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これ、本当にいらないんだけど!!!

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皆様、どうもお久しぶりです。正木です。

あれから一月ほど経ったのでしょうか?相変わらず村主家はドタバタしながら、日々を楽しく暮らしています。

ゲームの世界ですっかり自信を取り戻したイデアは、最近、アルテミスの世界に行きたいといいはじめ、先日来てくださった魔族領の領主さんのところに行くことが多くなり、何やら準備をしているようです。

正直、口も手も出したいところなんですけど、せっかくイデアが自分から進んでやってる事ですから、親としては黙って見守るのが一番なのかな?と思い、どしっと構えているふりをしているんですけど、最近は仕事から帰って来たらカミサンに「今日どうだった?」と聞くのが習慣になってしまいました。

あと、その影響を受けてしまってデートがなかなか出来ないという魔族領の領主さんの彼氏さんが愚痴を言いに家に来るようになったので、最近はお酒とつまみを買って野郎二人・・・たまに勇気を含めた三人で男同士馬鹿な話をしながら過ごすことが多くもなってきましたね。

そんな生活を送っていたら、ある日、イデアから大事な話があるという事だったので、みんなでテーブルを囲んで話を聞いたところ、1週間後に魔族領に行く約束をしたので、しばらく家を離れるという話をされたんだ。

すでに魔族領のアサヒナさん経由で王子様の元に手紙を送って、いつでもどうぞと連絡を受けている状態で、ショッピングモールの会長さんにも一週間ほどの休みを頂いている。親しい方にも挨拶はしているので、あとはお父さんとお母さん、そしてゆうくんの三人に許可が欲しいという話だったので、俺ら3人は行っといで!と背中を押したんだ。

そりゃ・・・寂しいよ。

あんだけいい子だもん。

だけど、それだけいい子が決めた事だもの、しっかり親が受け止めて認めてあげなきゃいけないよね?とカミサンと話ながら、出来る事をバタバタお手伝いする日々を過ごす事一週間。いよいよ当日になってしまいました。

領主さんに娘をよろしくお願いしますと言うと、

「いつも彼氏の面倒を見てくれてありがとうございます。お嬢さんの事はお任せください。無事王子様の元に送り届け、こちらまで帰るまで責任もって対応します」なんて言ってくれたの。

そんなお嬢さんに、前回、魔族領のアサヒナさんが絶賛していた美味しい棒をお土産に大量に渡し、ちょっと泣きそうになったのを我慢しながらいってらっしゃいと言うと、イデアもお嬢さんも笑顔で言ってきますって手を振りながら、お嬢さんが持っていたスマートフォンの光に包まれながら消えてしまったんだ。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

で、その日の夜。

俺とカミサンと勇気、そして魔族領領主の彼女を見送りに来た彼氏さんの4人で、うちでお酒を片手に話していたんだけど、どうでも良い話をぐだぐだ話してたんだよね。

たまたま好きなゲームが一緒だという勇気と彼氏さんが、その場で協力プレイしながらゲームをしていたり、ファンタジー系の小説が好きな俺ら夫婦と好きな作家さんについて話したり、仕事の話や彼女、娘の事。本当にどうでも良いことを話していたんだけど、その中で、コンビニアルテミスの話が出て来たんだ。

「そういえば・・・村主さん。コンビニアルテミスのくじ、大量に買ってくれてありがとうございました」
「いやいや~あそこでくじがなかったら、多分あっちの世界の神様も困っちゃったと思うから、本当に助かったよ!それにしてもこっちの神様はいったい何を考えてるんだろうな・・・」

そんな話をしたら、彼氏さんが「そういえばこっちの神様?から連絡ってないんですか?」って聞いてくれたんで、思い返してみたんだけど、連絡なんかないなぁ。あっち(アルテミス)側の神様は連絡用の手段をくれて、いろいろ対処してくれたけど、こっちの神様は手紙一つよこさない。なんか情けないよね。なんて言ってると、勇気が突然思い出したように一つの箱を出してきたんだ。

「ごめん、今日受け取ってたんだけど、姉ちゃんの事で頭がいっぱいで忘れてた」

なんて謝る勇気に、仕方がないと思いながらも、次はちゃんと話をしてくれよと言いながら、どこかで見たことのあるような笑った口元のマークが脇についた茶色い箱の中身をとろうとしたんだ。てっきり最近注文したプリンタトナーが来たのかな?って思ったんだけど、ふと気が付いたんだ。箱が大きいことに。

うん?と思いながら差出人を見ると未記載。電話番号も書いてない。
勇気にどんな人がこれ持ってきたの?って聞いたら、「天」のマークの帽子を被ったチャラいお兄さんだってことだったので、俺の予想はほぼ当り・・・これ絶対に神様関係の荷物だよ。

その荷物を見た俺とカミサンだったんだけど、正直開けたくないと思いながらも、これは開けないと他の人に被害が行くかもしれないね・・・って思いながら、どうしようか悩んでたら、目の前にいた彼氏さんが「僕も何かお手伝い出来る事があれば」なんて言ってくれたんだ。

勇気もうなずき、その場にいた4人で荷物の封を開けると・・・



でた・・・



異世界美女コレクション 特賞

王女 アルスク

だって。



あのね、

俺くじ引きどっちかって言うと好きだよ。

だけど、

今ほど特賞って奴がこれほどいらないって思えたのははじめてだよ!!!


これ、本当にいらないんだけど!!!


押しつけがましいほどの存在感を放つ”特賞”って奴を目の前に、俺ら4人はしばらく固まってしまったんだよね。


・・・





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この度は「コンビニ~」をご覧いただきありがとうございます。

お祭りに参加するようなノリで「第11回ファンタジー小説大賞」に参加させて頂いていますが、本日ふと投票状況を見たところ、こちらの小説に投票を頂けている事に気が付き、本当に感動してしまいました。

ノリと勢いと楽しさから書き続けている(最近お休みしてしまっていましたが)ものが少しでも楽しいと思って頂けている事が本当に嬉しくて、見てくださっている方々に感謝をしたくてこちらを書いています。

皆様本当にありがとうございます。
まずは、目標である5万字を楽しくクリアすることを目標にやっていきたいと思っていますので、どうぞこれからもよろしくお願いします。

とうちゃんすらいむ
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