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第三章 死闘
第86話 本当の姿
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ユウ達は、先程の現場からほど近い雑居ビルの中を歩いていた。ビルは既に使われていない様子で、中は荒れ果て誰の姿もない。
この建物に入る前に、地下の駐車場で小野刑事が普段使っている警察車両が停まっているのを確認済みだった。この建物の中に、彼が居るのは間違いないようだ。
先頭を紅葉が行き、エレベーターが使えない為、いずみはユウがおぶって階段を上がっていく。そして最後尾を歩くのは、車椅子を携えた青葉だ。
「ユウくん、ごめんね。私、重いでしょ?」
その質問に、ユウは小さく「大丈夫だ」とだけ返した。実際にいずみは全然重たくなどなかったのだが、重いとも軽いとも返答し辛い質問である。
「……うん。ありがとう、ユウくん」
いずみが力強く自分を背負う、意外とガッチリしたユウの背中をギュッと抱きしめている。
先頭を歩く紅葉が、唇の前に人差指を立てた。それから小声で「誰か話してるみたい。そっと近づきましょう」と、言った。
ユウ達は話し声がする部屋の扉の前まで、そろりと近づいていく。先頭はやはり紅葉で、真ん中に車椅子に乗ったいずみとそれを押すユウ、一番後ろに青葉といった順番である。
紅葉が部屋の中を覗くと、そこは事務所の様だった。元、と言ってもいいだろう。明らかに、今は使われている様子はない。
部屋の中からは白昼色の灯りが漏れていて、暗がりに慣れた目には眩しい。
「頭、悪りぃな。いい加減分かれ、クソじじい!」
………中から、女性の声がする。
聞き覚えのある、声だ。
しかしその口調は、ユウ達の知るその声の主からは想像できない荒々しいものであった。……そう、まるで別人じゃないか。
水崎、やっぱりお前………?
ユウは最近、水崎翔子に対して感じる様になっていた違和感を思い出していた。
水崎翔子は、いつも……クラスでも、帰りの電車の中でも、非の打ちどころがない程に女の子らしい女の子だった。ただ話す時間が長くなればなる程、ユウの中で水崎に対しての違和感が膨れ上がっていたのだ。それは例えるなら、俺は一体誰と話しているんだろう?と、いう漠然とした不安感だ。
………会話の中に、心が無い。
そんな言葉が、一番しっくりとくるかもしれない。
それはまるで人形と話している様な、そんな不安感だった。
もちろん水崎が見せた笑顔や涙は、ユウをドキリとさせた事はあった。ただそれは一時的なモノで、この人は本当に本心でそう思っているのだろうか?と、ユウをいつも不安にさせた。
一方、オカルト研究部の仲間や、春日流とのやり取りはいつもユウをハラハラ、ドキドキとさせたが、その様な不安感を抱いたことは無かった。そしてそれは彼、彼女達と親しくなればなるほどそうだったのだ。
だが、水崎とは逆だった。親しくなればなるほど、不安感が増していったのだ。
自分の気のせいかもしれないと、ユウは考えていた。自分が色眼鏡で水崎のことを見ているせいだと考えていた。
しかし、今――
彼女の言葉を聞いた瞬間、その違和感が間違いではなかったのだと確信した。
今……
目の前で話している彼女こそ、水崎翔子その人。
きっとユウが初めて見る、彼女なのだ。
「……しょ、翔子?」
火東の、間の抜けた声がした。
「あたしの名前を、気安く呼ぶんじゃねえよ。……キメェな」
そう言いながら、水崎が火東に顔を向ける。
「……翔子が何で、ここにいる?」
「だからっ!気安く人の名前を呼ぶなっつってんだろうがっっ!!」
水崎の怒鳴り声が辺りに響き渡り、続いて訪れたのは重い重い沈黙だ。
「……まあまあ、翔子ちゃん。落ち着いて」
「だけどさ、涼兄りょうにい。こいつマジ、キメェよ!」
小野涼太に宥なだめられた水崎翔子が、吐き捨てる様に言い捨てる。火東は、目の前で何が起こっているのか全く理解できないという表情を浮かべていた。
「それだけ、この10年の君の努力が無駄じゃなかったって事さ、翔子ちゃん」
小野がもう一度落ち着く様に促すと、水崎は小野に向かって苦笑いを浮かべた。
「まぁ、そうなんだけどさ。……本当に長かったよ、この10年。――途方もなく、長かった。 ……涼兄に、とってもそうだよね?」
「ああ、そうだ。……本当に長かったな、翔子ちゃん」
しみじみと頷き合う二人に、会話を黙って聞いていた火東が口を挟んだ。
「……10年だと?お前達、何の話をしているんだ? ……お前達は、一体誰だ?」
火東の問いに、目を細めた二人。
その細い視線は、汚いモノを見つめる冷酷なものだった。
「……島田隆史を覚えているか?」
水崎が口を開く。
「島田?誰だ、そいつは?」
吐き捨てる様に、答える火東。
その言葉に、水崎の表情がみるみる鬼の形相に変わってゆく。それは火東を黙らせるには、十分な迫力と凄みがあった。
「………そうかよ。覚えてすらいないのか。なら、教えてやる。10年前、お前が女子高校生を刺殺した事件。あの時、お前の代わりに疑いの目を向けられた男が島田隆史だ。ただ事件の起こった日時に、近くを通りがかっただけで疑われた哀れな男だよ」
水崎の言葉を聞いた火東は、……ああ、と言った。確かにそんな奴がいたな、と。そしてあの時、自分に疑いの目が向かない様に色々と画策した事を思い出した。
当時、事件の担当刑事でもあった火東は、自分に疑いの目が向かない様にと色々と画策をした。そして事件があった日時に、近くの防犯カメラに写っていた自分に年恰好の近い男に目を付けた。……コイツを、自分の代わりに犯人に仕立て上げようと考えたのだ。
火東の画策通り、捜査の目はその男に向けられた。だが決定的な証拠が見つからず、結局は男を逮捕するまでには至らなかった。
火東の企みは、失敗に終わったのだ。
「……だが島田は逮捕されなかった筈だ。恨まれる筋合いは、ないんだがね?」
そう言って、水崎を睨み返す火東。そんな火東の態度に、水崎が一歩二歩と詰め寄っていく。
「恨まれる筋合いは、ないだと?お前らに一時的にも容疑者扱いされ、更にその事件が未解決のままになった後の、そいつのその後を考えた事があるのかっ!?」
「そ、そんなこと、知らんよ。そんな事まで考えていたら、刑事の仕事は務まらん。……なあ、君にも分かるだろ?小野君」
水崎の迫力に負けて、火東は小野に助けを求めた。しかし――
「あんたが、刑事を語るなっ!!」
そんな火東に、小野の怒号が叩きつけられる。
「俺達の仕事は善良な市民を守ることだっ!その市民を暴行し、殺害したお前が刑事を語るなっ!!お前は、刑事どころか人間ですらない!!」
それまで落ち着いている様に見えていた小野の突然の激昂ぶりに、火東はビクリと体を震わせた。
「それに島田さんの件は、お前が自分に疑いの目が向かない様に故意に仕向けたんだろ!違うのかっ!?お前は自分の保身の為に、無関係な市民の人生をメチャクチャにしたんだよ!それが刑事の仕事と何の関係があるんだ!?公私混同も大概にしろ火東っっ!!」
小野は、火東の髪を掴んで怒声を浴びせ続けた。
「私は…… 知らんよ。そんなこと」
勢いに押されながらも、火東はまだ、自分の関与を否定し続けている。
そんな小野の手首を水崎は力なく握り「涼兄……」と、首を振った。
「ああ、悪かった。話の途中だったね。すまない」
小野は髪から手を離し、元居た場所に戻っていく。
小野が離れてから一呼吸置いて、水崎翔子はゆっくりと話し始めた。
「まあ、聞けよ火東。どうせお前は、自分には関係ないと言い張るだろうが、島田とその家族に、その後何が起こったのかちゃんと聞け」
この建物に入る前に、地下の駐車場で小野刑事が普段使っている警察車両が停まっているのを確認済みだった。この建物の中に、彼が居るのは間違いないようだ。
先頭を紅葉が行き、エレベーターが使えない為、いずみはユウがおぶって階段を上がっていく。そして最後尾を歩くのは、車椅子を携えた青葉だ。
「ユウくん、ごめんね。私、重いでしょ?」
その質問に、ユウは小さく「大丈夫だ」とだけ返した。実際にいずみは全然重たくなどなかったのだが、重いとも軽いとも返答し辛い質問である。
「……うん。ありがとう、ユウくん」
いずみが力強く自分を背負う、意外とガッチリしたユウの背中をギュッと抱きしめている。
先頭を歩く紅葉が、唇の前に人差指を立てた。それから小声で「誰か話してるみたい。そっと近づきましょう」と、言った。
ユウ達は話し声がする部屋の扉の前まで、そろりと近づいていく。先頭はやはり紅葉で、真ん中に車椅子に乗ったいずみとそれを押すユウ、一番後ろに青葉といった順番である。
紅葉が部屋の中を覗くと、そこは事務所の様だった。元、と言ってもいいだろう。明らかに、今は使われている様子はない。
部屋の中からは白昼色の灯りが漏れていて、暗がりに慣れた目には眩しい。
「頭、悪りぃな。いい加減分かれ、クソじじい!」
………中から、女性の声がする。
聞き覚えのある、声だ。
しかしその口調は、ユウ達の知るその声の主からは想像できない荒々しいものであった。……そう、まるで別人じゃないか。
水崎、やっぱりお前………?
ユウは最近、水崎翔子に対して感じる様になっていた違和感を思い出していた。
水崎翔子は、いつも……クラスでも、帰りの電車の中でも、非の打ちどころがない程に女の子らしい女の子だった。ただ話す時間が長くなればなる程、ユウの中で水崎に対しての違和感が膨れ上がっていたのだ。それは例えるなら、俺は一体誰と話しているんだろう?と、いう漠然とした不安感だ。
………会話の中に、心が無い。
そんな言葉が、一番しっくりとくるかもしれない。
それはまるで人形と話している様な、そんな不安感だった。
もちろん水崎が見せた笑顔や涙は、ユウをドキリとさせた事はあった。ただそれは一時的なモノで、この人は本当に本心でそう思っているのだろうか?と、ユウをいつも不安にさせた。
一方、オカルト研究部の仲間や、春日流とのやり取りはいつもユウをハラハラ、ドキドキとさせたが、その様な不安感を抱いたことは無かった。そしてそれは彼、彼女達と親しくなればなるほどそうだったのだ。
だが、水崎とは逆だった。親しくなればなるほど、不安感が増していったのだ。
自分の気のせいかもしれないと、ユウは考えていた。自分が色眼鏡で水崎のことを見ているせいだと考えていた。
しかし、今――
彼女の言葉を聞いた瞬間、その違和感が間違いではなかったのだと確信した。
今……
目の前で話している彼女こそ、水崎翔子その人。
きっとユウが初めて見る、彼女なのだ。
「……しょ、翔子?」
火東の、間の抜けた声がした。
「あたしの名前を、気安く呼ぶんじゃねえよ。……キメェな」
そう言いながら、水崎が火東に顔を向ける。
「……翔子が何で、ここにいる?」
「だからっ!気安く人の名前を呼ぶなっつってんだろうがっっ!!」
水崎の怒鳴り声が辺りに響き渡り、続いて訪れたのは重い重い沈黙だ。
「……まあまあ、翔子ちゃん。落ち着いて」
「だけどさ、涼兄りょうにい。こいつマジ、キメェよ!」
小野涼太に宥なだめられた水崎翔子が、吐き捨てる様に言い捨てる。火東は、目の前で何が起こっているのか全く理解できないという表情を浮かべていた。
「それだけ、この10年の君の努力が無駄じゃなかったって事さ、翔子ちゃん」
小野がもう一度落ち着く様に促すと、水崎は小野に向かって苦笑いを浮かべた。
「まぁ、そうなんだけどさ。……本当に長かったよ、この10年。――途方もなく、長かった。 ……涼兄に、とってもそうだよね?」
「ああ、そうだ。……本当に長かったな、翔子ちゃん」
しみじみと頷き合う二人に、会話を黙って聞いていた火東が口を挟んだ。
「……10年だと?お前達、何の話をしているんだ? ……お前達は、一体誰だ?」
火東の問いに、目を細めた二人。
その細い視線は、汚いモノを見つめる冷酷なものだった。
「……島田隆史を覚えているか?」
水崎が口を開く。
「島田?誰だ、そいつは?」
吐き捨てる様に、答える火東。
その言葉に、水崎の表情がみるみる鬼の形相に変わってゆく。それは火東を黙らせるには、十分な迫力と凄みがあった。
「………そうかよ。覚えてすらいないのか。なら、教えてやる。10年前、お前が女子高校生を刺殺した事件。あの時、お前の代わりに疑いの目を向けられた男が島田隆史だ。ただ事件の起こった日時に、近くを通りがかっただけで疑われた哀れな男だよ」
水崎の言葉を聞いた火東は、……ああ、と言った。確かにそんな奴がいたな、と。そしてあの時、自分に疑いの目が向かない様に色々と画策した事を思い出した。
当時、事件の担当刑事でもあった火東は、自分に疑いの目が向かない様にと色々と画策をした。そして事件があった日時に、近くの防犯カメラに写っていた自分に年恰好の近い男に目を付けた。……コイツを、自分の代わりに犯人に仕立て上げようと考えたのだ。
火東の画策通り、捜査の目はその男に向けられた。だが決定的な証拠が見つからず、結局は男を逮捕するまでには至らなかった。
火東の企みは、失敗に終わったのだ。
「……だが島田は逮捕されなかった筈だ。恨まれる筋合いは、ないんだがね?」
そう言って、水崎を睨み返す火東。そんな火東の態度に、水崎が一歩二歩と詰め寄っていく。
「恨まれる筋合いは、ないだと?お前らに一時的にも容疑者扱いされ、更にその事件が未解決のままになった後の、そいつのその後を考えた事があるのかっ!?」
「そ、そんなこと、知らんよ。そんな事まで考えていたら、刑事の仕事は務まらん。……なあ、君にも分かるだろ?小野君」
水崎の迫力に負けて、火東は小野に助けを求めた。しかし――
「あんたが、刑事を語るなっ!!」
そんな火東に、小野の怒号が叩きつけられる。
「俺達の仕事は善良な市民を守ることだっ!その市民を暴行し、殺害したお前が刑事を語るなっ!!お前は、刑事どころか人間ですらない!!」
それまで落ち着いている様に見えていた小野の突然の激昂ぶりに、火東はビクリと体を震わせた。
「それに島田さんの件は、お前が自分に疑いの目が向かない様に故意に仕向けたんだろ!違うのかっ!?お前は自分の保身の為に、無関係な市民の人生をメチャクチャにしたんだよ!それが刑事の仕事と何の関係があるんだ!?公私混同も大概にしろ火東っっ!!」
小野は、火東の髪を掴んで怒声を浴びせ続けた。
「私は…… 知らんよ。そんなこと」
勢いに押されながらも、火東はまだ、自分の関与を否定し続けている。
そんな小野の手首を水崎は力なく握り「涼兄……」と、首を振った。
「ああ、悪かった。話の途中だったね。すまない」
小野は髪から手を離し、元居た場所に戻っていく。
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