上 下
122 / 228

第109話 デジャビュー。

しおりを挟む
第109話 デジャビュー。


~時は進んで数時間後~

「一一となる。ここまででなにか質問あるものはいるか?・・・いねぇみたいだな。よし、なら以上で終わりとする。
 えーと、残り時間は……ふむ、あと少しでチャイムがなるな。」

「あ、ゼロ先生!1つ質問いいですか!」

 んー?えーと、あれは……エルフの男の子か。・・・いや、普通のに較べて耳が短い。ハーフエルフか。

「んー?……リーフ君?なんだい?」
 名前わかんなかったから鑑定した。

「はい!勇者の転校生が来るって本当ですか?!」

 あれ?なんで知ってるんだ?たしか校長がまだ生徒には言ってないって言ってのに。

 記憶拝見………ふむ。地獄耳ってスキルを持つ生徒から聞いたみたいだな。
 あー、この前の話を聞かれたのか。
 ・・・んー。一応、校長に言っていいか相談するか。念話で。

『校長。生徒に勇者が転校してくるってバレてるみたいです。』

『む?この声は・・・ゼロか!?お主、念話使えたのか。』

『いや、今はそれいいです。先程も言いましたが、生徒に勇者が来ることバレてます。』

『むぅ……やはりそうか。
 ……まぁ別にバレることは構わん。来ることは決まっておるし、わかるのが早いか遅いかの違いじゃ。
 むしろ早めに知らせた方が、生徒達も心の準備をして勇者を見ても慌てずに済むじゃろうしな。』

『そうですか。……あ、言いたいことはそれだけです。では帰りの支度などがあるのでまた。』

『うむ。ではな一一』

 よし、言ってOKだな。
「ああ、本当だぞ。」

「おぉ!!!」×数名

 俺が肯定すると数名の生徒から歓声が上がった。

一一キーンコーンカーンコーン

「っと、チャイムもなったしこれで終わる。号令。」

「起立、気をつけ、礼。ありがとうございましたー。」

「んー。お疲れさんー。」

 よし、んじゃ俺も職員室に行こうかね。



~職員室(約15~30分)~

 一一これでよしっと。
 用意できたし、さっさと帰りましょうかねぇ……んん?なんか忘れてるような………。

 あっ!そういやこの後、リミィの家に家庭教師の話をしに行くんだったっけ。忘れてた。

 えーと…リミィは今何処に・・・ふむ、校門前か。……多分、俺を待ってんだろう。

 ・・・さっさと行くか。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

一校門前一

「……ゼロ遅いなぁー。」

 校門前にて、リミィは諦め気味に小さく文句を呟いた。

「お嬢様、やはりもう既に帰ってしまったのでは?」

 その言葉にマナが反応し、返答をした。それを聞いたリミィは少しムスッとした表情になった。

「……そんなことないもん!ゼロが私との約束忘れるわけないし!」

「ですが、お嬢s」
「…あっ、もしかして。……ゼロ!いるんでしょ!出てきなさい!」

「…はぁ、お嬢様。そんな大声で呼んでも出t「出てきた」……来ましたねぇ。」



 おっす。どうもゼロだぜ☆

 ・・・え?何時からいたって?最初から!

 ……ちょっと校門近くまで来たらリミィ達が話し合ってるのが聞こえたので、この前みたいに呼ばれるまで透明になって待ってた。

 ずっと、スタンバってました。

 ってやつだ。

「・・・呼んでおいてなんだけど、呼んですぐ来るっていうの少し気持ち悪いわね。」

 えー、ひっでぇ笑

「正直、俺もそう思う。
 まぁ、いいだろ。それよりも今は家庭教師の話だ。」

「・・・はぁ(諦)。……そうね。」

「昨日は夕方って言ったが、正確には何時くらいだ?」

「えーと、たしか17:00~18:00くらいかしら。」

 えーと、今の時間が……16:50か。
 んー。よし、どうせなら、このまま行くか。

「おけ、じゃあこのまま一緒に行こうか。」

「うん!」

 一一数分後に超どうでもいい話をし始めたのは言うまでもない。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

異世界転移「スキル無!」~授かったユニークスキルは「なし」ではなく触れたモノを「無」に帰す最強スキルだったようです~

夢・風魔
ファンタジー
林間学校の最中に召喚(誘拐?)された鈴村翔は「スキルが無い役立たずはいらない」と金髪縦ロール女に言われ、その場に取り残された。 しかしそのスキル鑑定は間違っていた。スキルが無いのではなく、転移特典で授かったのは『無』というスキルだったのだ。 とにかく生き残るために行動を起こした翔は、モンスターに襲われていた双子のエルフ姉妹を助ける。 エルフの里へと案内された翔は、林間学校で用意したキャンプ用品一式を使って彼らの食生活を改革することに。 スキル『無』で時々無双。双子の美少女エルフや木に宿る幼女精霊に囲まれ、翔の異世界生活冒険譚は始まった。 *小説家になろう・カクヨムでも投稿しております(完結済み

スキル【僕だけの農場】はチートでした~辺境領地を世界で一番住みやすい国にします~

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
旧題:スキル【僕だけの農場】はチートでした なのでお父様の領地を改造していきます!! 僕は異世界転生してしまう 大好きな農場ゲームで、やっと大好きな女の子と結婚まで行ったら過労で死んでしまった 仕事とゲームで過労になってしまったようだ とても可哀そうだと神様が僕だけの農場というスキル、チートを授けてくれた 転生先は貴族と恵まれていると思ったら砂漠と海の領地で作物も育たないダメな領地だった 住民はとてもいい人達で両親もいい人、僕はこの領地をチートの力で一番にしてみせる ◇ HOTランキング一位獲得! 皆さま本当にありがとうございます! 無事に書籍化となり絶賛発売中です よかったら手に取っていただけると嬉しいです これからも日々勉強していきたいと思います ◇ 僕だけの農場二巻発売ということで少しだけウィンたちが前へと進むこととなりました 毎日投稿とはいきませんが少しずつ進んでいきます

異世界に転移した僕、外れスキルだと思っていた【互換】と【HP100】の組み合わせで最強になる

名無し
ファンタジー
突如、異世界へと召喚された来栖海翔。自分以外にも転移してきた者たちが数百人おり、神父と召喚士から並ぶように指示されてスキルを付与されるが、それはいずれもパッとしなさそうな【互換】と【HP100】という二つのスキルだった。召喚士から外れ認定され、当たりスキル持ちの右列ではなく、外れスキル持ちの左列のほうに並ばされる来栖。だが、それらは組み合わせることによって最強のスキルとなるものであり、来栖は何もない状態から見る見る成り上がっていくことになる。

固有スキルが【空欄】の不遇ソーサラー、死後に発覚した最強スキル【転生】で生まれ変わった分だけ強くなる

名無し
ファンタジー
相方を補佐するためにソーサラーになったクアゼル。 冒険者なら誰にでも一つだけあるはずの強力な固有スキルが唯一《空欄》の男だった。 味方に裏切られて死ぬも復活し、最強の固有スキル【転生】を持っていたことを知る。 死ぬたびにダンジョンで亡くなった者として転生し、一つしか持てないはずの固有スキルをどんどん追加しながら、ソーサラーのクアゼルは最強になり、自分を裏切った者達に復讐していく。

無能と呼ばれたレベル0の転生者は、効果がチートだったスキル限界突破の力で最強を目指す

紅月シン
ファンタジー
 七歳の誕生日を迎えたその日に、レオン・ハーヴェイの全ては一変することになった。  才能限界0。  それが、その日レオンという少年に下されたその身の価値であった。  レベルが存在するその世界で、才能限界とはレベルの成長限界を意味する。  つまりは、レベルが0のまま一生変わらない――未来永劫一般人であることが確定してしまったのだ。  だがそんなことは、レオンにはどうでもいいことでもあった。  その結果として実家の公爵家を追放されたことも。  同日に前世の記憶を思い出したことも。  一つの出会いに比べれば、全ては些事に過ぎなかったからだ。  その出会いの果てに誓いを立てた少年は、その世界で役立たずとされているものに目を付ける。  スキル。  そして、自らのスキルである限界突破。  やがてそのスキルの意味を理解した時、少年は誓いを果たすため、世界最強を目指すことを決意するのであった。 ※小説家になろう様にも投稿しています

死んだのに異世界に転生しました!

drop
ファンタジー
友人が車に引かれそうになったところを助けて引かれ死んでしまった夜乃 凪(よるの なぎ)。死ぬはずの夜乃は神様により別の世界に転生することになった。 この物語は異世界テンプレ要素が多いです。 主人公最強&チートですね 主人公のキャラ崩壊具合はそうゆうものだと思ってください! 初めて書くので 読みづらい部分や誤字が沢山あると思います。 それでもいいという方はどうぞ! (本編は完結しました)

その幼女、最強にして最恐なり~転生したら幼女な俺は異世界で生きてく~

たま(恥晒)
ファンタジー
※作者都合により打ち切りとさせて頂きました。新作12/1より!! 猫刄 紅羽 年齢:18 性別:男 身長:146cm 容姿:幼女 声変わり:まだ 利き手:左 死因:神のミス 神のミス(うっかり)で死んだ紅羽は、チートを携えてファンタジー世界に転生する事に。 しかしながら、またもや今度は違う神のミス(ミス?)で転生後は正真正銘の幼女(超絶可愛い ※見た目はほぼ変わってない)になる。 更に転生した世界は1度国々が発展し過ぎて滅んだ世界で!? そんな世界で紅羽はどう過ごして行くのか... 的な感じです。

【Lv.999】から始まる異世界攻略譚 ~落ちこぼれゲーマーの俺は、ユニークスキル「ゲーム」を使って異世界を無双攻略する~

朝倉みずき
ファンタジー
学校から帰り、自室でゲームをプレイしていた明石未来(アカシミライ)は、ある日突然、異世界に迷いこんだ。突然の出来事に混乱する明石。しかし、明石未来には、謎のチートスキル「ゲーム」が備わっていた。念願のチートスキルと異世界にやってきた明石だったが、一癖も二癖もありすぎるパーティメンバー達に振り回される日々が続く。明石は冒険者ギルドに加入し、最強のルーキー冒険者として、今日ものらりくらりと異世界を無双攻略するのだった。 ◇9/26 男性向けHOTランキング 2位

処理中です...