コンビニ行ったら異世界女子が当たりました・・・俺どうしたらいいの?

とうちゃんすらいむ

文字の大きさ
上 下
13 / 50

会長さんやってくる

しおりを挟む
警備員さんに連れられ、応接間に通された我が家族 プラス イデア。

警備員さんは、息子に「助けて」と言われ来たものの、着いたときには騒動が治まっていたので、いまいち事情がわからないからと、念のため情況を聞いてくれた。

カミサンは、最初、イデアと一緒に下着売場に行き、数点品物を購入したあと、洋服を見ようとしてお気に入りのショップと、イデアの要望に近いお店を探そうとして、結構歩き回ったらしい。

その途中で、とあるお店の店員さんから、モデルとして店の洋服を着て写真を撮らせてくれないか?と頼まれたところ、他のお店の店員も私も私も!と集まり囲まれて動けなくなってしまった為、必死に断ってたとの事。

その後来た俺は、事情はわからなかったが、カミサンから助けてと言われ、止めに入ろうとしたのだが、頭に血が上ってしまい、失礼な事を言ってしまった。と改めて謝罪し、来てくださった警備員の方達に「ありがとうございました」と頭を下げた。

いろいろ大変でしたね。と温かい言葉を頂いたものの、何かあったようで、なかなか解放されず、1時間ほど経ち、緊張よりもお腹が空いたと言う気持ちが勝って来た時、スーツ姿の男女2人が現れた。

と思ったら、

「「この度は誠に申し訳ありませんでした。」」

って、いきなり土下座せんばかりに謝られてこちらが驚いてしまい、しばらく固まってしまったんだ。

ようやく、先に緊張が解けたカミサンが、俺が施設内で大声をあげた事を謝罪したので、俺も慌てて頭を下げると、お二人は旦那様の行為は仕方がない事と言ってくれたので、ほっと一息。

お互い話していくうちに打ち解けてきたので、こちらも息子やイデアが退屈してしまっている事を理由に、今回はお互い謝って終わりと言う流れにしようとしたところ、それでは気が済まないと担当のお二人が折れてくれない。

どうしようかと思ってたら、トントンとノックの音がして、一人のお年寄りが入ってきたんだ。

年は80才くらいかな?白髪頭に口髭があるけど、とても穏やかな表情をされていて優しそう。
黒系のスーツがとてもお似合いの、老紳士って言葉がとても似合うダンディーな方だなぁ~って見ていたらね

「ご、ご隠居!」

その姿を見た担当のお二人が、慌てて立とうとしてるのよ。
ただ、その担当さんがそうするのを手で止め、こちらに向かって頭を下げるご老人。

その姿が本当に自然で思わず見とれちゃってたんだけど、見とれてることにやっと気が付いて俺らも慌てて頭を下げたのよ。それだけその行為がとても自然で、洗練された動きだったんだよね。

「この度はお客様に不快な思いを与えてしまい、大変申し訳ありません。当モールの会長として、深くお詫びいたします」

そう言われた言葉を聞きながら、こんな大きい会社の会長さんなんて、なかなかお目にかかる事がないと思ってたから、目の前の担当さんには悪いけど、良い経験が出来たなぁと思っていたら、カミサンが俺に肘うちしてくるのよ。

なんか話せ!の合図と思いながらも、なかなか言葉が出なくて戸惑っていたんだけど、ようやく「担当さんには誠意ある対応をしてもらったし、カミサンもイデアも怪我がないので、こちらは大丈夫です」なんて話が出来たらね、

「迷惑をかけた人間が何もしないままお客様をおかえしする訳にはまいりません。もし宜しければ、お食事を用意させて頂きたいのですがいかがでしょうか?」

と提案されたので、どうしようかとカミサンと顔を見合わせて悩んでたら、会長さんが息子に「何か食べたいものはあるかい?」とにっこり笑って声をかけ、予想してなかった声に「バイキング!」と反応してしまった息子を見て頭を抱える俺ら夫婦。

「子供は正直が一番ですな」

と、カッカッカッと笑いながら言う会長さんに、恥ずかしいやら、嬉しいやら・・・言葉に出来ない恥ずかしさを感じながらすいません・・・と謝る俺らがいました。
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

のほほん異世界暮らし

みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。 それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。

無能と呼ばれた魔術師の成り上がり!!

春夏秋冬 暦
ファンタジー
主人公である佐藤光は普通の高校生だった。しかし、ある日突然クラスメイトとともに異世界に召喚されてしまう。その世界は職業やスキルで強さが決まっていた。クラスメイトたちは、《勇者》や《賢者》などのなか佐藤は初級職である《魔術師》だった。しかも、スキルもひとつしかなく周りから《無能》と言われた。しかし、そのたったひとつのスキルには、秘密があって…鬼になってしまったり、お姫様にお兄ちゃんと呼ばれたり、ドキドキハラハラな展開が待っている!?

とあるおっさんのVRMMO活動記

椎名ほわほわ
ファンタジー
VRMMORPGが普及した世界。 念のため申し上げますが戦闘も生産もあります。 戦闘は生々しい表現も含みます。 のんびりする時もあるし、えぐい戦闘もあります。 また一話一話が3000文字ぐらいの日記帳ぐらいの分量であり 一人の冒険者の一日の活動記録を覗く、ぐらいの感覚が お好みではない場合は読まれないほうがよろしいと思われます。 また、このお話の舞台となっているVRMMOはクリアする事や 無双する事が目的ではなく、冒険し生きていくもう1つの人生が テーマとなっているVRMMOですので、極端に戦闘続きという 事もございません。 また、転生物やデスゲームなどに変化することもございませんので、そのようなお話がお好みの方は読まれないほうが良いと思われます。

調子に乗りすぎて処刑されてしまった悪役貴族のやり直し自制生活 〜ただし自制できるとは言っていない〜

EAT
ファンタジー
「どうしてこうなった?」 優れた血統、高貴な家柄、天賦の才能────生まれときから勝ち組の人生により調子に乗りまくっていた侯爵家嫡男クレイム・ブラッドレイは殺された。 傍から見ればそれは当然の報いであり、殺されて当然な悪逆非道の限りを彼は尽くしてきた。しかし、彼はなぜ自分が殺されなければならないのか理解できなかった。そして、死ぬ間際にてその答えにたどり着く。簡単な話だ………信頼し、友と思っていた人間に騙されていたのである。 そうして誰もにも助けてもらえずに彼は一生を終えた。意識が薄れゆく最中でクレイムは思う。「願うことならば今度の人生は平穏に過ごしたい」と「決して調子に乗らず、謙虚に慎ましく穏やかな自制生活を送ろう」と。 次に目が覚めればまた新しい人生が始まると思っていたクレイムであったが、目覚めてみればそれは10年前の少年時代であった。 最初はどういうことか理解が追いつかなかったが、また同じ未来を繰り返すのかと絶望さえしたが、同時にそれはクレイムにとって悪い話ではなかった。「同じ轍は踏まない。今度は全てを投げ出して平穏なスローライフを送るんだ!」と目標を定め、もう一度人生をやり直すことを決意する。 しかし、運命がそれを許さない。 一度目の人生では考えられないほどの苦難と試練が真人間へと更生したクレイムに次々と降りかかる。果たしてクレイムは本当にのんびり平穏なスローライフを遅れるのだろうか? ※他サイトにも掲載中

転生したら貴族の息子の友人A(庶民)になりました。

ファンタジー
〈あらすじ〉 信号無視で突っ込んできたトラックに轢かれそうになった子どもを助けて代わりに轢かれた俺。 目が覚めると、そこは異世界!? あぁ、よくあるやつか。 食堂兼居酒屋を営む両親の元に転生した俺は、庶民なのに、領主の息子、つまりは貴族の坊ちゃんと関わることに…… 面倒ごとは御免なんだが。 魔力量“だけ”チートな主人公が、店を手伝いながら、学校で学びながら、冒険もしながら、領主の息子をからかいつつ(オイ)、のんびり(できたらいいな)ライフを満喫するお話。 誤字脱字の訂正、感想、などなど、お待ちしております。 やんわり決まってるけど、大体行き当たりばったりです。

EX級アーティファクト化した介護用ガイノイドと行く未来異星世界遺跡探索~君と添い遂げるために~

青空顎門
SF
病で余命宣告を受けた主人公。彼は介護用に購入した最愛のガイノイド(女性型アンドロイド)の腕の中で息絶えた……はずだったが、気づくと彼女と共に見知らぬ場所にいた。そこは遥か未来――時空間転移技術が暴走して崩壊した後の時代、宇宙の遥か彼方の辺境惑星だった。男はファンタジーの如く高度な技術の名残が散見される世界で、今度こそ彼女と添い遂げるために未来の超文明の遺跡を巡っていく。 ※小説家になろう様、カクヨム様、ノベルアップ+様、ノベルバ様にも掲載しております。

【ヤベェ】異世界転移したった【助けてwww】

一樹
ファンタジー
色々あって、転移後追放されてしまった主人公。 追放後に、持ち物がチート化していることに気づく。 無事、元の世界と連絡をとる事に成功する。 そして、始まったのは、どこかで見た事のある、【あるある展開】のオンパレード! 異世界転移珍道中、掲示板実況始まり始まり。 【諸注意】 以前投稿した同名の短編の連載版になります。 連載は不定期。むしろ途中で止まる可能性、エタる可能性がとても高いです。 なんでも大丈夫な方向けです。 小説の形をしていないので、読む人を選びます。 以上の内容を踏まえた上で閲覧をお願いします。 disりに見えてしまう表現があります。 以上の点から気分を害されても責任は負えません。 閲覧は自己責任でお願いします。 小説家になろう、pixivでも投稿しています。

処理中です...