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慕情の縺れ。
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ソコは十畳程の部屋だった。石材で出来た壁や床で囲われ、正面には頑丈そうな鉄製の扉が見える。牢獄を彷彿とさせる室内には、木製の古ぼけた机が置かれ、卓上にあるランタンの光が、向かい合って飲み交わす男達の影を仰々しく壁に映し出していた。私といえば、木製の椅子に座らせられて両手を後ろで縛られた上、ご丁寧にも椅子ごと拘束されている状態だった。
「お、もう気が付きやがったか」
短髪でタンクトップの様な上着を着、ボディビルダー顔負けの筋肉をムキムキさせているマッチョ男が席から立ち上がる。腕なんか丸太の様に太い。
「うぇっ、マジか。使ったのはスロンパオもグッスリな薬だぜ? 一体どんな身体してんだ!?」
セミロングの髪を振りかざし、自分は美しいと思い込んでいそうなブサ男が、ランタンの光をキューティクルで弾きながら驚く。驚いた顔もブサイクだ。
「何なのアンタ達。私を一体どうするつもり!?」
私の言葉に、ガッハッハと豪快に笑う男達。その際、マッチョ男は筋肉までピクピクさせ、ナルシブサ男は笑った顔もブサイクだった。
「アンタをどうにかするのはオレ達じゃねぇよ」
「ケケケ。そういう事はな、姐さんに聞きな」
姐さん……? コイツらの共犯者か。
「ケケケ。んじゃ、姐さんを呼んで来っから、逃すんじゃねーぞ?」
「応よ任せておけ。よう嬢ちゃん、逃げようとしたらオレの上腕二頭筋が黙っちゃいないぜ?」
腕にコブを作り、胸板までピクピクさせるマッチョ男に釣られて、私の表情筋もピクピク引き攣る。雁字搦めにされているのにどうやって逃げ出せるっちゅーんじゃ。
ナルシブサ男が部屋を出て暫し、正面の鉄扉が開かれる。外からの光が差し込み、眩しさのあまりその顔は確認出来ないが、セミロングの髪が光を弾き──って、ナルシブサ男かよ。
「姐さん、コイツ思ってたより上玉だぜ? 本当にヤっちまうのかよ」
「情報を聞き出したらね」
ナルシブサ男の影から姿を見せた人物に、驚いて目をかっ開く。
僅かに茶色掛かった髪をボブに纏め、フリルの付いた白いブラウスに下はタイトスカート。その姿に見覚えがあった。
「アンタは換金所の……」
鉱物を売りに行った時に担当した受付嬢。持ち込んだ私を疑いの目で見ていたあの受付嬢だ。
「アンタ、何をしているのか分かっているの!? これは立派な犯罪よ、今なら見なかった事にしてあげる。これ以上家族に迷惑を掛ける様な真似は止してっ!」
「──ッ!」
私の声が彼女の心に届いたのか、受付嬢は俯いてタイトスカートを握り締める。その手はブルブルと震えていた。マッチョ男とナルシブサ男は、その様子をニヤニヤしながら眺めていた。
「──うして……」
ん?
「どうして換金しに来てくれなかったのですか? お陰でボトルを入れられなかったじゃないですか……」
……え? ボトル……? 一体何の話をしているんだ?
「『今日も入れてくれて有難う』そう言って微笑んでくれるタッくんの顔が見たいだけなのに……。あなたの所為でそれが無かったんですよっ!」
ホスト通いのOLかっ! 前言撤回。コイツはもうダメだ。心が腐ってやがる。
「その上、ピンハネがバレて仕事がクビになって……。ほんの少し、ほんの少しだけしか貰っていないのに……」
何故二度言ったかは分からないけど、ダメだろ。ピンハネしちゃ。
「もうお店に行けないわぁっ!」
顔を手で隠してその場にしゃがみ込み、わあっと泣き出した受付嬢。自分達が雇われた理由を今知ったのだろう。男二人は唖然として蹲る受付嬢を見下ろしていた。自業自得だろソレ。
「そんな訳だから、あなたが知っているお金になる魔物の情報。吐いて貰うわよ」
嘘泣き!?
「それじゃ、頼むわね」
受付嬢の言葉でハッと我に帰る男共。
「ま、金さえ貰えりゃ何でも良いか。でも、勿体ねぇなぁ。こんな極上の女、オレの上腕四頭筋が黙っちゃいねぇってのによ」
上腕四頭筋!? 何処だよそれっ! ……あ、分かった。お下劣な奴め。
「姐さん。本当に始末しちまうんですかぃ?」
「別に良いわよ。用さえ済めばアンタ達の好きにして」
マッチョ男がヒュゥ。と口を鳴らす。いやいや良くない良くない。私が良くない。
「ケケケッ。アンタにはとびっきりの薬を用意してやるよ。ひと嗅ぎすれば、股を濡らして欲しがる様になるぜ?」
それはもっと良くないっ!
「それじゃ嬢ちゃん。取り敢えず十回ほど天国にいって貰おうかね」
「あ、話します。全部話しますから勘弁して下さい」
即座に白旗を挙げた私に、三人はポカンとした表情になった。十回なんて、耐えられる訳が無いだろう!?
──ある日、街の外を散策していると、森の中から一匹の魔物が姿を見せた。私は慌てて物陰に隠れ、ボーッと虚空を見つめたままの魔物を注意深く観察していた。
それから暫く、その場に佇み続けた魔物は、何事もなかったかの様に森の中へと引き返した。そして、魔物が佇んでいた場所には日の光を反射して輝く物体が残されていた。
「それがあの銀鉱なんですか!?」
「そうよ。多分だけど、あの鉱物は魔物のフンじゃないかしら?」
勿論それはウソである。魔物からそんな物が出れば、野山は銀鉱だらけになってしまっているだろう。しかし、ここはファンタジー世界だ。目の前に居るヤツ等の様におめでたい人達も居る。
「おい、嬢ちゃん。森ってあれか、死の森か?」
「それって何処の事かは知らないけど、南東に鬱蒼と茂る森よ」
私に言葉にマッチョとナルシが顔を見合わせる。
「ウソ言わないで、冒険者でもないアンタが近付いて戻って来れる筈が無いわ」
ご名答だよこんちくしょう。
「だったら行って見てみれば? 今週分のは私が採っちゃったけど、森の中にまだ有るかもしれないわよ?」
今度は三人で顔を見合わせた。この街の南東には鬱蒼と茂る深い森がある。『死の森』と呼ばれるこの森は、数々の魔物の巣窟であり、冒険者を生業としている人達すらも危なくて滅多に近寄らない。
「ケケケ。お前行って見て来いよ。魔物くらいならお前の上腕二頭筋でどうにか出来るだろ?」
「ハァッ?! お前こそご自慢の薬でどうにか出来んだろ!? 行って来いよ、待っててやるからよ」
「ケケケ。ビビってんのか? それとも、その筋肉は飾りなのかよ」
「誰がビビってるって……? そりゃお前だろ。薬に耐性のある魔物に、怖気付いてんだろ?」
とまあ、裏稼業をしている男達もビビる程の場所だ。
「お二人共、言い争いをしている場合ではありませんわ。私に一つ良い考えがありますの。お耳を……」
離れた場所でモショモショと内緒話をし、グルリンと三人揃って顔を向けた時、嫌な予感しかしなかった。
街の南東に広がる、冒険者すらも恐れる深い森。アマゾンのジャングルもかくや、と言える程の密林地域だ。樹木自体にも統一性は無く、何処でも見掛ける落葉樹や針葉樹もあれば、ヤシの木みたいな木も揃って生えていて、中には毒々しい花をつけた低い樹木も存在し、ここだけが何か特別な力が働いた様な印象を受ける。そんな中、森の奥深くへと続いている一本の獣道を、むさ苦しい男二人と歩いていた。ちなみに、ボブ受付嬢は私達をにこやかに送り出した。アイツめ。
「ハァ。何でこうなる……」
「ケケケ。ぶつくさ言ってねぇで、さっさと進め」
手に持った短剣をついついっと突き出すナルシブサ男。そんな事を言われても、このまま進んだ所で銀鉱なんざ落ちている訳がない。逃げようにも後ろ手に縛られた上、首をリードで繋がれていてはどうしようもない。気分は散歩中の飼い犬だ。もっとも、お散歩大好きワンちゃんとは違い、とっとと街に帰りたいのだが。
「なぁおい。銀鉱なんて何処にあんだよ」
「何処って言われても私には分からないわ。そうね、森の中を隈なく探さないと見つからないんじゃない?」
「なっ、お前オレ達を騙したのか?!」
「騙してなんていないわ。獣道に落ちてないかと思ってここまで来たけど、何処にも無い様ね。文句を言うなら魔物がフンをしそうな場所を見付けてよ」
「チッ、仕方がねぇ。おい、そいつをそこの木に縛り付けておけ。この周囲を探すぞ」
「ケケケ。りょーかい」
ナルシブサ男はリードをグイグイと引っ張り、マッチョ男の胸囲の二倍はある太い幹に私を縛り付ける。
「ちょ、魔物が来たらどうやって逃げればいいのよ!」
「そん時ぁ、諦めな」
あ、諦めなって……
「オニ! アクマ! このマッチョ! ──ッ!」
茂みの暗がりからこちらを覗く、赤く光るナニカが二つ。それに気付いた私は慌てて口を噤む。同時に、茂みを掻き分けて、一体のお相撲さんが姿を現した。
「お、もう気が付きやがったか」
短髪でタンクトップの様な上着を着、ボディビルダー顔負けの筋肉をムキムキさせているマッチョ男が席から立ち上がる。腕なんか丸太の様に太い。
「うぇっ、マジか。使ったのはスロンパオもグッスリな薬だぜ? 一体どんな身体してんだ!?」
セミロングの髪を振りかざし、自分は美しいと思い込んでいそうなブサ男が、ランタンの光をキューティクルで弾きながら驚く。驚いた顔もブサイクだ。
「何なのアンタ達。私を一体どうするつもり!?」
私の言葉に、ガッハッハと豪快に笑う男達。その際、マッチョ男は筋肉までピクピクさせ、ナルシブサ男は笑った顔もブサイクだった。
「アンタをどうにかするのはオレ達じゃねぇよ」
「ケケケ。そういう事はな、姐さんに聞きな」
姐さん……? コイツらの共犯者か。
「ケケケ。んじゃ、姐さんを呼んで来っから、逃すんじゃねーぞ?」
「応よ任せておけ。よう嬢ちゃん、逃げようとしたらオレの上腕二頭筋が黙っちゃいないぜ?」
腕にコブを作り、胸板までピクピクさせるマッチョ男に釣られて、私の表情筋もピクピク引き攣る。雁字搦めにされているのにどうやって逃げ出せるっちゅーんじゃ。
ナルシブサ男が部屋を出て暫し、正面の鉄扉が開かれる。外からの光が差し込み、眩しさのあまりその顔は確認出来ないが、セミロングの髪が光を弾き──って、ナルシブサ男かよ。
「姐さん、コイツ思ってたより上玉だぜ? 本当にヤっちまうのかよ」
「情報を聞き出したらね」
ナルシブサ男の影から姿を見せた人物に、驚いて目をかっ開く。
僅かに茶色掛かった髪をボブに纏め、フリルの付いた白いブラウスに下はタイトスカート。その姿に見覚えがあった。
「アンタは換金所の……」
鉱物を売りに行った時に担当した受付嬢。持ち込んだ私を疑いの目で見ていたあの受付嬢だ。
「アンタ、何をしているのか分かっているの!? これは立派な犯罪よ、今なら見なかった事にしてあげる。これ以上家族に迷惑を掛ける様な真似は止してっ!」
「──ッ!」
私の声が彼女の心に届いたのか、受付嬢は俯いてタイトスカートを握り締める。その手はブルブルと震えていた。マッチョ男とナルシブサ男は、その様子をニヤニヤしながら眺めていた。
「──うして……」
ん?
「どうして換金しに来てくれなかったのですか? お陰でボトルを入れられなかったじゃないですか……」
……え? ボトル……? 一体何の話をしているんだ?
「『今日も入れてくれて有難う』そう言って微笑んでくれるタッくんの顔が見たいだけなのに……。あなたの所為でそれが無かったんですよっ!」
ホスト通いのOLかっ! 前言撤回。コイツはもうダメだ。心が腐ってやがる。
「その上、ピンハネがバレて仕事がクビになって……。ほんの少し、ほんの少しだけしか貰っていないのに……」
何故二度言ったかは分からないけど、ダメだろ。ピンハネしちゃ。
「もうお店に行けないわぁっ!」
顔を手で隠してその場にしゃがみ込み、わあっと泣き出した受付嬢。自分達が雇われた理由を今知ったのだろう。男二人は唖然として蹲る受付嬢を見下ろしていた。自業自得だろソレ。
「そんな訳だから、あなたが知っているお金になる魔物の情報。吐いて貰うわよ」
嘘泣き!?
「それじゃ、頼むわね」
受付嬢の言葉でハッと我に帰る男共。
「ま、金さえ貰えりゃ何でも良いか。でも、勿体ねぇなぁ。こんな極上の女、オレの上腕四頭筋が黙っちゃいねぇってのによ」
上腕四頭筋!? 何処だよそれっ! ……あ、分かった。お下劣な奴め。
「姐さん。本当に始末しちまうんですかぃ?」
「別に良いわよ。用さえ済めばアンタ達の好きにして」
マッチョ男がヒュゥ。と口を鳴らす。いやいや良くない良くない。私が良くない。
「ケケケッ。アンタにはとびっきりの薬を用意してやるよ。ひと嗅ぎすれば、股を濡らして欲しがる様になるぜ?」
それはもっと良くないっ!
「それじゃ嬢ちゃん。取り敢えず十回ほど天国にいって貰おうかね」
「あ、話します。全部話しますから勘弁して下さい」
即座に白旗を挙げた私に、三人はポカンとした表情になった。十回なんて、耐えられる訳が無いだろう!?
──ある日、街の外を散策していると、森の中から一匹の魔物が姿を見せた。私は慌てて物陰に隠れ、ボーッと虚空を見つめたままの魔物を注意深く観察していた。
それから暫く、その場に佇み続けた魔物は、何事もなかったかの様に森の中へと引き返した。そして、魔物が佇んでいた場所には日の光を反射して輝く物体が残されていた。
「それがあの銀鉱なんですか!?」
「そうよ。多分だけど、あの鉱物は魔物のフンじゃないかしら?」
勿論それはウソである。魔物からそんな物が出れば、野山は銀鉱だらけになってしまっているだろう。しかし、ここはファンタジー世界だ。目の前に居るヤツ等の様におめでたい人達も居る。
「おい、嬢ちゃん。森ってあれか、死の森か?」
「それって何処の事かは知らないけど、南東に鬱蒼と茂る森よ」
私に言葉にマッチョとナルシが顔を見合わせる。
「ウソ言わないで、冒険者でもないアンタが近付いて戻って来れる筈が無いわ」
ご名答だよこんちくしょう。
「だったら行って見てみれば? 今週分のは私が採っちゃったけど、森の中にまだ有るかもしれないわよ?」
今度は三人で顔を見合わせた。この街の南東には鬱蒼と茂る深い森がある。『死の森』と呼ばれるこの森は、数々の魔物の巣窟であり、冒険者を生業としている人達すらも危なくて滅多に近寄らない。
「ケケケ。お前行って見て来いよ。魔物くらいならお前の上腕二頭筋でどうにか出来るだろ?」
「ハァッ?! お前こそご自慢の薬でどうにか出来んだろ!? 行って来いよ、待っててやるからよ」
「ケケケ。ビビってんのか? それとも、その筋肉は飾りなのかよ」
「誰がビビってるって……? そりゃお前だろ。薬に耐性のある魔物に、怖気付いてんだろ?」
とまあ、裏稼業をしている男達もビビる程の場所だ。
「お二人共、言い争いをしている場合ではありませんわ。私に一つ良い考えがありますの。お耳を……」
離れた場所でモショモショと内緒話をし、グルリンと三人揃って顔を向けた時、嫌な予感しかしなかった。
街の南東に広がる、冒険者すらも恐れる深い森。アマゾンのジャングルもかくや、と言える程の密林地域だ。樹木自体にも統一性は無く、何処でも見掛ける落葉樹や針葉樹もあれば、ヤシの木みたいな木も揃って生えていて、中には毒々しい花をつけた低い樹木も存在し、ここだけが何か特別な力が働いた様な印象を受ける。そんな中、森の奥深くへと続いている一本の獣道を、むさ苦しい男二人と歩いていた。ちなみに、ボブ受付嬢は私達をにこやかに送り出した。アイツめ。
「ハァ。何でこうなる……」
「ケケケ。ぶつくさ言ってねぇで、さっさと進め」
手に持った短剣をついついっと突き出すナルシブサ男。そんな事を言われても、このまま進んだ所で銀鉱なんざ落ちている訳がない。逃げようにも後ろ手に縛られた上、首をリードで繋がれていてはどうしようもない。気分は散歩中の飼い犬だ。もっとも、お散歩大好きワンちゃんとは違い、とっとと街に帰りたいのだが。
「なぁおい。銀鉱なんて何処にあんだよ」
「何処って言われても私には分からないわ。そうね、森の中を隈なく探さないと見つからないんじゃない?」
「なっ、お前オレ達を騙したのか?!」
「騙してなんていないわ。獣道に落ちてないかと思ってここまで来たけど、何処にも無い様ね。文句を言うなら魔物がフンをしそうな場所を見付けてよ」
「チッ、仕方がねぇ。おい、そいつをそこの木に縛り付けておけ。この周囲を探すぞ」
「ケケケ。りょーかい」
ナルシブサ男はリードをグイグイと引っ張り、マッチョ男の胸囲の二倍はある太い幹に私を縛り付ける。
「ちょ、魔物が来たらどうやって逃げればいいのよ!」
「そん時ぁ、諦めな」
あ、諦めなって……
「オニ! アクマ! このマッチョ! ──ッ!」
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