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第50話 隠し階段の先には?。

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第50話 隠し階段の先には?。


 俺達は1階の隠し階段のある部屋に来た。

「ここかの?」「ここですか?」
「ああ。そうみたいだけど……。」

 えーっと、隠し階段のある部屋に来たはいいけど、どうやって開けるんだ?

 あ、全知はわかる?わかるんならやり方教えてくれや。

『はい。わかりました。
 まずは、部屋に入ってください。
 そしたら右から9番目の床板に小さな溝があるはずです。』

 えーっと、右から9番目の溝…………あっ。見つけた。

「?主殿。何をしてるんじゃ?」(ゼロに聞こえてない)

『そして、その溝の中に小さなボタンがあると思います。それを押してください』

 えーっと、この溝の中だな。……あった。んじゃ早速。ポチッとな。

ガシャン、ガン、ゴゴゴ。

「「ひゃっ!?」」

 おー。なんか地面の木の板が折りたたまれて隠し階段が見えてきた。
 ってか、どういう原理?ファンタジー原理?

 つーか、今のひゃっ!?て声なんだ?って、あっ。ハク達が驚いて後ろに転んでる。
 あ、開けるって言い忘れてたわ。

「あー。ハク達ごめん。大丈夫か?」

「む、むぅ。主殿!何かをする時は何かをするって言ってくれなのじゃ!」

「うぅ。びっくりしました。」

 ハクは怒っても怖くないな。むしろ可愛い。ライムの涙目も良い。

「ふふ。ごめんごめん。」

 こんな時こそイケメンスマイル。

「……むぅ。」「……うぅ。」

 あ、赤くなった。結構この笑顔やってるけどこいつら慣れないのかな?


「さて。取り敢えず隠し階段のお出ましだな。」

「……そうじゃの」「…そうですね」
 あ、まだ根に持ってる?

「んじゃ、行くぞ。」

「うむ!」「はい!」
 あ、吹っ切れたみたい。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


 階段は20mくらいの螺旋状になっていた。
 その階段を降りると、そこにはひとつの扉があった。

「うーん。怪しいよな。こんなところに扉なんて。」

「うーむ。地下室と隠し階段で思いつくとすると研究所かのぅ。」

「いえ、もしかしたら牢獄とか拷問部屋かもです。」

 いや、ちょっと待て。ハクの研究所とかは分かるけど、ライムの牢獄とか拷問部屋って何や。
 なに?ライムそんな事いう子じゃなかったよね?変わってしまったのか!?

 まぁ別にいいけど。人は変わるものだろ。……こいつスライムだから人じゃないけど。

 閑話休題。

「まぁ、取り敢えず入って見ればわかるだろ。」

「……そうじゃな。」「そうですね。」

「んじゃ突入っと。」

ガチャっ。

 ?なんか違和感。

「……おぉう。まさかのどれも外れたな。」

「いや。普通に考えてこんなの想像するはずないのじゃ。」
「同感です。」

 今、俺達の目の前には、でかい本棚・・・・・沢山・・並んでる。

「まさかの“図書室”が正解だったとはな。」
 そう。図書室……いや。どちらかと言うと図書館だな。
 図書館の見た目は東〇ってやつの紅〇館にあるパチ︎︎〇リーの大図書館みたいなのだ。

「沢山本があるのぅ。」
「ありすぎな気がしますけどね。」

 こんなに本があると管理が大変そうだな。……あ、図書室長みたいなのも雇おうかな?

「ってか、こんなに沢山あるが、なん冊あんだよ。」
『約6,500万冊です。』

 ……多すぎね?地球の本は全部で何冊だ?

『約1億3000万冊くらいだったかと。』

 つまり、約半分ってことか。……いやっ多いな!

 つーか王都の地下に作るって地盤?が緩くなって崩れたりしない?

『いえ、王都の地下には作られてません。空間魔法をつかって異空間になっているようです。』

 あ、さっき入る時に感じた違和感ってそれが原因だったのか。

 ってか、異空間と亜空間の違いってなんや。

『簡単に言うと亜空間はこの世界の裏側です。そして、生物は入れません。
 広さは表側、つまりこちら側が100だとすると裏側が99.9999…∞となっています。

 次に異空間ですが、この世界(空間)とは別次元の空間だと考えてください。別の空間ということで、生物が入れます。
 異空間の広さですが、広さの限界はありません、つまり無限ということです。』

 えーっと、つまり
【亜空間:生物入れない、やや狭い】
【異空間:生物入れる、無限】
 ってこと?

『はい。その解釈でいいと思います。』

 なるほど。異空間の方が有能だな……ん?時空間はどうなんだ?

『時空間は異空間に時間操作機能が付いたものとお考えください。』

 こういうこと?
【時空間:生物入れる、無限、時間操作出来る】

『はい。そういうことです。』

 なるほど。異空間より時空間の方が有能なのか。俺、理解した。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

「一応、これで全部回ったけど、お前ら部屋決めたか?」

「まだじゃ。主殿が先に決めていいのじゃ。」
「私もまだです。マスターが先に決めてください。」

「んー。じゃあ2階にあったあの大きい部屋でいいや。」

「では、私はその右隣に。」
「我もその左隣にするのじゃ。」

 俺を先に決めさせたのって俺の隣の部屋を使うためだろ。まぁいいけど。

 んー。今更だけどハクの我って一人称変わらないかな?ってか、言語理解系のスキルいじれば良くね?弄っとこ。

 ……いや、やっぱやめた。ハクは我って一人称の方が似合ってる気がするしな。




 そして、俺はあの後また、ハク達に頼まれて家具やらなんやらを作った……いや、創った。

 頼まれたものを作り終えた俺は風呂に入って(魔法でお湯を溜めた)ベットの上に横になった。

「疲れたしもう寝るか。おやすみ。」
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