言われ、その場に取り残された。 しかしそのスキル鑑定は間違っていた。スキルが無いのではなく、転移特典で授かったのは『無』というスキルだったのだ。 とにかく生き残るために行動を起こした翔は、モンスターに襲われていた双子のエルフ姉妹を助ける。 エルフの里へと案内された翔は、林間学校で用意したキャンプ用品一式を使って彼らの食生活を改革することに。 スキル『無』で時々無双。双子の美少女エルフや木に宿る幼女精霊に囲まれ、翔の異世界生活冒険譚は始まった。 *小説家になろう・カクヨムでも投稿しております(完結済み

残念ながら主人公はゲスでした。~異世界転移したら空気を操る魔法を得て世界最強に。好き放題に無双する俺を誰も止められない!~

日和崎よしな
ファンタジー
―あらすじ― 異世界に転移したゲス・エストは精霊と契約して空気操作の魔法を獲得する。 強力な魔法を得たが、彼の真の強さは的確な洞察力や魔法の応用力といった優れた頭脳にあった。 ゲス・エストは最強の存在を目指し、しがらみのない異世界で容赦なく暴れまくる! ―作品について― 完結しました。 全302話(プロローグ、エピローグ含む),約100万字。

処理中です...