ちっちゃなメイドが世界を救うハメになりました。

ネコヅキ

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一章 そうだ。龍に会いに行こう。

四 痴女認定も時間の問題。

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「おねぇさまっ!」

 たわわな胸に舞い降りたのは、水色のワンピースに白いエプロンを装備し、黒と白の縞ニーハイを履いた。いわゆる不思議の国のアリスっぽい姿をした美幼女でした。彼女は胸の谷間に顔を埋めて、しきりに左右に振ってその柔らかさを堪能します。それを見たお店のマスターは、指を咥えて羨ましがっていました。

「ああ……この張りがあって適度な弾力のおっぱい。そしてこの芳醇な香りと甘い舌触り……間違いなくおねぇ様だ」

 セーラはエンシェントドラゴンですが、舌はトカゲの様に長めでした。その舌を巧みに動かして、抱き付いた相手の身体を弄ります。

「何処で特定しているのでちか? しかもソレ違うでちよ」

「……、……ぁ」

 そんな舌遣いの巧みなセーラに責め立てられ、声にならない声を上げているエリザ王女は、最早虫の息だったのです。



けがされた……私、けがされてしまいました」

「大丈夫です王女様。いざという時は俺が付いています」

 エリザ王女とお店のマスターのそんなやり取りも二回目です。

「ごめんなさい。おねぇ様と似たおっぱいだったから……」

 セーラはシュンとしてエリザ王女に謝ります。ミュウの身体はエリザ王女を基にしたのですから間違われて当然ですが、おっぱいで人(?)を判断するのもどうかと思われます。

「失礼ね、私の方が大きいわよ」

 ミュウは意味も無く張り合います。

「それで? どうして天井に擬態していた訳?」

 アレを擬態というのは、お粗末過ぎる様な気がします。

「だって……怖そうな人達がいっぱい来たから……」

 初めはミュウが遊びに来てくれたのだと思ったそうですが、感じた波動は別な物だったので、気配を絶って隠れていたのだそうです。

 再び現れ出た波動には、ミュウの波動がありましたが、他に得体の知れない波動が複数あった為に、セーラは天井に張り付いていたという訳です。落ちてきたメロンパンの筋は、ドラゴンセーラの腹だった。と、いう訳だったのです。

 セーラはエンシェントドラゴンですが、人見知りの激しい性格のようです。

「隠れてたって……アンタまさか、アレを持っていかれるのを黙って見ていたの?!」

 ミュウはセーラに怒り口調で言いました。

「ミュウと同じでちね」

「うっ!」

 そうです。ミュウもまた龍の目ドラゴンズ・アイを黙って持っていかせていたのです。このドラゴン達は一体何をやっているのでしょうか?

「世界が滅びるかどうかの大事な物だというのに管理が甘いでちね!」

「「はい。すみませんでした」」

 シュンと小さくなって、二匹は惚れ惚れする様なそれはそれは見事な土下座をして謝ります。

「それにしても、今回も後手に回ってしまいましたわね」

 壁に描かれた紋様を指でなぞりながら、エリザ王女は言いました。真ん中に窪みがある事から、恐らくそこに宝玉が嵌め込まれていたのでしょう。

「仕方ないでちね。ミュウ、次は何処でちか?」

 こうなってしまった以上、ウダウダ言っても仕方ありません。カリンは気持ちを切り替え、ミュウに問います。

「はい。次はロマーエ火山に棲まう赤龍です」

 場所はここより南へ三百キロルメト。温泉で栄えたテルメの街から一日程の場所にある、大陸最北端の活火山。馬車で約五日の旅となるそうです。

「五日ですか……間に合うと良いのですが」

 ロクス・フォレストから出るだけで数日掛かる上に、黒装束は先行しているので追い付くのは至難の業です。

「セーラ。そいつ等が来たのは、どれ位前なの?」

「んーっと……」

 ミュウの問い掛けに、セーラは腕を組んで考え込みます。

「……いつだっけ?」

「「「おい」」」

 全員から総ツッコミされました。セーラはエンシェントドラゴンですので、時間感覚が人とは違うのでした。

「冗談だよ。……確か二、三日前だったと思うけど……」

「二、三日ですか……」

「……あ!」

 シルビアが何かを思い出したような声を上げました。

「何か思い当たる事でもあったでちか?」

「うん。アレじゃない? 私がマスターにイカされちゃった時に遭遇したヤツ」

 シルビアの言い回しにはイガイガしたモノがありました。どうやらシルビアは、結構根に持つ女の子の様です。

「いや、シルビアちゃん。あれは不可抗力ってヤツで……」

 不可抗力で三途の川を見せられては敵いません。

 もし、シルビアの言う一件の相手が黒装束だったとしたら、奴等はもう既に四、五日も先行してしまっていて、追い付くのには絶望的な日数になりつつあります。あとは、赤龍がちゃんとしてくれているのを願うばかりなのですが、今迄ミュウとセーラの例から見ても期待は持てません。



「ところでおねぇ様。この人達は……?」

「私のご主人様マスターと、そのお供だ」

 ミュウの言葉にセーラは、え、マジ? 的な表情を浮かべました。

「マスターって……まさかおねぇ様、契約したんですか!? こんなのと?!」

 セーラはビシリッ。と、指を差しました――

「こんなので悪かったですわね!」

 ――エリザ王女を。

「いやいやいやいや」

 ミュウは手をブンブンと振ります。そのせいで埃が若干舞い上がりました。

「あり得んでしょ。確かに魔力(と胸)は巨大だけど――」

「デカくて悪かったですわね!」

 流石は地獄耳のエリザ王女。ミュウの呟きが聞こえた様です。

「――ニンゲン如きが我々を扱える訳は無いだろう? こっちのこの御方が私のご主人様マスターだ」

 ミュウはカリンの肩を取り、ズイッとセーラの前に押し出します。

「おねぇ様。ボクにはちっちゃいニンゲンにしか見えないんですけど?」

 セーラの見解はあながち的外れではありません。フェリングという種族はセーラの思っている通りちっちゃな人間なんです。ただ、位置的には人間よりも妖精に近いです。

「まあ、こうしておねぇ様を従えていて、何も支障が出ていないのなら問題は無さそうですけど……」

「……あの。もし、私達人間が貴方達と契約したらどうなってしまうのですか?」

 エリザ王女とお店のマスターは、二人共エンシェントドラゴンミュウと契約をしようとしていただけに、一体どんな支障が出るのかと気が気ではありませんでした。このままでは夜も眠れない。と、エリザ王女は勇気を出して聞きます。

「ん? 聞きたいの?」

 セーラは、新しいおもちゃを見つけた子供の様にニヤけ、エリザ王女に耳打ちします。途端、エリザ王女が耳まで真っ赤になりました。

「そそそ、それは本当なんですの?」

「うん。ウソ」

 セーラは微笑みながら言いました。

「アナタ、大人を揶揄からかうのは止めなさい」

 大人といっても、エリザ王女は十七の小娘ですし、セーラは幼女っぽい見た目ですがン千歳。どちらが大人なのかは言わずもがなです。

「王女様。何を言われたのですか?」

 その一つ下、気になる年頃十六の生娘が聞きます。ですがシルビアに向けるエリザ王女の瞳は語っていました。それ聞くなよ、と。

「男の娘になっちゃうよって言ったんだ。勿論嘘だけどね」

 セーラはシレッと、とんでもない事を口にしました。

「おと……」

 今度はシルビアが真っ赤になりました。

「姫様。そんなのどうでもいいですから、早く奴等を追いかけましょうや」

 お店のマスターが建設的な意見を述べます。流石にお店のマスターでも、ナニが生えたふたなりな姫様には、興味がわかない様でした。

「「どうでもよくなんかありません!」ですわ!」

 いえ、本当にどうでも良い話です。

「マスターの言う通りでちよ。こんな事をしている間に、奴等はどんどん先に行くでち」

「そ、そうですわね。急がなくてはならないのでした」

 エリザ王女はようやく自分がすべき事を思い出し、壮絶なる脱線から戻る事になりました。しかし……表に出た一行は、煌めく星々を見て唖然としていました。

「もうすっかり暗いですね」

「全く、姫様とシルビアの所為で夜でちよ」

 元々セーラのねぐらに辿り着いたのが夕刻だっただけで二人の所為だとは言えませんが、カリンは無理矢理こじ付けました。このまま強行しても道に迷うだけなので、今日はここで一泊です。一行は外に出て野営の準備を始めます。ちなみに今日の夕食もキノコの香草焼きでした。



「(可愛いですわ……)」

 食事を頬張りながら、エリザ王女はセーラを見つめていました。

「(サラサラな黄金きん色の髪、触れたら折れてしまいそうな細い指、陶磁の様な白い肌はまるでビクスドールのよう……。これをなんて現せば良いのかしら? ……可憐? そうね、可憐な美少女ですわ)」

「どうちたんでちか? 姫様」

「(ああ……、わたくしこの方と毎日過ごせたら、もう死んでも良いですわ)」

 死んだら毎日は過ごせません。

「王女!」

 パンッと掌を叩かれ、エリザ王女はハッと我に返りました。

「何をしているでちか? セーラをジッと見つめて」

「え? 嫌だ。わたくしセーラさんを見つめていました?」

 カリンはそうだ。と、頷き、ミュウはセーラをジッと見つめ、ミュウの視線に気付いたセーラは肩をすぼめます。

「……その、わたくし。セーラさんのような妹が、ずっと欲しいって思っていたんですの」

 ちなみにエリザ王女は一人っ子です。母親である女王は、エリザ王女を産み落とした時に亡くなりました。一生懸命キノコを頬張る姿が、王女の母性本能を擽っていた様です。

「妹? こいつオス男の子だぞ?」

「えっ?!」

 ミュウの発言に驚いたエリザ王女は、セーラの股間をジッと見つめます。それに気付いたセーラはエリザ王女に微笑みました。キュンと王女の胸が高鳴りました。

「(こんな可愛い娘が男の子な筈はありませんわ! スカートだってちゃんと履いているじゃありませんの)」

 セーラはふしぎの国のアリスの様な格好をしています。スカートは女が身に着けるモノ。王女の中ではそう認識されているのです。それに気付いたセーラは、エリザ王女の隣にちょこんと座り、口を耳元に近付けます。

「お姉ちゃんにならボクの総てを見せても良いよ」

「こここ、子供が大人を揶揄からかうんじゃありませんの」

 囁くセーラに、エリザ王女は頬をプクッと膨らませてソッポを向きます。言っておきますが、セーラはエンシェントドラゴンですので、エリザ王女よりは遥かに年上です。

 セーラはスッと立ち上がると、エリザ王女の前で仁王立ちになり、スカートの裾をゆっくりとたくし上げてゆきます。

「ホラ。見たくない? ボクのココ」

 肝心な部分が見える。その寸前で王女が取った行動とは、きゃーと言いながら掌で顔を隠してるフリをして、指の隙間からガン見しているというアレでした。

 そして、その隙間から王女が見たモノは、立派なロクス・マッシュルームの丸焼き。それを股間に装備していたセーラでした。

「何をやっているでちか」

 カリンからの盛大な突っ込みにハッとしたエリザ王女は、周りから白い目で見られている事に今になって気付いたのでした。

「ちちち、違いますわ! こここ、これはホラ、アレですわ!」

 エリザ王女は慌てふためいて一生懸命に弁解します。何が『違く』て『アレ』なのかは分かりませんが、このままでは王女が痴女認定されるのも時間の問題かと思われます。ですが、お店のマスターの瞳は語っていました。『大丈夫です姫様。いざという時はオレが居ます』と。

「『セーラ。魅了チャームを使うのもいい加減にしときなよ』」

「『はぁーい。おねぇ様』」

 どうやらセーラがエリザ王女に対して魔法を使っていた様でした。



 数日後。
 ロクス・フォレストの入り口である関所を出たカリン達を大勢の人が出迎えました。その様相は馬に乗り槍を持つ者や、剣を携え盾を持つ者など様々。そんな彼等は王国に属する兵士達でした。

「一体何事ですの?!」

 エリザ王女は一行の前にずずいっと出て、兵士達に問います。

「やんちゃが過ぎますね。王女殿下」

「アナタは……ロディ!」

 モーゼの十戒の様に割れた兵士達の列の奥から姿を見せたのは、王様の側近ロディでした。

「さぁ、エリザ王女。お仕置きの時間です」

 ロディが某アニメのお仕置き大好きドク◯ベエのような台詞を吐くと、王女の顔が青ざめます。

「おおお、お仕置きされるような事なんかしてませんわ!」

 エリザ王女はそう言いますが、色々とやらかした事はすっかりと抜け落ちていました。

「ほう。何もしていらっしゃらない。と? よろしいでしょう。そうお思いならば、御教え致しましょう」

 そう言ってロディは人差し指を立てました。

「ひとーつ。謹慎を命ぜられていたのにもかかわらず城を抜け出した」

 ロディは続けて中指を立てて一歩を踏み出します。

「ふたーつ。関所の門番に魔法を使用した」

 このエルフリート王国では、人に対して魔法の使用は御法度です。破ればそれ相応の処罰を受ける事になるのです。そしてロディは薬指を立て、更に一歩前へ出ます。

「みっつ。淫らなそのお姿」

 エリザ王女はカリン達に追い付く為、魔物から逃れる為に森の中を走りました。その際、草葉は王女の衣服を切り裂き、枝は生地を破きました。結果、ヘソ出しで下乳が見えてしまっている状態と化していました。

 ですが、ダイナマイトバディのミュウを筆頭に、ナイスバディの王女。特徴が無いのが特徴のシルビアと、ツルペタなカリン以外の女性陣が似たような格好になっている為に、それ程気にしてはいませんでした。お陰でお店のマスターは常に前屈みでいた為、若干腰にキていました。

 エリザ王女はサッと露出した部分を隠します。しかし、その細腕では隠しきれる訳がありません。

「国王の御息女ともあろう御方が、何というはしたない格好をなさっておいでなのか。わたくしはもう、悲しゅう御座います……」

 シミジミと語るロディですが、その瞳からは涙の一滴も流れてはいませんでした。

「さあ、エリザ王女。お城へ戻りましょう」

 ロディは王女を迎い入れようと両腕を前に差し出します。

「戻ってこのロディの愛のムチを、その……ロイお身体に刻んで差し上げます」

 途中、ビュッと風が吹いた為に聞き取れませんでした。

「嫌ですわ! わたくしお城には戻りません! この方達と共に世界を救う旅に出るのですわ!」

「国王陛下が病にお倒れになっていてもですか!?」

「何ですって?!」

「何だって?!」

「ウソ……」

「それは一大事でち」

 ロディの言葉は、一行にとって衝撃的でした。あれ程元気だった国王が倒れたなどと信じられなかったのです。

「あれは、つい先日の事でした……」

 ロディは空を見上げてその日を事を頭に思い浮かべました。

「執務をなさっておいでだった国王陛下が、突然胸の痛みを訴えてお倒れになられたのです」

 以上、回想お終い。と、言わんばかりにロディは空を見上げるのを止めて、再びエリザ王女を見据えます。

 その場に居るロディとエリザ王女以外の皆が、回想みじかっ! と、心の中で突っ込みを入れていました。

「お父様は?! お父様は御無事なのですか!?」

「今は安静になさっておいでです。ですから王女様、お城へお戻り下さい」

 エリザ王女を迎い入れようと、ロディは再び両腕を前に差し出しました。エリザ王女は一歩を踏み出し、その動きを止めます。

「姫様?」

 エリザ王女は唇を噛み締め、身体の横で掌をギュッと握りしめて震えていました。

わたくしはお父様の事が大好きです。…………しかしそれ以上に、国を民を愛しています。今、この世界は滅びの危機に瀕しているのです。民の営みが失われようとしているのです」

「国王陛下はうわ言で姫様の名前を呼んでおいでです」

「クッ……。お、お父様は、お父様ならきっと分かって下さいますわ」

 エリザ王女の言葉に、ロディはやれやれ。と、首を横に振ります。

「聞き分けの無い御方だ。こうなっては致し方ありません。荒縄で亀甲に縛って引き摺ってでも国王陛下の元にお連れします」

 亀甲は余計な気がします。

「それは無用だぞロディ」

「なにっ?!」

「こ、この声は!?」

 何処からともなく響いた声に、ロディとエリザ王女は首を巡らせます。ヒヒヒンと馬のいななきに、その場に居る全ての者達が、カリン達から見て右手の丘に目を向けました。

「お父様!」

 国王の元気な姿を一目見て、エリザ王女は安堵のあまり涙が零れました。丘の向こうから現れたのは国王と近衛隊(通称、姫様追っ掛け隊)。それと、見ず知らずの男が一人。衣服があちこち破けている所を見るに、何かしらの拷問を受けた様でした。

「ロディ、まさかお前だったとはな」

「何の事に御座いましょう」

「惚けるな。魔王崇拝の手先が。お前の仲間が全て吐いたわ」

 親衛隊の一人が荒縄で縛られた(流石に亀甲ではありません)男をドサリと地面に放り投げました。

「私はその様な者など知りませぬ。恐らく私を陥れようと画策したのでしょう」

「ほう。まだシラを切るか……。では、この者が持っていたコレはなんじゃな?」

 国王は馬の背中に取り付けられた鞍から、何かを取り出します。

「そ、それは!」

 国王が持っているそれは、ソフトボール程の大きさをした一つの珠。陽の光に反射して七色の光を放っていました。

「それは、とな? 何故お前はコレの事を知っておるのじゃな?」

「クッ。……大主教より隠密に行動せよ。と、言付かっていたのですが……こうなっては致し方ありませんね」

 言ってロディは後ろを振り向きました。

「同志諸君! あの宝玉を奪うのです!」

 ロディの背後に控えていた百名程の兵士達が、雄叫びを上げて国王に向かって駆け出しました。なんとロディに付いて来ていた兵士達は、魔王崇拝の信者だったのです。

「ミュウ! 国王を護るでち!」

分かりましたご主人様YES、マイ・マスター!」

 ミュウの背中からメリメリメリと翼が生え、バサリと飛び立って国王の前に降り立ちます。その際、たわわな実りがブルルンッと揺れました。

「おのれ! 面妖なっ!」

 国王の側に控えていた近衛隊達が、それを見て騒然となりました。ただその原因は、背中に生えた翼なのか、たわわな実りなのかは不明です。

はやるな! この者は敵ではない! そうであろう?」

 国王の叱咤に、近衛隊達は落ち着きを取り戻します。そしてよくよく見れば、王女と共に城へと同行した者の一人だと気付きました。

「そうだ。ご主人様マスターの命により、あなたをお護りする」

 エンシェントドラゴンであるミュウに護られるなど、これ程安心できる事は中々ありません。

 国王に微笑んだミュウは、振り向きざま狂ったように突っ込んで来る狂信者共の足元に向かって口を開きました。途端、地面は抉れ兵士達はその余波で吹き飛んだのでした――
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