異世界転移は分解で作成チート

キセル

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第99話 今更ながらに気づいた。

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第99話 今更ながらに気づいた。


 一一帰宅途中。

(うーん、暇だ。やっぱりあのリミィ達と会った時、もう少し雑談とかしてればよかったなー。
 もしくは他の生徒に捕まって個人授業とかする流れになれば……….いや、それはめんどそうだしいいや。)

 ・・・うーん、マジで何しよー?なんかやりたい気分なんだよなぁ。
 ………うしっ。最近受けてなかったし、久しぶりにギルドで依頼でも受けるか!

 そうと決まれば早速ギルドへGO!

◇◆◇

~冒険者ギルド ゼッフェ王国本部 F1~

 と、言うわけで冒険者ギルドにとうちゃーく☆
 さてさて、なんかいい依頼はー?っと。

 ……ふむふむ。『隣国までの護衛』『天寿草の調査』『新しく生成されたダンジョンの調査』………あと『冥龍王との交渉』

 うん。まだこれ冥龍王のやつ残ってたんだ。……うーん…これでいいやっ!なんか面白(いことおこり)そうだし。

 んじゃ、早速受理してこようか。

 ・・・あ。あと今更だけど新しいダンジョン出来たんだー。……今度行こーっと。


 一一ちなみに依頼を受理する時受付嬢に迫られたがそれは流す。

◇◆◇

 よし、じゃあ早速……って言いたいところだけど冥龍王ってどこにいるんだっけ?全知ー。

『はい、マスター。ここ王都の南西にある岩山の頂上付近にいるようです。
 そして、その冥龍王がいる所に通路がひとつあり、そこを通行止めされているため、ギルドに依頼されたようです。』

 ワーセツメイアリガトウ。
 …ってことで全知の説明通り、冥龍王との交渉内容は『何とか説得してどうにかそこをどいてもらう』ってやつだ。
 ちなみに、推奨ランクはSS~SSSだ。なんでこんなに高ランクなのかは……まぁわかるよな?


 ・・・話を戻すぞ。
 とりあえず、全知が言うには南西の方向にあるみたいだし、南西に向かって歩こうか。
 ・・・あ、セバスに今日もしかしたら遅くなるって伝えとこ。

 ………完了っと。んじゃ改めまして、しゅっぱーつ。

◇◆◇

 一一そしてゼロが歩き始めて10分後。
 道中、魔物も数匹かいたが、ゼロは無事に岩山へと足を踏み入れた。

 岩山と言うと険しいものを思い浮かべるが、この岩山は普通の岩山に較べかなりなだらかで、山道も整備されており、とても登りやすくなっていた。

「んー、もっと険しそうなの想像してたけどこれくらいなら楽に歩けそうだな。・・・まぁ別に険しくても俺には関係ないがな。」


 ……そして、歩くこと数分。ゼロは1匹の魔物にでくわした。

「シュルァァァァ!!!」

「ふむ?……蛇の魔物…かな?とりあえず、蹴るか。ほいっと。」

 ゼロは力を込めて、思いっきり蛇を蹴った。

「シュルァ!?シュウゥゥ………。」ダンッ!!

 蛇はゼロの蹴りに耐えきれず吹っ飛び、木に当たった。・・・どうやら今の蹴りで蛇は死んだようだ。
 ・・・しかし、ゼロの力を込めた蹴りを正面からくらったにもかかわらず、蛇の原型は残っていた。

「うし、ちゃんとステータス・・・・・下がってる・・・・・みたいだな。」

 一一そう。ゼロはずーっと嫌がっていたステータスを下げるという行為をしていたのだ。

 一一しかし、ゼロがずっと嫌がっていたステータスを下げるという行為をなぜ今頃になってするようになったのか。

 それはとても簡単なことだった。

 ゼロは気づいたのだ。
 『本当に危なくなったら普通に戻せばええやん。』と……。

(……うん、ごめん。本当に今更だけど今さっき気づいたんや。
 ……あと、もしも戻す暇もなく死んでも、家に凛とかいるからそのまま蘇生してもらうこと出来るし、そもそも俺神だから多分、死んでも普通に戻ってこれる。
 ………もっと言うと俺死ねなくなったし、もう別に下げてもいいやってなった。後悔はしてない。)

 ……いつも通り、たまにどこか抜けているゼロであった。

◇◆◇

 ~また数分後~

「~♪僕らは命に嫌わr一一」

 ゼロは魔物と全く遭遇しないので警戒を解いて、のんびりと景色を眺めながら鼻歌を歌って歩いていた。

 すると・・・

「グルルゥァァァ!!!!」

 どこからか魔物と思わしきモノの咆哮が聞こえた。

「!!……やっべー。魔物いたの気づかんかったわ。
 ……んー……声的にはオーガに近いかな?方角は……あっちか。距離もまぁまぁあるみたい。……何かあったのかな?
 咆哮したのは戦闘で怪我をおって叫んでるとか仲間を呼んでるとかかな?……もしくはただのストレス発散とか?
 ………行って見ればわかるか。……もしかしたらなんか面白いこと起こるかも?」

 ゼロは急いで声がした方向へ走った。


◇◆◇

Side???

 そこでは2人の男が戦っていた。

「グルルゥァァァ!!!!
 ハァ、ハァ。くそっ!吾輩がここまで追い詰められるとは!!そもそも吾輩が何をしたというのだ!」

 片方は黒髪金眼の肌黒いごつい男。頭と背中と腕には龍と思わしき角や鱗がついている。

「今更何を言ってるんだ!邪悪なる魔族め!この十二代目勇者の子孫がお前を成敗してくれる!!」

 もう1人は金髪碧眼の肌が白いスタイリッシュな男。手には青白く輝く細剣が握られている。

「だから、吾輩は魔族じゃないと言っているだろう!!!」

 魔族と言われた男は酷く疲れ切った顔で反論をした。が……

「黙れ!騙されるものか!その額の角と体の鱗、更にはその溢れ出る魔物じみた魔力が何よりも証拠だろう!!?」

 金髪の男は聞く耳を持っていなかった。

「だから先程から言っているだろう!!?魔物じみたではなく魔物なのだ!!!グッ!ガハッ!」

 魔族と言われた男は内臓にダメージをおったのか口から血を吐いた。

「ええい!黙れ!今トドメを刺してやる!」

 金髪の男が魔族?の心臓に向けて細剣技を放一一

「『停止』」

 ピタッ。
「「!??」」

 一一たなかった。

◇◆◇

Sideゼロ。

 ……ふー。なんとかギリギリ間に合ったみたいだな。

「なぁ、お前ら。なにがあっt一一
「!!誰だ貴様は!これは貴様の仕業か!?早くこの拘束をとけ!!」」

 ・・・まずはこいつを黙らせないとな。ここは超有名なあのセリフで黙らせようか。

「『言葉を慎みたまえ君は零神王の前にいるのだ。』」

「……!!………!??……!!!!」

「よしっと。……あ、この効果があるのはこの金髪だけにしたから君は話せるよね?」

「……う、うむ。どうやら助けてくれたようだな。……礼を言う。ありがとう。」

 あ、こいつ地味に礼儀正しい。

「いや、まぁ別にいいんだけどさ。でも何があったか教えてくんない?」

「……うむ。あれは数時間前だった一一」
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