コンビニ行ったら異世界女子が当たりました・・・俺どうしたらいいの?

とうちゃんすらいむ

文字の大きさ
上 下
25 / 50

初夢でおこ その1

しおりを挟む
新年あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

・・・なんて言葉を言おうと思ったら・・・

ありゃ、ここは夢の中か。

そう一人でつぶやきながら周りを見渡すと、どうやらここは何かの面接会場見たいだ。

夢の中なのに俺はなぜかスーツ姿で会場に入るための戸の前に立っていて、中の人物に呼び出されるのを待っているというシチュエーションにいるらしい。

夢の中と言え、なんでこんなシチュエーションに立たされているのか?ということを真剣に思っていたら、「次の方は中へどうぞ」と声をかけられたのでノックをし、一礼してから入る。

会場に到着すると、面接官のような格好をした人物が3人。

二人はおじさんに近いような年齢の方、もう一方は若い女性に見える。
そしてなぜか知らないが3人が3人とも神々しいオーラを放っているように見え・・・と言っても俺、オーラというものはどういったものかわからないけどね・・・まぁ、とにかく神々しい何かものすごい雰囲気を感じている。

そんな雰囲気を感じ、思わず後ずさってしまうような気持ちをなんとか抑え、失礼しますと言うと、

「本日はわざわざありがとうございます。どうぞおかけください」
と男性の方が言ってくださったので、席に座らせてもらう。

新年一発目の夢が、まさか面接というシチュエーションからはじまるとは思ってもいなかったので、なんでこんな夢見てんだろうと思いながら頭をかいていると、目の前の面接官の女性の方が

「今日、なぜこちらに私たちが来ているか分かりますか?」
と声をかけてくれたので、全くもって見当がつきません。何でも私はここにいるんでしょうか?言うと

「事前に地球側の神様と話をして、あなたには今日お会いしたいとお話をさせていただいたのですが、どうやらまったく伝わっていないようですね・・・お宅で預かっていただいている獣人イデアさんの事でご相談なのですが」
と、あきれ顔で言われてしまった。

ただ、俺としては神様なんて接点なんかないから、正直に・・・

神様ですか 私は神様との接点なんか全くないので分かりませんし、そのような話も聞いていません。
今も、あなたが誰なのかも分からず、なんでこんなスーツを着て面接のようなことをしているかもさっぱり分からないのですが…と話すと目の前の3人の表情が険しくなる。

これおかしいぞ?と、ボソッとつぶやいた一番年長者の男性の方が、後の二人に声をかけ、

「村主様、大変申し訳ないんですが少しお時間いただけないでしょうか?」
と断りを入れて席を外したんで、しばらくぼーっとしてたんだけど、なかなか3人が戻ってこなくてあまり暇だったので、周りを見渡しても何もない。

夢でも退屈になることもあるんだなぁ・・・と思いながら、ふと、離席した3人が何を話してるかというのが気になったので戸に近づき聞き耳を立ててみると、

「なんだか全く話が伝わってないようなんだが、これはどういったことだ?」

とか

「イデアさんのことも全く分かってないのかもしれないですね」

という女性の声や

「地球側の神様は何を考えてるんでしょうか?まさか・・・何も言わないままイデアさんはあの方の家に住まわせてるって事はないでしょうね?」

なんてことも聞こえる。

それを聞いて、俺心の声で・・・皆さんのおっしゃる通りですよってつぶやく。
私は何も聞いてないですし、イデアは自分が勝手に保護して育ててるんですよということを言いたいなあ~と思ったら、聞き耳を立ててた戸がいきなりバァンと開かれ

「「「それ本当ですか!!!!」」」

と3人して詰められてしまったので、今までの経緯を話した。

・コンビニ アルテミスというところで、たまたま有料くじを引いたところ、イデアを引き当てたということ。
・その時のイデアは、フィギュアの形になっており、自分はフィギュアを買ったつもりになっていた。
・フィギュアの封を開けたところ、パッケージから生身のイデアが出てきた驚いたこと。
・驚きながらも、なんとなく彼女を助けたくて今までイデアの面倒を見ながら色々生活をしていたこと。
・イデアを引き取ることに関して、神様の説明や契約書などは特になく、イデアのフィギュアについていた説明書に書かれていた特定の部分だけを見て、多少利用させていただいたということを話す。

それを聞いた目の前の3人の面接官らしき人が、慌ててスマートフォンらしきものを取り出し、何やら電話をし始めたところ、何やら人影がちょろっと見えたんだけど、こっちに来い重要な話がある!とさっきの面接官の人達に連れていかれたため、誰だかわからず。

さらに待たされること数十分。
話し合いが終わったらしく、扉が開かれた為そちらを向くと、そこにはTHE神様と言わんばかりの白い布で体を覆った若い女性がいたんだ。

「なんなんですか!新年早々!!」
とかなりご立腹な様子なんだけど・・・そりゃそうだよね。

俺だって、夢でもなきゃこんな時期にこんなシチュエーションの事なんかしたくないって思うからね、とちょっとだけ同情したんだけど、よく考えたら目の前のTHE神様は今回俺らが巻き込まれた原因を作った張本人の可能性が高いんだよね。

そう思ったら是非とも言い分を聞きたくて、THE神様に向かって椅子を出し落ち着かせ、

「どうぞこちらにおかけください。今回の獣人イデアの件や、それに関わっている村主様の事について、一から説明して頂きましょうか」

とにこっと微笑んで説明を求めたところ、同じスーツ姿だったおかげで、俺も神様に間違えられたようでさ、目の前のTHE神様は俺に向かってつらつらと説明を始めたんだ。

・今回の異世界アルテミス側の要望により、神界で対応出来ない救済措置を地球で行った。
・対象になる人物を厳選し、面接を経て日常生活を送ってもらう為のプログラムを組んでいる。
・対象者にはそれなりの謝礼をしている。

THE神様にちょっとお酒が入ってるようで、説明がグダグダだったんで、上は意訳なんだけど・・・

・・・うん・・・

ものの見事に嘘だらけだね。

俺の様子を見ている、アルテミス側の神様も怒りを通り越してあきれてる次第で・・・
地球人として本当に恥ずかしいよ・・・と頭を抱えていたら、THE神様が「ねぇ!聞いてるんですか?!!」なんてちょっと切れ気味に話してきたんで、思わずネタバレしちゃったんだ。

あのさ、俺だれだかわかる?

「えっ?異世界アルテミスの神様の代表者様ですよね?」

ちげぇよ・・・あんた、地球人と異世界人の見わけもつかないの?

「えっ?・・・あ?地球人、日本人、名前は・・・ムラヌシマサキ????!!!!!!!」

やっと気が付いたか!コノヤロウ!聞いてれば散々嘘八百並べやがって!!!
俺はあんたとは初めてあったし、今日神様って奴にもはじめてあった!
説明なんか受けてないし、イデアが生身の人間になった時は本当に驚いたぜ!
なんかいう事ねぇんかよ!!!!!!!!

「は、はい???? う、ウソん! 担当からそうやって説明をうけてたので・・・」

自分で確認してないんかい!
他の世界の神様来てるのに、地球の神様はそんなにいい加減でいいんかい??!!!

とっとと出直して、責任者呼んでこいや!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!




・・・思わず叫んだら、THE神様消えちゃった・・・

異世界の神様も目が点になっててね、なんだろう、俺もいたたまれなくなって、つい・・・

どうしょうもない神様ですいません。一応イデアは俺がしっかり守ってるつもりなので、どうか勘弁してください。なんて謝っちゃったよ。

でもね、お互いなんか気まずい状況になっちゃって本当に困ってる・・・


どーすんのよ!の状況! 誰かどうにかしてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

のほほん異世界暮らし

みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。 それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。

無能と呼ばれた魔術師の成り上がり!!

春夏秋冬 暦
ファンタジー
主人公である佐藤光は普通の高校生だった。しかし、ある日突然クラスメイトとともに異世界に召喚されてしまう。その世界は職業やスキルで強さが決まっていた。クラスメイトたちは、《勇者》や《賢者》などのなか佐藤は初級職である《魔術師》だった。しかも、スキルもひとつしかなく周りから《無能》と言われた。しかし、そのたったひとつのスキルには、秘密があって…鬼になってしまったり、お姫様にお兄ちゃんと呼ばれたり、ドキドキハラハラな展開が待っている!?

とあるおっさんのVRMMO活動記

椎名ほわほわ
ファンタジー
VRMMORPGが普及した世界。 念のため申し上げますが戦闘も生産もあります。 戦闘は生々しい表現も含みます。 のんびりする時もあるし、えぐい戦闘もあります。 また一話一話が3000文字ぐらいの日記帳ぐらいの分量であり 一人の冒険者の一日の活動記録を覗く、ぐらいの感覚が お好みではない場合は読まれないほうがよろしいと思われます。 また、このお話の舞台となっているVRMMOはクリアする事や 無双する事が目的ではなく、冒険し生きていくもう1つの人生が テーマとなっているVRMMOですので、極端に戦闘続きという 事もございません。 また、転生物やデスゲームなどに変化することもございませんので、そのようなお話がお好みの方は読まれないほうが良いと思われます。

調子に乗りすぎて処刑されてしまった悪役貴族のやり直し自制生活 〜ただし自制できるとは言っていない〜

EAT
ファンタジー
「どうしてこうなった?」 優れた血統、高貴な家柄、天賦の才能────生まれときから勝ち組の人生により調子に乗りまくっていた侯爵家嫡男クレイム・ブラッドレイは殺された。 傍から見ればそれは当然の報いであり、殺されて当然な悪逆非道の限りを彼は尽くしてきた。しかし、彼はなぜ自分が殺されなければならないのか理解できなかった。そして、死ぬ間際にてその答えにたどり着く。簡単な話だ………信頼し、友と思っていた人間に騙されていたのである。 そうして誰もにも助けてもらえずに彼は一生を終えた。意識が薄れゆく最中でクレイムは思う。「願うことならば今度の人生は平穏に過ごしたい」と「決して調子に乗らず、謙虚に慎ましく穏やかな自制生活を送ろう」と。 次に目が覚めればまた新しい人生が始まると思っていたクレイムであったが、目覚めてみればそれは10年前の少年時代であった。 最初はどういうことか理解が追いつかなかったが、また同じ未来を繰り返すのかと絶望さえしたが、同時にそれはクレイムにとって悪い話ではなかった。「同じ轍は踏まない。今度は全てを投げ出して平穏なスローライフを送るんだ!」と目標を定め、もう一度人生をやり直すことを決意する。 しかし、運命がそれを許さない。 一度目の人生では考えられないほどの苦難と試練が真人間へと更生したクレイムに次々と降りかかる。果たしてクレイムは本当にのんびり平穏なスローライフを遅れるのだろうか? ※他サイトにも掲載中

転生したら貴族の息子の友人A(庶民)になりました。

ファンタジー
〈あらすじ〉 信号無視で突っ込んできたトラックに轢かれそうになった子どもを助けて代わりに轢かれた俺。 目が覚めると、そこは異世界!? あぁ、よくあるやつか。 食堂兼居酒屋を営む両親の元に転生した俺は、庶民なのに、領主の息子、つまりは貴族の坊ちゃんと関わることに…… 面倒ごとは御免なんだが。 魔力量“だけ”チートな主人公が、店を手伝いながら、学校で学びながら、冒険もしながら、領主の息子をからかいつつ(オイ)、のんびり(できたらいいな)ライフを満喫するお話。 誤字脱字の訂正、感想、などなど、お待ちしております。 やんわり決まってるけど、大体行き当たりばったりです。

EX級アーティファクト化した介護用ガイノイドと行く未来異星世界遺跡探索~君と添い遂げるために~

青空顎門
SF
病で余命宣告を受けた主人公。彼は介護用に購入した最愛のガイノイド(女性型アンドロイド)の腕の中で息絶えた……はずだったが、気づくと彼女と共に見知らぬ場所にいた。そこは遥か未来――時空間転移技術が暴走して崩壊した後の時代、宇宙の遥か彼方の辺境惑星だった。男はファンタジーの如く高度な技術の名残が散見される世界で、今度こそ彼女と添い遂げるために未来の超文明の遺跡を巡っていく。 ※小説家になろう様、カクヨム様、ノベルアップ+様、ノベルバ様にも掲載しております。

【ヤベェ】異世界転移したった【助けてwww】

一樹
ファンタジー
色々あって、転移後追放されてしまった主人公。 追放後に、持ち物がチート化していることに気づく。 無事、元の世界と連絡をとる事に成功する。 そして、始まったのは、どこかで見た事のある、【あるある展開】のオンパレード! 異世界転移珍道中、掲示板実況始まり始まり。 【諸注意】 以前投稿した同名の短編の連載版になります。 連載は不定期。むしろ途中で止まる可能性、エタる可能性がとても高いです。 なんでも大丈夫な方向けです。 小説の形をしていないので、読む人を選びます。 以上の内容を踏まえた上で閲覧をお願いします。 disりに見えてしまう表現があります。 以上の点から気分を害されても責任は負えません。 閲覧は自己責任でお願いします。 小説家になろう、pixivでも投稿しています。

処理中です...