上 下
38 / 228

第32話 検証。

しおりを挟む
第32話 検証。


 俺は魔物を討伐しに北西の森にやってきた。


 んじゃ、ここら辺で殺りますかねぇ。えーと…“生物探知”。

 ……おっ。この前倒したばかりなのに結構いるな。
 それじゃ、ぼちぼち倒しに行きますかっと。

「えーと、近くにいるのは……ゴブリンとゴブリンの上位種か。
 全部で26匹もいるな。倒すか。」


 歩いて数分後。

「ぐぐぎ、ぐぎゃ。ぐぐぎゃ。」
「ぐぎゃ。ぐぎぐぎゃ。」
「ぐっぐぎゃぎゃ。」
「ぐぎ?ぐぐぐ。」
「ぐっぐっ。ぐぎゃ。」

「あっ。見つけた。5匹か。んじゃ、倒すか。
 …あ、どうやって倒そう?この前は魔法と剣だったよな。同じやつはなんかな。
 よし。んじゃ、銃で殺るか。」


「……。…!」パンっ!
「ぐぎゃっ!?」

 うしっ。当たった。あと4匹!

パンっ!
「ぐぎゃが!」
 あと3匹か。ええい!いちいち面倒くさい!
 3匹とも!

パンっ!パンっ!パンっ!
「ぐげっ!?」「ぐごっ!?」「ぐぎゃっ!」

「よっし。当たった!残り21匹だったな。行くか!
 ……いや、ここから出来るか?うーん。…やってみるか。」

 俺は少し左に向きながら、少し目を凝らした。

 あっ。見えた。……人外気味になってきたな。まあ、もう人の道から外れてるから人外か。

 まぁ、いいや。
 今は魔物を倒すことに集中しよう。

 えーと、ここから撃って当たるかな?
「…!」パンっ!パンっ!パンっ!パンっ!パンっ!

「ぐげっ!?」「「ぐふっ!」」「「ぐぐっ?!」」

 あ、当たった。すげぇ。でも、なんでだ?……あっ、必中か。

 あれ?でも、ハクの試し撃ちの時、必中してなかったよな?なんでだ?うーん。

 まぁ別にいいや。多分、的が魔物じゃなくて板だったのが原因だろ。

「……あ、そうだ。適当な方向に撃ったらどうなるかな?試してみるか。」

 南に向けて撃つ!パンっ!

 すると、弾丸はUターンして後に向かって飛んでった。

「ぐぐぎゃぁ!」

 おおー。こうなるのか。ってか、後方にいたゴブリンが倒れたな。
 えーと、今ので残り15か?
 んじゃ、森の上の方に向けてっと。

パパンッ、パッパッパッパンッ!パパンッ、パッパッパッパンッ!イッイユーダーナー♪ パパパンッ!

 一気に15発撃ってみた。す~る~と~。

「ぐぐぎゃぁ!」「「「ぐぎゅ!?」」」「「ぐご!?」」「「ぐぎゃ!?」」「「ぐげっ!?」」「「ぐばっ!」」「「「ぐぎゃぁ!」」」

「おぉ~。やっぱり一気に倒せたな。この必中効果ってすげぇな。 うーん。でも、魔物を全員倒しちまった。
 つまり、俺がやることなくなっちまった。次は何をしよう?」


 うーん。……あっ、そういえばこの前ハクのステータス見た時、空中歩行と飛行の違いってなんだってなったっけ。

 よし。今、試してみるか。


 ……まぁ、正直言うとあの後少し考えて何となく想像出来ちゃったんだけどね。


 まぁ、答え合わせってことで。

 えーと、まずは“空中歩行”。


「おお!すげぇ!何も無いところを踏んで歩ける!」


 空中歩行は何も無いところ。つまり、空中に透明な足場を作って、歩けるようになるスキルだった。



 次は“飛行”。(※飛行は既に作って超越技巧神覇王に複合されている。)

「うおっ!?すげぇ空中歩行と違って飛行の方はなんか、浮遊感?がある!
 しかも、空中歩行と違って自由自在に方向転換できる!でも、酔いそう!」

 飛行は簡単に言うと、エレベーターの下に降りる時のあの「ふわぁ。」ってのに近い感じだった。


「うーん。やっぱり空中歩行と飛行の違いが思った通りだった。
 あと、空を飛ぶってすげぇ楽しい。今度はハクと一緒に飛んでみよ。あいつ一応、龍だし。」


 数時間後。

「ふぅ。飽きた。」
 うん。楽しかった。楽しかったけど、ずっと飛んでると飽きる。
 うーん。また、やることなくなっちまった。

 ふむ。やりたいこともうないし、そろそろ宿に戻るか。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

「お前のような役立たずは不要だ」と追放された三男の前世は世界最強の賢者でした~今世ではダラダラ生きたいのでスローライフを送ります~

平山和人
ファンタジー
主人公のアベルは転生者だ。一度目の人生は剣聖、二度目は賢者として活躍していた。 三度目の人生はのんびり過ごしたいため、アベルは今までの人生で得たスキルを封印し、貴族として生きることにした。 そして、15歳の誕生日でスキル鑑定によって何のスキルも持ってないためアベルは追放されることになった。 アベルは追放された土地でスローライフを楽しもうとするが、そこは凶悪な魔物が跋扈する魔境であった。 襲い掛かってくる魔物を討伐したことでアベルの実力が明らかになると、領民たちはアベルを救世主と崇め、貴族たちはアベルを取り戻そうと追いかけてくる。 果たしてアベルは夢であるスローライフを送ることが出来るのだろうか。

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

召喚アラサー女~ 自由に生きています!

マツユキ
ファンタジー
異世界に召喚された海藤美奈子32才。召喚されたものの、牢屋行きとなってしまう。 牢から出た美奈子は、冒険者となる。助け、助けられながら信頼できる仲間を得て行く美奈子。地球で大好きだった事もしつつ、異世界でも自由に生きる美奈子 信頼できる仲間と共に、異世界で奮闘する。 初めは一人だった美奈子のの周りには、いつの間にか仲間が集まって行き、家が村に、村が街にとどんどんと大きくなっていくのだった *** 異世界でも元の世界で出来ていた事をやっています。苦手、または気に入らないと言うかたは読まれない方が良いかと思います かなりの無茶振りと、作者の妄想で出来たあり得ない魔法や設定が出てきます。こちらも抵抗のある方は読まれない方が良いかと思います

王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します

有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。 妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。 さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。 そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。 そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。 現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!

その幼女、最強にして最恐なり~転生したら幼女な俺は異世界で生きてく~

たま(恥晒)
ファンタジー
※作者都合により打ち切りとさせて頂きました。新作12/1より!! 猫刄 紅羽 年齢:18 性別:男 身長:146cm 容姿:幼女 声変わり:まだ 利き手:左 死因:神のミス 神のミス(うっかり)で死んだ紅羽は、チートを携えてファンタジー世界に転生する事に。 しかしながら、またもや今度は違う神のミス(ミス?)で転生後は正真正銘の幼女(超絶可愛い ※見た目はほぼ変わってない)になる。 更に転生した世界は1度国々が発展し過ぎて滅んだ世界で!? そんな世界で紅羽はどう過ごして行くのか... 的な感じです。

死んだのに異世界に転生しました!

drop
ファンタジー
友人が車に引かれそうになったところを助けて引かれ死んでしまった夜乃 凪(よるの なぎ)。死ぬはずの夜乃は神様により別の世界に転生することになった。 この物語は異世界テンプレ要素が多いです。 主人公最強&チートですね 主人公のキャラ崩壊具合はそうゆうものだと思ってください! 初めて書くので 読みづらい部分や誤字が沢山あると思います。 それでもいいという方はどうぞ! (本編は完結しました)

いきなり異世界って理不尽だ!

みーか
ファンタジー
 三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。   自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?

みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。 ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる 色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く

処理中です...